前原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年11月20日

(平成21年11月20日(金) 16:03~16:30  於:国土交通省会見室)

1.発言要旨

 私からは3点お話をさせて頂きたいと思います。まず福知山線列車脱線事故に関わる運輸安全委員会の事故調査についてでございます。先般11月18日にJR西日本の佐々木社長からこの情報漏洩等に関する働きかけについての調査報告書というものを頂戴いたしました。JR西日本と直接接触があった運輸安全委員会の2名の現職委員、楠木委員と宮本委員につきましては今回の問題に関するご遺族、また被害に遭われた方々の心情をお察しをして、任期満了時には再任しないということに致しました。また運輸安全委員会においてもJR西日本からの報告を踏まえまして、この問題による事故調査報告書への影響の有無等についての調査結果を早急に公表するということにしております。この調査結果につきましては福知山線列車脱線事故調査報告書の検証メンバーの方々に検証して頂くことになります。この検証メンバーの会合につきましては、第1回目を12月7日月曜日に開催をさせて頂くことになりました。詳細につきましては運輸安全委員会から皆様方にまたご報告をさせて頂きたいと思います。またこの検証を通じまして事故の真相、そしてまた信頼回復が図られると同時に運輸関係の事故が起きないような状況がしっかりと作られることを期待したいと考えております。2つ目でございますけれども、就任以来出来るだけダムに頼らない河川整備をということを申し上げて参りまして、143のダム事業を見直していくということを申し上げて参りましたけれども、その基本的な考え方、見直しをするための専門家会議の構成が決まりましたので皆様方に発表させて頂きたいと思っております。概要につきましては皆様方のお手元に配布をしたペーパーに書いてございますけど、9名の専門家の方々で構成をさせて頂きまして座長には京都大学名誉教授の中川博次先生にお願いをしようと考えております。皆様方にお配りをしているお手元のペーパーにも書かせて頂いておりますけど、主な検討事項というのは幅広い治水対策案の立案手法、新たな評価軸の検討、総合的な評価の考え方の整理、今後の治水理念の構築ということで、今までの河川整備の根本的な考え方を見直して頂こうと考えております。第1回の会議は12月3日木曜日6時から8時ということで国土交通省の中でやらせて頂きたいと思います。私もこの会議は参加をさせて頂こうと考えております。私の発言の3つ目でございますが、財団法人道路保全技術センターについてでございます。まず結論から申し上げますとこの財団法人道路保全技術センターは3年以内に解散を致します。また私も国会で指摘を致しましたし、様々な方々が問題視されてきた路面下空洞化調査、それから随意契約であったMICHIシステム、これについては今後3年の間も受注をしないということで、これらの分野からまずは撤退をするということになります。現在職員の数が163名、これは平成21年10月1日現在でございますけれども、今民間の企業があんまり出来なくてこの財団がやっていたものがあります。例えば道路橋の点検、クラックとかですね、そういった点検をやっておりまして、これについては3年間でフェードアウト出来るかどうか、そして民間に全て任せられるかどうかという点をしっかりと検証して民間で出来るということであれば163についてはゼロにするということでありますが、どうしても民間に出来ないということであればマックス25名位にして民間では大体出来ない分野だけを他の財団で引き継ごうということにはしておりますけど、この25名についてもOBは絶対に入れないということでございまして基本的には民間で出来ることは全部民間にやって頂くということで、この財団法人道路保全技術センターについては3年以内に解散をすると。3年をかける理由は163名の職員の中でOBの方以外の方もおられる訳でありますから、その方々の再就職というものを考えたときに、或いは出来るだけ民間に任せてこの163をゼロにしようと思ったときにはそれ位の日数がかかるんではないかと思っております。何れに致しましても、今後路面下空洞化調査、MICHIシステムについては受注をしないといことでございます。