松本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年3月1日

(平成23年3月1日(火) 10:58~11:13  於:第5合同庁舎25階会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。発言が一つございます。
 JX日鉱日石エネルギーの岡山県及び和歌山県に所在する2事業所において、大気汚染防止法違反が発覚をいたしました。これに対し、環境省では、昨日、JX日鉱日石エネルギーに対し警告書を発出いたしました。また、自治体に対し、JXのみならず、石油精製事業者に対し、未測定及び虚偽記載等公害防止に関する確認・指導を要請をいたしました。さらに、今後、全産業に対し、4月の改正法施行に向けての改正趣旨の再度の周知徹底に併せて、自己点検も要請をする予定であります。なお、石油連盟に対しても協力を要請をしております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)先日、政府として、カンクン合意を踏まえて、新しい市場メカニズムと適応策の提案を取りまとめられたかと思うのですけれども、そちらを踏まえまして、二国間クレジットを念頭にしたような、新たな市場メカニズムを提案されていくということで、これからCOP17に向けて、改めて、各国の支持を得ていくにはどうすればいいというようにお考えか御所見を伺いたいと思います。
(答)いろいろなステージとか、いろいろなチャンネルで、こういうやり方がありますよということを言っておりますし、我が国としても、二国間メカニズムを含む新たな市場メカニズムの構築が、世界全体の排出削減のために重要だという考えは、ずっと持っています。また、これにつきましては、特に途上国の理解も得ていきながら、我が国の意見が国連における合意に盛り込まれるように、最大限努力をしてまいりたいというふうに思っておりますし、カンクンでも、そういう意味では、様々なチャンネルでそういった取組もしてまいりました。実現するかどうかということは、まだまだしばらく時間があると思いますけれども。
(問)予算の関連法案についてなのですが、今日の未明に衆院の本会議の方で予算案の成立ということで、ひとまずこちらは成立したということなのですけれども、16人の小沢元代表に近い議員の方が本会議を欠席されるなど、また、これからの関連法案が成立するという展望が少し見えにくい状況になっているかと思うのですが、閣僚の御一人として受け止めはどのようにお考えでしょうか。
(答)16名の方の行動については、私は何か理解しにくいというふうに思いますし、党のほうで厳正に処分をされるという話を聞いておりますので、その成り行きを見守りたいと思います。関連法案につきましては、毎日毎日、いろいろな政治状況が変わってまいりますので、これから我々は、粛々と、前向きに取り組んでいくということしかありません。
(問)昨日フィゲレスさんが都内で講演されまして、日本の京都議定書に対する姿勢について、もう少し柔軟に考えたほうが良いのではないかという旨の発言をされたのが1点と、それから二国間クレジットについて、なかなか制度化は難しいのではないかという旨の発言をされていたのですけれども、その点についてどのようにお考えになられますでしょうか。
(答)二国間クレジットのことに関しては、制度の詳細はまだ私どもも固まっておりませんし、実現可能性を調査していく中で、様々な課題をこれから私たちは整理していこうというふうに思っております。京都議定書のことに関しては、12月のカンクンでも、フィゲレスさんと直接はそういう話はしていませんけれども、いろいろな意味で、京都議定書に対する思い入れみたいなところは、様々あることは承知をしておりますし、しかしながら、これが固定をされるだけでは、27%の排出量しかありませんからということで、もっと大きな、コペンハーゲン合意のような80%のものを、もう1回組み立て直そうということでずっと言い続けています。しかも、これからCOP17に向けて様々な国々と、先般も在京のアフリカ大使、そしてこの間、寺田地球審もいろいろなところでお話をされていますし、いろいろなチャンネルで、これからもいろいろな話を続けていきたいというふうに思っています。
(問)新潟水俣病についてなのですが、27日に原告集会が開かれて、和解をすることを正式に決定したのですが、それに対する受け止めと、明後日、3日に、裁判が入っていて、この場でということだと思うのですが、国としての考え方ですね、その場で和解することを考えるのかどうか、2点お願いします。
(答)今お話がありましたように、原告のみなさんが和解の方針を決定をされたことは承知しております。その決断には敬意を表したいと思います。環境省としては、3日の新潟地方裁判所の期日の前にコメントすることは差し控えたいと思います。そこで和解が成立するよう強く期待をしております。
