与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年5月27日

(平成23年5月27日(金) 8:51~9:01  於:院内内閣記者会3)

1.発言要旨

 閣議案件どおりで、特に御報告することはございません。
 総務大臣から消費者物価指数について御発言がありました。
 以上です。

2.質疑応答

(問)今の消費者物価ですけれども、4月で0.6%上昇ということで、2年4カ月ぶりのプラスと、これをどういうふうに御覧になっていますか。
(答)経済というのはインフレになっても困るし、デフレになっても困るということなのですが、0.6上昇したというのは、まだインフレとは言えない上昇率だと思っています。
(問)あと昨日、経団連のほうで、6月20日に集中検討会議でいわゆる社会保障の全体像、税の改革の全体像をまとめるというお話をされたと思うんですけれども、改めて確認ですけれども、そういうことでよろしいんですか。
(答)20日ぐらいまでにやりませんと、20日過ぎには復興構想会議のほうから復興についての考え方が出てまいりますので、議論が錯綜しないようにまずは社会保障と税の一体改革のほうの議論を成案という形で片付けておきたいと、願望を含めた目標でございます。
(問)復興のほうと財源の問題とかで調整は必要ないんですか。
(答)社会保障の財源と復興の財源というのは、財源の性質がちょっと違うというふうに思っていまして、社会保障の財源は人の一生にかかわることですから恒常的な性質を持っておりますけれども、復興のほうは多分多額の費用を要する、これも大事業ですけれども、恐らく4年とか5年とかという間の、財政的に見れば一時的な支出であろうと。これを分けて考えていただくということは大事なことだなと思っております。
(問)そこで、消費税の扱いというのが非常に問題になると思うんですが、考え方によっては消費税を短期で復興に充てる考え方もあるでしょうし、恒常的に社会保障に充てるという考え方もあると思うんですけれども、そこのすり合わせというのはやらなくてもいいんですか。
(答)恒常的に充てるというのは、もう既に法律に、附則104条に書いてあることなので、議論の余地はないことだと思っています。復興財源と消費税についての議論を責任ある立場の方から政府内で承ったことはありません。
(問)CPIの関係なんですけれども、これから復興に向けて色々と物は入り用になる中で、しかも理由の多くは多分資源価格の上昇になっていると思うんですけれども、外からも物を買わなければいけないし、国内で色々と復興していく上でも生活の上でも非常に物を購入しなければいけない局面が増えると思うんですが、こういう被災地の復興とか、あるいは生活に関して、何か影響があるというふうにお考えになりますか。
(答)これは、単に国内の消費者物価だけではなくて、色々な資源の価格、そのときの円の水準等々、諸々のことで決まってくる話で、この消費者物価指数を見て、復興に何か影響があるということは、直ちに御説明するのは難しいことだと思います。
(問)昨日、民主党の税と社会保障の抜本改革の調査会案というのが出ましたけれども、それについては御覧になっていらっしゃいますか。御覧になっていれば、どういう感想か、まず教えてください。
(答)原本は見ていないのですが、新聞が報道されている範囲では拝見をしています。
(問)最低保障年金のところを柱とした新年金方式について、導入時期を書いていないんですけれども、これについてはどういうふうに評価されていますか。
(答)民主党に行って聞いてください。
(問)あともう一点、TPPの参加時期について、昨日も経団連で御発言がありましたけれども、今度、参加の判断のタイミングというのはどういう条件が揃ったときとお考えでしょうか。
(答)結局、元々は6月に参加するかどうか決めるということになったのですが、それを延期した理由はたった一つのことで、震災があったから、多方面との調整が必要なこういう案件、6月にはなかなか難しいだろうということで、これを放棄してしまったわけではなくて、手がつかないという状況だったのですが、そろそろ手をつけたほうがいいのではないかと多くの人が考え始めたのではないかと私は思っています。
(問)先ほどの最低保障年金の関連で、政府・民主党案では新年金制度の導入時期というのは、今回の6月2日の原案のときに明示されるということでよろしいでしょうか。
(答)それは聞いていません。現物見ていないので。
 6月2日のときですか。6月2日のやつは今からお教えするわけにはいかない、申し訳ないですが。秘密で差し上げてもいいですけれども。
(問)じゃあ、明示するかどうかは言えないということですか。明示するかどうか。明示はする。
(答)やはりこういうのは出てきたときに見るのが楽しいので、先に見てしまうと楽しみがなくなってしまうではないですか。
(問)東京電力の福島第一原発1号機の海水注入をめぐる問題で、昨日東京電力側が海水注入を一時中断したという発言をまたひっくり返すという迷走気味になっているんですが、東京電力のこうしたガバナンスについてどのようにお考えなのかというのが1点と、今回現場の判断で海水注入を続けたわけなんですが、それに対して東京電力側が今処分を考えているというような発言が昨日の会見であったんですが、これについてのお考えを教えていただけますか。
(答)全く考えはありません。

(以上)