菅大臣記者会見要旨 平成22年2月23日

(平成22年2月23日(火) 8:46~8:55  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 特に閣議について私の方から報告することはありません。

2.質疑応答

(問)まず予算審議ですが、自民党の方が小沢幹事長の国会招致を求めて審議拒否という姿勢を示していますけれども、この自民党の姿勢について、どうお考えか伺います。
(答)それぞれの党にそれぞれの考え方があるのでしょうけれども、私の立場からすれば予算をしっかり議論していただいて、出来るだけ早い段階での成立というか、まずは衆議院の通過ということで全力を挙げると、それに尽きます。
(問)今日一部報道で、国家戦略室が中心になって策定を今後する「政策達成目標明示」、これをマニフェストの修正につなげていくような狙いがあるというような報道がございましたが、この制度の狙いについて、副総理の方からもう一度伺えないでしょうか。
(答)新聞記事の意味、内容が私にはよく理解が出来ません。私が戦略室担当の時の「政策達成目標明示」というのは、どちらかというと予算を作るに当たってこの予算は100億なら100億でこういうことを目標にしようという、そういう一般的な考え方を言って、当時そういうものも含めた「予算編成等の在り方の改革について」という昨年10月23日の閣議決定があります。中身は何かそれによく関連したような言葉があるのですが、マニフェストとの関係云々というのは、当時はそういう議論をしていませんので、そこは仙谷大臣に聞いていただいた方がよいのではないでしょうか。従来の議論との関連はちょっと私にはよく、この記事はよく理解出来ません。
(問)一昨日の長崎県知事選挙、あと東京都の町田市長選挙で民主党が支援をされた候補者が敗退をされました。町田の市長選挙は副総理も応援に入られまして、鳩山内閣への支持と併せて訴えられたわけですが、今回のこの2つの選挙の敗因についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
(答)選挙というのは色々なことが影響しますし、地域的なこと、候補者あるいは支援者、そして全体の政治状況というか、そういうことも影響します。そういう点では昨日幹事長も自らおっしゃったようですけれども、やはり「政治とカネ」の問題も影響があったのかなと、そんなふうには感じています。
(問)最近大臣が所得税の最高税率の見直しについて言及されておりますけれども、改めてこの狙いと、それから所得税をめぐって金融税制とか、あと控除の見直しなんかも従来民主党は言っておりますけれども、この辺りの考え方をお聞かせください。
(答)実は所得税、法人税、消費税等について3月から本格的な議論を税調で始めると私が言った時に、皆さんが消費税しか書かないものですから、消費税だけではありませんよということの意味も含めて多少所得税についてこの間発言をしているというのが若干の本音のところでもあります。それと同時に、この10年間の税制の再検討を専門家委員会の方にお願いしようと思っていまして、そういう議論の中では多分、今の所得税のいわゆる所得再配分機能が大分低下してきているという指摘もありますので、そういったことは若干念頭にあったものですから、そういう意味でこれからの議論がこういうことについての議論になるだろうという予測の下に少し申し上げました。
(問)番号制度なんですけれども、選択肢の1つに住基ネットがあると思うんですが、かつてこれは民主党が導入の時に反対した経緯があると思いますが、その辺の総括はどういうふうになっているんでしょうか。
(答)大きく言って3種類ぐらいの検討が必要かなと思っています。1つはドイツが入れたように税だけに関する法律、もう1つはアメリカ等あるように社会保障と税の共通の番号、さらには自治体の業務を含めた番号ということです。その時に特に私が検討に当たって注意する、あるいは重視するように言っているのは、決してこれは行政の都合によってという観点以上に、行政サービスを受ける立場から見て二重になったり、あるいは本来なら軽減されるべきものが軽減されなかったりとか、そういうことにならないようにという観点、更にはプライバシー、人権の問題、こういう問題をまずはしっかりとやるようにということを言っています。ですから住基ネットというのも1つの今ある制度の中の番号であることは認識していますが、今申し上げたように単純に住基ネットをどうこうというような発想ではなくて、まずはプライバシーとかそういうものがきっちりなるためにはどういう条件が必要なのかと。そういう中に当たって今ある番号の活用があるかないかということは、これはこれとして議論があってもよいと思っています。ですからすぐに住基ネットが云々という、そういう位置付けでの議論ではないということは申し上げておきたいと思います。
(問)一部報道で蓮舫氏が内閣府副大臣に起用という報道もあるんですけれども、副総理として何か情報に接しておられますでしょうか。
(答)新しい法律が出来た時に、内閣府について副大臣が確か2名ですか、増やすという方向は知っておりますし、また政務官がそれぞれのところで増えるということも知っております。ただこれは当然のことですが、最終的な人事権は総理にありますし、私も内閣府に絡んでいますが、今の段階で固有名詞的にどうこうというのは、私のところでは特に聞いてもいないし、特に相談に乗っているということもありません。

(以上)