(問)現時点でなんとも言い難いということでしょうか。
(答)はい。何が起こるか分かりませんから。あと2日ありますから。
(問)改めて予算について伺いたいのですけど、予算案が通って、予算関連法案が先送りにされているというのが、歳入の裏付けがないまま、歳出だけを決めるという異例の事態なのですけれども、これについてどうお考えでしょうか。
(答)それに対しては、私自身もいろいろな悩みもありますけど、政府、内閣が一丸となって、厳しい状況を打開していくというのが、今日も、総理もいわゆる予算案が未明に通った日であるにも関わらず、これからが大切ですよという話もされましたので、そういう気持ちを合わせていきながら、困難な状況ですけれども、対処していこうというふうに思っています。
(問)16人の欠席なのですけれども、政権の求心力が無くなっていくんじゃないかという懸念もあるのですけれども、それはどうお考えでしょうか。
(答)私、知っている人もいるし、知らない人もたくさんいますけど、意図が良く分からないんですよね。少なくとも政治家としての振る舞いというか、そういうことが、正直、私も長い間政治家やってますけど、理解がしにくいというのが正直な感想です。ですから正直、コメントのしようがないというか、正直、そういうところです。普通、少しは理解できるんですけど。
(問)コメントのしようがないというのは、理解ができないということですか、相手の立場がまったく分からないので、大臣自身なんと答えていいのか。
(答)ずっと選挙で、一昨年あって、ずっと政治家として動いてきて、何をもって離脱なのか、何をもって予算を欠席するのかということが理解ができない。私だったらどんなことがあっても、そういうことはやらないだろうという意味で理解ができない。
(問)昨日は16人だけではなくて、小沢一郎元代表も欠席されたのですが、その点についてはいかがですか。
(答)欠席されてないでしょ。昨日小沢さんおられたでしょ。
(事務方)院内にはいらっしゃいました。
(答)延会のときにはおられなかったと思うけど、予算のときにはおられたでしょ。私、途中で、3、40分して小沢さん入ってこられたのを見ましたよ。
(問)採決のときにいらっしゃらなかった。
(答)そこはごめんなさい。知らない。
(問)関連で、大臣の所管ではないのですけれども、子ども手当制度に対して、岡田幹事長らが大胆な見直し、それから児童手当の復活も視野にした発言もされているのですけれども、政権交代の目玉だった政策でもあるとは思うのですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
(答)去年の夏から、いろいろなことが予想されていて、予想されていた中で、様々な発言があるんだろうと思いますし、言っておられることは理解できないことはないし、実は、4年前の夏からステージは変わっているので、そういう意味では4年前の夏に民主党もいろいろな対応の仕方を考えていなければいけなかった。そして去年の夏から、そこからいろいろなことをシュミレーションしていくなかで、そういったところのなかで、シュミレーションしたことの一つの現れだろうというふうに思います。
(問)4年前というのは、ねじれが始まったという意味でしょうか。
(答)うん。4年前からねじれが始まって、4年前のねじれのときも、民主党も大人になりましょうよという話は、時々仲間とやってましたので。しかし、これがまた続いていくと、最低でも4、5年は続くだろうし、ひょっとしたら、何年も続くということになれば、国民が一番不幸ですから。そういう意味で、なかなか与党と野党が、一昨年交代したので、なかなかそういうテーブルにつくということは、なかなか難しいと思うけれども、やはり、根気強く、粘り強く話し合いをしていくということが大切だろうと。これはもう今回の予算だけではなくて、来年も再来年も、そして、どちらが政権を取ってもということですから。少なくとも国民が不幸になることだけは絶対に避けていかなければならないと思います。
(問)最初に発言有りました、JXのばいじんの未測定、虚偽記載の件なのですけれども。改めて、未測定だったり、虚偽記載を行っていたことについて、どう思われるかということと、何故そういうことが起きてしまうと思われるのかということをお願いします。
(答)最初に見たときは、何だこれはということで、怒りました。何故、起こったかというと、やはり、仕事に対する何というか、慣れと言ったらおかしいけど、怠慢というか、本当に管理をしていかなければならない、そして本当に仕事をしていかなければならない人達のそういう意識が、もの凄く薄れていたということだろうというふうに思いますし、ある意味ではこういうことが、一番、我々政治家もそうですけども、気をつけていかなければならないことだというふうに思いますので、そこのところも注意を喚起をして、しっかり対処していきたいというふうに思います。

(以上)