仙谷大臣記者会見要旨 平成21年12月4日

(平成21年12月4日(金) 9:49~10:06  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 閣議の報告でございますが、私のほうから申し上げるべきことはほとんどございません。
 次期通常国会に内閣からの提出を予定する法案等については、極力一本の法案にまとめること、厳選をすること、そして12月下旬をめどに(件名要旨及び概要等を)内閣官房に提出するようにという話がございました。その程度でございます。
 その他に一つ雑談的に、例の国立高度専門医療センター(NC,ナショナルセンター)の検討チームを昨日も開きましたので、長妻厚生労働大臣に、緊急に、そこで問題提起されている部分も含めてお話をしたいので時間をとってくれということを、私のほうからもお願いしておきました。
 以上です。

2.質疑応答

(問)独立行政法人と公益法人の見直しのことでお伺いしたいのですけれども、来年1月から見直しを開始すると思うのですが、その見直しの作業はどこでやるのか、チームなりを立ち上げるのか、だとしたらいつぐらいにやるのか。あと、そのナショナルセンターの検討チームで独立行政法人はやることになるのかなど、スケジュール的なものを教えてください。
(答)まずは、事業仕分けの評価結果の総括を、場合によってはプロセスも含めて、事務的にもしていただかなければならないと思いますが、これがもう大変な作業で、私の頭の中では、12月中にこの総括をしていただくと。その総括の中で、公益法人、あるいは独立行政法人に関して指摘された問題点で、それこそ横串ではないけども、普遍化できるというか、抽出化できる問題点の基準等々が、多分、出されるのではないかと思いますね。そういうものに基づいてですね、その基準というか、ガイドラインみたいなものに基づいて、改めて実質的な調査の作業を来年1月、2月、3月に進めていただきたいと思っています。もし4月、5月以降に何らかの方法で独法、公益法人に改革をお願いするならば、どういうやり方がいいのか、あるいはどういう順番でいくのかとか、どこをやるのかとかということも含めて、そういう基礎的な作業を1月、2月、3月にやっていただいて、春から改めてそこを俎上にのせようと思っています。  雑談でありますが、原口総務大臣は、総務省の関連の公益法人は自らやると。それから、これはまた数が多いわけですが、地方自治体が所管している公益法人についてもやってみたいということをおっしゃっておりましたので、総務省についても何らかの動きが出てくる可能性もあります。  それから、ナショナルセンターの話は、そこから各独法に使えるガイドライン的なものが、あるいは基準みたいなものが出てくるかどうか。これは、出てくる部分もあると思います。特に私たちは、これは「ガバナンス検討チーム」という名前をつけてあるように、独法の独自のミッションに従って、ガバナンスというか、経営というか、マネジメントといったことが、今までなぜできていなかったのかという思いでおります。  NCは、今の段階では国立の機関ですから、むしろ、それができないような仕組みの中でやってきました。来年4月からは、それができる仕組みになるので、十分に自主的なガバナンスができるようにするためにどうしたらいいのか、そういうことにそもそもなっているのかということをきちんと検討したいと思っています。とりわけ高度専門的な先進医療の研究と臨床の両方の機関ですから、そこはほかの普通の一般的な独法なんかと比べて、それはもう極めて特殊性があると。だから、違う分はもちろん物すごくあると思いますが、経営という意味では、人事・労務も含めて、あるいは財務の問題も含めて、ある種の共通の指針というか、ガイドラインが抽出できる可能性はあると思います。そういう個別の問題をちゃんと見ることによって、一般的な原則が出てくる可能性があると思います。  だから、これは半分、まとまった話ではないのですが、例の独立行政法人の役員の公募の話というのがありますが、昨日は、民間の会社が社長を公募するということはあるだろうかという議論も出ました。やっぱりトップだけは、公募というのではなかなかややこしいなという話も一方で出ました。  今、独法の役員の公募手続を進めているのですけれども、これは理事についてです。要するに理事長が任命権を持つ理事については、公募でやろうという原則を内閣で立てたわけですね。理事長は、あくまでも所管大臣が官房長官と協議して決めるということになっていますよね。それは、その前段階として公募をやってもいいわけですけども、そこで責任ある選任ができるかどうかというのは、これはもう一考え必要なのかなと思ったりしております。
(問)関連して、その独法の検討チームの中で、財務状況が見えづらいという意見がかなり出ているというふうにブリーフでも言っていたのですけれども、今後、どういうふうにそのあたりは洗い出していくのでしょうか。
