中井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年5月28日

(平成22年5月28日(金) 8:53~9:07  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日は、閣議の時間が15分程、総理の御都合で遅く始まりました。したがいまして、大急ぎで9時からの委員会等に間に合わそうということで、それぞれ閣議の処理案件を決定をし、そして、対北朝鮮措置の追加について等を含めて、事業仕分け、行政レビュー、チリにおける大地震被害に対する無償援助拡大、有効求人倍率、労働力調査結果発表、あるいは21年度食育推進施策等を決定をいたして終えたところでございます。
 対北朝鮮措置につきましては、一つは、北朝鮮を仕向地とする支払手段等の携帯輸出について届け出を要する金額を30万円から10万円に引き下げる。それから、北朝鮮に住所等を有する自然人等に対する支払について報告を要する届け出の金額を現行の1,000万円から300万円超に引き下げる。
 そして、総理からの指示として、これまでに実施してきている北朝鮮からのすべての品目の輸入禁止及び北朝鮮に向けたすべての品目の輸出禁止の措置の執行に当たり、第三国を経由した迂回輸出入等を防ぐため、関係閣僚におかれては、関係省庁間の連携を一層緊密にして、さらに厳格な対応をお願いしますと、こういう2つの措置が決められたところでございます。これは官房長官からの御発言で決定をいたしたところでございます。
 以上が報告でございます。

2.質疑応答

(問) 今朝、普天間の問題で日米首脳会談が行われましたけれども、福島大臣の一連の話も含めて、何か総理から発言はあったんでしょうか。
(答)何もありません。閣議が少し遅れたのはその会談だろうと思います。
(問)その話題にはもう一切触れずという。
(答)はい。閣議が始まるまでに、福島さんが、「なぜ遅れているの、何の会議なの」と言うから、だれかが「オバマさんとの会談じゃない」と言っていました。本人はきょとんとしていましたから。
(問)総理と福島さんが一対一で。
(答)ないない、そんな時間も機会もない。
(問)対北措置なんですけれども、哨戒艦沈没を受けてのことですが、拉致問題を担当される大臣として、改めて対北政策についての思いといいますか。
(答)はい。僕はもう幾つかとれる措置はあるかと思っていますが、首相や官邸はまだ残しておきたい、カードとして置いておきたい、こういう御意向があったようであります。しかし、素早く対応が行われた。韓国と共同歩調をとって、対北の今回の暴挙に対して国際的な包囲網を素早く形成をしていく意思を日本もきちんと表わせた。そして、明日からの総理の韓国での会談に対して大きなバックアップができたと思っています。
(問)今の関連ですけれども、改めて今回の追加措置というのは、韓国の哨戒艦の沈没で、北朝鮮の魚雷が原因という調査結果を受けてですけれども、その理由として、北朝鮮の拉致問題に対する不誠実さみたいなものも改めて理由の中には入らないのでしょうか。
(答)「拉致・核・ミサイルといった懸案の包括的解決に向けた北朝鮮の具体的な行動が見られない中、今回、北朝鮮が韓国海軍哨戒艦に対する魚雷攻撃という許しがたい行為に出たことを契機として、2つの措置を行う。」こういう枕詞はございます。
(問)大相撲の話なんですけれども、暴力団の観戦問題で、昨日、親方2人が処分されましたけれども、それについて感想がございましたらお願いします。
(答)一昨日、粗々の報告を警察庁から受けました。昨日改めて、どうして去年8月場所の出来事が今ごろ報告されるのかということを含めて、幾つか気になるところを公安委員長として問いただしたところでございます。
 今日の閣議前の懇談で、川端文科大臣と、一度2人でもろもろのこの相撲協会の問題について認識を共有するために話し合おうかということを私のほうから申し上げたところであります。近く、時間を取り合って、担当者を交えて一遍懇談をしてみたいと思います、文科省と警察で。
(問) 今おっしゃったことですけれども、つまり、今まで相撲協会でとっている措置ではやや足りない部分があって、指導を行政サイドからしていくという意思の表れでしょうか。
(答)文科省は文科省でおやりになっていらっしゃるんでしょうし、警察は事件ということで取り調べをしています。今日も何かテレビのニュース等を見ていますと、「警察の御指導をいただいて」というような言い方をしていますが、そういうときに警察を使われては困ります。暴力団排除ということについては警察も意見を申し上げたり、こういう例が他の団体ではあるというような御紹介をしているとは思います。しかし、もろもろの事件について、警察が何か指導してこういう決着をしろというような言い方をされるのは、僕はそれは違うと。警察はありとあらゆる事件に対して厳正に、法と証拠に基づいて行うわけですから、ここら辺も含めて文科省と私どもも立場は違いますが、一度、度重なりますから、両大臣同士で相撲界というのはどういうものかという知識の交換も含めていろいろなことをやってみたいと思います。
(問)今のに関連して、どうして去年8月場所が今ごろという大臣の率直な疑問に対してはどのような説明を。
(答)一つは、愛知県警がおやりになっているから、警察庁が直接ということではないんだと思いますし、また、その後も何かあったとかなかったとかいうような話もちらっと出ておりますし、協会全体が暴力団排除についてこうしたい、こうしようという相談もあったんだろうし、あるいは場所中に警察官が場内巡回等で協力をするというような打ち合わせ等もあったんだろうと思いますが、もう少し事件として切符の購入・売買含めて、どういう経過であったのか、十分調査が終わったのかどうかを含めて当局に尋ねたところでございます。当局の知っている部分と現場に聞かないとわからない部分がありますので、また後刻というような形になっております。
 御承知のように、公安委員会や委員長は個々の事件に余り立ち入ってはいけませんから、そこら辺は非常にデリケートな問題もありますので。しかし、方向性をきちんと確認していかなきゃならないと考えています。
(問)普天間の問題についてお伺いしたいんですが、今日、総理が5時から会見されて、今日も朝、普天間について今日中に必ず結論を出すというような決意を示されたんですが、それに対して、福島党首が依然として反発されているようですが、福島さんに対して大臣として望まれることがもしあれば教えていただきたいんですが。
(答)福島さんは、言葉の割には淡々としていますよ。そんなに悲壮感が漂っているとか、重大な決意をしているとかいう雰囲気ではないですね。この僕より言葉が多いですから、どこまでどうなのかよくわかりません。私も若いころは社会党員でしたから、昔からいろいろな議論のあることは承知していますから。
 ただ、社民党さんは、前にも申し上げたけれども、福島さん初め、政権与党としてかなり実績も生み出し始められていますから、そういうのを大切にしたいという空気もおありだろうと。
 また、沖縄の基地の問題、特に沖縄県民の皆さんの負担軽減というのは、一つの基地だけじゃありません。これからもいろいろな交渉や努力を積み重ねていただかなきゃならない問題だし、日本国民全体にも御理解いただかなきゃならない問題ですから、長期的な観点に立っていただいて御判断をいただくということがあってほしいと僕は思っています。
 ありがとうございました。

(以上)