川端内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年9月10日

(平成22年9月10日(金) 10:03~10:28  於:文部科学省 記者会見室)

1.発言要旨

 私の方からは3点発言させていただきたいと思います。一つは、先ほど、閣議が終わりまして、閣議決定をされた新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策、円高デフレの緊急対応ということでありまして、今申し上げたものが閣議決定をされました。時間軸を考慮して、まあ3段階でやろうと。それの中身は、第一段階はいわゆる予備費を使って、緊急にすぐに対策を取ること。円高デフレ状況に対応する緊急的な対応ということであります。ステップの2が、今後の動向を踏まえた機動的対応ということで、これはですね、まあ景気、雇用動向を踏まえて、機動的弾力的ないろんな対応をしていこうということで、必要に応じて、国庫負担債務行為1兆円の活用を含め、補正予算の編成等、機動的弾力的に対応する。ステップ3が、平成23年の対応ということであります。今回はステップ1の円高デフレ状況に対する緊急的な対応ということであります。文部科学省としては、雇用の基盤作りとして、大学等におけるキャリアカウンセラーの増員等による相談支援の強化、産業界との連携による課題解決型の授業など、就業力を向上させるための支援プログラムの充実、それから、地域の防災対策、今のは雇用でありますし、2番目が地域の防災対策として、学校施設の耐震化等の促進。3番、規制改革として、安心こども基金の補助要件の緩和などを、早急に具体化をして参りたいと思っております。これが1点目であります。
 それからもう一つは、準天頂衛星の第一号機である、みちびきの打ち上げであります。H2Aロケット18号機によりまして、準天頂衛星が一応、初号機というんですか、みちびきを明日の11日、午後8時17分、JAXAの種子島宇宙センターから打ち上げる予定であります。私も現地で対応する予定にしております。このみちびきについては、中身は十分御承知だと思いますが、いわゆる、いつも、ほぼ、日本から天頂に見える軌道に乗せるということで、山間地、ビル陰等の影響が少なく、GPSの情報を補強することによって、高精度な衛星測位サービスの提供を可能とするということで、無事に成功させて、その技術の実証、利用実証を関係省庁、関係機関とともに、着実に実施していきたいと思っております。
 それから、3つめでありますが、文部科学省顧問の委嘱についてであります。先般、参与を4名委嘱させていただきましたが、この度本日付けで、前文科事務次官、坂田 東一氏、前文化庁長官、玉井 日出夫さんの2名を、任期1年の文科省顧問に委嘱を致しました。本日付けであります。顧問は文部科学省の重要施策に関して、必要に応じて相談し、意見をいただく仕事であります。両名とも長年にわたり文部科学行政に尽力された人であり、豊富な行政経験、知見に基づき、適切な意見をいただけるものと期待しております。私の方からは以上3点であります。

