細野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成24年9月25日

(平成24年9月25日(火) 10:21~10:46  於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

 私からは1件、アセスの迅速化について御報告申し上げます。先日、皆さんにもお伝えいたしましたけれども、火力発電所リプレース及び風力・地熱発電所に係る環境アセスメント手続の迅速化につきまして、事務方に検討を指示してまいりました。具体的な検討方法について、この問題に関わります経済産業省と調整をしてまいりましたけれども、この度、両省で連絡会議を設置をいたしまして、検討を進めていくことで、合意をすることができました。詳細は事務方から説明をさせたいというふうに思いますが、経済産業省と緊密に連携をして、火力発電所のリプレース、更には新設ということも含めて、検討対象といたします。また、風力・地熱発電所等に係る環境アセスメント手続の迅速化の具体的方法について、こちらも含めてできる限り早急に結論を得て、運用していくよう努めてまいりたいと考えております。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)幹事社の共同通信です。今のアセスの迅速化の連絡会議ですかね、今日も一部報道で、石炭火力の取扱いについての報道があったのですけれども、革新的エネルギー戦略の中でも石炭火力は大事だということは位置付けられているのですが、一方で増やしていく方向というのは、ちょっとどうなのかなということもあるので、その辺の大臣のお考え等をお願いします。
(答)まず、今回の検討会の最優先課題はやはりリプレースだというふうに思います。1960年代、70年代の石炭火力というのが、国内で今稼働していますが、これは環境の面から好ましいことではありませんので、そういったもののリプレースというのを最優先で行っていくということです。その際はできる限りアセスメント手続を迅速化していくことが極めて重要だと考えています。新設なのですが、これは必ずしもすべて否定をするという考え方には立つ必要はないだろうと思います。先日も磯子の発電所に行ってきましたけれども、超々臨界、さらには先の技術ということになりますと、石炭でも非常にレベルの高いものがありますので、完全に否定する必要はないと思います。ただ、やはり温暖化の問題がありますので、そこは果たしてどういう効果があるのかということについては、しっかりと検討した上で、例えば新設ということになるのであれば、確認作業をしていく必要があると考えています。ですから、アセスという意味でいうならば、最優先はリプレース。地熱や風力など再生可能エネルギーはもちろん最優先ですが、火力発電でいうならばリプレースが最優先の課題だというふうに認識しております。
(問)もう一点、共同通信の太田です。政調会長に内定されたことに関連してですが、昨日、福島県知事とお話をされて、知事は結論を受け入れるというお考えでしたけれども、住民の方、被災者の方などに話を聞くと、これから除染であったり中間貯蔵であったり、様々な課題を進めて行く、加速していくべき時期に、政府の責任者が交代することに関して、非常に強い不安を感じている方が多いという印象です。野党などからも民主党の生き残りのための人事体制であって、被災地を軽視しているのではないかという声も出ているのですが、そうしたことについて大臣御自身のお考えはどうでしょうか。
(答)昨日、佐藤知事とマスコミの方が出た後も少し時間をいただいて、話をいたしましたが、福島の復興ということに関して佐藤知事がもちろん先頭に立っておられるわけですけれども、私もまったく思いは同じなのです。そのことを話をしていて、私も感じましたし、おそらくそのことは佐藤知事も感じていただいたのではないかというふうに思います。そういった意味で直接、福島の復興の責任者でなくなることに関しては、私としても非常に率直に申し上げて心残りがありますし、また、毎週のように福島に行っていましたので、これからも福島へ行きたいと思いますが、それこそ毎週行けるかと言いますと、それはなかなか難しい面があるのかもしれません。そういったことを考えると一抹の寂しさもあります。ですから、総理から政調会長の話があった時にも、専念をさせていただけないだろうかと申し上げたのは、その思いがあったからです。ですから、昨日伺ってそういう話をして来ましたので、私としては立場は変わりますが、むしろいろいろな人を巻き込むことによって、全体として福島の復興を後押しをしていくという、そのことをやっていきたいと思います。私のところにも福島の方で、直接連絡を今している方が結構いまして、昨日、電話であるとか、メールであるとかで、いろいろな声が私のところにも聞こえてきました。その中には、非常に残念だという意見も、直接電話してくる方やメールしてくる方は比較的頑張ってくれということですが、周りにもあるという話は聞いています。そういった方々の思いに応えることができるとすれば、やはり結果で出していくしかないと思います。これまでも努力しましたけれども、なかなか福島の復興ということに関して言うと、スピードが上がってこなかったと。原発事故という深刻な問題がありましたので、そういう状況がございました。ですから、そういう状況から少しずつ時間も経ってきていますから、皆さんの心境というのも変化をしてきているということを感じますから、加速化をさせるという結果を出すことで、そういった皆さんの思いに応えるしかないと思っています。ですから、今の時点では、厳しい評価があることは承知しています。それに対して私ができることは、実際に行動して結果を出すことということです。
