前原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年5月14日

(平成22年5月14日(金) 9:50~10:15  於:国土交通省会見室)

1.発言要旨

 私の方から2点お話をいたします。まず、羽田空港の再拡張事業4本目の滑走路の供用開始についてお話をいたします。羽田空港の四本目の滑走路が10月にできるということは皆さん方御承知のとおりでございますし、これを契機に羽田空港の24時間国際拠点空港化というものを名実ともにしっかりやっていきたいと思っているわけでございますけれども、その第一歩といたしまして、2010年のIATAの冬ダイヤ期間の期首日であります本年の10月31日より国際定期便が就航するということになります。4月末の段階で工事の進捗率は96パーセントということでございまして、今日発表するに至りましたのは、5月17日からD滑走路への着陸に使用する施設、計器着陸装置に関する飛行検査を開始をいたします。これは着陸はいたしませんけれども、いわゆる着陸のための計器が正確に作動するかどうかという訓練を5月17日から行うということでございますので、今日発表をさせていただいたということでございます。なお、供用開始日は10月21日、そして定期便が就航するのは10月31日ということになります。新国際線地区の各施設、旅客ターミナルでございますとか、貨物ターミナル、エプロン、東京モノレール及び京浜急行電鉄の新駅につきましても、10月21日にオープンということになります。もう1つは、都市再生機構などが加入する健康保険組合の保険料率についてでございますけれども、これは事業主の負担が本人負担の割合に比べて高いと、逆に言えば、本人負担の割合が低いということが指摘をされていたわけであります。実際問題、都市再生機構で申し上げますと、事業主負担が約3.8パーセント、そして本人負担が約2.1パーセントでございまして、多額の負債を抱えるこの機構が、本来健康保険組合の負担は折半であるべきで、これはやはり良くないということでございまして、都市再生機構も含めてこの健康保険組合の負担割合は事業主と本人負担は折半にするということを事務方に指示をしたところでございます。私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)羽田空港の関係ですが、国際線の発着枠については、特に中国との交渉というのはまだ途中で止まっている状況ですが、中国からのインバウンドを増やそうというのを成長戦略の柱にするという中で、今後の交渉の見通しというのはどのようになりそうですか。
(答)10月31日の冬ダイヤから定期便をということでございまして、割り当てについてはほぼ議論がなされているところでございますけれども、中国についてはまだ実務者レベルでの協議が続いているところでございまして、引き続き協議をしていきたいと、このように考えております。
(問)羽田空港の国際化と首都圏での成田空港のすみ分けというか位置づけについて、大臣の所見をお願いいたします。
(答)成田空港も千葉県あるいは関係市町村が御努力をいただいて、今、B滑走路が延長されて22万回ということを供用していただいておりますけれども、これを順次広げていこうと御尽力をされていることを大変有り難く思っております。国際線の兄貴分と言いますか、やはり主たるところは、羽田空港を国際空港化、拠点空港化していっても、成田空港が中心でございまして、そういう意味では成田空港の首都圏の国際空港の中心としてこれからも枠を拡大していただいて御尽力をいただきたい。成田空港と羽田空港の首都圏空港一体としての拡大というものをしっかりとやっていきたいと思いますし、昨日も森田知事にお会いをいたしました。都道府県会館の千葉県の事務所に伺いまして、森田知事に成長戦略会議の報告が5月17日に出されるということで、その内容について御説明をさせていただいたところでございまして、引き続き千葉県にもしっかりと説明をして、成田空港の国際線を羽田空港に持ってくるのではなくて、羽田空港も成田空港も増やす中で首都圏空港の機能を強化していくということについて御理解をいただきたいと考えております。
(問)民主党の小沢幹事長の政治資金問題の件ですが、衆院の政倫審の方に小沢幹事長が出席する意向を明らかにしておりますが、原則非公開の政倫審では国民への説明責任が不十分で証人喚問なども必要ではないかとの指摘が野党から出ておりますが、今回の小沢幹事長の対応についての大臣のお考えをお願いします。
(答)国会の正式な機関で説明をされるということについては、評価をすべきだと思います。他方、野党側から非公開はいかがなものかという意見が出ておりますので、私は公開も含めて、やはりしっかりと説明責任を果たされるのであれば、できる限りオープンにしてやられることがいいのではないかと思います。