2.質疑応答

(問)幹事の方から2点お伺いします。まず1点目なんですけれども、昨日発表がありました、法科大学院の合格発表なんですけれども、合格率の低下に歯止めがかからずですね、2校もゼロという大学院、法科大学院が出ていますけれども、文科省の方では、中教審の方で、いろいろと交付金削減とか、そういう方針も打ち出していますが、この現状を踏まえて大臣の所感とですね、今後、文科省としてどんな対応を考えていらっしゃるかというのを、お願いします。
(答)2点って言わなかったっけ。
(問)もう一点はですね、民主党の政調の方で、学校の無償化の方の、まあ容認するという、基準の容認という方向性を打ち出してますけれども、大臣の方では、これを受けまして、いつ頃までにですね、この、最終的な結論を出したいというふうにお考えになってるか、以上2点をよろしくお願いいたします。
(答)はい。法科大学院の、新司法試験の結果は、合格者が2074人、平均合格率25.41パーセント、合格者が微増、合格率は2.23パーセント減という非常に厳しい数字であります。大学院別に見ますと、合格率が全国平均の半分に満たない法科大学院が29校、合格者がごく少数に留まる法科大学院も一部に見られるということでありますので、厳しい状況にあることは事実であります。いろんな、今御指摘のように、中教審の御議論もいただき、何とかこれが向上するようにという、合格者の向上と合格者の増加を図る施策に取り組んで参りましたが、そのことをしても、まだこういう厳しい状況にあるということで、更なる、いろんな切り口での改善が必要であろうというふうに思っております。中身的に言いますと、それぞれの大学院において、教育内容と方法の充実、それから定員の削減等の組織の見直し、これは今まで取り組んできたので、それを更に精査して、この結果を踏まえた中身を検証して取り組んでいただかなくてはいけないと、今の段階では思っております。もう一つは、法曹養成制度に関する検討ワーキングチームということで、文部科学と法務の両副大臣を主宰として、定員の見直しや統廃合を含む組織の見直し等の検討が必要という結果を取りまとめておりますが、必要に応じて、改めてこの結果を踏まえても、検討をこの場でもしていくべきではないかと、今のところは思っています。
 それから、いわゆる外国人学校のことでありますが、専門家の会議から御報告をいただいた部分を、総理からも、手順を踏んで政調まで行ったことであるから、しっかりと議論していただく、意見を踏まえながらやるようにということであります。先般、2回部門会議が開かれて、ということまでしか承知しておりません。その後、部門会議からと政調、部門会議の座長と政調会長の間で、どういうふうに進めるかというのは、これから御議論されるんだと思いますので、その議論と手順を経て、正式には政調会長からお返事をいただくことになっております。それを踏まえて、あと、審査基準の決定、それから審査、そして告示という、それぞれまた段階がありますので、それぞれのフェーズ・フェーズは、可能な限り早くできるようにと思っていますが、目途としていつという想定は今のところまだお答えいただいていませんので、ちょっとわかりません。はい。
(問)法科大学院の新司法試験なんですけども、文科省としては、かなりその法科大学院の改善というか、そういう部分に取り組んできたと思うんですけども、閣議決定の3千人という、その合格者数の数ですが、そのほとんど千人ぐらい届いていないという現状では、実際に大学の方ばかり言っても仕方がないのではないかという意見もあるようなんですけども、その合格者数を増やす、まあ増やすというような、これは大学側かもしれませんけれど司法試験に対するこう、何か思いとか。
(答)ここの部分は非常に難しい話でありまして、ですから、我々としての部分で言うと、やはり、その法科大学院が、こういう制度で法曹に人を送るということのために作った教育機関が、合格率が極めて悪い、あるいは合格者がもう一桁とかいうふうな、一部ゼロというのは、これはもうやめたからゼロになるのもあるんですが、というところは、本当にそういう教育機関の機能が果たしているのかという意味での、やはり一定の合格率を持つように維持できるような学校でないと、そもそも論として難しいのではないかということでの議論が一つの考え方で今まで取り組んできました。そういう意味では、合格率を一つの目安にしますと、中身を、教育の中身を非常に充実させるということが当然のことの一つであると同時に、もう一つは、元々の定数を減らすということになるのかなあということであります。ということを取り組んできたのは、我々の立場ですから。グロスで見ると定数を減らして効率よく、例えば同じ10人でもですね、50人で10人だったら2割だけれども、40人だったら25パーセントになって、30人で10人だったら30パーセントになる、ということですよね、合格率ということだけをすると。ということで、中の質をよくするという、本来ならば50人のままで10人だったのが、30人合格できるようにというのが正攻法であって、もう一方、そういうこともやっていることは事実です。で、そういう意味では、トータルの合格者数というものを、3千人をどう確保するかということと、定数削減というのとは、ある意味でちょっと矛盾することになっていることは事実です。この総定数をどうするかは、法曹の今の実態、それから人材としての社会的ニーズを含めて、当然目標値が定められたわけですけども、この部分は内閣全体としてのいろんな議論の中でまたやっていく、こういう結果も踏まえて、そういうことも含めた幅広の議論の中には、議論としてはあり得るのかなあと思っています。我々の、私たちの今の立場の部分では、そこをあんまり言及する立場では、ちょっとありません。
