前原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年12月22日

(平成21年12月22日(火) 11:32~11:57  於:国土交通省会見室)

1.発言要旨

 私から一件だけ冒頭お話をさせていただきます。今日、原子力総合防災訓練がございました。本年はJCOの事故が起きましてから節目の10年目に当たります。茨城県東海村での事故を想定した訓練が行われまして、現地とテレビ会議などが実施されました。今回の訓練を通して、政府の対処体制の機能の確認をするとともに、関係機関の一層の連携を図って参りたいと考えております。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)昨日、鳩山総理がガソリン税等について、暫定税率を維持するということを明らかにされました。マニフェストとは異なる結果となる訳ですけれども、どのように思われますでしょうか。
(答)最終的には総理がご判断をされることでございますので、総理がどのような思いでそういう決定をされたのかということをしっかりと国民にお伝えをされれば、私は国民は納得してもらえるのではないかと考えております。
(問)先週の民主党の予算に関する重点要望の関係ですけれども、高速道路の整備について新直轄事業の取り止めの辺りが、我々から見るとやはり何を意味しているのか依然として分かりにくいんですけれども、現在の検討状況はいかがでしょうか。
(答)最終的には今日になるのか詳しくは存じ上げておりませんが、私の意見は後で申し上げるように決まっておりまして、それをどう総理と、最終的には3党でご判断を頂くことになろうかと思います。国土交通省に関わることで、大きなポイントは3つございました。公共事業については、既存の直轄、補助事業の見直しと、そして、自治体の創意工夫で社会資本整備を始めとして、原則として自由に使える1.1兆円を上回る規模の使い勝手の良い新たな交付金を、国土交通省、農林水産省において創設するということでございます。これは元々我が党のマニフェストの中には、分権を進めていくための一括交付金ということが書かれておりまして、直轄事業の補助金を無くしていくとか、それから一括交付金を進めていくということが公約として書かれておりまして、これは正に我々が選挙の時に申し上げたことに合致する話でございますので、国土交通省だけで1.1兆円弱になりますけれども、この交付金というものを作らせて頂くことに致しました。それから、高速道路の整備で2点ございまして、1つは、22年度において、利便増進事業を抜本的に見直すとともに、いわゆる新直轄事業を取り止め、これに見合う額を国が高速道路会社に対して支援をすると、また所要の法律を手当するということでございますが、これは我々が今まで申し上げてきた道路整備と全く違う考え方でございまして、これを22年度でということはとてもじゃないけど無理でありますし、党としてのまとまった議論だとも認識をしておりません。従いまして、高速道路整備のあり方については、平成23年度の概算要求までに抜本的に見直すということを、私としてはお返しをしたいと考えておりまして、今までの高速道路についての抑制、高速道路のみならず公共事業についてはコンクリートから人へという考え方の下で、抑制をするという考え方には変わりはございませんし、また高速道路についても同様の方針で臨ませて頂きたいと考えております。もう1つは、高速道路無料化でございますけれども、これについては割引率の順次拡大や統一料金制度の導入など社会実験を実施しということと、あとは軽自動車に対する負担の軽減を図るということでありますが、これも社会実験の中に、提言の中に含まれていることを盛り込んでいる部分もございますし、社会実験というのは色んな形で行わなければいけません。特に、従来既存の交通機関への影響、鉄道とか、高速バスとか、フェリーとか、そういったものへの影響も考えていかなくてはいけませんし、またマニフェスト項目として、当初6千億円の概算要求をさせて頂いておりましたけれども、これはほぼ1千億円になろうかと思います。勿論、それプラスアルファ、利便増進事業を使うということになろうかと思いますけれども、そういった制約要因の中で、党からの要望も含めて、今まで通りの無料化実験と割引実験というものを全国に渡って行っていきたいと、このように考えています。
