松本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年7月5日

(平成23年7月5日(金) 9:45~9:55  於:合同庁舎5号館3階特別会議室)

1.発言要旨

 8時45分に、総理に復興対策担当大臣、内閣防災担当の職を辞するというご報告をいたしました。
 業務連絡があります。今日、朝7時に気仙沼の菅原市長から電話があって、被災市町村と復興本部が定期的に会議を行っていただきたいという話がありましたでの、引き継いでください。
 約300日の大臣でしたけども、環境と防災という大変大きな仕事を任されて、奇跡を見たり、地獄を見たりしてまいりましたけれども、それぞれ環境省の皆さん、そして防災担当の皆さん、お世話になったことをこの場をかりてお礼を申し上げたいと思います。また、一番お世話になったのは妻と子供たちでありまして、改めて感謝を申し上げたいと思っております。
 この間、石巻の大川小学校で亡くなった子供たちに手を合わせて、また山元町の中浜小学校では、生徒たちが救出をされました。3月12日に自衛隊の皆さんが90人の子供たちを救出しました。私も少しは役に立ったのかなというふうにあのとき思って、涙が出たところであります。
 これからは、また、7月23日に相馬で野馬追がありますので、その相馬で、前の日に宮古の山本市長も来るそうですから、彼らと旧交を温めたいと思っております。
 いろいろ言いたいことはありますけれども、謎かけをしようと思いましたけども、今日、もうこれからなくなりますから。私はこれからは、4月に亡くなった歌手でフィービー・スノウというのがおりました。また、5、6年前に出たカズオ・イシグロの本ではありませんけれども、これからは子供たちのためにネバー・レット・ミー・ゴー。私は被災された皆さんたちから離れませんから、粗にして野だが卑ではない松本龍、一兵卒として復興に努力をしていきたいというふうに思っております。
 長い間、ここにおられる皆さん、そして、すべての皆さんに感謝を申し上げたいと思います。これからは、岩手でキックオフをして3日でノーサイドになりましたけれども、ノーサイドですから、相変わらず嫌いな与野党ですけれども、心を合わせてこれから復興に取り組んでいただきたい。私、松本龍もこれから復興に向けて汗をかいていきたいと思います。
 以上です。

2.質疑応答

(問)菅総理には辞表を提出されて、それを受け取られたということでよろしいんでしょうか。
(答)はい。
(問)昨日は、「このまま前を真っすぐ向いて復興に当たっていきます」とおっしゃったんですけれども、一晩たってその心境が変わったのは何故なんでしょうか。
(答)個人的な思いがあります。前を向いて復興のために努力をしていくのは変わりません。
(問)被災者に対して今どういうお気持ちでいらっしゃいますか。
(答)まず、被災者のことは、私は人一倍寄り添っているつもりでありましたけれども、言葉が足りなかったり、また荒かったりして、被災者の皆さんの心を痛めたことをまず本当にお詫びを申し上げたいと思っております。それともう一つ、私は去りますけれども、この世界最強の復興本部の、名前は変わりますけれども、チームドラゴンは無能な私を除いて最高のチームでありますから、必ず復興のために努力をしてくれる。ですから、被災者の皆さん、お詫びを申し上げますけれども、どうぞこのチームはしっかり仕事をやり遂げますから、ご安心をいただきたいと思います。
(問)今振り返って、岩手と宮城での一連の行動、ご発言をどう思われますか。
(答)言葉が足りなかったり荒かったりしたのは、不適切だったなと思います。
(問)復興担当大臣に就任してから短い期間での辞任になりますが、今の率直なご感想をお願いします。
(答)1週間ですけれども、めどという言葉は嫌いですが、とにかくチームをしっかり立ち上げて、現地対策本部の津川さん、そして末松さん、吉田さん、しっかり現地をフォローしてくれるし、今までの支援チームもそこで合体をして強力な体制を整えておりますから、去るについては心残りはありません。
(問)菅総理からどんな言葉があったんでしょうか。慰留とかはあったんでしょうか。
(答)はい。こんな私でも慰留をしていただきました。感謝を申し上げます。
(問)菅総理はどういう言葉があったんでしょうか。どういう慰留の言葉が。
(答)「残念です」というお言葉をいただきました。
(問)その他にありませんでしたか。
(答)就任以来の、この約300日ですけども、いろいろ思い出話をさせていただいて、環境と防災で引き立ててくれた菅総理に私は本当に感謝を申し上げますということを伝えました。済みませんが、冒頭に被災者の皆さんに対するお詫びを入れておいてください。
(問)防災担当として震災対応を最初から当たられてきて、この後を引き継がれる復興大臣に対してはどういう復興を目指してほしいですか。
(答)これからなられる復興大臣は絶対私より有能ですから。そういう意味ではお任せする。そして細かいことがあればフォローをいたします。
(問)具体的に総理からその人選について今日はお話は。
(答)ありません。
(問)ちょっと先ほどの質問とも重なるかもしれないんですが、大臣自身がこの局面で辞任を決断された、辞任せざるを得ないというふうに決断された理由、思いというのはどういうところにあったんでしょうか。
(答)辞任せざるを得ないとは言ってません。辞任すると言いました。個人的な都合です。
(問)最終的に辞任されるということを決められたのは何時になるんでしょうか。
(答)あなたといるとき。
(問)辞任の理由なんですけれども個人的事情というふうにおっしゃったわけで、差し支えなければ話せる範囲で教えていただきたいです。
(答)話せません。
 一つお願いがございます。この「つなみ」という本をこの間、岩手の駅のキヨスクでちょっと見て読んだんですけども、子供たちの作文集です。100冊購入しまして、みんなに売りつけようと思いましたけども、最後ですので、それぞれ欲しい方、残念ながらプレゼントします。

(以上)