前原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年3月16日

(平成22年3月16日(火) 8:45~9:12  於:院内内閣記者会3)

1.発言要旨

 私の方から2点お話をいたします。まず、入札制度改革というものを大臣になってから指示をしておりましたけれども、前回は総合評価方式の見直しということで、今回は企業の経営事項審査、それから下請企業対策の2点についての改善の方針をとりまとめましたので、ご報告をさせていただきます。まず第1点の経営事項審査でございますけれども、従来からペーパーカンパニーに対する経営事項審査、経審と言いますけれどもその点数が過大に高くなっているのではないかという指摘をしておりました。前政権でも見直しはされておりましたけれども更にそれを強化するということで、まず3点、中身を強化するということであります。ひとつは、現場レベルでの不正を排除するための立入検査等を強化するということであります。2点目は、実態のない虚偽申請を排除するため、虚偽申請の疑いのある企業の抽出を強化して重点審査を実施するということであります。抜き打ちの審査を実施するということになります。3点目といたしましては、技術者数評価のあり方や再生企業の取扱い、つまりは再生企業というのは民事再生法になると身軽になって経審の点数が良くなるということで、頑張ってそういう法的整理等をしないところが経審の点数が低くて、そしてそういった民事再生法等を申請して受理された企業は良くなるといった不公平感を是正するために審査基準について中央建設業審議会における検討を踏まえて見直しをするということであります。それからもうひとつ、企業評価ということについて、国土交通省の直轄工事におけるいわゆる入札の評価でありますけれども、入札ボンドというものがあります。これは、金融機関等がこの企業は公共事業を入札するのに足り得る財政力、経営力を持ってますよといった、そういったお墨付きを付けるものでありますけれども、これを今はWTO対象工事、ほぼ7.9億円でございますけれども7.9億円以上の工事のみが入札ボンドの対象になっておりましたけれども、これからは原則としてBランク、3億円以上の工事までこの入札ボンドを拡大するということで、より応札の客観的な基準、客観性を高めると、こういうことにしたいというふうに思っております。今までが企業の適正評価に関わる改善点でございます。第2点目は、下請企業対策でございますけれども、多くの労働者が働く下請へのしわ寄せを防止する観点から新たな下請代金保全策の導入の検討や下請企業の見積りを踏まえた入札方式の試行に取り組むとともに、標準契約約款について、中央建設業審議会における検討を踏まえて約款の改正をするということでございまして、これらの全ての取り組みについては4月以降、出来るものから順次実施をしていくということであります。資料については、のちほど広報課より配布をいたしますし、国土交通省記者クラブの皆さん方ですのである程度はご存じかもしれませんが、問い合わせ先も付記しておりますので、細かくは是非お問い合わせをいただければと思います。これが第1点でございます。もう1点は、先般、駐車場整備推進機構の解散、そしてコンセッション方式、つまりは営業権譲渡によるいわゆる上物の取扱いの民営化というお話をしましたけれども、もう少し詳しい話を聞かせて欲しいという一部の記者さんからのお話がございましたので、これは後で幹事社さんにお渡しいたしますが、14の駐車場がございますけれども、上から利益が出ているところ、そしていわゆる赤字が出ているところというのがありますけれども、一番右に書いてある営業損益というのは減価償却費を含めてのものでありますので減価償却費をどう捉えるかということでありますが、何れにしても減価償却費を差し引いた場合においても1億5千万円位のトータルで黒字が出ております。ですから、財団法人で運営していて1億5千万円の黒字が出ていますので、民間にコンセッションで営業権を譲渡するとかなり経営の向上が見込まれるということでありますので、何年単位で契約を結ぶかというのはこれから決めることになりますけれども、全部で委託をすれば十二分に儲かる仕事であるというふうに思っておりますので、それを踏まえて今27億円の負債があります。内部留保というかいわゆる出捐金等のプラスもありますけれども27億円の負債があるということでこの負債も返し、そして更にプラスが出てきて、それについては契約の中で国庫に入れられるような仕組みになるのではないかというふうに思っておりますので、どういう駐車場があって今どういう経営状況なのか、回転率等も書いてありますのでお渡しをしたいと思います。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今日丁度就任から半年ということで、マニフェストに謳われた高速道路の原則無料化を一部実施されたり、八ツ場ダムの中止を早々に言及されたりしました。半年を振り返りまして成果を改めて振り返っていただきたいのと、今後どのような取り組みが必要であるか、また若干内閣支持率が低下が続いていますが、それを回復するためにはどのような取り組みが必要かも合わせてお願いします。