(問)すみません、関連で。法科大学院の再編や統合については、どのようにお考えですか。
(答)ですから、それぞれの各大学ごとで言いますとね、ケースによっては、少し悪循環になりかけているのではないかということが、私の感じではありますね。合格者率が低いと。そうするとそこへ行ってもなかなか合格しないのではないかというと、受験生が少なくなる。競争倍率が下がる。下がるということで結果的にそこへの合格者の質の確保というのが、やはり、競争が緩やかであると。定員割れを起こしてはいけませんから、ということで言うと、何て言うんですかね、競争率が低くなるということは、相対的にはやはり入学者の、入学の合格ラインというのは下がるという意味で。そうすると、またよけい合格率が悪くなって、悪循環が理屈上は起こり得るわけですから。起こっているのではないかということが見られると。そういう意味では、いかに合格率というよりも質の高い教育を確保できるかというときは、やはり来てもらう学生さんも、一定の選抜をされた人をしっかり教育するということですから、そういうことを含めると、この悪循環にならないために教員をしっかり確保しながら、数少ないという効率性の悪いことをするんだったら、統廃合するというのもやはりひとつ。そして、いい人材が集まって合格率が上がって、そこの学校だったら勉強したいなという生徒さんが来るという環境を作らないとですね、何か、受けたら何か、ほぼ受かるんちゃうみたいなことになると、結果として、そこをこの、本来の趣旨から言うと、やっぱり法科大学院というのは、いろんな経歴、キャリアを持った人が来るわけですから、門戸は閉ざしてはいけないとはいえ、教育のそこでの確保という意味では、いい学生さんに来て、しっかり、いい教育をしてという環境作りのために、先ほど申し上げた悪循環を切るというためにも、統廃合はひとつの選択だと思ってます。
(問)そうすると文科省としては選択肢をどうしていこうと。
(答)ですからそれぞれに、自分の大学のことですから、自分でお考えになるのが基本ですけども、中教審なんかでは、そういう一定の部分に関しては、ちょっと財政的な部分も、これは、こんなところにはあんまり応援できないよ、みたいなことをやりかけているわけですけども、そういうなのと実情ご相談いただくのに、相談には乗りましょうと。当然ながら、例えば統合と言えばですよ、どこかと一緒になるという話ですから、あるいは連携しようということになると、自分のところはそう思っておりますが、どこかそういうところがありませんかね、みたいな話があればですね、いろんな御相談や調整は、協力することはやぶさかではない。基本的には大学の自主性に係る問題です。
(問)大臣すみません、顧問についてなんですけども、今現在何人いらっしゃるんですか。今回の人事を含めて。
(答)今、1名。木村孟先生、元東京工業大学の学長で、前の独立行政法人 大学評価・学位授与機構長ということで、高等教育に関してのいろいろ御相談をするということで、木村孟先生に、1名だけお願いしております。
(問)待遇なんかは、この前の参与とどう違うんでしょうか。
(答)待遇というか、仕事としてはですね、必要に応じて相談し意見をいただくのが顧問。参与はですね、参与はこの前決めました、重要事項に関して調査検討し、必要に応じ専門的な立場からご助言をいただくほか、イベント参加や情報発信に協力していただくという、いろいろお知恵を拝借という、まあイメージではお知恵を拝借というのは顧問。お知恵を拝借と同時に、こういうこと、そういうことをやるときに、国民の皆さんといろんなイベントとかに先頭に立って、メッセージを出す仕事もしていただきたいというのが参与です。
(問)今おっしゃった、仕事の待遇は。報酬も含めて。
(答)あ、待遇。これはだから、会議等に来ていただいてという時に、その時の交通費と、いわゆる一般的に決める日当をお支払いするという意味では一緒です。部屋とか車は特にありません。はい。
(問)それは省内の会議などについても全く一緒ですか。
(答)必要に応じて、そういうことがあればですけど。はい。
(問)玉井さんは、あのすみません。文化関係についてお話をうかがいたいということでしょうか。
(答)はい。
(問)あの、この顧問以外の独法の理事とかですね、そういう仕事も兼職すればできるということなんですか。
(答)あの、お二人はされておりませんけども、別にあの、顧問はどういう人をお願いするかは、参与もそうですけども、参与の人なんかは皆さん、1名は今無職とおっしゃってましたけども、あとの方はいろいろ御仕事を持っておられるということでは、それはあの、職が有る無いということは、特には思っていませんけれども。今のところ、そういう、今言われたような人を何かにするというつもりは、予定はありません。
(問)大臣すみません、代表選のことで恐縮なんですが、この場では言わないということを今まで繰り返されてますが、代表選が14日に迫っているわけですが、その前に、大臣の、いわゆるどちらを支持するかというお考えを表明されるおつもりが有るか、無しか、まあその、終わった後は言うよということは先日おっしゃっていたと思うのですが、前に言われることは考えられておられますか。
(答)だから前から申し上げているように、14日の投票が終わった時点が一番遅い時点、までには私がどうしたかは、分かるようにはなるでしょうということです。
(問)今日はじゃあ、御発言はありませんか。
