玄葉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年3月15日

(平成23年3月15日(火) 11:07~11:17  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 御案内のとおり、地震、大津波といった未曾有の大災害の発生から5日目になったわけでありますけれども、それぞれ救命・救助、そして原発に対する対応をまず優先しながら、食料とか水といった物資の運搬を始め、さまざまな対応をさせていただいているところであります。特に救命・救助、原発に死力を尽くしている状況でございます。
 私も全身全霊で事に当たっていきたいと考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今回の原発の事故などによって、原発に対する安全神話が大きく揺らいでいると思います。これは国家戦略上も大きな影響があると思いますが、そのあたりは大臣はどうお考えでしょうか。
(答)大きな影響はあると思います。ただ、今は何より一人でも多くの命を救う、健康被害を少なくする、健康被害から守る、このことに全力を尽くさないといけないと思っています。原発の件については、非常に憂慮しております。
(問)大臣の認識としては、今の原発の事故について、どういう状況と御認識でしょうか。
(答)これは非常に憂慮しているということでございます。私から具体的なことを申し上げるのは、やはり混乱をもたらしますから適切ではないと思っています。今、総理がメッセージを発しましたし、官房長官がスポークスマンとなっておられるし、直接は海江田経済産業大臣が担当されておられるわけですから、私がこの場で具体的なこと申し上げると混乱をしてしまいますし、危機管理上、それは望ましくないと思いますので、控えたいと思います。
 ただ、私の意見は、それぞれ、緊急災害対策本部その他で、これまでも繰り返し申し上げてきているところであります。ありとあらゆる事態を想定した対応策をとるように、最初からそういうことを申し上げてまいりました。それ以上のことは私からは申し上げるわけにはまいりません。
(問)今回の原発に対する政府の対応について、与党からも対応が多少後手に回っているのではないかという批判の声も上がっているわけですけれども、大臣から御覧になって、今回の政府の対応、まだ総括には早いと思いますが、どのように評価されていますか。
(答)今はそういったことを論評している時ではないと思います。とにかく命を守る、健康被害をもたらさないように死力を尽くすと、そのことだけだと思っています。
(問)先ほどの総理の会見でもございましたが、現在も放射性物質が放出されているという状況ですけれども、そんな中で避難の指示が第一原発から半径20キロ以内に出されており、大臣の御地元も近いですが、その範囲はそれで大丈夫だと感じていますでしょうか。
(答)そういったことも含めて、私からこの場でいろいろなことを申し上げるのは適切ではないということです。内々、私は私の意見をこの間もずっと申し上げてきたところです。
(問)今日の閣議で、いわゆる原発のことに関して話題は出ましたでしょうか。
(答)先ほど、総理のメッセージを私も聞いてまいりましたけれども、そういった、つまり大変憂慮しているというお話がございました。それに対して私からも発言をいたしました。その都度、発言してきておりますけれども、その内容は差し控えたいと思います。
(問)先ほど、あらゆる事態を想定されているということをおっしゃっていましたけれども。
(答)そういうことを申し上げるのも適切ではないかもしれませんが、危機管理というのはそもそもそういうものですから、私は最初から申し上げてまいりました。それは原発に限らず、危機管理というのはそういうものだという意味です。こういったことが誤解を与えるような形で伝わると決してよくないです。あくまで総理、そして官房長官、あるいは海江田大臣がきちっと政府としてのメッセージを発表するはずですから、私のメッセージはそういった意味では差し控えなければならないと思っています。
(問)総理が東電に直接行かれたりして、政府内が混乱しているようにも若干見受けられますが、そういうことはないとお考えですか。
(答)いや、とにかくいずれにしても、今はそういったことをどうこうということよりも、これからどうするかと、今の事態を受けて、きちっと万全の策をとれるように努力することに尽きるということだと思います。
(問)福島第一原発の4号機で火災が発生していると先ほど総理もおっしゃっていましたが、4号機は定期点検で停止中だったと思いますけれども、そこで火災が起きている原因が何かもし御存じであればお聞かせください。
(答)残念ながら知りませんし、知っていても私が申し上げるのは、先ほどから申し上げていますけれども、やはり混乱をもたらしますから、正確な情報をきちっと伝えてほしいということはもうかねがね私は申し上げてきておりますので、しっかりそれを総理なり官房長官がお話をされると思います。
(問)福島原発は大臣の地元が近いということで、大変ご心配されていると思いますけれども、大臣が地元議員もしくは政調会長として東電に対して指示していることなり、何かされていることがあれば教えてください。
(答)私は私の意見を内々、対策本部等で申し上げております。その具体的な中身について申し上げるのは、適当ではないと思います。
(問)計画停電で昨日から結構市民生活に混乱が出ていますが、その点についてはいかがでしょうか。
(答)計画停電については、私はでき得る限り経済、金融に対する影響がないように、また、病院あるいは御自宅で電気を使って療養されておられる方にできる限り影響のないようにということで、発言をしてきているのは事実でございます。今の在り方がどこまで定着するのか、これがしばらく続くとすれば、しばらく続くのでしょうが、だとすれば、今の在り方がベストなのかどうかということを別途、私は検討したほうがいいということは内々、申し上げているところでございます。

(以上)