古川副大臣記者会見要旨 平成21年9月30日

(平成21年9月30日(水) 14:37~15:15  於:第4合同庁舎共用2階220会議室)

1.発言要旨

内閣府副大臣を拝命いたしております古川元久でございます。今回が初めての記者会見になりますが、よろしく お願い申し上げます。
 私の場合、官房の国家戦略室長のほうも兼ねておりますので、今日は2つの政務三役会議、1つは行政刷新会議中心の仙谷大臣のもとの政務三役会議と、もう 1つは国家戦略担当、そしてまた経済財政政策担当の菅副総理の所管の政務三役会議、両方を行いましたので、両方まとめて私から御報告させていただきたいと 思います。
 まず最初に、この政務三役会議というものの意義について御説明させていただきたいと思いますが、これまで各官庁、府省におきましては、府議や省議におい て決定していたわけでありますが、今後は私たち政務三役会議で意思決定を一元化する、従来のような府議は行わないと。ですから、内閣府におきましても、従 来行っていた府議決定を廃止して、この政務三役会議での意思決定が内閣府としての意思決定になるということでございます。
 そして、この政務三役会議を行いました後に、このような形で記者会見をさせていただきたいと思っておりますけれども、私は両方を兼ねておるということも ありまして、同じ日に、一応、予定ではこの水曜日に両方の三役会議をやる予定にいたしましたので、それが終わった後、両方を併せて御報告いたすということ にさせていただきたいと思いますので、御了解を賜りたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 まず、仙谷大臣のほうの政務三役会議の報告でございますが、本日は行政刷新会議について、ちょうど先ほど総理のところに、大臣とともに御説明、御相談に 参りましたが、その案件についてお話しさせていただきました。先ほど既に仙谷大臣が、多分、官邸を出られたときに言われているかもしれませんけれども、こ の行政刷新会議の事務局長に、構想日本の加藤秀樹代表をお願いするということで、総理の御了解をいただきました。早急に、加藤さんに事務局長としての辞令 を交付させていただいて、行政刷新会議のメンバーにつきましては、加藤事務局長、大臣のもとで、また総理も含め御相談いただいて、早急に決めてまいりたい というふうに思っております。
 あとは、今まさに担当大臣として各大臣にお願いしております補正予算の見直し、その仙谷大臣担当部分の見直しについての議論を行わせていただきました。
 これが、仙谷大臣のほうの政務三役大臣の中心的な議題でございます。
 菅副総理との政務三役会議のほうでございますけれども、これにつきましても、まずは今申し上げました菅副総理担当部分の補正予算の執行の見直しについて の議論をさせていただきました。
 その上で、今週からですが、私はこちらで、これは経済財政担当の所管の官庁として、また副大臣として、できる限りマーケットの皆さんとの対話というもの を重視してまいりたい、そして、マーケットの声に真摯に耳を傾けてマクロの経済政策を実施してまいりたい。そういう意味で、随時マーケットの皆さん方の声 を聞いていくという観点から、民間のエコノミストの方を中心に御参加いただいて、その方々からの御意見を伺う、そういう意見交換会を設置させていただくと いうことを、本日、決定させていただきました。会の名前につきましては、「マーケット・アイ・ミーティング」という名称で、今週中にはこの第1回目の 「マーケット・アイ・ミーティング」を開催して、民間のエコノミストの方何人かをお招きして、その皆さん方から御意見を賜りたいというふうに思っておりま す。
 あとは、科学技術関係のほうで、原子力に関する世論調査の実施が予定されておりまして、それについての了解を行ったということ等がございますが、大体、 今申し上げたのが、菅副総理との政務三役会議の中心的な議題でございました。
 私からは以上でございますが、皆さんから御質問があれば、お受けしたいと思います。

2.質疑応答