(答)政権交代で我々鳩山内閣に求められているのは、私は大きく言えば2つだと思っていまして、1つは、自民党政権の延長線上では、財政含めて持続可能ではないと、莫大な借金がどんどん膨れあがって、そして何時かその財政破綻をきたすのではないかという問題意識があったわけです。従ってこの特に公共事業に見られるような総花的な公共事業執行体制を根本から見直すということが新政権に求められていて、そして税金の使い道を変えるということで「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズの下で、公共事業の見直しを大胆に行ってまいりました。18.3%の前年度からのマイナスと、そのためにダムに出来るだけたよらない治水とか、あるいは港湾や空港については総花的に整備をするやり方は我々は一切改める。そして空港整備も新たなものは基本的にこれからはやらないと、しかも港湾については、今の重点港湾で新たな事業というものを採択するものは40程度に絞り込むと、そして仁川に取られているハブ機能というものを羽田の24時間国際空港化を掲げることによって、「選択と集中」を空港も港も進めていくと、こういったことをやってまいりました。そういう意味においては、この税金の使い道を変える「コンクリートから人へ」という方向性に沿った政策転換というものを徐々に半年間やれてきたのではないかと思っております。様々なところで当然ながら税金の使い道を変えるということになれば、事業が進んでいたところを含め大きな摩擦や軋轢が生ずるのは当然でございますが、こういった所は丁寧にしっかりと説明をしながら、これからも揺るぎない改革を続けていくということに尽きるのではないかと思っています。もう1つは、よく景気対策で公共事業だと、これは我々は古いということを申し上げてきたわけでありまして、鳩山内閣ではそれを毅然とやっていくと。つまりはカンフル剤、麻薬のようなものだと思っています。必要な公共事業はこれからもやってまいりますが、我々は財政出動、公共事業によって一時的な急場しのぎの景気対策はしないということでありますので、国土交通省の中に成長戦略会議を設けて5つの分野で、出来るだけ財政出動によらない経済成長を進めるための施策を考えてきて、一部実行に移し始めているということであります。観光立国、例えばインバウンドの目標の再設定、そして休日の平準化、また様々な省庁間の連携による新たな観光というものの創出、例えばメディカル・ツーリズムというようなものをやっていくとかアグリ・ツーリズムをやっていくということでありますし、そして新幹線や高速道路、下水道といった日本の誇るべきシステムを海外に売っていくということを今トップセールスをやっておりますし、そして港湾や空港は先ほど申し上げた通りでありますし、住宅や都市基盤整備というものもPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)という今までの税金をつぎ込んで何かをやる方法から、民間の資金を頼った、また民間の知恵をその事業の設計の段階からしっかり取り入れてやっていくというものを成長戦略会議でもやっておりますし、そういう意味ではこの半年間というのは、この2つの大きな流れに沿った仕事というものの下地と方向転換というものはある程度出来たのではないかと思っております。支持率が色々な理由で下がっておりますし、民主党は期待外れだというそういったご意見もありますが、私は静かなる革命は着実に進めていけると思っておりますし、何よりも大事なのは、これは誰が行うかということであって、例えば自民党さんや他の政党の中でも民主党は駄目だというような言い方をされる方がおられると聞いておりますが、私は民主党、特に中堅若手の人材のすばらしさというのは、内閣に入ってみて痛感をするところでございますし、こういった仲間が一塊にならなければ何党であってどんな組み合わせだって本当の日本の改革は出来ないという確信は強く持っておりますので、雑音に紛らわされずに着実に静かなる改革、革命を行っていくというだけでございます。
(問)自民党の方では、鳩山邦夫さんが離党を表明して新党結成という動きも見せておりますが、それについて大臣ご覧になってのご感想というものがありましたらお聞かせいただきたいのですが。
