前原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年10月23日

(平成21年10月23日(金) 11:44~12:10  於:国土交通省会見室)

1.発言要旨

 まず私の方から幾つか話をさせて頂きたいと思います。今日は5年前に新潟県中越地震が起きました。震災により亡くなられた方々に対しまして、またそのご遺族に対しまして改めて深く哀悼の意を表したいと思います。また地域の復興に向け様々な苦難を乗り越えてこられた被災者の方々の忍耐とご努力に心から敬意を表します。被災地では多くの方々のご尽力によりまして仮設住宅が全て解消されるとともに必要なインフラの復旧、整備が行われるなど着実に復興が進んできたものと認識しております。国として今後とも関係省庁が一致協力して地元地方公共団体のご意見を伺いながら、平成19年に発生した中越沖地震からの復興も含め、被災地域が魅力ある地域として復興されるように力を尽くして参りたいと思います。次に福知山線列車脱線事故調査に係る情報漏洩についてです。先月28日に鉄道事業法に基づきましてJR西日本に対して福知山線列車脱線事故調査に係る情報漏洩の働きかけ等に関して報告命令を行いました。また今月16日にはこれまでの調査状況について経過報告をするように指示を致しました。これを受けて本日午後にJR西日本の佐々木社長から経過報告を受けることになっております。JR西日本からは現時点までに判明した事実や当面の再発防止策などしっかりと聞きたいと考えております。次に第1回国土交通省成長戦略会議の開催について皆様方にご報告をさせて頂きます。国土交通省所管の行政、施策に関して成長戦略をしっかりと練り上げるために10月26日月曜日午後3時半から第1回国土交通省成長戦略会議を開催致します。詳細はお手元にある通りでございますけれども、検討課題は大きく4分野を考えております。1つは海洋国家日本の復権、これは港湾の競争力強化の観点です。2番目は観光立国の推進、そして3番目はオープンスカイ、航空行政の競争力強化の議論をしたいと思っています。そして4番目が建設、運輸産業の更なる国際化、こういった主に4点をしっかりと議論をさせていきたいと思っております。委員は各界の有識者の中から私が選定をさせて頂きまして就任のお願いを致しました。座長は武田薬品工業株式会社代表取締役社長の長谷川閑史さん、座長代理は株式会社ボストンコンサルティンググループ日本代表の御立尚資さんにお願いをして、この委員の総勢は現時点において11名でございます。閣議についてご報告をさせて頂きます。今日は予算編成のあり方につきまして国家戦略担当大臣、行政刷新担当大臣、そして総理からご発言がありました。財務大臣からもご発言がありました。ポイントを絞って申し上げますと、歳出の見直しに当たっては透明性の確保、ゼロベースでの見直し、予算執行の実態を踏まえた判断といった点を重視して政治主導で見直しを進めていくということでございました。そしてその政治主導を担保する観点から事業仕分けという手法を導入して国民目線からの徹底した事業の効率化と優先順位付けを図る。そして公開の場でそれを行うということでございました。私どもに仙谷大臣、そして総理大臣から言われましたのは、事業仕分けをする方々に対する接触は厳に控えるようにということで、陳情はしないようにと、こういうお話がございましたので、それはしっかりと守って参りたいと考えております。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今日、閣議の前に総理や藤井大臣とお会いになっているかと思いますが、大臣からどういう報告をされたのかということが1点です。もう1点はその中で何か政府としてこういうことをやっていくということが決まった、若しくは方向性が決まったというものがあれば教えてください。
(答)今日の会議におきましてはJALの再生問題につきまして関係閣僚で情報意見交換をさせて頂きまして、現時点において特段の方向性を決定したものではございません。従いまして、様々な方策について検討しておりますけれども現段階において一定の結論が出ている状況ではございません。
(問)大臣からは具体的にどういうご報告をされたのでしょうか。
(答)JAL再生チーム、タスクフォースから話を伺っていること、或いは様々な有識者の方々から伺っているご意見、こういったものについて私から説明をさせて頂きました。