また加えて佐藤信彦理事長からは自主的に退任というものが示されております。何故、財団法人道路保全技術センターなのかということでありますが、これは第一弾と考えて頂ければ結構でございます。これから徹底して国土交通省の公益法人というもののあり方を見直していくということの第一歩だと捉えて頂ければ結構でありますし、天下りの根絶、民間に出来ることは民間にという考え方の下で、今後も不断の公益法人のゼロベースの見直しを順次行っていきたいと考えているところでございます。私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)治水対策のあり方の会議の件で伺います。先程大臣も仰いましたが143ダムの見直しとこの会議との関係がどんなふうになるのか。来年、再来年までのスケジュールなんですが、例えば来年度予算、再来年度予算にどういうふうな反映がされていくのかということ。もう一つこの委員の人選のポイント、この2点を教えてください。
(答)まず一点目は、これは従来から皆様方にお示しをさせて頂いておりますように、予算編成の段階で継続をするものと、一旦凍結して見直す事業に分けさせて頂こうと考えております。凍結をしたものについては今後治水対策のあり方に関する有識者会議の議論の中で新たな河川管理、出来るだけダムに頼らない河川管理というものの指針、考え方、方向性、こういったものを決めて頂く中で、その物差しに合わせて凍結をした事業について1つ1つチェックをしていくということになるのではないかと思っています。これも従来から申し上げていることですが、国の補助事業、つまりは自治体が直轄をされる事業につきましては法的に自治体が独自に行えるものであって我々はこれに補助を付けると、特別な瑕疵がない限りは補助を付けるという仕組みになっている訳ですが、所謂補助ダムと言われるものについても出来るだけ自治体の長の方々とお話をする中で新しい考え方が定まれば、是非この考え方を検討、採用してもらいたいと、こういったことを述べていこうと、このように思っています。人選のポイントですが、出来る限りニュートラルな方を選ばせて頂こうと思いました。つまりは、極端というのは両極ある訳ですけれども、ダムありきという方については排除をすると、或いはダムは絶対だめというダム絶対反対論という方も排除をさせて頂くと。私が政権交代で河川のことで申し上げているのはダムが悪いということではないんです。しかし今まで2890ものダムが造られてきていて、今回この143の中には8つの既存のダムの更新というものが入っていることからもおわかりのように、こういった工作物というのは必ず老朽化いたします。つまりは借金がGDPの1.8倍もあって、しかも少子高齢化が進んでいく中で他のことにもっとお金を使わなくてはいけないという制約要因が課されている中で今までのようにダムを造り続けると、こういう河川整備は無理だと思っておりまして、そういった制約要因からもどのようにすれば、しかし最適な河川管理というものが国の責任として行い得るのかといったことを考えてくださる様々な分野での公平な立場から物事を考えて頂ける方を選ばせて頂いたということです。なお、この9名の方々にはそういった基本的な考え方、物差しを作って頂きますが先程申し上げた両極の方々からもこの9人、私共政務三役も入りますけれどもヒアリングをさせて頂こうと、このように思っております。従って、色々な立場の方からこの有識者会議の場で意見を伺って参りたいと考えております。
(問)先程、民主党の新幹線議連の方々が見えられてかなり長い間お話をされたと思いますが、どのような陳情を受けてどのような回答をされたのか、また問題になっている未着工区間の新規着工に向けてのお考えを教えてください。
(答)陳情内容は非常に簡単でございまして、整備新幹線を未着工も含めて造って欲しいというのがご要望でございました。私からは、1つ申し上げたのは情報公開、ディスクロージャー、つまりは財源も含めて今まで自公政権の中ではどういったスキームで新幹線を造るということにしてきたかといったことについては、徹底的に情報開示をさせて頂くということを申し上げました。2つ目に申し上げたのは今までの着工されている新幹線、つまりは九州新幹線、それから金沢-白山車両基地、こういった所までの北陸新幹線、そして函館までの東北新幹線、こういったものについては着実に進めさせて頂くということを申し上げました。ただそれ以降の問題については、基本的な考え方を今国土交通省鉄道局と政務三役の中で議論しまとめている訳でございまして、その議論を固まった段階で議連にお示しすることはいたしません。国土交通省政策会議というところでお示しをし、議連の皆さん方にも政策会議にご参加を頂いてその場でご意見を賜るということで最終的には政務三役、国土交通省で決めさせて頂きたいと、こういうことを申し上げた次第です。