(答)麻生内閣の閣僚で麻生さんを担ぎ出した人で、そして結果は喧嘩別れをされて閣僚を辞められた方ですよね。その方が坂本龍馬、私、坂本龍馬大好きなのでちょっと極めて不快感を持っているのですが、自民党の古い方々を考え方の違う方々を薩長同盟になぞらえて一緒にするんだと言われても、「は?」という感じでございます。それ以上でもそれ以下でもコメントはございません。
(問)普天間の関係で、一部の報道でホワイトビーチ沖などに移設先を沖合などに新たに造って那覇空港の自衛隊を一緒にそこに移すという案などが取りざたされているみたいですが、那覇空港を所管されるお立場からそういった案に対してのコメントがあればお聞かせください。
(答)報道ではいろいろなことが言われておりますが、私には何のインフォメーションも現段階ではありませんので申し上げられません。コメントのしようがないという状況でございます。ご相談があればいろいろなかたちから、鳩山内閣の大きなテーマでありますので、内閣で心合わせをして普天間という最も危険な基地の危険除去に向けて内閣の一員として頑張らせていただきたいと考えております。
(問)さきがけで行動を共にされていた園田さんが役職を辞められたり、新党について言及されていますけれどもその点の受け止めと、現在でも連絡とか取っているのかお聞かせください。
(答)さきがけの27名のメンバーというのは大変志を同じくして、あの時は行革のさきがけと言われておりました。特に特殊法人の改革を自社さ政権でやれた、ただそれも限界がありました。やはり27名という小さな所帯でありましたので志半ばというところがありましたけれども、それでも10倍以上いた自民党をさきがけがテコになって特殊法人の改革を進められたというのは私は誇りに思っていることの1つであります。その中でも園田博之先生という方は私は心から尊敬をしている議員でございまして、是非政治家としては立派な方でありますので頑張っていただきたいなという思いは持っております。最近はあまり連絡は取ってないですね。すれ違ったらご挨拶をするとこういう程度でございます。
(問)静かなる革命というのがいまいちよく分からないのでそこをもう少しお伺いしたいのと、若手が一塊にならなければというお話でしたけれども、これはいわゆる総理の言っている民主党らしさというものを出す、もしくは現在の党執行部とは違うような流れで新しい流れを作らなければいけないということなのか、鳩山さんの離党による参議院選の影響と政界再編があるかということをお聞かせいただきますでしょうか。
(答)静かなる革命というのは先程申し上げた2つのことです。つまり税金の使い道を変えると。例えば自民党政権では公共事業というのは始まったら止まらないわけです。私は暴走列車と申し上げておりましたけれども、しかし公共事業は止めると、そして見直すものは徹底して見直していくということを、まずは河川であるとかそういった出来るだけダムにたよらないという治水、根本的にその河川整備の基本方針、整備計画こういったものを含めて有識者会議で見直しをしていただいているということでございますし、道路についても基本的には抑制の方向で物事を考えていくわけであります。最終的には1万4,000キロメートルというものについてどうするんだという見直しは不可避だと私は思っております。現在、無料化の問題と党の要望の問題も含めて様々な高速道路の整備についての考え方がありますけれども、この無料化の問題も社会実験をしてその社会実験の結果を踏まえて最終形を決めていくということで、全ての高速道路のあり方や運営方法というのは年内を目途に整理をして、すっきりしたかたちで高速道路の民主党のあり方というものをしっかりとお示しすることが出来るのではないかなと思っております。それから静かなる革命というものの中には、今までインフラというのは基本的に借金か税金でやるものだというふうに思っていたものを根本的に変えていくと、PPP、PFIということを申し上げているのはそのことであります。PFIも今まではリース的なもので、今お金がないからPFIというやり方だと称して何とか事業をやっていたということがありますけれども、根本的にこれを変えていって世界中の資金を日本の、例えばインフラ整備でそれが経営に資するものであればそういった方法を導入していくということであります。先程、お話をした駐車場整備推進機構というのは正にそういったやり方をやっていくということでありますし、これから幾つかの観点においてコンセッション方式については今、腹案があります。皆さん方にまた新たにお示しが出来るのではないかと思ってます。