(問)朝日新聞の山下と申します。昨日、ぶら下がりで質問したことに重なるのですが、今後、政調会長になってからは意思決定のやり方の見直しというのが大きな課題になってくると思いますが、現時点では閣僚の一人ですので、一野田政権の閣僚として、これまでのTPP交渉への協議の参加ですとか、あるいは一体改革、エネルギー対策の見直しの意思決定の過程を内部から御覧になっていて、どういう点に問題の所在があるのかとお感じになっているのかという点について伺います。
(答)これまで前原政調会長が非常に御苦労されながら、なんとか党のいろいろな意見の方の思いも受け止めて政策決定をしていこうという努力をしてこられたと思います。長時間議論をして結論を得る努力をしてきたと、そういうプロセスを見ても、その努力は非常に私は多とすべきだというふうに思います。あとは、仕組みとして、どういった問題点があって、どういうふうに改善をしていくべきなのかということについては、まず現状をもう一度整理をして、その上で判断をしたいというふうに思います。私が野党時代に政調の役員をしていた時代とも違いますので、党のほうで鳩山政権の時に副幹事長、その後、菅政権の時に幹事長代理とやりましたけれども、その時は政調会長はいませんでしたので、その時とも仕組みが違います。ですから、むしろこの2年間で出てきた変化してきた状況の中でどう改善していくかということだと思いますので、この2年間、私は党務のほうはやっておりませんので、そこはまずは現状を確認した上で判断していきたいというふうに思います。
(問)産経新聞、天野と申します。先程、心残りがあるというふうにおっしゃっていましたが、その心残りの一番の部分は何かということと、大臣在任期間のあと僅かの中で、何をしたいと思い、何ができるとお考えでしょうか。
(答)私が大臣に就任した時の初めの思いとしては、当時はまだ冷温停止状態までいっておりませんでしたし、まだ、やはり福島や東北地方ということでいうならば、騒然とした雰囲気でしたので、まずは冷温停止状態にもっていくと、そのことによって、事故のオンサイトの収束というところから、オフサイトの事故の収束、影響の収束、さらには復興というところに道筋をつけたいというのが最初の目標でした。福島の皆さんにとっては、まだ不安がいっぱいという生活を送っておられるということだと思いますけれども、なんとか年末に冷温停止状態までもっていって、区域の見直しであるとか除染であるとか、そういうことに着手をすることができたということについては、一番はじめに自分で掲げたことはできたというふうに思っています。ただ、その後、除染を本格化するであるとか、中間貯蔵施設について道筋をつけるだとか、そういったことにいろいろと調整に相当時間がかかりましたので、ようやく地元のみなさんと協議をするところまでくることができたということです。できれば、できるだけ早く現地調査をさせていただきたいということで、今やっていますが、そこは県に真ん中に入っていただいていますので、その調整を慎重に見極めながら、次のステップにもっていきたいというふうに思っていました。ですから、そこを調査まで行けなかったというのは、非常に心残りです。正直申し上げて。ですから、そこは昨日、福島県でも申し上げましたが、私がやれることはまだあると思っています。それは新任の方に仕事としてはしっかり、これは引き継がなければならないと思っていますが、いろいろなこれまで培ってきた人間関係であるとか、また、具体的な地元のそれぞれの状況に対する情報であるとか、そういったことは活かしていかなければならないと思いますので、裏方として関与することで、心残りの部分を何とか実現をできるように努力をしていきたいと思います。あと一つは、健康管理ですね。これも法律の中に環境省がやるのだということを書き込みまして、4月には通して、健康管理を責任を持ってやる体制を作りたかったのですが、国会の情勢がありまして、9月という形になりました。先日、新しく法律が施行されましたので、その中で健康管理について、専門家を集めてやることができる体制、これがなんとか形にはなったかなということです。ただ、健康管理というのは、それこそ半年とか1年とかいう、そういう期間ではなくて、もっと長い期間が必要ですから、そこは継続してしっかりと走り続けることができるように、次担当する方にしっかりフォローしていただきたいなというふうに思います。当然、健康の状況というのは、健康不安というのは、いろいろな形で時々刻々と変化すると思いますので、そこは私も福島の方からいろいろな声を聞きますので、その声を、できるだけ反映をしていくということで、私の役割を果たしていきたいと思います。