古川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成24年2月7日

(平成24年2月7日(火) 8:37~8:46   於:院内内閣記者会3)

1.発言要旨

 私からは特にお話しすることはありません。御質問があれば。

2.質疑応答

(問)年金の試算のことで2点ほど確認したいのですが、昨日、政調会長の御判断で、基本的には出す、部門会議のほうで御説明されるということが決まったようですけれども、この年金の試算をめぐって出す、出さないで二転三転しているように一般の人の目からは見えるのですけれども、このことについては、どのように受け止めていますか。
(答)いつも申し上げているように、特に年金の議論は、次の世代、それこそ二十歳前の人たちの視点に立って、どういう制度がいいのか、どういう年金制度だったら自分の将来は安心できると思われるのかという議論がまず行われるべきだとずっと考えてきています。
 民主党の年金制度も、今、年金をもらっている人に関係しているわけではないですし、また、今保険料を払っている人の多くも、年金制度そのものが成熟するまで40年かかるということを考えると、現行制度の中での負担と給付が中心になるわけですから、次の世代の視点で年金はどうあるべきかという議論をしなければいけないと思います。
 例えば、試算についての昨日の国会の審議にしても、ともすると、目の前の自分の払っている年金制度が直ぐ来年から変わるかと錯覚するような議論が、負担でもそうですし、また給付もそうなのですけれども行われている。これはかなり国民の皆さんに誤解を与えることになっているのではないかと思っています。まず基本は、次の世代、特に今、子供たちの世代にとって、これから自分たちが大人になって年金の保険料を払う時に本当に今のような制度でいいのか。彼らが大人になる時の時代に合った、そして彼らが納得して年金の保険料も納められるような制度を考えていくべきではないのだろうか。その制度はどういうものなのかという議論があって、その中で負担や給付はどうなるのかという順番での議論があって然るべきだと思っています。そういう議論が抜けていて、負担と給付の数字の話ばかりになっていることは大変遺憾に思っております。
(問)その昨年の試算について御答弁などでは、一部の役員の方の頭の体操で試案にも値しないという御発言をされていたかと思いますけれども、今もその御認識は変わらないということでよろしいですか。
(答)去年の試算はそういうものだと思っています。私も今、どういう議論をされたか分かりませんが、去年の試算のまま出すつもりなのか、あるいは計算し直すのか、様々な前提を置いてやってもらっていますので、そこのところは党のほうで御検討されることになるのではないかと思います。
(問)週末のテレビで仙谷さんが、直ぐに7万円もらえるように誤解されたかのようなことを謝ってもいいのではないかという御趣旨の御発言をされましたけれども、その点についてはどうお考えですか。
(答)私はいつも申し上げてきたのです。直ぐに7万円もらえるわけではありませんということは。少なくとも私は自分の選挙区で言ったこともありませんし、党内でもきちんと説明してきたつもりですが、それがきちんと皆に認識が共有されていたかといえば、されていなかったのは事実で、しっかり事実関係といいますか、その認識をしないで、そういう発言をされた方々もいたことは事実だと思います。党として、しっかり周知徹底できなかったということは、真摯に反省しなければいけないと思っております。
(問)TPPに関連してなのですが、7日から交渉参加に向けた日米の事前協議がスタートしますが、この事前協議の中では、コメなど国内の反発が強い品目は最初から除外して交渉すべきだという声もあれば、そういう前提条件を置くべきではないという声もあります。これは事前協議に向けて日本政府としてはどのような立場で交渉に臨むのか。
(答)包括的経済連携に関する基本方針で、センシティブ品目について配慮を行いつつ、全ての品目を自由化交渉の対象として、交渉を通じて高いレベルの経済連携を目指すとしておりますので、この方針に則って協議も行っていきたいと思っております。
(問)交渉参加段階では、全ての品目について交渉のテーブルにとりあえずは乗せるという方針自体は変わりないということですか。
(答)センシティブ品目について配慮を行いつつ、全ての品目を自由化交渉の対象として、交渉を通じて高いレベルの経済連携を目指すということであります。
(問)先週、国家戦略会議のフロンティア分科会の議論がスタートしましたけれども、この4部会の名称は総理の指示で決まったということでいいのでしょうか。
(答)いや、これは大西座長のところで決めていただきました。
(問)この前の分科会の後の記者会見では、事務局長の方から「総理の指示です」、繁栄や平和や幸福と非常に独特の言葉遣いをしているわけですけれども、松下幸之助さんの、正にPHPが一つの出典になっているのではないかという話がありましたけれども、それでいいのですか。
(答)そこは承知しておりません。大西座長、永久事務局長のもとで案を出していただいて、最終的には、私も総理も含めて了としたということであります。基本的な考え方は座長のところで出していただいていることでございます。
(問)そうすると、繁栄、平和、幸福、叡智、これは松下幸之助さんの思想の中に出てくるわけですけれども、こういう言葉を用いて部会で日本の長期ビジョンをつくるという考え方自体は、大臣としてはどう思われているのですか。  あともう一つ、これは総理がおっしゃっているわけであって、こういう独特の言葉遣いで行うことについて、経緯なり、使う意図なり、大臣は御存知のはずだと思うのですが、如何ですか。
(答)今、この場にはありませんけれども、この4部会の考え方については、既に紙は出してありますから、詳しくはそれを見ていただければと思います。
(問)そこには全然書いていません。そういう四つの言葉でなぜ部会を作ったのか、この言葉の出典は何なのかということを書いていません。松下幸之助さんの思想の枠組みでやるというのだったら、それはそれできちんと国民に説明すべきですし、そういうことを委員にもきちんと伝えなければ、ああいう独特な言葉で日本の将来を考えていくということには、ものすごく違和感があると思うのです。議論が混乱しませんか。
(答)人によって受け止め方は様々だと思います。
(問)そんなことはありません。あの言葉遣いは普通の言葉遣いではありませんから、それに対してきちんと、こういう意図でこういう形でやったのですという説明ができなければ、国民も何をやっているのか分からないということになります。
(答)それは結果を見ていただくということだと思います。
(問)それは答えになっていないです。

(以上)