そういう意味では、今までの国土交通行政の転換を図っていくということと同時に、全体の税金の使い道というものを根本的に変えていくということで、それを静かなる革命ということを申し上げているわけでありまして、この基本方針は今の日本の置かれた状況を考えると、何党が政権を取ろうとやっていかざるを得ない。財政の面、少子高齢化、人口減少、全ての面において根本的な方向転換が不可避だということを申し上げているわけであります。それから民主党らしさというのは正にそのとおりでありまして、別に中堅若手ということでベテランがダメだと言っているわけではありません。しかし、特に中堅若手で静かなる革命を今、各方面で支持率が下がっていながらもいぶし銀のようにやっている人間はたくさんいるわけで、そういった固まりというのは極めて大切だということでありますし、先程申し上げたのは、今いる議員の中で1年生も含めて民主党には素晴らしい人材がいますので、こういった固まりでなければ本当の日本の改革は出来ないという自負心を持っておりますので、参議院選挙を前にして今の自民党では勝てないとかいうかたちの中で様々な動きが出始めていることは、我々は泰然と民主党で静かなる革命をやりきるんだという意志で行っていけば良いわけで、様々な些末な外部の雑音には一切耳を傾けずに気を取られずにしっかりと自分に与えられた職責をやり抜く、それに尽きるのではないかと思っております。
(問)普天間の関連なんですけれども、週内にも前原沖縄担当大臣も含めて関係閣僚で普天間の件で集まって話し合うという一部報道もあるんですけれども、その事実関係と、この中で何らかの方向性を確認するというかたちになるのでしょうか。
(答)今のところ、そういった呼びかけはございません。今週なのかいつなのか分かりませんが、私は沖縄担当でありますので、普天間飛行場の危険除去という観点においては、以前は5閣僚で議論をいたしましたけれども、そういった呼びかけがあるのではないかと思っております。
(問) 先程、財政の規律の下地を作って方向転換と仰いましたけれども、あまり言うのも酷かなという感じが若干するんですけれども、財政の持続可能性というところで言うと、必ずしも方向性が明確化されてないという気がするんですけれども、その辺何時頃までにされるんでしょうか。
(答)例えばマニフェストに書かれているように、207兆円の予算の組み替え、気の早い野党なんかは国会であれは出来ない話だったのではなかったかというようなことを言っていますが、仙谷さんの下で、この207兆円の組み替えというものを、時間軸もしっかり掛けてお示しをしていくことになると思います。確かに今の予算というものについては、92兆円あまりの歳出で税収見込みが37兆円ということで、これが持続可能性があるのかということになると、この時点だけを見れば、厳しいものがあると思いますけれども、しかし先程申し上げたように、税金の使い道を変えるということは始めているわけでありますし、そして私が今、所管をしている国土交通省で申し上げると、1,092あるもののまだ幾つかでありますけれども、枝野さんがやられる公益法人の事業仕分けに先んじて整理を始めております。また近々、建設弘済会や建設協会についてもどうするのかというのはお示しを出来ると思います。例えばそういうことをやっていく中で、これはこの間の記者会見で申し上げましたけれども、選挙の時に言っていた4,600の公益法人に12兆円以上のお金が流れていると、そういう見直しを始めるわけです。一つ一つの公益法人、独法の見直しを行う中で、207兆円の税金の使い道を変えていくというのは一朝一夕では出来ませんし、また実際私もこの立場に立って、また何れ近い段階でお話が出来る建設協会、弘済会というのが、今何故すぱっと半年経って出来てないかというと、4,600人の働いている人達が建設弘済会、建設協会含めているわけですね。ではこの人達の雇用をどうするかということを考えた時には現実的な対応策を考えざるを得ないけれども、しかし改革の方向性はぶれずに、天下りを無くし、公益法人はゼロベースで見直すということはやっていくわけです。ある程度の時間軸の中で、財政健全化というものもスキームとしてお示しをしていくということでありますので、これは国土交通省だけで示せるものではありませんけれども、全体の中でしっかりと議論して、閣僚懇談会でも207兆円の組み替えをやるんだという鳩山政権のいわゆる肉付けというものを、具体的なスケジュールを含めて仙谷大臣中心にやっていこうということになっていますので、半年経ってまだというお叱りもあるかもしれませんけれども、しっかりと、しかしその静かなる革命というものを予算の見直し、事業の見直しの中でやっていくという作業はこれからもしっかりとやらせていただきたいと考えております。

(以上)

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