仙谷大臣記者会見要旨 平成22年1月12日

(平成22年1月12日(火) 16:52~17:23  於:内閣府本府地下1階講堂)

1.発言要旨

 それでは、記者の皆さん方に閣議の報告と、その前に行いました第5回の行政刷新会議の概要を報告いたします。
 本日の行政刷新会議では、事業仕分けの評価結果の平成22年度予算案への反映状況について、財務省・野田副大臣から御報告を具体的にいただきました。事業仕分けの評価結果を踏まえて歳出歳入の見直しが行われて、予算案が閣議決定をされたことは御承知のとおりでございまして、我々は筋肉質の予算とすることができたと評価をいたしております。
 この報告の詳細につきましては、概要のほうは皆さん方にお配りをされていると思いますが、その報告の詳細がお知りになりたい方は、行政刷新会議の事務局、もしくは財務省主計局にお問い合わせをいただければと思います。
 それから次に、規制改革、制度改革の進め方について、私どものほうから説明をいたしました。お手元にも資料をお配りしていると思いますが、ハトミミ.comの第2弾として、1月18日から受付を開始する国民の声も積極的に活用しつつ、規制改革、制度改革に取り組んでまいりたいと思います。
 国民の声につきましては、1月18日からの1カ月間を集中受付月間といたしまして、その間に受けつけた提案については、本年6月をめどに対処の方針を取りまとめる予定でございます。
 なお、国民の声の詳細につきましては、内閣府国民の声担当室にお問い合わせをいただければと思います。
 そして、今日の行政刷新会議では、総務大臣から行政評価機能の抜本的強化ビジョンについての御報告もありました。
 以上が行政刷新会議の概要の報告といたします。
 会議の席上での議論の概要をお話ししたほうがよければ、後で御質問いただければお話しをさせていただきます。
 それから、今日の閣議でありますが、閣議で、内閣総理大臣から、政治主導体制の強化について、御発言がございました。各府省の副大臣及び大臣政務官を増員することとして、与党との間で所要の調整を進めてきたということと、その結果、副大臣等を3人増員して27人、大臣政務官等を12人増員して 38人、現行の73人より15人増とし、総計88人の国会議員を閣内に配置する。加えて、民間人の登用に限定して5人の内閣総理大臣補佐官を増員するということです。
 この新たな体制の実現のために、政府及び与党3党協力のもとに、通常国会に法案を提出し、速やかな成立を図るということでございます。
 内閣府は、副大臣がプラス2、それから大臣政務官はプラス6、それから国家公安委員会委員長を補佐する政務官がプラス1でございます。
 それから、内閣官房のほうが、副大臣等が、副長官の増、国家戦略局長に充てるプラス1、それから政務官、国家戦略官の新設ということでプラス1、つまり政務官等ということでございます。
 このことが閣議の中で総理大臣の発言としてございまして、大臣の担当の若干の変更ということがその後の閣僚懇で報告をされました。
 新たに私の任務になりましたのは、国家戦略室、あるいは国家戦略局になれば局ということになりますが、その担当大臣になったことと相まって、さらに内閣官房の仕事の担当変更ということもあって、一つは、構造改革特区が規制改革との連動性が強いということで、これは行政刷新担当大臣といわゆる旧行政改革推進本部の仕事でありますが、規制改革と構造改革特区をあわせて担当されたいと、こういう話が一つ。
 それから、公正取引委員会、税制調査会、官民交流人材センター及び旧監視委員会などを担当することとなりました。
 それに伴って、副大臣、政務官の担当も替わった部分がございまして、例えば規制改革の大塚副大臣なども一緒に仕事をするということになりましたので、報告をいたします。
 それから、閣僚懇では、各省各大臣の問題意識を、特に予算編成から見た反省と、今後、どのような事業、あるいは政策遂行をしていくのかという点について、1人約5分ぐらいずつ、全員がお話しになった上で、議論を相当程度したということでございます。
 その中で、いろんな議論が行われたわけでありますが、やはり新成長戦略との関係でというよりも、これを確実にするために、各省庁ともそれに沿うような、裏打ちできるような政策展開、特に人材づくり、あるいはアジアにおける人的・文化的、あるいは経済的な交流の促進というふうなこと、それから、新しい公共の分野をどうつくっていくのかというふうなことが政策提起としては随分語られました。
 それから、各省庁の所管の公益法人、独法についての点検、調査、改革方についても相当お話がされておりました。
 以上であります。
 何か御質問ございましたら。

