玄葉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年8月19日

(平成23年8月19日(金) 10:39~10:48  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 本日は、閣議におきまして、科学技術基本計画が閣議決定をされました。平成23年度を初年度とする5カ年計画ですけれども、総合科学技術会議を司令塔として、これらに示された重要政策が具現化されるように努めてまいりたいということで関係閣僚にご協力をお願いしました。
 それから、閣僚懇談会の中で細野原発事故の収束及び再発防止担当大臣から放射性物質に関わる対策室が内閣官房にできるというお話がありました。私は、かねてからこういった提案が大切だと思っておりまして、福島県の復興なくして日本の再生なしと申し上げても過言ではありません。放射能汚染からの再生・復興に、世界からの注目を集めているのが福島県ではないかと考えております。そういう意味で、その対策室は除染も廃棄物も食品も取扱うということでありますけれども、特に、除染という問題に対して、国の総力を挙げて行っていく体制が是非とも必要になるし、そういう政治的意思が重要であると考えています。日本人の誠実さと最先端技術を持って、チェルノブイリのようにはせず、蘇らせていくことが、今、日本には求められていると考えております。党の政策調査会としても、しっかりと後押しをしていくべき最優先課題であると認識をしております。
 また、原子力災害からの復興も、予算要求するところがなかったですけれども、この問題提起を、先日の閣僚懇で、私がいたしまして、平野防災担当大臣が全体を取りまとめることに正式に決まり、平野防災担当大臣から各省に指示、依頼を行っているところです。
 いずれにしても、宮城県も、岩手県も、大変、大切でありますけれども、今回の大震災について、特に、世界から見られているのは原子力災害からの復興だと思いますので、そういったことについて万全を期すことができるようにしなければならないと考えております。
 私からは以上です。

 

2.質疑応答

(問)再生可能エネルギー特別措置法案第5条で安定供給に支障がある場合に接続義務を免除するという条文がありますが、現実問題として、電力会社から恣意的に解釈される危険性があると思います。これについての対策は、どのように考えていますか。
(答)送電線・配電線への接続義務というのは、分散型エネルギーシステムを定着させるのに大事な話で、恣意的な解釈がなされないようにしっかり監視、監督をしていくことが基本だと思います。法律の細かい解釈につきましては、実務者にお任せしております。
 ただ、見直し規定を置いてありますので、それによって、想定よりも、再生可能エネルギーの導入量が阻害されるという事態だけは、絶対に避けなければならないと思います。むしろ、想定を上回るものとするために修正案がつくられたというのが私の認識です。
(問)子ども手当のビラを巡る問題で、この何日か、国会が少し混乱しましたけれども、協議をまとめた政調会長という立場から、今回の件を、どういうふうに捉えていますか。
(答)協議をまとめた立場としては、それぞれの政党がそれぞれ投票していただいた方々に説明責任を負うということではないかと思います。正確には、「平成24年度から、児童手当法を活用して、子供に対する手当を恒久的な制度にする」という言いぶりなら、特に問題はなかったと思っております。それに近いことを私自身も国会答弁などで申し上げておりますが、若干、広報ということで言葉が過ぎたところがあったのかなと思います。実は、現物を私は読んでおりませんがで、新聞報道を読む限りではそのように感じます。ただ、被災地の現状を考えますと、国会はとても休んでいる暇はないと思いますので、一刻も早く、国会審議に応じていただけるようにご協力をお願い申し上げたいと思います。
(問)今の話と関連することですが、代表選挙の日程について、国会審議との関連もあって、まだ決まっておりませんが、岡田幹事長は今国会で代表選挙と首班指名までやるべきだとお考えのようです。大臣のお考えはいかかですか。
(答)必ずしもそれがいいと言っているわけではなくて、新代表の選択肢として残してあげるべきだろう、それが現執行部の役割の一つではないかと考えておられるのではないかと想像いたします。ただ、国会の状況をしっかり把握をしてからでないと、代表選挙の日程はなかなか確定しにくいのではないかと思います。
(問)海江田経済産業大臣が代表選への候補の意欲を固められたようですけれども、小沢元代表が現在党員資格停止処分になっていることについて、この解除をするという意向もあるようです。この問題についてはどういうふうに考えていますか。
(答)特段、現時点でコメントするようなことはありません。代表選挙については、来週、私なりにいろいろ考えたいと思います。

(以上)