(答)これは、時間との競争はありますが、今の財務の話は、私の前国会の予算委員会での質問を改めて見ていただければいいと思うのですが、要するに国立の機関は、特別会計の中でどんぶり勘定なんですよ。いわゆる経営体として発足するんであれば、本来持つべき資産評価から始まり、棚卸しができているのかとか、借金がどうなっておって、それをどういうふうに今まで返してきたのかとかの調査が必要になるはずなのですが、このような財務についての書類が、プロから見たら全くないに等しいと。改めてデューデリジェンスというか、資産調査をちゃんとやってからじゃないと、その出発してからの行く末を、ああだこうだ言えないんじゃないかという議論が強いことは間違いありません。  私は、それについてはもう法案審議の段階で気がついていましたから指摘をして、少なくともこんなに高金利の借金の大きい機関が独法化されても、常識的に見たら、ほとんど破綻している会社が、辛うじて日々送られてくる税金、運営費交付金で息をつきながらやるわけだけども、それは高度医療機関としては、人材の育成とかという面から考えたら、ほとんどもう空洞化してしまうんじゃないかという指摘をしたところから始まっているんですね。参議院でも鈴木寛議員が、それを予算委員会で当時の与謝野財務大臣に対して指摘をして、「では、そこの財務は何とかしよう」という答弁はあるんだけども、これは税金の話と絡んできますから、単にそこを「何とかしよう」というだけの話ではいけなくて、国民の納得、それこそ国民に対する説明ができるようなスタート時の財務基盤がないと始まらないと。これは、もう病院経営者であれば誰しも考えるわけで、だから、そのことをこの短時間のうちにどうするのかということが課題です。  しかし、問題については、なかなか厚生労働省も対応案を出してこられないと。つまり、今までやってなかったということですね。だから、これはもう国立の病院も含めて、あるいは国公立、公営でも、やっぱり傾向としてはそういうことが物すごくあるのではないかと、僕はにらんでいます。だから、これからの公的病院の改革のある種のモデルをここでつくれればいいなと思ってますけど、時間との戦いがありますから、つまり、予算編成という時間、それから来年4月出発という時間がありますから、さあ、ここでどうするのか、ちょっと悩ましいところでありますが、衆知を集めて緊急にできることはやりたいと、こう思っています。
(問)事業仕分けの結果の件で、昨日、総理も、「財政当局としても横串を早くやってほしい」と。これは各省も、今、自ら横串をやる動きについて、大臣は状況をどう見ていらっしゃるのかというのが1点と、厚労省を中心に、一部こういうのが、仕分け結果と反する回答というか、意思を示しているものもありますけれども、そのあたりはどう見ていらっしゃるのですか。
(答)横串の話は、対象にならなかった事業ですよね。仄聞するところによると、厚生労働省も含めて、そのことについては、極めて真摯に、真剣にお取り組みをし始めていただいているところも数省出てきていると。私の知る限りは、風の便りに聞こえてきているのは、文部科学省であり、国土交通省であり、総務省であり、これはなかなか自主的にされ始めたというのは聞こえてきておりますので、それはいいことだなと思っています。  今度は、仕分け対象になったものについての御注文というのがありますね。特に、有り体に言えばステークホルダーと思われる方々が、対メディア、国民向けにいろんなことをおっしゃっています。僕は、そのこと自身、否定をするわけじゃないんで、ここから先ですね、やっぱりどなり合いなんかする必要はなくて、ただ、スポーツ関係者、一流の選手の皆さん方も含めてそういう方々のお話、それから査定当局、仕分けをされた方々、要求官庁もいますから、刷新会議に議論をコーディネートさせてもいいと思っているんですけども、必要ならばやっぱり国民の目の前で議論をしてもらえればいいんじゃないかなと、最近、思い始めました。  要するに、今まである種の名目があれば、科学技術といえば大きい予算がつくのが当たり前だという議論があったのではなかろうかと。例えば、スポーツ、文化といえば、当然これはみんな必死に頑張っているんだから——いや、必死に頑張っていることは僕は認めているんですよ——このぐらいの金額がついて当たり前だ、一文たりとも減らせないんだという、こういう論理必然的な話はあっても、では、実際問題としてどう使われているのかという議論もしなくてはならないのではないでしょうか。果たして現場の学者さんのところでどうなっているのかと。いろいろ文化・芸術にしても、そういう議論というのが新聞紙上でも出てきていますよね。それを、やっぱり国民の皆さん方に知っていただくということは、あるいは、国民の皆さん方にも参加していただくというそのプロセスが、大袈裟に言えば日本の民主主義にとっても、税金の使い方を国民が自らのものとしてお考えいただくという点にとっても重要かなと。  予算の最終のところまで、まだ一月弱、20日ぐらいはありますから、マスコミの皆さん方にも大いに、「これはやはり議論をちゃんとすべきだと。すれ違いのまま、どちらかが腕力で勝ったとか勝たないとかね、そういう話ではないほうがいい」、こういう世論を起こしていただいたほうがありがたいと思いますね。だから、各社のある意味でバランスのとれた記事の部分がありますよね。1面や2面でもなくて、4面か5面ぐらいに、割とこのごろ、各社さん、書いていただいております。あるいは、テレビ報道も、そういう落ちついた議論のところに焦点が移ってきているのかもわかりません。そういうことは、もう大変いいことだと思っていまして、より国民の中で、この財政状況の中でここを優先するのか、あるいは今までのを維持するのか、そういうことは正にコンセンサスを得られるのかどうなのかといったことについて、競争をしていただければと思っています。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Governmentof Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)