(問)先程、藤井大臣が記者会見の中でJALの政府保証はやらないということを仰ったと聞きましたが、もし事実関係で言えることがあればお願いします。
(答)政府保証をやらないとどういう趣旨で仰ったのかよくわかりません。私もその記者会見を聞いていた訳ではありませんので、申し訳ありませんが詳しくはお答えが出来ませんけれども、ただJALについて申し上げれば5閣僚で確認をしている文書があります。所謂JALの再建中は、ということで5閣僚で確認をしている中に公的関与も含めてつなぎ等の資金というものもしっかりやっていくということでございますので、政府保証があるなしではなくて5閣僚の確認というものは国がしっかりと再建期間中のJALの運航に支障が来さないようにしっかりと支えていくということだと理解をしています。
(問)一部報道で、補正予算の見直しで凍結された4車線化を復活させるという報道がありますが、このことについて事実関係をお願いします。
(答)まだ具体的にどこをということは申し上げられませんが、この4車線化につきましては、4月27日の国幹会議でも決められた事ですので我々はその施工方法、或いは施工主体というものをどのようにするかということは、見直すということは申し上げましたが、4車線化そのものを否定している訳ではありません。国幹会議の決定として尊重したいと考えています。その中で施工方法、施工主体等の見直しと共に、優先順位を付けましてこの4車線化の中で着手をするものについての選定を幾つか行っているところでございまして、最終的には詰まった段階で皆さん方にお伝えをしたいと、このように考えております。
(問)暫定税率について、先日の閣議後でもしっかりと伝えれば国民は理解されるはずだというお話でしたが、具体的にどういったかたちで伝えれば国民に伝わるという風にお考えなのかと、また道路についての党要望については党としてまとまった議論の結果ではないと思うと仰いましたが、そうするとあの党要望はどういったものだったというご認識なのかお願いします。
(答)まず第1点目ですが、我々が政権に就く前、野党の時代というものはどの位の税収になるかということが具体的にわかっておりませんでした。見込みとしては当初は46兆円位の税収ではないかと言われていたのが、40兆円をかなり下回る税収見込みになっているということで100年に1度の経済危機と言われた状況の中で予想をはるかに上回る税収減になっているということがまず1つ。我々が暫定税率の廃止を訴えていた時はまさにリーマンショックが起きる前で燃料の価格、或いは穀物の価格というのは急騰しておりまして、非常にそれが自動車を使われる方々に対する負担に繋がっていたし、或いは漁業をやっておられる漁村の方々に対する大きな負担に繋がっていたということでありましたが、あの時と比べて現在はかなり石油の値段等も安定をしております。そういう意味においては、今の2つの条件、私が今思いつくのは2つの条件ですが、この条件が変わったということをもって、まずは実質的に暫定税率を維持させて頂きたいということを真摯に国民に対して訴える。そしてまた、ガソリン価格が仮に急騰した時にはまたそれに対する対応策をしっかりやりますということを国民にお伝えすれば、私はご理解を頂けるのではないかと確信をしております。2点目のご質問ですが、マニフェストの中には高速道路の無料化と同時に所謂国幹会議を廃止をし、透明なルールの中で高速道路というものをしっかりと着実に、必要なものについては整備をしていくということでした。その流れからいたしますと、先日党から出て来たものについてはそういった方向性を変えるものでありますし、ましてや高速道路会社にお金を渡して高速道路会社が整備をするということは全く議論をしていない事です。そういう意味におきましては、平成22年度予算でそれを含めるというのは、これはあまりにも短期間で方針変更というものは、私は国民に対する理解が得られないと考えています。しかしながら、高速道路の無料化に対してもかなり多くの皆さん方が慎重にやった方が良いと、こういうご意見ですし、30兆円を超える長期債務、この償還を考えた時にどういうフレームワークでこの高速道路の維持管理と今後の整備をしていくのかということは、今一度根本的に考え直す良いきっかけをこの提言は私は与えてくれているのではないかと思っています。その意味では、22年度では対応しないということを国土交通省では申し上げながらも、平成23年度の概算要求までには高速道路の整備についてはどのようにやっていくのかということを、党の提言も踏まえて根本的に考え直していきたいと考えております。ただこれは国土交通大臣としての私の考え方を昨日までに総理含めて官邸には申し上げました。最終的には総理が3党と議論してどうご判断をされるかということだと思います。総理のご判断には従いたいと考えております。
