前原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年11月13日

(平成21年11月13日(金) 12:05~12:24  於:国土交通省会見室)

1.発言要旨

 2点だけ私の方から発言をさせて頂きたいと思います。1つは、今日午後5時45分から第1回の交通基本法の検討会をやらせて頂きたいと思います。よく申し上げているように、人口減少、少子高齢化、また莫大な借金が多い日本、そしてまた環境問題への取り組みというものをしっかりやっていくという前提の中で、交通体系そのものをどうトータルで考えていくのかといったことを検討して交通基本法というものにまとめていきたいと考えております。辻元副大臣、三日月政務官を中心にこの会議をやって頂くということをお願いをしております。冒頭は私も参加をさせて頂きます。もう1点は、防災担当としてでございますが、本日の閣議で、10月8日に2年ぶりに上陸しました台風18号の被害に対して、三重県の津市等6市町について、局地激甚災害の指定をさせて頂くという政令を決定させて頂きました。これによりまして、災害復旧の国庫補助率の嵩上げ等が行われるということになります。この措置によりまして、被害に遭われた地域の出来るだけ早い復旧に取り組ませて頂きたいと考えております。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)事業仕分けについてですが、2日目までの作業を見て改めてご所見をお願いします。
(答)精力的に事業仕分けをやられていて事業仕分けに取り組んでおられる皆さん方に心から敬意を表したいと思いますし、これは必要な作業であると思っております。ただ前回の記者会見でも申し上げたように、河川整備や道路整備等我が省の根幹に関わる事業というものが事業仕分けに付されているということで、これについてはまさに政策案件でございまして、短時間の事業仕分けに果たして沿うものなのかどうなのかといった思いも併せて持っております。ただ政府全体としてこの事業仕分けというものをしっかり行っていき、そして不要不急の歳出をカットすると、現在においては95兆円以上といった概算要求になっているということは異常だと思いますし、税収も下がっていくだろうと見込まれる中で、我々も事業仕分けの方針に則って削るところは削ると、しかし政策の根本に関わることについてはしっかりと内閣として議論させて頂きたいと考えております。
(問)日本航空の中間決算が今日の午後発表される予定ですが、相当厳しい数字と予想されています。JALの経営について破綻寸前ではないかとか実質債務超過ではないかとかいろいろな見方もありますが、経営の現状や実態についてのご認識を伺います。
(答)今日中間決算があるということで、一昨日西松社長にもお越しを頂きまして、様々な意見交換をさせて頂きまして、この中間決算の中身についても予めご報告を受けた訳であります。大変厳しい中間決算になろうかと思います。ただ日本航空だけかということになれば他の航空会社、これは日本のみならずやはり世界全体の不況というものが大きくのしかかっている面もある訳でございますし、単に日本に係わるだけの問題でもないという認識を持っております。まず日本航空について申し上げれば、我々は先般5大臣で日本航空に対する支援策の確認を行っておりますので、この確認に基づいて粛々と対応していくということだと思いますし、また他の日本の航空産業も含めて、空港整備勘定の見直し、或いはオープンスカイの進展、そして発着枠の増える成田・羽田、こういったところをどう展開をしていくのかという航空政策全体の問題と捉えて、JALの問題というだけに留まらずに大きく航空産業の転換を行っていく中で、日本の航空産業の競争力を高めていくという努力をさせて頂きたいとこのように考えております。
(問)あともう1点。直轄国道の話で伺いたいと思います。昨日から100カ所程度の凍結を視野に検討されているという報道が出ておりまして、地域、地方にとってはかなり心配される声が出てきているところですが、改めまして来年度の道路予算の執行についての考え方、要求についての考え方について教えて下さい。
(答)例年通りということを道路局からは聞いておりますけれども、各都道府県等に対して直轄事業の箇所ごとの事業進捗の見込みについて、10日からヒアリングを始めているという報告を受けております。私から公表させて頂きましたように新規事業は基本的には見込めないと、そして事業箇所数は2割程度削減をするという方針のもとで、直轄補助とも事業ベースでも約2割の削減ということになろうかと思います。まだ具体的に何処をどうするということを決めた訳ではございませんので、ヒアリングを行う中で全体としての事業費は2割カット、新規の事業には基本的には入れないという状況の中で、自治体、都道府県等のご理解を得るように努めて参りたいと考えております。
(問)日航の問題に関係して、廃止路線問題なんですが、飛行機の飛ばない空港を造らないと仰られておりましたが、支援策のその後の検討状況について教えて下さい。
(答)飛ばない空港を当面は造らないということで、私は皆様方にも内部で検討しているということをご説明をして参りました。当面というのはどういうことかと言えば、これは地方空港を抱える地方自治体にも自助努力をして頂くということが肝要であろうと思っております。勿論、国も国全体の経済、或いは社会活動というものをバックアップしていくという観点から、飛ばない空港がないような施策というものを考えております。まだ皆様方に具体策を申し上げられる段階ではございませんけれども考えております。合わせて当該地方空港を抱える自治体におかれましても、どうすれば乗って頂けるようになるのかというような知恵、アイデアというものを出して頂いて、お互いが協力する中で、仮に国の時限的なサポートが無くなっても航空便がちゃんと飛ぶというような取り組みもしっかりして頂きたいと思います。併せて、皆様方に予算編成までにはご説明をさせて頂きますが、空港整備勘定の見直しというものも併せて行っていくことが大事なことではないかとこのように考えております。
(問)それはセットで検討されるということなんでしょうか。