(問)一部報道で週末中国へいらっしゃるというようなお話が出ておりましたが、これは事実でしょうか。あとどういうお話をされるのか教えてください。
(答)行かせてもらう予定でしたが、国会状況等も含めて総合的に勘案して今回は中止をさせて頂くということにいたします。元々かなりタイトなスケジュールでしたし、国会の状況が予断を許さないということで中止をさせて頂きますが、出来れば別の機会で訪中をさせて頂きたいと思っております。目的は観光でありました。10月に行われた名古屋での日中韓観光大臣会合で、中国の大臣とも個別にお話をさせて頂いた訳でございますが、その時に日本の旅行業者が中国で現地法人を作られて、ただその現地法人が日本向けの、中国からすると日本へのアウトバウンドの旅行業務が出来ないということについて見直しを中国の大臣、国家旅游局長に求めたところでして、その場で国家旅游局長から日本を例外にして考えたいと仰っておりましたので、その話が進めばいいなということで、崔天凱中国大使も私の部屋に来て頂いて事前にそのことは必ず本国に伝えるということで橋渡し役をして頂きましたし、具体的な良いお話が聞けることを期待しておりました。また私からもビザの緩和の話とか、或いはこの間北澤防衛大臣と話をしました新千歳の中国機のみならず外国機の発着枠の拡大、こういったものにも前向きな回答を得ておりますのでそういったこともお伝えをしようと思っておりましたけれども、また別の機会でそういった議論はしていきたいと思います。なお、本保長官には行って頂きます。
(問)公益法人ですが、独立行政法人を含めると国交省は1125法人あって、ゼロベースと仰いましたがどの位圧縮するお考えがあるのでしょうか。
(答)数は決めておりませんが、基本的には民間で出来る仕事をやっている公益法人はゼロベースで見直していくということで行っていきたいと思っています。先般も申し上げたように3つをシナジーの形で相乗効果で進めていきたいと。1つは我々の省内で作って頂いている有識者会議、独法や公益法人の見直しの専門家委員の皆さんの中でやって頂くということと、2つ目は今予算の事業仕分けを行政刷新会議でして頂いておりますが、おろらく来年はこういった公益法人の事業仕分けが中心になってくると思いますので、そこはそこでやって頂くということ。今回の事業仕分けも最終的には私は大事なことをやって頂いていると思いますが、全てやはり最終的には大臣折衝ということで政治家同士が事業仕分けをされたことを本当にやるのかどうなのかといったことを決めなければいけない訳です。そうなるとこういった公益法人についても我々も独自の見直しというものを行政刷新会議に任せておくだけではなくて自らやっていかなければならないということで、その手始めとして私も国会で野党時代に取り組みました。またこれはかなり大きな法人でありますので、これを廃止するということで、そして他の民間企業で出来ることをやっていたもの、或いは随意契約に馴染まない民間で出来るMICHIシステム、空洞化調査といったものについては、これからも一切やらないということを決めさせて頂いた次第でございます。
(問)国会状況と今仰いましたが、昨日から始まった一連の国会の動きに対しての閣僚としての受け止めと、日米間で普天間についてこのような協議が始まっていて、防衛省等は移設だけではなく、更なる負担軽減のための施策を打ち出しています。そうした中で所管する経済振興なり規制緩和なり大臣の方で出来ることを何か追加でやろうというお考えがあればお願いします。