(問)今後、予算の作成について、皆さん、補正の見直しを進めていると思うのですけれども、国家戦略室と、かねがね課題となっている財務省、それから行政刷新会議、このあたりの役割分担をこの先どう整理していくのかということが1つと、併せて、三役会議で予算の問題についてどういった検討をして議論していくのか、それは三役会議の場として使っていくのか。
 それからもう一つは、経済情勢についてお伺いしたいのですが、円高、それから物価の下落、それから雇用の悪化と、引き続き金利が反転する中で、非常に厳しい情勢がこの1年起こっているわけですが、この辺の国内経済情勢も、今日の会議でどういうふうに話し合い、どういった認識を共有されたのか、どういう議論があったのかも含めて、あるいは対策を迫っているものだとか、このあたりもお伺いさせてください。
(答)まず、国家戦略室と行政刷新会議と財務省、これは国家戦略室のほうが予算の大枠、骨格を指示すると。昨日、閣議決定して、来年度予算の大枠、基本的な方針が決められましたけれども、あの内容をまとめたのは国家戦略室が中心でございます。
 ですから、国家戦略室でまとめたもの、それに従って、各大臣が今回の場合は要求大臣ではなくて査定大臣となって、要求する時点でしっかりとその要求内容をチェックして、少しでも無駄がないかどうかとしっかりチェックした上で、財務省のほうに予算要求するようにと、そういう指示を総理から、昨日させていただいたわけでありますけれども、そこで出てきたものを、行政刷新会議ではもう一度、これはまた新たな目でしっかりと、いわば二重のチェックをするという形で、各省庁で一応チェックはしてきてあるかもしれませんけれども、行政刷新会議には民間の方も入りますし、また、事業仕分けなどについて専門的に今までやってきたような人たちも参加していただきたいと思っておりますが、そういう第三者などの目も入れた上で、しっかりと二重にチェックして無駄を削っていく、そして無駄のない予算編成を行っていく、そういうところが、行政刷新会議が予算編成の過程の中で果たしていく役割になろうかというふうに考えております。
 ですから、国家戦略室は、そういう意味では大枠のところの「こういう方針で、こういう考え方で予算編成をしろ」という指示をいたしました。それで、まず当面のところの国家戦略室のキックオフとしての指示は、これが第1回目ですが、またこれから予算編成が進んでいくに従って、つい一昨日、予算編成のあり方検討会もスタートいたしましたけれども、ここで来年度予算の段階から予算編成のあり方についての見直しができれば、そういったものは駆使していきたいと思っておりますから、そういうのもが決まれば、またそういうものを改めて、これまた予算関係の関係閣僚委員会で決めて、そしてそれをまた閣議で決め、また指示していくという形で、いわば予算の形をつくっていく上での各大臣の基本的な姿勢、そういうものを示していく、それが国家戦略室の役割だというふうに認識いたしております。
 そういうようなもとで、各省がもちろん大臣を初めとして、政務三役が中心になって無駄のない予算の作成に頑張ってもらうわけでありますけれども、そこを行政刷新会議も、いわば、ちょっと第三者的な目で、また二重的なチェックをしていくという形でやっていくということで役割分担ができるのではないかと。実際のそういうところの中で、最終的に細かいところも含めて予算作業を行うのは財務省でありますから、そこは財務省などとも協力して、最終的な予算をつくっていくということになろうかというふうに思っております。
 経済につきましては、現状の経済が大変厳しい状況にあるというのは、私どもも認識をしております。幾つか持ち直しというような、そういう指標も見られているということはありますが、同時に一方で、大変雇用情勢が厳しいと。また今後、一層雇用情勢は悪化していくのではないかと、そういう懸念もあるわけでありますし、またこれから新型インフルエンザが本格的に流行していくことになれば、春のときのインフルエンザの流行だけでもかなり大きな影響があったわけでありますから、そういうような影響も考えたりして、かなりこの景気が下振れする、そういうリスクというのは相当さまざま存在をしているのではないかと。そういう意味では、注意深く経済動向をウオッチしていかなきゃいけないのではないかと、そういうふうには考えておりますし、今日もそういう意味で、今の指標は指標としながら、先々にはさまざまな景気を下押しするリスクがあるので、そういうものには十分注意していこうと、そういう認識が共有されたというふうに思っております。
