菅大臣記者会見要旨 平成22年3月19日

(平成22年3月19日(金) 8:44~8:54  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 いよいよ予算も最終盤に入ってきまして、指折り予算が成立するのを、指を数えながらあと何日と待っているところであります。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)2問お願いしたいんですが、先ほど閣議前に、官房長官、前原国土交通大臣、あと官房副長官らと協議をなされておられたようですけれども、案件がどういう案件か、国労問題かなとも思うんですが、御説明をできればうかがいたいというのが1点。
 2問目ですけれども、昨日、党のほうでありますが、生方副幹事長が更迭をされました。新聞でのインタビュー記事が原因とも言われておりますけれども、自由に発言できるのが民主党の良さというような意見も党内にあります。結党時から大臣は幹部として活動してこられておられますので、今回の生方さんの発言並びに今回の人事対応についてどのようにお考えになっていらっしゃるでしょうか。以上2問です。
(答)国交大臣、あるいは官房長官、若干の話をしましたけれども、色々な問題が今あるものですから特にこれに限ってということではありません。いくつかの話題を少し意見交換しました。
 それから、生方さんの色々なことについて報道が出ておりますけれども、冒頭申し上げましたように、今の私の立場で言えば、やはり予算をしっかりと成立させるということによって、鳩山内閣としての一つ一つの責任を果たしていく、そこに今集中しておりまして、それぞれ政治家として、それぞれの考え方に基づいて、色々な動きが起きておりますが、私の立場からすると、今申し上げたように、今の私の立場から言えば、予算成立に全神経と全エネルギーを集中しているということに尽きます。
(問)関連してですけれども、先ほどの案件、会談の中身はともかくとして、昨日、国労問題の解決ということで与党が官邸に申し入れもされました。1人当たりたしか2400万ぐらいの解決金だったと思いますけれども、今の与党が出している解決スキームについて、財務大臣のお立場としてはどのように評価されておられますか。
(答)ちょっと私、この件は全く従来かかわったことがない課題なものですから、財務相という立場もありますし、副総理としてある判断を、もしそれに責任ある形で加わるとすれば、少し色々な経過をよく知らなければ判断できないものですから、若干色々な経過を調べてみようと、こう思っています。
(問)クロマグロの禁輸提案が否決されましたけれども、これについての受けとめをお願いします。
(答)ネギトロをよく食べているのですが、諦めなければいけないかなと思ったのですが、何とか続けて食べられそうで良かったなと思っています。もちろん資源の問題含めて、ある意味ではそういうこともしっかりと責任ある形で対応していくということも含めて、良い意味でこの一つの試練が逆にそういう国際的な新しい意味での信頼を獲得することに繋がればいいなと、こう思っております。
(問)JBICとか政府系金融機関の再編について、仙谷国家戦略相が予算案成立後にも早急に進めたいと、検討の場をつくりたいという趣旨の発言をされました。その再編のどういう形を目指すかということについて、菅さんのお考えを聞かせていただきたいんですが。
(答)この間国会審議の中でも、このJBICのあり方について色々と質問も出て、またそれに対して私なりの答え方をしております。私がこの中で感じるのは、ちょうど自社さ政権の頃だったでしょうか。政府系金融機関を大幅に整理統合しようとして、なかなか苦労したことを思い出しているのが一つです。
 逆にその後、小泉内閣でかなり徹底した整理統合になったわけですが、そのことが一般的には役所ごとに自分たちの息のかかった政府系金融機関を持っているという、そういうことに、そのあり方には私も疑問を持っておりましたので、それをかなり整理統合できたことは、その部分では進歩だと思っていたわけです。今もその基本的考え方は変わりません。
 ただ最近のこの経済、さらには金融、さらには国際的な状況の中で、ではそれらを統合したりあるいは民営化したりしていくということだけでいいのか。逆に、今仙谷さんのところでタスクフォースをつくっておられる、あるいは私も責任者の一人を務めている成長戦略の中で、やはりリスクのとれる金融機関というものが民間だけでやり得るのかということもあります。
 そういう点ではそういった、アジアに限りませんが、国際的なリスクをとれる金融機関という意味も含めて、JBICをはじめとする政府系金融機関のあり方を一度きちんと議論する必要があるだろうと、そういうスタンスは多分仙谷さんとある意味で共通している立場かなと、こう思っています。
(問)先ほどの生方さんの問題に関連してなんですが、こういったことがあると民主党には言論の自由がないのではないかというような批判も聞こえてくるんですが、それについてどう思うかということと、やはり国民は自由な民主党というのを期待していた部分もあると思うんですが、そういった人たちががっかりしちゃうんじゃないかというのを思うんですけれども、それについてはどう思われますか。
(答)私は、1年前非常に民主党が厳しい状況にあったときに、やはり色々な思いや考え方がある中で、もちろん自由闊達に議論するということは私も一般論的には大変必要なことだと思いますが、一方で党がしっかりとまとまっていくということも大変同時に必要なことで、1年前の経験を踏まえて言えば、その2つの面をどのような形で両立させていくのか、それぞれの政治家がそれぞれの状況の中でどういう行動をとるのか、やはり2つの要素をそれぞれが考えながら行動するということではないかなと、こう思っています。
(問)JR不採用問題ですけれども、今日の話の中では結論あるいは方向というのは出たんですか。結論としては。
(答)今日はそういう結論を出すような話ではありません。先ほど言いましたように、私の立場で言えば、ちょっと色々な経緯をまだ把握してないものですから、もう少し把握をしたうえで必要ならまた相談しようと思っています。

(以上)