菅大臣記者会見要旨 平成21年11月10日

(平成21年11月10日(火) 11:25~11:40  於:官邸記者会見室)

1.発言要旨

 それでは、閣議後の定例会見を始めます。今日、参議院の予算委員会を終えますと、一つの鳩山内閣スタートの最初の本格的な臨時国会の第1段階を終え、次の段階に入っていくわけであります。

 私が担当している分野でいえば、来年度の予算に関する戦略室としての方向性を、いつの時点でどう出していくのか、また、まだ明確ではありませんが、さらなる補正予算の必要性なども議論されておりまして、こういった問題を含めて、経済運営、財政運営についての方向性を、逐次、表に出していきたいと思っております。私も、就任して2カ月弱になりますけれども、経済に関するいろいろな意見を、この間ずっと聞いてまいりましたけれども、何となく一つの方向性が見えてきたのかなという感じがいたします。いろいろな皆さんのさらなる知恵を借りながら、日本の新しい意味での成長戦略、従来のように財政に過大に依存するのではなくて、本当の意味での知恵を出して、そして汗を出していく、その中に戦後の日本も、明治以来の日本も成長してきたわけでありますから、そういう原点に立ち戻る成長戦略というものを、できれば年内に方向性を出していきたい、こう考えております。

 また、明日は、アメリカのガイトナー財務長官が、来日は今日かもしれませんが、来日されることで、明日、私もお会いすることになっております。ガイトナー財務長官は、若くしてサマーズ現教授の、ある意味での懐刀として活躍されていた人物でありますが、アメリカが置かれた経済の状況も、私の理解するところでは、景気をさらに安定的な形で回復させなければいけないという問題と、同時に、財政に対しての信頼性を確保する、つまり、将来、景気の回復したときには財政健全化を目指すという、そういう2つの問題を抱えていると、こういうふうに発言もされておりまして、ある意味では、今、我が国がある状態、あるいは私自身が認識している我が国の状態と極めて共通いたしております。こういったことについても意見交換できればよいなと、こんなふうに思っているところです。