(問)補正の見直しなんですけれども、菅大臣、仙谷大臣、それぞれ所管の扱っている補正の金額はどれぐらいで、そのうち、どれぐらい執行停止、減額できる見通しとして、今把握しているのかというのが、まず1点と。
 もう1点、新年度予算の編成なんですけれども、国家戦略室のほうで最終的に予算の歳出歳入の最終規模なり、国債の発行枠みたいなものは、これは国家戦略室のほうで設定するんでしょうか。それとも財務省になるのか、その辺を教えていただきたいと思います。
(答)補正予算の金額は、全体が2,748億円、これは菅さんの分ですね。仙谷大臣の部分は、非常に確か少なかったような気がします。仙谷大臣の部分は……いずれ金額的には小さなところであります。すみません、そこのところは正確な金額は、また後からお伝えをさせていただきたいと思いますので。それをどうするかについては、今日協議をしたわけでございまして、2日の日に、これは仙谷大臣も菅大臣も報告を受ける日になっておりますが、受けた上で、またそこは内閣の中で精査をして最終的に決めるというところでございます。
 新年度予算につきましては、ここについては先ほど申し上げましたけれども、私どもとしては国家戦略室のほうで、大体、経済の見通し等を踏まえ、私どもはまずやはり「入りを図りて出を制す」と、それがやっぱり予算編成の一番の基本だというふうに思っております。ですので、経済状況を見ながら、その上で歳入の見通しが立ち、また市場動向等を踏まえ、どれくらい国債も消化できるだろうかと。これも先ほど申し上げましたが、私たちはマーケットとの対話ということを重視をした経済運営をやってきたいと思っておりますので、そういう中から、この国債の発行額というものも、おおよそのところのいわば条件のようなところは、この国家戦略室のほうで決めて、その枠の中で、ではどのくらいの予算規模をしていくのかと、そういう議論をしていくことになろうかというふうに思います。  最終的なそういうところは、今申し上げたようなところは、これは経済財政担当の菅大臣のこの仕事でもあるというふうに考えておりますので、そういうものをお示しをした中で、最終的にどういう形で予算の規模などを決めるかということについては、当然、国債の可能であろうかというその枠、最初からそれを全部使い切るような形の予算編成だとすると、今後の経済動向というものにおいて、機動的な財政運営はできるという、そういう余地も残しておかなきゃいけないと、そういうことも考えなければいけませんから、そういうものを私どもとして示される、考えられる推計はした上で、最終的にどういう規模にしていくかというものについては、関係閣僚委員会などを踏まえて決めていくという形になるのではないかなと思いますが、今申し上げましたように、まずは基本は、いわば歳入のほうから前提として頭に置いて、そこの枠内で歳出というものを決めていくと、そういう基本的な姿勢というものは、しっかりと確立をしてまいりたいというふうに思っております。
(問)菅副総理との三役会議のほうで、例の月例経済報告会議の取り扱いをどうするかという議論はあったのでしょうか。
(答)月例ですね。月例については、どうするかという話は、どういう意味で。
(問)これまでと同じように継続していくのか、あるいは廃止して違うものに変えていくのか、そのあたりをお伺いしたいんですが。
(答)当面、月例経済報告については、これは従来と同じように実行はしていきたいと思っておりますが、前政権までの月例の場合には、与党の幹部が出席していたわけでありますが、御存じのように政策決定は内閣に一元化をしておりますので、そういう意味では、もうこれは、与党の幹部というものは出席することはないという形で行わせていただきたいというふうに思っております。
(問)日銀総裁は今までどおり出ますでしょうか。
(答)日銀総裁はメンバーですね。はい、与党幹部以外は、参加をすることになると思います。