(問)どうしてこういうタイミングに総理とお会いになって報告をされたのでしょうか。
(答)外遊に行かれますので若干日本を留守にされるということで、また10月末を目途に最終報告案が出るということでございますので、そろそろご相談をしておいた方が良いかなということで、今日は情報交換と現在の作業状況の説明、こういったものをさせて頂いたということです。
(問)今、そろそろご相談した方が良いかなと仰った訳で、どのような相談をされたのですか。
(答)今後政府としてどのようにJAL再生に取り組んでいくのかということを、これは政府全体としてやらなければいけない問題ですので、10月末ということになるとあと1週間程度ですので、現段階においてどういう手順で、プロセスで物事が進んでいるのかということも含めてご報告をさせて頂きました。
(問)前原大臣と藤井大臣との前回の対談の後、藤井大臣はタスクからの説明はほぼ公的支援を求める内容のものだったというご発言がありました。今回の会議では大臣から公的支援、公的資金については何か言及されたのでしょうか。
(答)今年の6月、前政権の段階ですが約1000億円の緊急融資が行われているということで、その場でも日本政策投資銀行の融資には政府保証が付いていたと。これも公的支援の範疇に入ると思いますが、公的支援というのは色々なパターンがあると思いますが、それについても様々なメニューがある中でどうしていくのかということについて今後相談をし、意見をまとめていくということになろうかと思います。
(問)関係閣僚と意見交換をしたということですが具体的にどなたが今日はご出席されたのでしょうか。
(答)今日は総理と菅副総理と藤井財務大臣と平野官房長官でございます。
(問)それぞれみなさんから何らかのご意見といったものはなかったのですか。
(答)私が専ら説明役で、様々なご意見を仰る、或いは私がお話をした報告について質問をされるということでございました。
(問)総理から何か指示はありましたか。
(答)ございません。
(問)JR福知山線事故の件ですが、JR西の社長が上京して報告があるということについては仰っていましたが、山崎前社長と土屋副社長が辞任へという報道がありましたが、これについてはどのように受け止めていらっしゃいますか。
(答)私は報道でしか知っていませんので、今日経過報告でどのような経過報告をされるのか、その中に今ご質問があった案件も入っているのかどうなのか、まずは伺いたいと思います。経過報告を。
(問)JALの話ですが、官邸の会議で菅副総理が入られたということですが、これはどういった関係でお入りになったのですか。
(答)副総理ですから。全て所掌を総理に代わってやられるということでありますし、菅さんにも話を聞いて頂きたいということで入って頂いたということです。
(問)支援機構の絡みとかそういうことも。
(答)そういう特定のことで菅さんをお呼びしたのではなく、あくまでも副総理という立場で今日は入って頂いて大所高所からいろいろとご意見なり質問を頂きました。
(問)船舶検査法案ですが、前に入っていた自衛隊の活動に関する部分が削除され、いざとなった時に自衛隊の支援を期待出来ないこともありうる訳ですが、海上保安庁を所管する大臣としてどのようにお考えですか。
(答)中身についてはこれから詰めていくということになると思いますし、その中身を精査する上で海上保安庁を所管する大臣として私の意見については申し上げていきたいと思います。
(問)八ッ場ダムの関係ですが、27日の関東知事会への出席要請への対処、或いは地元住民の方との対話について何らかの見通しは今のところどうでしょうか。
(答)今のところ明確にこの日に伺うとかこの日に知事さん達にお会いするとか決めていませんが、出来るだけ早くに先ずは地元の皆さん方にお会いをしたいと、会って頂きたいという思いを強く持っているところです。まだ明確にいついつということは決めておりません。
(問)先日、京都の山田知事と滋賀の嘉田知事が来られて、淀川水系流域会議を作ると表明されましたが、それについてのお考えと、河川の管理のあり方について地域で決めていくという考え方について大臣のお考えをお聞かせ下さい。