あと最後にもう1点だけ付け加えて申し上げると、今年の年初、去年からやっていましたが、特に、今年の年初、強い決意をもって挑んだのは、がれきの処理でした。週末、岩手県の2カ所、行ってまいりましたけれども、陸前高田、あとは大船渡の2カ所、行ってきましたが、岩手県と宮城県については、本当に被災地の皆さん、頑張られたし、全国的にも様々な温かい支援の手を差しのべていただきましたので、かなり目途が立ってきたというふうに思います。残された課題というのは、かなり限定されていますので、それは解決できるという、そういう手応えも感じています。ですからそこは、やるだけのことはすべてやったという思いですね。残された課題としては、やはり福島県内の廃棄物の処理、がれきの処理がまだ残っていますので、そこは除染とも並行しながら、市町村ごとにきめ細かな対応を今まさにしているところですので、もう少し時間がかかると思います。そういう意味では、福島の廃棄物の処理という意味では課題を残していますので、そこは、自分の中で残した仕事というふうに思っています。もちろん、他にも数多くありますが、私の中でこの1年3ヵ月、環境大臣としては1年1ヵ月、やってきた中で、今、私の頭の中で思いとして残っているのはそんなところです。
(問)北海道新聞の須藤と申します。大臣も足繁く入られた福島第一のことでお聞きをしたいと思います。廃炉作業ですが、作業員の方の被曝の状況を見ますと、50ミリ超が900人近く、そして20ミリシーベルト超が4000人前後に達しているということで、これは5年100ミリシーベルトの基準を仮に今後、守り続けたとしても、10年、20年と例えば同じ方が作業を続けたとしたら、累積では相当な線量になる可能性もあるのではないかと思いますが、個々の線量管理を基準より厳格にする必要があるかどうか、あるいは作業のペースを特に線量の高いエリアをスローダウンさせる必要があるかどうか、この辺の大臣の現状認識をお願いします。
(答)個人の被曝線量に関しては、非常に高いレベルの被曝があったのは、特に昨年の3月11日から、春から夏ぐらいにかけて、特に春、その時期までは非常に作業が困難でしたので、高い線量で被曝があったという事実ですね。そこから、特に、循環注水システムが安定をしましたので、夏頃からは、被曝というのは相当、限定をされて、今は特にそういう作業に従事をされている、例えば循環注水冷却システムのいろいろなメンテナンスなんかに関わっている方に、かなり絞り込まれた形になっているというふうに承知をしています。ですから、これまでの積算線量がイコール何年も積み重なって、それこそ、被曝線量の上限を超えてくるという状況ではもう既になくなったというふうに思います。私が懸念していますのは、おそらくこれから長く作業をしていくと、どうしてもある一定の線量を被曝をしてでもやらなくてはならない作業が出てくる可能性があるということです。ですから、その作業が出てきたときに、どのように被爆線量を低減をして作業をやり抜くかというのが一つ一つ丁寧な対応を求められてくると思います。
 そこは、それこそ、むちゃをしてやるということではなくて、着実に線量を低減をした中で作業ができる準備をして、周到な準備の中でやっていただくということになると思いますので、もちろん線量管理という意味では、東京電力に大きな責任がありますが、東京電力はもう実質的に国営化されていますから、国の事業でやっているということですからね。すなわち、それに対してはもちろん原子力規制委員会、さらには資源エネルギー庁もそうですし、労働環境という意味では厚生労働省、政府を挙げてしっかりと安全作業をできるだけの体制を作るというのは、政府自身に責任があると思います。
 繰り返し繰り返し私は担当者が集まるたびにそのことを言ってきましたので、相当この1年で意識は変わってきたと、東電任せではなくて、政府として責任をもってやるんだという意識になってきたというふうに認識しています。ですから、ご質問の趣旨と合うかどうかわかりませんが、そこはですね、例えば、基準をいじるとかいう考え方ではなくて、この基準の中で、どのようにやりきるかというのが、もちろん技術面でもそうですし、人の面からいっても日本として総力を挙げて取り組まなければならない、そういう状況になっていると思います。
(問)フリーランス記者の上出です。先程がれきに力を入れているということで、それに絡んで最近の新聞記事で、ちょっと細野大臣の発言の中で、気になることがありました。日曜日、9月23日のプロメテウスの罠、朝日新聞の記事なのですが、その中で朝日の記者の方が取材をしようとして、そのやり取りの中で、出てきた記事についてですね、全部見せて欲しいというようなことを言っているということなのですが、この事実関係、やはり事前検閲に当たるようなことを公的権力をもっている方が言うというのは問題ではないかと思います。それともう一つは過去にもこういうことがあって、見せたメディアがあるのかどうか、もし可能ならその名前を言って頂きたい。これはちょっと、言論の自由からいって大きな問題と思うのでお聞きします。
