古川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年11月1日

(平成23年11月1日(火) 9:34~9:43  於:院内内閣記者会3)

1.発言要旨

 本日、閣議前に、私が座長を務めるエネルギー・環境会議と、官房長官が座長の電力需給に関する検討会合を合同開催いたしました。本日の会合では、この冬の電力需給対策、来年夏、更に今後3年程度のエネルギー需給対策について御議論をいただきました。
 この冬につきましては、計画停電や電気の使用制限は行わず、関西電力の需要家には10%以上、九州電力の需要家には5%以上の節電、その他の地域の需要家には数値目標なしの一般的な節電を要請する、冬の電力需給対策を決定いたしました。
 来年夏以降は、ピーク時の電力不足を回避し、コスト上昇を極力抑制することが政府の責務であり、平成23年度当初及び補正予算、規制・制度改革重点26項目をはじめ、あらゆる政策を総動員してピーク時電力不足を最小化すること、総需要抑制策と電力会社の経営効率化により、コストの安易な転嫁を回避し、コスト上昇を極力抑制することなどを決定いたしました。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)先ほど節電について仰いましたけれども、関西電力で10%、九州電力で5%の節電は、いつから開始なのか、また、法的な根拠など、どのように節電させるのかを教えてください。
(答)冬の電力需給対策の詳細は経済産業省、エネルギー需給安定行動計画の詳細は国家戦略室にお聞きいただきたいと思います。
(問)円高について、昨日為替介入をして、一時4円ほど円安に振れましたけれども、この評価についてお願いします。
(答)為替政策につきましては、財務大臣の所管事項でございますので、コメントは差し控えたいと思っております。ただ、為替レートの過度な変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与えるものでございますので、昨日、為替市場において介入を行ったことは承知をいたしております。政府としては、引き続き市場における投機的な動きがないかを注視して、必要な場合には今後とも断固たる措置をとってまいりたいと思っております。
(問)景気認識について、今まで震災後持ち直していると仰っていたと思いますけれども、今日も株価は下げておりまして、こういった状況で景気認識に変化はないということでよろしいですか。
(答)今のところは変わっておりません。
(問)税と社会保障の一体改革について、総理は年内にまとめると仰っていますけれども、担当大臣として今後議論をどう先導されようとしているのか。昨日、安住大臣は全国行脚をするとも仰っているようですけれども、改めて何かやることがあれば教えてください。
(答)先日、官房長官のところで、党でも調査会が立ち上がって、社会保障について議論していこうと確認されたところであります。社会保障・税一体改革を進めるに当たっては、どういう社会保障のあり方にしていくのかという大きな方向性をしっかりとお示しすることが非常に大事だと思っています。
 安心していただける、そして時代に合った、社会の状況に合った社会保障の形をつくる。それを持続的にきちんと維持するためには、その裏付けになる財源も必要であって、そのことが社会保障と税の一体改革の大きな意味であります。まずはどういう社会保障の形をつくろうとしているのかについて、十分に伝わっているとは言えない、特に国民の皆様方に伝わっていると言えないと思いますので、そうした部分をしっかりお伝えをする努力をしていくことが大事だと思っております。先日、私も番号制度のシンポジウムで青森県に行ってまいりましたが、全国でそうした御理解を深める努力も考えてまいりたいと思っております。
(問)昨日、宇宙開発戦略本部の専門調査会が開かれて、大臣も御出席されたと伺っています。
 まず、これまでの色々な委員会を廃止して、宇宙政策委員会をつくるということが議論されていますけれども、今までのものとどう違うのか、大臣としてはどういうことをやっていこうとお考えでしょうかというのが1つです。
 それから、専門調査会ですけれども、委員の方からも非公開ということに関して疑問が出されています。今までずっと非公開ですけれども、少なくとも昨日の議論などをブリーフィングで聞きますと、あえて非公開にされる理由が全くわからないのですが、大臣としてはこれからどのようにされていくおつもりでしょうか。
(答)1点目については、まさに今、専門調査会で議論されていることでございますので、その議論の結果を踏まえて検討してまいりたいと思っております。
 公開の話につきましては、私も確認をしてみました。今、議事要旨には発言者の名前も明記して、ほとんど議事録に近い詳細な議事要旨を公開していると聞いております。そういった意味では、議論の内容は皆様方にお伝えしていると認識しております。今の御質問は、外部の方、記者の皆様も調査会に出席出来るようにというお話かもしれませんが、調査会の議論では企業秘密にわたることも取り上げられたりもしております。また、外交、安全保障や国際戦略など、本質的な議論を行うことが専門調査会の役目でありますので、そうした点も踏まえて、外部の方の御出席については御遠慮いただいております。ほとんど議事録に近い形の議事要旨を今後とも丁寧に公表させていただくことでやっていきたいと思っていますので、御理解をいただきたいと思います。
(問)もう少し公開が早くはなりませんか。忘れた頃に公開されているようなのですが。
(答)出来るだけ早くなるように事務方に指示はしておきたいと思います。
(問)先ほどの一体改革の関連で、全国で努力をと番号制度のシンポジウムのようなことも仰ったのですが、番号制度のシンポジウムとは別に何らかの形をやろうとしているのか、その辺のイメージがあれば、時期的なもの等も併せて教えてください。
(答)私自身、番号制度のシンポジウムに出させていただいて思いましたのは、やはり番号と社会保障・税一体改革は密接に関係をしております。当然、そういうところまで議論が及びますので、これを別にするのが良いのか、あるいは一緒にやるのが良いのか、少し検討してみたいと思っております。

(以上)