(問)本日、公務員の来年度の新規採用抑制の半減をめぐって閣僚懇談会が開かれる予定だったんですけれども、これが見送りになったということで、大臣は半減の方針についてどのように思われますか。
(答)閣僚懇談会が行われる予定だったということが流れたということは知りませんでした。原口総務大臣からは頻繁にお話をいただいて、事務方で緊密な連携をとらせていただいておりますし、我々の特殊性というのは安全にかかわるところがあるわけです。例えば、航空管制であるとか、あるいは海上保安庁、ここにかかわる部分については、できるだけ対象にしないようにということについて、私から原口大臣に申し上げておりますけれども、それについては御認識をいただいているところでございまして、それ以外のところについて、半減という方向性については、できるかぎり内閣の一員として協力をして進めていきたいと、このように考えております。
(問)高齢者賃貸住宅に関して登録制を導入するという報道がされていますが、検討状況はいかがでしょうか。
(答)登録制にするかどうかはまだ決めたわけではありませんけれども、しかしながら、これから住宅政策というのは、いかに高齢者に対してしっかりとした手当をしていくかということが大事で、川本住宅局長と厚生労働省の老健局長の間で話合いを進めていただいておりますし、先般視察をしたように、UR都市機構の公営住宅、これも建て替えについては、民間の資金、あるいは医療法人や社会福祉法人の資金などを入れて、私は医住近接と言っているんですけれども、医と住、医は医者の医ですね、医住近接、こういった形で建て替えが行われるようにしっかりとしていきたいと思いますし、また一般の住宅につきましても、医療法人あるいは民間企業、あるいは社会福祉法人、こういったものが絡んで、住んでいながらにして何かが起きたときには近くにそういった施設があるというモデルを、これから全国でしっかりと作り上げていきたいと、このように思っておりますので、不良業者を排除するという意味においては、何らかの措置が必要だと考えておりますが、登録制に決めたわけではございませんけれども、いずれにいたしましても、この先進国の高齢者が増えていくものを逆手にとって、いい意味での日本モデルというものをこの医住近接の中で作り上げていきたいと、それを今厚労省とも話をしながら進めているところでございます。
(問)先ほど閣議の後で、いわゆる5閣僚が集まっていらっしゃったんですけれども、どういった日米の実務者協議の報告があったのかと、それから鳩山総理も、大臣かねがねおっしゃっていたように、5月末を越えてもやっていくという話をされましたけれども、決着という公約を断念したと、話が違うのではないかという話もありますけれども、総理自ら6月ということに触れられたことについての受け止めと、小沢さんが政倫審に出られることを評価すべきとおっしゃいましたけれども、具体的にどういった評価をしていらっしゃるのでしょうか。
(答)今のお話からすると、自ら進んで国会の正式な機関でお話をされるということはいいことではないかという意味で申し上げたわけであります。それから、閣議の後の5大臣会議というのは、日米で今実務者協議がワシントンで行われておりますけれども、それについての報告が岡田外務大臣からございました。事実上5月決着断念とか、そういう話がありますが、5月末に結論を得るという方針は何ら変わっておりませんし、そのために鋭意スピード感を持って議論しているところでございます。ただ私もかねてから申し上げてきたのは、地元には賛否両論あると、そしてできるだけ多くの方々に御理解いただくためには、5月を越えてでもお願いを続けていくということが大事ではないかということを申し上げてきたわけでありまして、総理もそういった趣旨のことをおっしゃったんだろうと思いますし、5月末に結論を得るということについては、先ほどの5人でも確認をしたところでございます。
(問)5月末を越えても、与党、アメリカ側との交渉を続けるということも含んでいるという意味でしょうか。今大臣地元とおっしゃいましたけれども。
(答)私は、決着という意味においては、すべての話が継続をしているというのは決着とは言わないと思います。
(問)JALのことについてお伺いしたんですけれども、稲盛会長の経営哲学を学ぶという名目の盛和塾というところが、JALを応援しようということで有志の会を立ち上げて、JALはそこに対してマイレージであるとかツアーの割引であるとか優遇をしています。これについて、当然民間企業なので、法人割引とかあってしかるべきだと思うんですけれども、公的資金を入れている中で、特定の団体に対して実績がないにもかかわらず優遇をすると。更に言うと、稲盛さんとの関係も結構取り沙汰されている団体にもかかわらず、そういうところに援助をするというのは公私混同ではないかという意見も当然出てくると思うんですけれども、この辺について前原大臣、見解をお願いします。