 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今、少し言及がありました2次補正予算についてお伺いいたします。1次補正予算のいわゆる執行見直しに伴って生まれた約2.9兆円について、通常国会に予想される2次補正の財源として投入すべきだという意見が閣内にあるようですが、これについて、まず副総理のお考えを伺いたいと思います。
(答)もともと1次補正については、野党時代の審議の中でも、財政出動がこの時点である程度必要だというところについては、私どももそのときから否定はしていない、あるいは、もっと積極的に言えば、それは必要だという立場をとってまいりました。ただ、中身があまりにもひどいと。そういうことで、鳩山政権発足後、その中身のひどいところについては、それを執行停止するという形で、約3兆円近い執行停止が決まっているわけです。
 ですから、私たちとしては、その部分は振りかえて、国民の生活にとって、あるいは雇用にとって、よりよい方向に振りかえて使っていくというのが本来の趣旨であろう、このように考えております。そういう意味で、同程度の規模の中での2次補正というのは、私は国民の皆さんにも十分理解してもらえるのではないか、このように考えております。
(問)その場合、もともと生まれた2.9兆円については、来年度の当初予算において民主党のマニフェストに掲げている政策を実行するための財源として期待された部分が非常に大きかったと思うのですが、今おっしゃられたように、2次補正にまず振りかえという形で使った場合に、来年度の本予算編成、当初予算編成における財源への影響についてはどのようにお考えなのでしょうか。その減った分、国債増額という形で対応されるのか、あるいは本予算の規模を縮小するというようなこともあり得るのか、その点はいかがでしょうか。
(答)いろいろな時点では、この1次補正での執行停止部分を、本予算でのマニフェストの実現のために必要な財源の一部に充てるという一つの考え方が、正式かどうかは別として、いろいろ言われたことは、私もそのとおりだと思っております。
 ただ、そういう中で考えますと、今、冒頭申し上げましたように、景気の状況がまだまだ自律的な回復というところまで行っていない状況の中では、この執行停止を、1次と2次ということではありますけれども、同じ今年度内の補正という形で振り替えていくことが、景気に対しての懸念についても払拭をしていく、そういうことにもつながると思いますし、また、来年度の予算については、いずれにしても同じように雇用の問題や景気の問題を本予算でも取り組まなければならないわけですから、15カ月予算という考え方に立てば、ある意味では、来年度の予算そのものの財源にするわけではありませんが、15カ月予算という一連の予算の中の一部に振り当てるという意味では、必ずしも来年度の予算と無関係ではない、このような認識を持っています。
(問)重ねて恐縮なのですけれども、来年度予算との整合性、15カ月予算という考え方は前にもおっしゃっていらっしゃるのですが、そうすると2次補正というものが、ある種、来年度当初予算の先取りというような位置づけになるのかなと思うのですが、その場合に、この2次補正における主なメニュー、15カ月予算にふさわしい具体的なメニューというものを最終的に言うと、今、どんなようなものを思い描いていらっしゃるのでしょうか。
(答)今も申し上げたように、15カ月予算という一つの方向性を持ったときに、先取りというよりも、あえていろいろ懸念を示しておられる方に対するある種の反論という表現でいえば、やはりスピード感という中では、本年度の補正という形で、いわば来年度につなぐことが、私は積極的な意味を持っていると。そういう意味からも、先ほど申し上げたように、年度内での1次補正の見直しと2次補正という形で、スピード感を持って状況に対応しているというふうに言えると思います。その中でも、特に補正についてということと来年度の予算についてということ、一つの流れでありますので、まずは補正について言えば、雇用、環境、景気という3つのKという一つの政策課題が中心になるであろうと。私は、来年度についても、これから一つの重点方針を国家戦略室としても表明することが必要かと思っておりますが、それは子育て支援など子どもに関するマニフェストに盛り込まれたことなどを加えて、雇用、環境、景気、そしてもともとのマニフェストで大きな課題として取り組もうとしている子ども、そうすると4つのKということになりますが、そういう方向が補正並びに来年度予算の重点的な項目にしていくべきだ、こう考えております。
(問)長期金利がじりじり上がっているわけですけれども、一部の見方によると、来年度予算について、膨張予算になるのではないかという懸念が背景にあるという見方がありますけれども、これについてはどのようにお考えになりますか。
(答)長期金利の微妙な上昇が続いていて、それに対するいろいろな見方がある中で、今の質問のように、来年の予算についての公債発行の増大の懸念ということも一部で指摘されております。総理が44兆円という一つの上限の考え方を出されているわけでありまして、私も、まだ税収見通しなど完全に固まっていない中で、私自身から数字を申し上げたことはありませんけれども、やはり総理は財政規律もぎりぎりのところ考えた中で、そうした数字を挙げられたというのは、一つのこの内閣の来年度の予算に向けての方針というふうに私自身は受けとめております。そういった中で、いかにいろいろな課題を盛り込んでいくのか。また、課題に対しては、大きな財政出動でない形でも取り組める課題がかなりありますので、まさにお金はそう大きなものでなくても知恵を出していくということが、より重要になってくるだろうと思っています。そういう姿勢をきちんとマーケットにも伝えること、あるいは、現在も伝えているつもりですが、伝わることによって、少なくとも過大な国債発行というものを心配しての金利の上昇については、私は、そうではないということが理解されてくるのではないだろうかと、そのように思っております。
(問)確認なのですが、そうしますと44兆円以下に抑えることに最大限努力していくということは、経済財政担当の大臣としても、そういう意識を持っていらっしゃるということでよろしいですか。
(答)そうですね。やはり、総理が一つの判断として言われているわけですし、またそのことは、相当の努力は必要ですけれども、仙谷さんの行政刷新会議の努力、もちろん財務大臣の努力、そしてすべての省庁の大臣、副大臣、政務官をはじめとする努力によって、そのことは可能になる、このように見ております。
(問)今日の朝のJALに関する閣僚・副大臣の会合があったと思うのですが、どのようなことが話し合われたのでしょうか。
(答)支援本部の前原大臣のほうから、状況の説明がありました。以上です。

(以上)

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