与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年6月14日

(平成23年6月14日(火) 8:42~8:52  於:合同庁舎第4号館4階共用408会議室)

1.発言要旨

 閣議は案件どおりでございましたが、最後、総理から補正予算について御発言がございまして、7月中旬ぐらいまでに色々考え方を出してほしいという御指示がありました。
 以上です。

2.質疑応答

(問)原発の関連なんですけれども、イタリアで原発をめぐる国民投票が実施されて、脱原発を支持するというような結果が出ましたけれども、そういった国際的な動きについて、日本がこういった事故の対応に追われる中で、国際的な動きをどのように御覧になっていますでしょうか。
(答)イタリアは、日本より5年以上早くラティーナというところに発電所をつくってから、ずっとやってきたわけでございます。日本と多分、エネルギー需要は異なると思います。やはり日本の場合には、日本のエネルギー需要全体を考え、日本の経済の中に占める電力の大きな役割を考えて総合的に判断しなければならない問題でして、他国の動向は大いに参考になると思いますけれども、それを単に右から左に倣えということにはならないだろうと思っています。
(問)先ほど、総理から補正予算について色々考え方を出してほしい、7月中旬くらいまでに色々考え方を出してほしいという指示があったということなんですが、この色々考え方を出すというのは、具体的にはどのようなことを指すのでしょうか。
(答)1次補正でやらなければいけないことで、こぼれているところが多分あるはずでして、そういうものをやはり拾い集めて措置するということも総理の頭の中にはあるのではないかなと思っています。
(問)その補正の関連ですけれども、常々2次補正については、財源についても措置しなければいけないということをずっと政権内は仰っていると思うのですが、7月中旬までというと、それほど大規模な補正にならないかもしれないのですけれども、それでも財源についての手当てというのを、この時期までに考えなければならないというふうに大臣はお考えになりますか。
(答)2次補正の大がかりなものというのは、25日に復興構想会議が復興の基本的な物の考え方を出してこられますし、その中である程度、国民の御協力、即ち財源についても触れられるのではないかと思います。
 したがいまして、25日以降の大きな話と、今日総理が言われた話は多分別物だと思っております。
(問)今の質問の続きなのですが、別物と仰るのは、先ほど1次にやらなければならないことでこぼれているものがあるはずと仰いましたが、そうしますと、考え方としては復旧事業の延長線で本格的な復興の予算ではないという認識でよろしいのでしょうか。
(答)総理の言葉で2次と言っていいか、1.5次と言っていいかという言葉を使っておられたので、多分、1次補正をやったときには、まだ十分気がついていなかったような手当てを急いでされるというふうに私は理解しましたが。
(問)もう一問だけお願いします。大臣の中で、現状で考えて1次補正からもれていたなと思いつくものというのが、もしあったらお願いします。
(答)私は特にありません。
(問)すみません、何点かお願いします。
 この話に絡むんですけれども、そうすると、現状でもまだ歳入の法案のほうは、全く成立の目途も立っていないし、手当てが出来ていないと。これは、1.5次なのか2次なのか、その補正をやる上での障害にはならないとお考えになるのでしょうか。
(答)財務省がどう考えるか聞いていませんので、何ともお答えのしようがないのですけれども、震災地に必要なお金がやはり国会の御理解を得られるのではないかと私は思っています。
(問)うがった見方をすると、他に言われている、月内に野党が菅さんが辞めるべきだという主張に対して、何か自ら延命のためにやっているという、うがった見方をされかねないような気もするのですが、この補正はやっぱり必要だというふうに大臣もお考えになりますか。
(答)民主党内のことは知りませんけれども、国会の憲法との関係でいえば、菅総理が明らかに信任を受けた総理大臣なので、不信任案に参加した政党は、やはり不信任案が否決された以上、暫くの間は退任せよということを言ってはいけない時期があるのだろうと思います。ついこの間の話ですから。
(問)大臣の仰ることはもっともなんですけれども、物分かりの悪い人たちは沢山いて、特に不信任案のことではなくて、今度、参議院で問責を出そうという動きもあるようなんですけれども、あまりそういうことはよろしくないというのが大臣のお考えなんでしょうか。それとも、出すのは自由なので、出されればそれはそれでこの補正にも影響してくるのではないかと思うんですけど。
(答)信任案、不信任案というのは憲法上の規定であって、問責決議案というのは参議院のどなたかが発明した話で性質は全然違う。しかし参議院は独立した院ですから、独立した院の方々が自ら政治選択をするというのは、あくまでも自由であると私は考えています。

(以上)