(答)盛和塾の加盟企業に対して割引が行われているという話を初めて聞きました。私は、稲盛会長と話をして企業再生支援機構という公的な機関が管財人となって会社更生法を適用されて更生計画をまとめている段階であって、他の航空産業との公平性を欠くようなダンピング競争は厳に慎んでいただきたいという話をいたしましたし、私が伺っておりますのは、バースデー割引以外のものについてはやらないと、こういうお話でございましたので、そのことについては航空局を通じて調べていきたいと思います。
(問)特定のところに対してやるということは、一般の国民からすると公平ではないのではないかという気がしますが。
(答)事実関係を調べて、また報告をさせていただきたいと思います。
(問)高速割引についてですが、6月中に実施したいという部分についてかなり難しいのではないかという声も聞かれますが、大臣の今の見通しをお願いします。
(答)閣議決定をして、そして法案の質疑に資するかたちで法案事項ではない料金も示しているわけでありますし、現に衆議院では本会議で議論をさせていただいているわけでございますので、できるだけ速やかに議論をして、しっかりと予定どおり進めるように私としては希望しておりますし、政務二役が国対と鋭意努力をして今、折衝しているところだと報告を受けております。
(問)6月実施については、今のところは変わらずと。
(答)今のところ、変えるつもりはありません。
(問)国際コンテナ戦略港湾検討委員会が来週開かれますが、これが最後で6月中にも決定されるということですけれども、改めて大臣の民間活力の活用に関するお考えと、港はやはり1つか2つかということでよろしいですか。もう1つは、国際競争の中での港湾戦略についての最新の大臣のお考えをお願います。
(答)1つか2つということについては、そのとおりでございますし、私はこの選定過程が大変重要だと思っています。なぜ重要かと言うと、例えば港湾の運営の在り方ですね。つまりは、同じ港でも、例えばAという港でも地域によって管理者が違う、経営者が違う、運営者が違うと。例えばコンテナにしても、あるバースにはコンテナが付いていて、たくさんそこには人も張り付き、またトラックも張り付いていると。しかも、ほかの所は入っていないと。しかし、別の経営ですから融通しあうなんていうことはできなくて、極めて効率性が悪いと。今回の国際戦略コンテナの選定に当たっては、こういった運営方法も一体化して、できるだけ民間活力を導入してもらうかというかたちで、それを促すような点数配分にしているわけです。そのことによって、民の経営手腕と、あるいは民間のいわゆる資金と、そして効率化を図っていくということを促すような仕組みの中で選定作業をしているということです。今、4港が手を挙げていただいておりますけれども、それぞれからお話を伺って、どことは申し上げませんけれども1回目はひどかったところもあります。私は、これは選ばれる所、選ばれない所があるわけでありますけれども、選ばれない所も結果として、しかしこういう経営方針に変えるんだ、というプロセスを経てもらって、それを実行してもらうということが、仮に選ばれなくてもそこの港の競争力は高まると思っておりますので、必要があればヒアリングというのは更に回数を増やしてでもやってもらうということも必要なのではないかと、このように思っております。いずれにしても、しっかりと1港、2港選んでいく、そしてプレゼンテーションをしっかりやってもらうと同時に、特にどこから荷物を集めてくるのかと。つまりは、フィーダー機能を拡充するということが大事なのです。そのために絞るわけですから。そういう具体案も含めて出してもらわないと、ただ単に経営の問題も大事でありますけれども、経営と同時に具体的なフィーダーの集め方も含めての考え方を示していただき、この選定過程で港の競争力が強化されるようなプロセスを経ていきたいと思っております。
(問)国際環境の中での日本の港湾の危機感と位置付けについてお願いします。
(答)私が常に申し上げているように、周回遅れどころか2周遅れぐらいなわけです。その運営形態にしても、例えばポストパナマックス級が留まれる港があるのかというとないんですね。そういうような先見性のなさとか、こういったいわゆる国際競争の中で先を見て勝ち抜いていくという経営的な視点が今までの港にはなかった。これは、はっきり申し上げてスーパー中枢港湾もそうです。だからこそ、国際戦略コンテナというものを選んで、そして繰り返しになって恐縮ですけれども、評価点数を付けてそれに誘導しようというかたちでプレゼンテーションをしてもらっているわけです。その過程が極めて重要であるという認識は私は持ってもらいたいと思いますし、それをしっかりやることによって、もちろん最終的には1港か2港を選びますけれども、4港とも経営体質が改善されて今までと違う港の経営をしていただけるように、必ずなるように、そういったプロセスも大事にしていきたいと考えています。