(答)有るか無いかも、お答えできません。はい。
(問)大臣、ちょっと別件なんですが、ユネスコの文化遺産、世界遺産の関係なんですけれども、来年平泉の審査があると思うんですけれども、その次のですね、再来年の審査内容に関しましては、今月末が、いわゆる暫定版推薦書の提出締め切りになります。しかし文化庁としては、全国の状況を、国内候補地が十幾つありますけれども、この準備状況がはかばかしくないということで、今回は見送るという方向で考えていらっしゃるかと思うんですが、あの、まあ鎌倉神社がですね、非常にまあ、準備が進んでいたわけなんですが、やはり厳しいということで見送っているんですけれども、地元の意向からするとですね、国が積極的にもっと関与してほしいというような声も地元から出ておりまして、つまり、世界遺産の申請に当たって、国と地方の関係というのはどうあるべきか、これからその日本がですね、日本政府として戦略的にどこの候補地が有力なのか考えるとですね、出していくというのは、ひとえにその、政府の判断になっていく、文化庁の判断になってくると思うんですけれども、その点をどういうふうにお考えなのかなと。例えば、今年、来年と平泉が審査ありますので、その翌年に鎌倉を出すとなると、平泉と鎌倉が非常に地形とかですね、意外と似ている部分があるのでよくないんじゃないかとかですね、いろんなそういう専門家の声が出ているんですが、ですからそういった判断を考えますと、今の仕組みは地元にとにかく準備をさせて、準備ができたところから国が出してあげるよというスタイルを取っているんですが、そのスタイルをずっと取っていくことがよいのかどうか、国はもっと主体的にかかわる必要がないのかどうか、その点御見解とかあれば。
(答)はい。今あの、今の仕組みはそういうことでありますし、誤解があってはいけませんけども、例えば鎌倉の例で、文科省の努力が足りないから来年にノミネート出来ないんだというふうに、一部そういう、受け止められかねない発言をされていますが、これは事実とは全く違うというのは、御承知のとおりだと思います。地元、今の仕組みは地元で必要な状況を整えると。それに関しては、最大限、御相談にも乗り、御協力もしているつもりであります。しかし、やはりまだ整わないということであれば、現に申請の環境ができないからであって、準備できているけれども文科省が判断をして止めておけと言った事実はゼロですから、これはあの、どなたかがまあ言っておられるというのを小耳に挟みましたので、そういう誤解を招いてね、いうことではなくて、やはり信頼関係をしっかり持つような対応を、我々としては一生懸命やっているつもりですので、うまくいかなかったら文科省が悪いような、聞こえ方だけは気を付けてほしいなあと、個人的には思っております。そんなことで、腹立って意地悪しようということは、さらさらありませんけども、よくやっぱり、お互いで立場をやっていくことではないかと。そして、そこの中でも、申しましたように、やはり、仕組みとしては、まあそういう仕組みに今なってるわけですから、そういう中で、これは観光戦略というか、成長戦略の観光の柱からしても、やはり世界遺産にしっかりなるということは、非常に大きなことであることは事実であります。だから我々としても、ぜひともにいろんなところが登録したいと。しかし、現実には世界の流れの中ではね、非常に厳しくなってきていると。だから、何かもう、こう、国から状況を整って出しても、すいすい通るというわけではなくて、むしろ、ものすごく制限があるので、本当にしっかりして、ノミネートしたら勝ち抜けるという状況を、やっぱり作っていくということが、むしろ大事であって、そういう時には、これはあの、そういう意味で言うと、仕組みは別にして、地方と文化庁と、本当に連携をよくしてですね、いろんな課題をクリアしていくということには、いささかも協力は惜しむつもりはありません。
(問)もっと国が、その主導権を発揮するということで、やはり考えて。
(答)ていうか、主導権というのはね、どういうことなのかということなんですよ。やはり地元で主体的に、しっかりその、自治体も含めてクリアしていただかなければいけないことを、国が強制的にやるということは、出来ない課題はたくさんあるわけですから。だから、我々がやるべきものはしっかりやると。それで例えば、いろんなまあ、他のところからは、そういう意味では、技術的に言いますとね、その、いわゆる史跡指定というものをどう位置づけるのかとか、それから基本的なコンセプトをどう考えるとかいうのは、いろいろな部分でご負担がかかる部分もあると思うんです。そういう部分をお手伝いすることはあれですが、やはりそれを一番中心となってやっていただくのは、その地域だというふうに私は思いますけどね。
(問)保存の処置はですね、地元でないとできないわけですけども、いわゆる推薦書を書くとか、学術的な部分ですけど、ここはその、やはり文化庁のほうが極めて見識を持っているので、そっちが主体でやってくれないかというような、地元の声があるようなんですが。
(答)うん。ですからそれは、こういう部分で、ここまであれしたけども、あとをどうしたらいいんだろうと。あるいは専門的な部分でということであれば、それは御協力することはやぶさかではないし。あんまりあの、聞かれると本音を言ってしまってはいけないので、これぐらいにしておきましょう。本音というか、あの、口を、よけいなことを言ってはいけないので、協力してやりましょうと。はい。

(以上)

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