古川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成24年10月1日

(平成24年10月1日(月) 12:00~12:09  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

ただいまから会見を始めます。まず、先程の臨時閣議で辞表の提出をしてまいりました。
皆様方には、この間、1年1カ月でありますけれども、大変お世話になりました。ありがとうございました。
この間、日本再生戦略や革新的エネルギー・環境戦略など、この国の今後の大きな方向性、そうしたものの戦略を取りまとめることができました。また、新しい将来の産業や雇用、そして、また新しい社会をつくることにつながる休眠預金の活用や、ふるさと投資プラットホームの立ち上げなど、そういう将来に向けた種も植えることができたと思っております。
後任の方に引き続きこうして私がやってきたことを続けていただきたいと思っておりますし、続けていただけるものと考えております。私も立場は離れますけれども、引き続き自分がやってきたことを外から応援してまいりたいと考えております。
皆さんには大変お世話になりました。どうもありがとうございました。

2.質疑応答

(問)大臣、1年間大変お疲れさまでございました。
 率直な御感想をお伺いします。今、言われた大切なこと、それぞれやり遂げられてきて、今日、辞表を提出されて、正直ホッとしておられるのか、それとも、まだまだやりたかったなと残念な面もあるのか、どちらでしょうか、率直に教えてください。
(答)今日の天気のように大変晴れ晴れした気分であります。
 先程SPさんがネクタイをくださったので、替えたのですけれども、カメの柄なのです。ウサギとカメとありますけれども、私はどちらかというと、ウサギのようにスピードがあって跳ねて目立つようなことはするタイプではありませんが、カメのように、決めたら1歩ずつ前に進んでいくというタイプでありますので、そういう意味では、先程申し上げた、大きな方向性、そして、将来の社会を変えていくこと、また、新しい産業や雇用につながっていく、そういう種をまくことができたのではないかと思っておりますので、そうした視点からすれば、この1年1カ月、十分仕事ができたと私としては大変満足をいたしております。
(問)国家戦略会議についての思いもお伺いしたいのですけれども、大臣、就任会見の際に、国家戦略室を一刻も早く国家戦略局に格上げをして国家の中枢を担っていくということを抱負として述べられておっしゃったのですけれども、今、この1年間の国家戦略会議が果たした役割、それから、今後、どういう役割を果たすべきかというお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
(答)国家戦略会議も含めた会議というよりも、国家戦略室が中心に事務局がやってきたわけであります。この国の省庁の縦割りにとらわれない、そうした大きな方向性を決めていく、いわばヘッドクオーターが総理直属のもとに必要であるという、私たちが政権交代のときから訴えてきたことは、法案が成立していないなど、いろいろな制約がありますが、そういう中でも、まがりなりにも実行ができてきているのではないかと思っています。
例えば、今回の社会保障・税一体改革につながることになりました財政運営戦略は、2年前に国家戦略室が中心になってまとめたものであります。これなどは、各省庁でばらばらでやっていれば、なかなかまとめられないものだったと思いますし、また、今回の日本再生戦略、革新的エネルギー・環境戦略、これも省庁の縦割りにとらわれない、そうした方向性を大きく国家戦略室で打ち出していく、そうしたことがこうした政策の取りまとめにつながったと思います。
従来は内閣官房や副長官補室というところが行ってたわけなのですが、補室の場合には、各省庁から人が来ていて、内閣官房と結ぶリエゾンのような役割を果たしているわけです。
そういった意味では、どこまでいっても、そこは各省庁との連携をとっていくという、ヘッドクオーターとしてトップダウンで物事を何かするというよりは、どちらかというとボトムアップで情報を集めて、そして調整するということが中心になります。
もちろん内閣官房にはそういう機能も必要でありますが、一方で、大きな方向性を決めて、それを各省庁に落としていくというトップダウンができる、そういう体制が重要であって必要だと思います。
そうしたことが、国家戦略局構想としてあったわけでありまして、法律にはなっていませんけれども、そうした役割は一定程度果たしてこれたのではないかと思います。
本当に今時代が大きく転換する中で、各省庁の縦割りの中では、非常に限界というものがあります。官邸の総理主導のもとで重要な政策について大きな方向性を出していくそうした仕組みをどうつくっていくかということは、これからも課題になることだと思っていますので、将来的にそうした大きなものをつくっていく、私は与党野党かかわらず、どういう政権の枠組みになろうとも、そうしたものは極めて重要だと思っております。この3年間の取組、そして、この1年間、その前の2年間は、なかなかその活動が見えにくいということもあったわけでありますから、そうしたものを目に見える形にするということもあって、国家戦略会議というものも設けさせていただきました。
そういう外への見え方も含めて、官邸の総理の意向のもと重要な施策について、トップダウンで大きな方向性を示していく。そうした行政の仕組みのあり方については、是非この3年間のやってきたことをベースにして、きちんと制度化するということが、今後とも重要な政治課題に私はなってくるのではないかと思っています。
(問)今日、午後新しい内閣が発足するわけですけれども、特にエネルギーの関係閣僚においては、古川大臣と細野大臣と2人が代わられることになりました。
新しい内閣に期待されること、エネルギーの観点からも含めてお願いします。
(答)この前まとめた革新的エネルギー・環境戦略、この方針に基づいて、今度エネルギー基本計画などを決めるということになってまいります。
そこの部分は枝野大臣が担当でありますので、今の報道によりますと枝野さんは留任という話もあります。しっかりそこの部分は枝野大臣がこの前の戦略に従ったエネルギー基本計画を決めていただけるものと思っておりますし、また、国家戦略室が中心になってグリーン政策大綱、こういったものもつくってまいります。
これにつきましても、私も後任の大臣の方にこれまでやってきたことをしっかりお伝えしていきたい。
この革新的エネルギー・環境戦略、2030年代に原発稼動ゼロを可能にするためには、やはりグリーンエネルギー革命の実現が必要不可欠であります。また、電力システム改革も必要不可欠です。そういった意味では、そうした取組を引き続き新たな大臣のもとでやっていただきたいと思っています。

(以上)