(問)先ほど行政刷新会議のほうも、それから戦略室のほうも、両方とも補正の関係の議論が出たというふうにおっしゃっていましたが、具体的にどういうやりとりがあったか、少しそれぞれ紹介していただきたいというのが1つと、それからマーケット・アイ・ミーティング初回の会合に招かれる経済人の方、具体名を少し教えていただけませんか。
(答)ここについては基本的に未執行のもので、本当に、まず1点目の見直しのところについては、ここの時点で凍結できるもの、すべきものについては凍結をすべきだろうということで考えております。最終的に、ただ何でもかんでも私たちも切ればいいというわけに考えているわけではありませんので、本当にこれは必要だというものに考えているものについては、まだ執行されていないものについても、それは残すものもあると。そこはめり張りをつけた判断をしていこうという議論はございました。
 マーケット・アイ・ミーティングでございますが、現在のところ、今何人かの方にお声をかけておりまして、今のところ金曜日の午後に第1回を開催する予定でおりますけれども、大和証券SMBCのチーフストラテジストの末澤さんとBNPパリバ証券チーフエコノミストの河野さん、リクルートワークス研究所の所長の大久保さん、そして野村證券金融経済研究所のストラテジストの芳賀沼さん、この4名の方には今のところ御出席という御回答をいただいて、もう一人、あとJPモルガン証券のチーフストラテジストの北野さんも御出席いただけると、今のところはそういう返事をいただいております。
 この参加の方は、たまたま今回1回目御都合のあう方で、少しいろいろな分野の方々に来ていただいたということで、別に固定するというわけではなくて、いろいろな方々に順々に来ていただいて、さまざまな視点からマーケットの声というものをぜひ私たちに聞かせていただきたいなと。それを参考にして、私たちは経済運営してまいりたいなと、そういうふうに思っております。
(問)先ほど三役会議終わってから総理大臣のもとに報告に行って、その際、鳩山総理から具体的な指示であったりとか、今後の進め方の話として何かあったかということが1点。
 あともう1点、行政刷新会議でこれからの来年度予算の全体の内訳といったことが中心になると思うのですけれども、今年度の補正の見直しについて、刷新会議はどの程度かかわっているか、この2点をお伺いします。
(答)総理からは、私というか、大臣から、事務局長に構想日本の加藤さんをお願いをしたいということに対しては、それで結構ではないでしょうかと、そういうお話をいただいたというところであります。
 また、補正の見直し、行政刷新会議がどのようにかかわっていくかということでありますが、これにつきましては今各省で2日に、まずは第1案をまとめて出してもらうというところで、今、精力を傾けていただいているわけでありますけれども、それがまとまったところでその内容を精査をした上で、もう一段の踏み込みが、まあ踏み込み不足がないかとか、そういうことは行政刷新会議担当の仙谷大臣、そして私、そして泉さん、この政務三役が中心となって、また他省庁の政務三役の皆さんと協議をして、最終的な補正の見直し、どこまで見直しができるのかということを決めてまいりたいというふうに思っております。
(問)2点お願いします。まず1点目ですけれども、年末に向けてやはり経済情勢、特に雇用の関係が厳しくなってくるのではないかという予測が非常に強いのですが、年末に向けた景気対策というのか、あるいは雇用対策というのか、何か具体的な対策が必要だと思っているか、そこら辺の認識を伺いたいと思います。それによっては臨時国会の補正予算の提出も考えなくてはいけないところもあるかと思うので、その点の認識も伺いたいというのが第1点目。
 2点目ですけれども、今行政刷新会議についてやりとりがございましたけれども、例の補正の見直しについて、2日までに第1案が出てきて、その後刷新会議でもむことになると思うのですが、最終的な、最終案をいつごろまでに取りまとめたいかという時期のめどをもう一度改めて伺いたいと思っています。