(問)先ほどのJALの問題についてですが、先ほど大臣はつなぎ融資等々しっかり支えていくとのお話でしたが、しっかり支えていくこの手段として政府保証というのは、大臣としてはこれはあって然るべきだという考え方なのか、それと2次補正のこの話題になった折には7千億円という数字も出ていましたが、その位の程度の規模をお考えであるのか、その2点お伺いします。
(答)実際今日本航空のメインバンクになっているのはDBJ、日本政策投資銀行でございますが、日本政策投資銀行というのは株式会社ではありますが、100%国が株を持っている会社でございます。従いまして、100%株を持っているDBJがお金を貸すのに政府保証を付けるということについては、閣内にはこれは二重の政府保証になるのではないかと、つまりはDBJは国が100%株を持っているのだからDBJが貸すと言うことは、つまりはこれは政府保証に他ならならないという意見を仰る方もおられます。また機構が支援決定をしていただける前提に立てば機構というのは内閣府の下に置かれている半官半民の出資で作られたものでありまして、これも極めて公的な色彩の強いものであります。この機構が将来的にJALを再生してそして再生をしていく上で産業再生機構が様々な再生を行った時に、最終的には儲けたように利益を得るという観点から行われるということについては、これも公的機関が行われる出資、或いはお金を出すと、広い意味でということは、これも政府保証と同じ意味合いで取ってもいいのではないかと思います。従ってまだ確定をしておりませんが、政府保証という定義は一体何なのかということを考えた時には、100%国が株を持っているDBJがやるということはすなわちそうではないかという議論がありますし、また機構が何らかのかたちでお金を出すということについても、これは極めて政府が行うという意味でのその出資については政府保証が付いているというふうにも取られるということでございまして、そういった広い観点での議論を今行っているということでありまして、政府保証が要る、要らないという議論ではないということでご理解をいただければと思います。7千億のお話ですが、あれは新聞に出て、そしていつの間にか消えていったということで、おそらく案として議論されたことがあたかも政府内の取り決めとしてまとまったかのように書かれたミスリードの記事だったと思っておりますので、そういう意味ではコメントする立場にはないということは改めて申し上げたいと思います。
(問)今の二重の政府保証というご発言ですが、ということは政投銀が出している民間の民間投資家向けに出している社債とか、そこも政府保証が付いているということになりませんかそれだと。
(答)勿論民間の金融機関からお金を出されているという意味、社債等ですね、ございますが、あくまでも株主については国でございますので、その観点から先ほどのことを申し上げたということであります。
(問)八ツ場ダムに関してですが、地元住民の方が対話受け入れを表明したということは大きな前進だと思いますが、来年度予算の内容を確認した上でという条件を出されて、代替地同士を結ぶ湖面1号橋の名前を挙げていて、一方で民主党の群馬県連や地元の国会議員の方からは、仮にダムが中止になった場合は、湖面1号橋は不要ではないのかという指摘もあって建設凍結を求める声もあります。そういう中で実際に大臣はこれまで、ダム事業で進められる生活再建はそのまま進めますということを表明されているのですが、特に湖面1号橋に関して来年度予算ではどのような取り扱いをされていくのか教えて下さい。