2.質疑応答

(問)今日、事業仕分けの結果が出ていますけれども、この見直しの結果についての大臣の考えを改めて伺いたいのと、あと、議員の方から仕分けの反映結果についてどのような議論が出たのかということを伺えますか。
(答)固有名詞を避けますけれども、要するに、今回の仕分けで明らかになったのは、私が従来から、わかりやすい言葉で言えば「縦割り・補助金・天下り」と、こう言っていましたけども、つまりそういう病理現象が明らかになったと。これは、ある意味で財務省の体質にも関係するのではないかというふうな御指摘がございましたし、さらに地方交付税交付金も抜本的に改革をすると。抜本的な改革が必要だという事業仕分けの評価が行われたわけですけれども、それはこれからどうするんでしょうかと、こういうお話がありました。
 原口大臣のほうからは、地方交付税交付金の中には補助金のような運用があり、事業費補正については、法令の定めのあるもの以外は廃止することに現在しているというふうな話がありました。
 さらに、各省庁が国民のためによかれと思って立案をしているというのが事業ですから、事業仕分けをしていくと、モグラたたきのようになってしまうんではないかと。各省庁がもっと主体的に、予算の立案段階で本当に必要なものは何かというのを、この国家財政破綻の段階では、優劣をつけてもっと厳しく、各省庁がこれは涙を飲んで、今回は事業化しないとか、予算化を要求しないとか、そういうことをやるべきではないかという御意見もございました。
 それから、マニフェストとの関係で言えば、これは企業で言えば中期計画であるんで、実行計画ではないと。だから、実行段階に改めて、会社でも実行に移す場合にはもう一度チェックするんだと。その場合に修正をしたり、やるのをやめたり、あるいは全然、中期計画に載っていないものを状況に応じて新たに実行段階で行うこともあると。したがって、それと同じように考えたほうがいいのではないかと。つまり、マニフェスト教条主義はよくないのではないかというお話がありました。これは問題提起としたいということであります。
 それと同じように、今度の23年度予算については、概算要求の前に各省庁が予算の組み替えをしっかりとやってもらいたいという話がございました。
 そこで、私どもの立場からは、大規模な事業はほとんどカバーをされており、今度は、これから切り込みをやるということであれば、制度問題等々について、よく詳細に検討していかなければならないと。制度問題というのは、先ほどから出ております地方交付税交付金や医療、義務教育、あるいは大学法人の運営費交付金というものであるんで、この事業仕分けで行われた議論をちょっと整理をしてみたいと。
 それから、これは私が新年のあいさつでも申し上げているわけでありますが、内閣府の業務自体もちょっと錯綜しているので、業務の整理をしなければならないということを、加藤事務局長の口からも話をしていただきました。この内閣府及び内閣官房の業務のあり方、やり方、さらには現在の人員配置も含めて、官房長官が閣議後の閣僚懇談会の席上でも、「スパゲッティ状況」になっているのではないか、それを解きほぐしながら、効率的な配置を改めて考えたいというようなこともおっしゃっておったところでございます。
 それからもう一つ、規制改革に関しては、ある議員から、国が地方に対する規制を随分していると。これはいわゆる必置規制というふうなものがあるわけでありますが、それから起債の規制、それから議会のあり方についての規制というようなものについて、むしろ刷新会議の側で取り上げて、その規制をやめさせてはどうかというふうな提案がございました。
 それから、私のほうからは、その点については、行政監視あるいは行政評価の問題とも絡みますので、重く受け止めて、これから我々のほうで、つまり、いわゆる一般的な規制改革の話は、民間のマーケットに対する、民間の事業活動に対するいろんな拘束、あるいは基準を規制というふうに言ってきたわけでありますが、この官官というか、中央官庁と自治体との関係も、規制と言えばもちろん規制、レギュレーションでありますから、改めて私のほうで考えたいというふうに思います。もっと細かい点をいいますと、補助金交付事務などを見れば、同じような書類が何回も地方から中央省庁に上がってくると。ひどいのになると、出先の国の機関を通って上がってくるわけで、それが何往復もするということは、これは大変な手間暇と人件費をかけているんじゃないかという、私自身は思いがあって、だから補助金はできるだけというか、基本的になくしたほうがいいんじゃないかと思います。
 この間の閣議でも、皆さん方の前でも報告したと思いますが、職員の声で上がってきている中に出張旅費の問題があって、ひかりには乗れるけれども、のぞみに乗れないとか、それから、旅費の精算が3カ月もかかってもなかなかできないとか、それから、ICカードを職員の方はつけているわけですが、これを出退勤管理にも使っていなくて、もちろん民間会社のように立替費用の精算にももちろん使われていなくて、基本的には出入口の扉の開閉だけに使われているということが職員の声の中から出てきておりまして、いやいやこれは大変なことだと。つまり、職員の執務に対する規制みたいな、実質上の規制みたいな話になっているのではないか。業務遂行の士気を甚だ削ぐということには間違いないんで、こんなことは何とかならんのかという問題提起をしているわけであります。