(答)まず国会状況ですが、我々は閣法を国会に出させて頂いておりまして、党の方で各党と折衝されて、特にそれは国会対策が中心になってやって頂いている訳でありますので、我々は国対の方針に従って着々と法案審議なり或いは国土交通省、或いは私は内閣府の特命大臣ですけれども、そういった分野についてしっかり議論して頂くということでありまして、特に私としての意見はございません。沖縄についてですが、これは従来から申し上げている通り、私の立場と致しましては、沖縄担当大臣の立場と致しましては、米軍の運用に関わる問題については主に防衛大臣、また対米交渉ということいついては外務大臣、この2人が中心となって決められたことについて私の所管に関わるものが仮に出てきた時には沖縄の橋渡し役のみならず、仮定のお話を今されましたが、今まだ具体的オファーはございませんが、経済対策等の話が出てそれが内閣の一致した考えになるのであれば努力をさせて頂きたいと、沖縄の要望を受けてその中身をしっかり詰めていきたいと考えております。
(問)日航の件ですが、現在アメリカの2社が積極的に幹部が発言して支援を打ち出していくという状況についての認識と、特にアメリカンの幹部が昨日アメリカの投資ファンドと連携して協調支援をすると、その時には政府の了解を得た上でやりたいと言っていますが、その話は既に大臣のところにあるのですか。
(答)具体的にはございません。今政府と致しましては5閣僚確認をベースにして企業再生支援企業が資産査定をしている間はしっかりと支えていくという方針でございますし、その方針に揺るぎはございません。
(問)菅副総理がエコ住宅ポイント制度をお話しされていますが、その必要性の経済効果がどうあるのかと、省内の調整の作業の進み具合について教えて下さい。
(答)大変良いアイデアだと思っています。エコ住宅ポイントというものについては、例えば国内材の需要振興、ひいては根源である林業、大工さん、工務店といった所が仕事が増えるというのは私は大変素晴らしいことだと思っておりまして、菅副総理からの指示を受けまして、三日月政務官を中心に今検討指示をしたところであります。ただ気をつけなければいけないのは、家電と違いエコ住宅ということで現場での施工が伴いますので、例えば不正な申請を防止するためにどのようなチェックをしていくのかということや、或いは悪質な業者によるトラブルといったものをなくしていかなければいけないので、そういったものの仕組みをどう作るかといったことが大事な検討課題になっております。ただこういった問題があるのでやらないということではなくて、良い考え方だと思っておりますので、今まで特にご高齢の方を狙ってリフォーム詐欺、除湿器をつけたといった無茶苦茶なことをやっているとか、或いは耐震工事をやったと言って全然耐震に役に立たないような木を打ち付けて全く意味がなく高額のお金を騙し取るといった不届き業者がいた訳でありまして、こういった者は許さないという意味でのチェックシステムを作って、しかし全体としては非常に良い考えでありますので、是非そういった防止システムをしっかり作りながら進めていきたいと思っています。具体的には経済産業省と環境省と連携をしながら三日月政務官の方で作業を進めて頂いています。
(問)たばこ税のことでお伺いします。今税調の中でたばこ税を増やすとか増やさないと議論が高まっておりますが、それについてのご認識をお願いします。
(答)所管ではありませんので個人的意見ということで申し上げますが、私はたばこ税の引き上げについては賛成でありますし、そのため議連を作ってやって参りました。ただ、この視点は、たばこ税を上げて税収を上げるということではありませんでした。つまりはたばこに関わる疾患、特に肺がんというものが多くて、そしてそれに関わる医療費というものもかなりの額に及んでいたということを考えれば、それから副流煙といいまして自分が吸って病気になるのであればまだしも、人が吸ったたばこ、むしろその方が発がん性が高いと言われていますが、その副流煙の被害というものも考えた場合に、私はたばこを吸われる方を減らすためにもたばこ税の増税ということはやるべきだと思いますし、そのことで病気になったり亡くなられたりする方の数が減り、そして医療費が減るということは大変結構なことではないかと思っております。具体的に例えば閣議や閣僚懇でそういった議論が出てくれば、一国務大臣として今のような発言をしたいと考えております。

(以上)

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