(答)がれきの問題というのは、これは受け止め方が、それぞれいろんな受け止め方がありましたので、こちらが言っていることについては、とにかく正確に伝わるようにということは、事務方に指示はしておりました。例えば、テレビ局の取材も相当来ましたが、生で出演するか、もしくはノーカットで写してもらえる場合以外は取材に応じてきませんでした。なぜなら、例えば編集をする方が、考え方が私と違って、私が説明している部分については、これは映像を写さずに問題があると思われるところだけ報道されてしまったら、それは私は編集の域を超えていると思います。それは本意でない報道をされる可能性があるので、そういう可能性を排除するために全部きちんと流してくださいとお願いをしました。ですから、そういう要求に応じていただけなかったケースについては取材にはお答えしていません。これはがれきをしっかり処理するという意味でいろいろ御批判は承ります。御意見が違う方がいるのはよくわかります。ただこちらの説明がきちっと伝わらないのであれば、そういうメディアにお答えをしないというのは、私は判断として間違ってないと思います。ですから、紙媒体についてもそういう形であれば取材に応じると、すなわち全部こちらが言ったことについて書いていただける、逆に言うならば、書くことだけを聞いてくれということをずっと言ってきたのですね。それ以上でもそれ以下でもありません。
(問)ということは、記事を見せないと取材に応じないということですか。それはちょっと、今のメディアのシステムからいっても、報道の自由からいっても、ちょっと問題があるのではないかと思いますが。
(答)報道の自由の次元とはまったく違うのですね。こちらとして話したことをきちんと書いていただくということで、要するに全部の答えを載せていただくかどうかを問題にしているのであって、それこそ今検閲とかおっしゃいましたけれども、そういう趣旨とは全く違います。そこは勘違いなさらないでいただきたいと思います。
(問)福島民友新聞社の菅野と申します。
 大臣先程のお答えの中で心残りになった点が、除染の本格化と中間貯蔵施設の道筋をつけられなかったことだということがありましたけれども、やはりこの二つの問題には共通した問題点がありまして、なぜ除染が進まないかというと中間貯蔵施設が決まらないから、なぜ中間貯蔵施設が決まらないかというと最終処分施設がないからです。これから大臣が政調会長に就かれて、事故収束とかですね、復興の第一線からのがれるかもしれませんが、与党の政策を決める重要な立場にいくと思います。事故発生当時から福島をご覧になっている細野さんが、政治家として、最終処分場について道筋をつける、これが福島に対して最大の結果を残すことではないでしょうか。お考えをお伺いします。
(答)そのことについても、責任を感じています。中間貯蔵施設について始めに政府として言及をしたのは菅総理です。退任をされる最後のタイミングで私もその前はかなり総理と相談して、事故が起こった時の総理だから中間貯蔵施設の必要性について発言をしていただきたいとお願いして福島で最後にその発言をしていただきました。当時は福島県内での反発は非常に強かったですね。それは私も覚悟はしておりましたけれども、それでも時の政府の責任者は言わなければならないという、そういう自覚をもって、菅総理が発言をしていただいたということです。その時に、いろいろな福島の皆さんの思いは聞いていましたので、最終処分については、中間貯蔵施設というところでそのままやるのではなくて県外ということについて、しっかりと政府として努力していくことをやはり言うべきだし、言わなければ福島のみなさんが中間貯蔵施設というのはなかなか受け入れていただくのは難しいだろうと考えたわけです。ですから、そういった状況を一番克明に承知しているのは、私自身ですので、その問題から免れることはできない、逃げるべきではないと思っております。関わり方は変わりますけれども、むしろ、いろいろな形で、やり方という意味では政府の責任者ということになると、どうしても若干動きにくいという面も逆にありましたので、やれることがあるのではないかというふうに思います。
 もう一点申し上げると、これは昨日、知事にも申し上げたことなのですが、私にとって福島というのはこの半年とか1年とかという課題ではないのです。日本にとっても、私はこれからも福島というのは最大の課題にもなるだろうし、逆に、福島が復興するというのは世界に対して最も日本が発することのできる強いメッセージにもなりうるし、明るいメッセージにもなりうると思っているのですね。ですから、どこかの段階で、直接の担当者は、それこそ私でなくなるときはくるわけです。それが今回非常に心残りはありました。率直に言って、そのまま継続したいという思いのほうが正直強かったです。
 それでも、総理のお考えもあって、退くことになったわけですが、私にとってはそれこそ政治家をやっている限りですね、関わり続けるということで、はっきり自分の中で決めている福島でございますので、そういった意味では政調会長としても、もちろん最大限の努力をしますし、その後も含めて、今言われたような、処分のあり方も含めて、やれることは何でもやりたいというふうに思います。

(以上)

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