(答)今お尋ねの件につきましては、今予算編成の作業中で詰めている段階でございますので、お答えすることは差し控えたいと思っております。ただ幾つかの点を申し上げますと、1つはこの八ツ場ダムという個別のダムについての具体的な内容については、実施計画決定時までにその姿をお示しをするということでありまして、実施計画決定時というのは3月末でございますので、それまでには明らかにするということになるのかと思っております。従って1月24日を目途において決定をするということではなくて、あくまで3月末の実施計画決定時までに具体的な予算については決定をするということでございます。それと同時に私が9月23日に八ッ場ダムの現場に行かせて頂いたときに、ダムの本体工事については中止をするということを申し上げました。その考え方で今まできている訳でございますけれども、合わせてその時に申し上げたのはダム事業として中止はしませんということで、生活再建関連については着実に行っていきますということ、必要なものについては着実に行っていきますということを申し上げましたのでそのことについては約束通りやらせて頂きたいと思っております。ただし、公共事業については全国的に抑制傾向にあるということの中で、出来る事業と出来ない事業も当然ながらあるということでありまして、その点を全て加味して最終的には3月末までに、この実施計画決定時までにお答えをすることになろうかと思います。
(問)来年度予算の件ですが、地方自治体にとっては個別の事業の予算がどうなるかということも注目していると思うのですが、今度の25日の政府案決定を目指してますがその時にはどの程度の事業が発表出来るのかというのを教えて貰いたいのですが。
(答)25日まであと3日ですから、3日経てば何処までお示し出来るかということが分かると思いますのでお待ち頂けますか。
(問)示せるものもあるんですか。
(答)直轄事業については特にお示しが出来るものはあろうかと思います。
(問)JALの件で確認ですが、5閣僚の申し合わせでは所謂つなぎ融資について、信用補完に関する予算及び法的措置について検討するとある訳でございますけれども、予算となった場合はもうあとわずかしか期限がない訳ですけれども、予算措置もしない可能性も出てきているという認識でよろしいのでしょうか。
(答)検討するというところの中に全て含めて検討を今しているということです。
(問)新たな交付金のことで1.1兆円と、これは国土交通省の中ではどのような事業にそれを当てるのかと、今のお考えをお聞かせ願います。
(答)かなり多岐に渡って河川とか道路とか都市とか全てに係ってきます。
(問)事業仕分けでは下水道事業を地方に移管ということで、その辺については、下水道事業についても考えておりますでしょうか。
(答)下水道も入っております。
(問)北陸新幹線の関係ですが、新潟県知事が大臣に面会を求めているのですが大臣はお目にかかるご予定があるかどうか。それと新潟県知事が一部の負担金支払いにも応じる意向を示したように思われるのですが、それについてご所感をお聞かせ頂ければと思うのですが。
(答)昨日、国地方係争処理委員会の審査の結果、新潟県の申し出は却下されたということを伺っております。これは我々としては、国地方係争処理委員会の結果についてコメントする立場にはないと考えております。ただ申し上げたいのは10月9日に行った北陸新幹線工事実施計画(その2)の認可は法律に基づき適正な手続きを行ったうえで行われたものと確信をしておりますし認識もしております。また新潟県知事から具体的に私の方に直接会いたいというお話はございませんので、今の段階でお会いをするということは計画にございません。
(問)確認なんですが、先程の新しい交付金の発言で国土交通省分で1.1兆円弱くらいということで、そうすると今年度概算要求に盛り込んでいる1.1兆円分の直轄補助事業を削ってそれをそのまま新しい交付金に組み替えるというイメージでよろしいのでしょうか。
(答)最終決定をした段階でまた詳しく申し上げます。それも今含めて総理に対してあげて、その枝振りでいいのか、或いは先程申し上げた高速道路についての考え方もそれでいいのか、それも含めて決定された段階で詳しくお話をしたいと思います。
(問)道路特定財源が一般財源化したときに出来た地域活力基盤創造交付金というのがございましたが、それと全く別ものと考えてよろしいのでしょうか。
(答)別です。
(問)今の関連で1点確認ですが、先程は道路、河川、都市、下水道ということですが、旧運輸省の港湾、空港、鉄道などもそれは対象になるのでしょうか。
(答)港湾が対象になります。

(以上)

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