(答)山田京都府知事と嘉田滋賀県知事からお話しを伺いまして、流域管理という話がありました。私は分権がどのような形で達成出来るのかという将来図、完成図にもよると思いますが、私が理想としているのは民主党の基本的な考え方でありますが、基礎自治体に徹底的に権限、財源が移譲されるということ。あくまでも私は基礎自治体ありきの地域主権というものを実現をしていくべきだと思っております。しかし河川管理や防災や観光等も入るかもしれませんが、そういった行政分野においては広域連携というものが必要になってくる面があると思います。ご承知の通り淀川水系といったら京都を流れている鴨川、高野川、桂川、その上流が保津川、大堰川という一部がありますが、宇治川、木津川といった様々な河川から成り立っていまして、元々琵琶湖、滋賀県そして京都、大阪のみならず三重や奈良といった所、一部兵庫も入るのでしょうか、淀川水系が流れているのは、そういうことを考えると基礎自治体では中々流域全体の管理というのは出来ないのかなというのは知事さん達が仰る通りだと思います。ただ現実問題として一気にそこに両知事さんが仰るような仕組みが作れるかというと私は中々そうではないと思いますが、私は淀川水系流域委員会が今は閉店状態になっている訳ですが、河川をこれから議論していくためには平成9年に改正された改正河川法の理念というものをしっかりと捉えるべきだということが私の基本的な河川管理のスタンスです。つまりは住民参加、そして環境重視、だからこそ出来るだけダムに頼らない治水をということを申し上げているのもその観点からであります。そういう意味では両知事さんのご意見も拝聴しながら、先ずはファーストステップとしてどういった河川法の主旨を体現出来るような流域の皆さん方との話し合いが出来る仕組みを再構築していくのかといったことを考えていきたいと考えています。
(問)日本郵政の後任社長に斎藤次郎さんが内定しましたが、日銀総裁人事の時の民主党の対応と相容れない人事だと思いますが、政権の一員として受け止めをお願いします。
(答)私は国土交通省及び内閣府の担当をしておりますが、担当大臣である亀井担当大臣が決められて、そしてそれを内閣の要である鳩山総理大臣がお決めになったということについては、私は閣僚としてそれについては、了承すると言ったら生意気な言い方かもしれませんが、是として決められた以上そういった方をバックアップして内閣が一致結束をしてあたるべきだと考えています。
(問)JALの関係ですが、今日の総理含めた閣僚との話し合いの中で、政府の基本的なスタンスとして閣僚の皆さんとスタンスを共有されたと捉えて宜しいでしょうか。
(答)まだそこまで詰められるような状況ではないと思います。様々な選択肢というものがある中で、どれに収斂をさせていくかということになれば関係閣僚との話し合いも必要になってくると思いますし、最終的には総理のご判断というものが必要になってくる訳ですが、今日がある意味で総理にそういったいろいろな閣僚から意見が述べられたりする意見交換、情報交換が初めてでしたのでもう少しこういった場を経ながら最終的には総理がタイムスケジュールをにらみながらご判断をされることになるかと思います。
(問)国としてJALの再建をバックアップ支援するという大きな枠組みについては皆さん一致してらっしゃるということですか。
(答)はい。
(問)公的資金の投入も含めて選択肢の中に含めた形で対応されている。
(答)バックアップをしていくということはどういうことかというと、飛行機が飛ばないような状況は作らないということを基本原則として共通認識として持っているということであります。
(問)整備新幹線についてお伺いしますが、先日金子長崎県知事と会談された際に、新規着工部分の諫早-長崎間については、今後の需要等を提供するようにと指示をされたようですが、前の日に、計画そのものの見直しを訴えられている町長さんもお見えになられておりますが、今後、着工部分について何らかの見直し等々の検討の用意はあるのか、先日、法改正が必要だというお話しもありましたが、その辺のお考えも改めてお聞かせ下さい。