(答)セットにもなりますね。
(問)リニア中央新幹線についてですが、大臣は先日地元とJRの話し合いで決まると仰ってましたけれども、昨日長野県内で説明会がありましてJRが調整している南アルプスの長大トンネルについて環境問題ですとか、安全性についてまだ多くの問題が出ていたんですが、それでもJRは近く4項目調査の報告書を出したいという構えを見せたのですが、報告書をそのような状況でも大臣は受け取られるのか、それからルート問題については今後大臣として調整に仲介されるのかお聞きしたいのですが。
(答)JR東海からは進めたい旨の話を鉄道局が聞いているという報告は受けております。ただ長野県においては3つのルートが地元の中でも割れているというお話も伺っております。まずは長野県とJR東海で話し合いをされる中で長野県が話し合いをまとめられるのかどうなのかということの判断を見極めた上で国として国土交通省としてどう対応するかということは決めたいと考えております。
(問)長野県がまとめられると仰いましたけれども、長野県とすれば元々は回っていくBルートというのがある中で、県とJRとの話し合いがきっちりと出来るかどうかだと思うのですが。
(答)まずそうです。
(問)ではJRがそのまま提出するような構えを見せていますけれども、大臣としてはもう少し話し合ってくださいねということも思われているのですか。
(答)そうですね。村井知事からも色々お話を伺いたいと思っておりますし、この間ある所でお会いしたらまたご相談に伺いますと仰っておりましたので、村井知事ともお話をさせて頂きたいと思っております。
(問)日航が支援機構に出す事業再生計画ですが、年金の減額というのも当然入るということでしょうか。
(答)今、企業再生支援機構に日本航空が支援の申請をされている段階でありますし、その申請を受理して頂いて、今、資産査定を機構がされております。機構がどの段階で資産査定を終えられて、そしてJALとの話し合いの中で支援政策をまとめていかれるかということになろうかと思いますので、その段階になれば当然ながら日本航空と機構が内々再建策についてお話をされることになるんではないかと思います。年金の問題についてのお尋ねでございましたけれども、当然年金は大きな再建問題の一つになろうかと思います。一昨日西松社長にもお会いをし、私からも要望を致しまして、とにかくOBの方とお話し合いをしてくださいと。そして出来れば現役の社員の方々が手分けをしてOBの方々を説得して回るということもやってくださいということを申し上げましたところ、早速OBとの話し合いを持って頂いているようでございますので、これは大変結構なことだと思っておりますので、今後是非会社が大変な状況であるという認識を現役、OBで共有して頂いてお互いの合意が得られるように努力をして頂きたいと考えております。
(問)OBの減額同意が無い場合、支援機構の支援決定の判断に、支援が受けづらくなるとか、影響が出るのでしょうか。
(答)というよりも機構がどういう年金を含めたレガシーコストに対して判断をされるかということは、あまり独立した機構に今予断を持って我々が何かを申し上げる立場にはないと。機構がご判断をされるというのが一義的に大事だと思っております。
(問)日航ですが、いわゆる私的整理の手法でいったのですが、ADRも併せて今日申請するという形になっておりますけど、大臣にはその報告とかありましたか。
(答)はい、ございました。
(問)沖縄、北方ですが、今日にオバマさん、そしてAPECの方で日ロ首脳会談があると思いますが、それぞれ対策を所管されている大臣として所見と受け止めをお聞かせ頂けますか。
(答)今日オバマ大統領が初訪日をされて首脳会談をされるということになろうかと思います。当然ながらその中の1つには沖縄の基地の問題も含めて議論がされるだろうと、このように考えています。私は従来から申し上げているように運用の問題については防衛大臣、或いは外務大臣が中心となってアメリカと交渉され、政府としてまとまった段階で、或いはまとまる過程でご下命があれば沖縄担当大臣として沖縄との調整役、橋渡し役をさせて頂きたいと考えておりますので、首脳会議でどのようなお話合いがなされるのか、或いは総理からご指示があるのか無いのか、その点について注視をしているところでございます。
(問)冒頭に発言があった交通基本法ですが、もうちょっと何を意図しているのかという、踏み込んだイメージになるのかもしれませんが説明をお願いします。
(答)1つは公共交通機関は全て経営が厳しいですよね。これは車社会になっているということもありましょうし、或いは地域では人口減少になっている所がかなりあります。しかし、それでも高齢化が進んでいく中で例えば病院に行かなきゃいけないとか、デイサービスを受けたいとか、或いは町役場に行って色々な申請をしたりとか、そういった公共交通の足を確保するということは大変必要なことです。また、地球環境問題が大変重要な問題になって参りますし、鳩山総理のイニシアティブで1990年比25%、CO2のカットということを政府全体として取り組んでいく訳でございますので、当然ながらどういった公共交通体系というものがCO2対策にとってベストミックスなのかという意味でのモーダルシフト、こういった考え方もあると思います。様々な日本の人口変化、或いは高齢化、そして環境問題、こういったものを踏まえて交通機関としてはどうあるべきなのかといったことを基本法の中でしっかり議論して頂くと。これが大きな柱になると思います。
(問)日ロ、APECについての所見をお願いします。
(答)メドベージェフ大統領と鳩山総理がお会いになると、先日アメリカで会われて2回目になると思います。やはり1回より2回、2回よりは3回会われて個人的な信頼関係というものを築かれるというのは外交においては極めて大事なことだと思います。一足飛びに何らかの進歩があるとは私は思っていませんが、進歩を生み出すための人間関係というものをしっかりとメドベージェフ大統領との間で鳩山総理に育んで頂きたいと、このように期待しています。

(以上)

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