 それから、これはどうもまだ全面的に調べていませんが、審議会の委員とか、いろんなことでお世話になっているというか、御協力いただいている方々に対する旅費、謝金の精算が直ちに行われないとか、そういう失礼なことにどうもなっているような形跡がございますんで。これは実はよく考えてみると、何カ月もかかるということは、書類が決裁印をとるためにその間、その期間、誰かに管理され、目に触れているわけですから、多分そこにかけられている時間を人件費換算すると相当のものではないかと僕は思っておりまして、そういうのは民間企業のような処理方法ができないものだろうかということも、ある種行政刷新的な立場からは問題提起しなければいかんなと思っているところでございます。そういう点も職員の声のほうから、現場から上がってきた問題でございますんで、この職員の声、これからもまだまだ出てくると思いますし、ある省庁なり、ある部局をターゲットというか、そこを特定して、職員の声についてはアンケートを実施することも考えております。
 長妻大臣からは、厚労省は随分そういうことに取り組んでいるというお話もございます。その報告も今日の閣議でも少し報告されましたけれども、もし興味のある方は長妻大臣あるいは厚生労働省のほうにお聞きいただければと思っております。
 以上です。
(問)刷新会議のほうで、事業仕分けによる削減額ですとか、結果の反映のされ方について、議員の方から何か意見は出ましたでしょうか。
(答)むしろ肯定的な評価のほかは、少ないとか何とかという評価、意見は出ませんでした。つまり、よくやったという評価がほとんどの民間議員の方からもされたところです。
(問)横串の入れ方が十分ではないという意見も出たと伺っているんですが……。
(答)私は、そういう御意見はなかったように思いますが。
(問)今日設置が決まった規制・制度改革分科会についてなのですけれども、これは具体的なイメージ、1から4までありますけれども、4つ設けるということでいいのか、それとも1つでやるのか。また、メンバーの選定などについて具体的なお考えがあったらお聞かせください。
(答)行政刷新会議に規制・制度改革に関する分科会を設けます。つまり、今まで規制改革会議というところが行っていたわけでありますが、そうじゃなくて、行政刷新会議が持株会社というか、ホールディングカンパニーとすれば、子会社のような格好で規制・制度改革分科会を設けると。さらに、ここに4つ書いてございますが、新成長戦略との関係で具体的に取り上げて、早急に検討して、こういう規制を撤廃する、あるいはこういうふうに変える、こういうふうに法改正をするというふうな方向性を持って議論を進めていくわけでありますけども、それは物によってはさらに、例えば農業分野専門委員会というのをホールディングカンパニーの下の会社の事業部門みたいな格好で立ち上げるということも考えております。
 今日の閣議でも、この産業論としても、直嶋大臣のほうから、幼保一体化を行うというんだったら閣議で決めて、その下に規制改革的アプローチからはこういうことをしなければいけない、地域主権的アプローチというか、分権論のアプローチからこういうふうにしなければいけない、あるいは、文科省の就学前教育的アプローチからこういうふうにしなきゃいけないと、早急にそういう方向性を閣議で決めてやるべきだというお話の提起もあったりしたものですから、これは果たして規制改革という分科会の中の問題でいいのか、あるいは男女共同参画とか少子化対策とかという、そういう分野でもあると言えばあるわけですから、ちょっとそれは関係大臣と相談して、規制改革を今までなさっていた、それで、今申し上げた保育問題等々の、これは例えばの話なのですが、その人たちにそういう新たな立ち上げられる部署に入っていただくのか、規制改革は規制改革として、その専門委員会をやっていくのか、それはちょっと、例えば2週間とか、あるいは小1カ月とか、あるいは今から言えば1月のうちにとか、そういうところまでで決めたいと、こんなふうに思っています。
(問)特別会計について、今日の閣議や閣僚懇での問題意識の中で何か発言があったのかどうかというのが1点と、大臣、週末の講演で、特会も仕分けの手法を使ってという御発言をされていますけれども、改めて今後の見直しの手法とスケジュール感を伺えますか。
(答)特別会計を特別会計単体で取り上げる場合もありましょうけども、この新成長戦略のもとで、今お示ししたような規制改革的テーマを、経済成長戦略を推し進めるために規制問題をやると。多分、この規制改革テーマと独立行政法人・公益法人問題と特別会計が正に三位一体になっているものは、多分社会に対する影響力の大きい問題だと思っておりまして、そこを重点的に行いたいということです。
 それから、特別会計問題については、原口大臣のほうから、剰余金というフローの問題だけではなくて、外為特会のストック問題が改めて提起をされておりました。
 私は、この種の問題は、どこかが隠していいことをしているというだけの話ではなくて、正に外為特会の問題は、外国為替特別会計というものの役割を国民に知っていただくために、こういう問題は別に独法がどうのとかという話よりも、こうやって為替の管理が行われているという理解を得るために、国民の前で広く議論をしたほうがいい面もあると思います。
 ただ、これは為替のレートの問題というよりは、日々のマーケットの問題に結びつく可能性があるとすれば、そこはやはり細心の注意を払って、どのような取り上げ方をするのかということもあわせて考えておかなければ、やって分かればいいという話ではない部分もあるのかなと思ったりもします。外為特会などは少し検討しなきゃいかんところですね。
(問)基本的に公開で、事業仕分けのように見直したほうがいいという考えではあるんですか。
(答)何をですか。
(問)特別会計、個別の具体名はともかくとして。
(答)これは、さっき申し上げたように基礎的な調査を含めて、調査分析を、行政刷新会議の事務局のほうでもする必要があると思いますし、さらにそれを所管している各省庁とも、もしやるとしても事前の打ち合わせというものが必要だと思いますね。

(以上)

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