(問)昨日、福井県の知事が総理にお会いになって、もんじゅの再稼働を御報告された際に、地域振興策としての新幹線の延伸を御要望されました。総理は御努力に十分報いるために対応していかなければならないと御回答をされたんですが、先日、大臣はもんじゅと新幹線は別問題だとおっしゃたんですけれども、改めて新幹線延伸への御判断をどのようにお考えか教えてください。
(答)総理からもそのお話は伺っております。総理が話をしたということで。ただ、答えを申し上げると別問題であります。採算性がしっかり取れる見通しを今、検討していますので、ノーと言っているわけではありません。採算性をしっかり立てていかなければならないし、地元の負担、それから何よりも並行在来線の問題、そして貨物をどうするのか。北陸線は、並行在来線も貨物も非常に重要なルートでありますので、その問題をどう整理するかということ無しに、ではもんじゅをやってもらったので、はい分かりましたと、そう軽々に言える話ではないと思っております。あくまでもニュートラルに、様々な問題を考えて、地元も含めて納得できる、あるいは我々が認可を下ろす責任というのは、やはり採算性も含めて並行在来線、貨物の問題も含めてあるわけですから、これをしっかりと押さえた上で、最終的な判断をさせていただくということで、結論から言うと別問題であるということであります。ノーではありません。
(問)主要閣僚の皆さんに伺っているのですが、週明けの18日に、国民投票法が施行されます。ところが、憲法審査会を動かす規程がちゃんとできていなかったりですとか、あるいは投票年齢を18歳に引き下げるという法改正もできていない現状ですが、これを内閣の一員としてどういうふうに受け止めてらっしゃいますか。
(答)国民投票法というものは、私は大変重要な法律だと思っておりますし、すべてそれにかけるということになれば、国会議員も要らなくなるし、国会という機能の形骸化につながっていくと思いますが、ただやはり国民が感心のある大きなテーマについては国民の御判断を仰ぐ、あるいは国民の意見を聞くということは大事なことだと思います。それを前提に、まだまだ整備をされてない部分についてはしっかりと順次、整備をしていき、早く国民の判断を仰がなければいけない大事な問題が起きたときには、しっかりとそれが機能するように整備をすることが大事だと考えております。
(問)沖縄振興と普天間問題の点でお伺いですけれども、大臣は以前、県内移設を受け入れてくれた場合は感謝の気持ちとしての振興策をということをおっしゃってました。その一方で、総理からは基地と振興策を絡めた指示は今のところないということもおっしゃっていました。感謝の気持ちとしての振興策は政府全体として共有をされている認識なのかどうかということが一点と、それから6月以降も交渉を続けられるということですが、政府側から具体的な振興策を提示することによって早めの解決を図るお考えがあるのかどうかお聞かせください。
(答)まず、具体的な基地に絡んでの振興策の指示はございません。受け入れてくださったところに対する何らかの感謝の気持ちを込めての支援策の必要性は5閣僚では確認をしております。みんなが認識をしていることでございます。他方、これはタイミングというのは非常に難しいと思います。やはり当該地域の皆さん方の気持ちを考えれば、何か振興策という餌に釣られて受け入れたということは、私は逆の立場であったら絶対に認められないと思います。したがって、この感謝の意味を込めての振興策については、タイミングについては慎重であるべきだというのが私の意見であります。他方、沖縄担当大臣として申し上げれば、23年度に今の沖縄振興計画が切れるわけですね。したがって、今年がレビューの年で、来年にはポスト沖縄振興計画というものをまとめなくてはいけないということで、これはもう基地の問題とは別個に、沖縄とは実務レベルも含めて、また仲井眞知事とも不断の話合いの中で御意見を伺っておりますので、ここは皆さん方には是非誤解をしていただきたくないのは、沖縄振興計画をこれから詰めていくことになりますけれども、それは基地の問題を超越した、正に自立した沖縄の経済発展というものをどう確保していくのかということの上でのポスト沖振の議論なんだということは、是非御理解をいただきたいと思っております。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Governmentof Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)