(答)まず、先ほどもも申し上げましたように、今の現状は、指標上で見ますと経済指標は幾つか持ち直しの動きが見られるということは事実だと考えております。ただ、先ほど申し上げましたように、今後雇用情勢の悪化等、さまざまな下ぶれのリスクがある。ですから、現時点においては、その状況、動向に注意深く、これを追いついていかなければいけない、そこが今のところの認識でありまして、それ以上のことを現時点で考えたり、判断しているわけではございません。  そして2点目の補正の見直しでありますが、2日の日に第1案が出てきて、その後やっていくということでありますが、これはできるだけ速やかにこれはまとめていきたいというふうには思っておりますけれども、何せ私どもも、ある種各省に、かなり大車輪で指示をして急に全部まとめろというふうに指示をしたということもあります。やりかけているものとか、例えば今契約しちゃったけれども、契約を解除したらどれぐらい違約金が取られるのかとか、じゃあ、違約金取られても解除したほうがいいのか、それともそのままやっていくほうがいいのか、いろいろそういう判断等もするのに時間がかかるものもいっぱいあります。ですから、そういう意味ではそういう判断を最終的にして、その上で最終的にまとめていくということでありますが、とりあえずこれは次の既に来年度予算の編成作業というのもやらなければいけないわけでありますから、10月中には何らかの形でこの補正についてはまとめていくということは必要ではないかというふうには思っております。
(問)2点伺います。先ほどの予算の骨格のところの話で、歳入・歳出規模のところのことを戦略局でも決めていくというお話がありましたけれども、税収見通しとか、あと国債発行に関するこの場合はこうやるかというものに関しては、財務省はかなりこれまでやってきた仕事だと思いますけれども、財務省との役割分担は今後、国家戦略局とどういうふうに分けていきますか。
 それが1点と、あとマーケット・アイ・ミーティングは、今後、開催ペースはどのぐらいでやるのか、その2点伺いたいです。
(答)これは、総理の菅大臣への指示書の中にも、また国家戦略室設置の総理大臣決定の中でも税財政の骨格については、これは国家戦略室のほうで担当するということになっております。骨格というのは、そういうふうにいえば、その大枠の部分というものは当然そういう中に含まれるというふうに解しておりますので、これは財務省のほうも、そこの部分の仕切りというのは大体私は大枠のところはできているのではないかと思います。ただ、細かいところで、当然いろいろな協調をしていくところも、していかなきゃいけないところはもちろん出てくると思いますが、やはりそこについて示していく、そういう役割は国家戦略室にあるというふうに考えております。
 マーケット・アイ・ミーティングのほうは基本的に週1回を目途に開催をしていきたいというふうに思っております。
(問)前段のほうの主税とか理財とか、そこはかなり専門にやっていくというのがあって、戦略局がどういう人を使って、どうやってそこまで細かいものができるのかというのは、そこが疑問としてあるんですが、そこはどういった……
(答)何をもって細かいというふうに言っておられるのかなんですけどね。
(問)骨格というのがどのくらい大まかなものなんですか。ある程度何兆円の税収見通しとか、国債発行が何兆円になるのかとか、かなり細かいところまで踏み込んで決めていくのか、そこはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
(答)それが細かいと言われているかどうかあれですが、税収見通しというのは、基本的には、もちろんいろいろな情報や協力は、財務省などにそういう専門の部局にとにかく協力していかなきゃいけないところはあるかと思いますが、税収見通しが出るためには、当然、経済の見通しというものが出ないと、逆に税収の見積りなんかできないわけでありますから、やはり経済見通しを踏まえた上で、そこから税収がどれくらい上がっていくかということは、それは私から考えると細かい話じゃないんじゃないかなというふうに思いますし、また、国債の発行のことに関しましても、別に細かな一桁単位までとかそういう話じゃなくて、これはマーケット状況とか、いろいろなそういう状況を踏まえて、どれぐらいの枠内であればこれは国債の安定的な消化ができるような状況になるかということでありますので、逆にそんなに財務省が細かい計算をしてやっているのかなというふうに私はちょっと思いますけどね。