(答)長崎ルートについて申し上げれば、私が金子知事に申し上げた点は主に2つでございます。1つは需要予測というものが本当に検証足り得るものなのかどうなのかということを、もう一度精査してご提出を頂きたいということをお願い致しました。今までの歴史からして、一部例外がありますけれども、需要予測を過大に見積もって、結果的に完成して蓋を開けてみたら、なかなかそれに到達しないというケースがございます。そういう意味では、しっかりとした需要予測をもう一度提出をして頂きたいということをお願い申し上げました。もう1つは、フリーゲージというものの技術的な完成度、これは本当にやれるんですかということについて、もう一度説得力のあるご説明を頂ければ有り難いと、この2点を金子知事に対してお願いをさせていただきました。前回、札幌市長が来られた時も同じことを申し上げました。地元から作って欲しいという要望が出されるのはよく分かると、それは地元の悲願であると思うけれども、しかしながら、作ったときに本当にどれだけの方が利用されて、そして採算が合うものなのかどうなのか、そこをしっかりやらないとこれからは整備新幹線のみならず、全ての公共事業においてパイが縮小していく中で、しっかり精査をする、それは国民を説得出来るものでなければならないという風に私は思っておりまして、今後の整備新幹線も含めたあり方としては、国土交通省に作って下さいという要望をされるんであれば、国民が納得するような資料を持ってきていただいて、それを踏まえて整備の要望をしていただくということを、何処に対してもお願いしていきたいと思っております。
(問)既存の着工部分については、先日お話しされたような考え方で進めていくということでよろしいでしょうか。
(答)これは工事が進んでいますので。ただ、長崎ということになると、新鳥栖から長崎までということで、まだ部分しかそういったものはありませんので、全体として、先程申し上げた採算見込み、これを厳しくちゃんと精査して、様々な角度からの分析に耐えられるものを出してもらうということと、フリーゲージの実現可能性、技術的なものも含めて、これについてむしろこちらに説明して下さいということを申し上げました。
(問)港湾について、今朝、大阪府の橋下知事が大阪府も手を挙げたということを長安政務官に電話された旨のお話しをされておりますけれども、高速、港湾、空港一体で提案したいというお話しもされておりますけれども、それについての受け止めと、今後そういった自治体が手を挙げてくると思われますが、どういったことを期待するか教えて下さい。
(答)大変良い傾向だと思っております。お上がここだよということを決めるのではなくて、地域が様々な提案をされる中で、そしてオープンにそれを議論して決める透明感のあるプロセスを作っていって、そして納得してそこに税金が使われると、そして結果的にそこが決まったところが集中的に税金が投入されることによって、国際競争力を持って、そしてまたそれが日本の発展に繋がっていくということは大変素晴らしいことだと思っておりますので、大阪だけに限らず、我こそはと思うところはドンドンと手を挙げて頂いて、そしてその選択と集中の、集中に相応しいような計画と実施をして頂きたいと思っております。
(問)河川の関係で、大臣の考えはよく分かったのですが、少し古い話しなんですが、吉野川の可動堰計画で、住民投票のあと国は白紙となっているのですが、大臣の認識としては完全に中止というお考えでしょうか。
(答)これは現在、我々が明確に河川について、政権として申し上げているのは、八ッ場ダムそれから川辺川ダムでございまして、後のものについてはこれから1つ1つ、ダムや河川のあり方についても見直していくということでございますので、これについても第十堰は私も視察に行ったことがありますし、野党時代、私が次の内閣の社会資本整備担当だった時の考え方は持っておりますけれども、政権として少しこれについてどういう見解をしていくのかということについては、今後詰めて行きたいと思っております。
(問)税制改正要望の関係なんですが、あと1週間で決められるということであって、8月の税制改正要望からどういう観点で見直されて、どういう形で特に重点的にやりたい税制改正要望などあるのでしょうか。
(答)様々な観点からの税制改正要望をしておりますけれども、1つポイントを上げるとすれば、税制を変えることによって内需がよりプラスに働く、景気というものにプラスに働く、そして業界団体に対してプラスに働く、こういったものを我々は今出しているところでございまして、後は財務省との折衝になってくるのではないかと思っております。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Governmentof Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)