(問)予算編成のあり方に関する検討についてお聞きしたいんですけれども、今日の三役会議では、来年度早々からできるものがあるのかないのか、あるのであれば、それは一体どのようなものかと、そういったような議論はあったのでしょうか。それともう一つ……
(答)ありません。それは一切。すみません。
(問)今日に限らずですけれども、これまでの検討の中で、基本的な認識としてどういうふうに受けとめたらよろしいのかお尋ねしたいんですけれども、一昨日の検討会で、有識者との検討会の後に菅副総理が、予算は単年度ごとに使い切ってしまうというような考えについては、これは早急に見直すべきだというふうにおっしゃったんですけれども、その場合の早急にというのは、今現在走っている09年の予算を使い切るかどうか、そこにかかってくるということなんでしょうか。
(答)あまり大臣も多分そういう細かいところまで意味して言われたわけではなくて、先ほどから申し上げておりますように、この検討会でいろいろな今の予算の問題点というものの御指摘がありました。ですから、おとといはそういういろいろな問題点の御指摘があった。その中にまさに今の予算の使い切りなんかの御指摘もあったわけでありますね。
 ですから、大臣はそういういろいろな指摘があった中の例としてそういうのを挙げられたわけでありますが、そういうものに挙げられた中から、現実に実際に来年度からやれるものは何なのかと。もちろん、今すぐにでもやれることはやっていきたいというふうに思っておりますが、ただ、それをやるのにいろいろな制度改正が必要なものとか、そういうものもあろうかと思いますから、そこの部分は、まだおととい初めて聞いたばかりですから、こういう問題があるのですよね、ありますねという御指摘をいただいたばかりなので、今それについて、ではそれをどういう形でやれる可能性があるのかどうかというのはこれから検討していって決めていくということです。
(問)副大臣の御所見としてはいかがでしょうか。このままですと、多分今現在走っている09年度予算についても使い切ってしまというようなことになって……
(答)それは、実際にできるのかどうか、そこを調べてみないとわかりませんから、私の所見と言われても、実際にちゃんと制度上とか、そういうものを踏まえて確認をしてみないとわかりませんから、私の所見を申し述べる、今そういう時点にはないと思っています。
(問)2点お伺いします。先ほど、マーケット対応重視の経済運営をしていくということで、市場関係者の方々と頻繁に意見交換をされていくというお話だったんですけれども、日銀との間の意見交換についてはいかがでしょうか。今のところ、先ほどおっしゃった月例以外に場がないようにお見受けするんですけれども、これで十分なのか。何か別途場を設けて日銀と政府の間の意見交換を頻繁にしていく予定があるのかないのか。
 もう1点は、デフレについての認識をお伺いしたいんですけれども、先日、副総理も非常に警戒感を持って受けとめられていらっしゃいましたけれども、今後の展望も含めて、現時点でどのように認識していらっしゃるのかお聞きします。
(答)まず日銀との意見交換については、大変いい御意見をいただいたのではないかなと思いました。今日そういう議論は出ておりませんので、もちろん日銀政策委員会に大臣はじめ、多分これは津村政務官が出席することになると思いますが、出てまいることになると思いますけれども、今の御指摘は一つの御意見として承ってまいりたいというふうに思っております。
 デフレの問題につきましては、物価が下落している傾向があると。今後の動向をかなり慎重に注視していかなければいけないと、そういう認識は私も副総理と認識を一にしております。
 最初に申し上げましたように、さまざまな景気下振れリスクが存在しておりますし、また雇用情勢が悪化すれば当然所得の減少というものにつながって、またそういうものがデフレ要因にもなったりしてまいりますから、さまざまな要因がデフレのほうにいわば働く不安要因があるということは認識をいたしておりますので、そこのところは極めて慎重に注意深く観察をしていかなければいけないというふうに思っています。

(以上)