原口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年8月3日

(平成22年8月3日(火) 8:40~8:44  於:閣議室前)

1.発言要旨

 おはようございます。予算委員会前ということで手短に。この後、政務三役会議もございますので、そこでもう少し詳しくやります。
 今日は、「ゆうパック」の遅配問題でございます。郵便事業株式会社から7月30日に、総務省が7月6日に発出した報告徴求に対する報告がございました。今回の事故の原因は、全体を総括すれば本社の準備不足。私たちは1月から、7月の繁忙期になるからどうだということをずっと言って、報告を求めてきました。大丈夫だということでございましたけれども、結果、このようなことになっています。つまり、都合の悪い報告が経営陣に上がらないのではないかと。事故の原因は、全体を総括すれば、本社の準備不足や危機管理体制の認識の不足との内容でございました。また、関連情報の公表時期の遅れの原因等は、本社自体が状況を把握する上で、時間を要したこと等、業務運行の管理体制自体にも問題があったことが判明をいたしました。今回の報告に合わせ、郵便事業株式会社からは、年末繁忙期までに実施する再発防止策、中期的視点も視野に入れた業務運行管理体制の強化策の策定及び実施、お客様等への業務運行に係る情報開示の在り方等についての報告もありました。私は、この郵政が抱える構造的な問題だというふうに考えています。もともと、この「ゆうパック」、去年の3月時点で統合という話があって、それから、前の政権下でも、それは簡単にいかないよということで、ずっと延ばし延ばしされてきました。だから、現場が混乱をしているということは容易に予想がされるし、実態として、私たちもそういう報告を受けています。それは日本郵政というよりも、この間の強引な合併によってですね。そういったことを今回の報告を精査し、今後の対応を決めてまいりたいというふうに考えております。
 取りあえず、私の方からは以上でございます。ほかの件については、政務三役会議等でまた御報告をさせていただきたいと思います。何か質問がございましたらどうぞ。

2.質疑応答

(問)まず、幹事社から。1問、質問をさせていただきます。その「ゆうパック」問題なのですけれども、行政処分を含めて、対応はいつまでにお決めになられるのですか。
(答)できるだけ早ければ早い方がいいと思っています。というのも、報告も含めてですね、今回の事態は極めて早く総括をして、そして、国民の皆様に与えてしまった損害、あるいは郵政に対する信頼の揺らぎ、こういったものを早く回復しなければなりません。そういう意味でも、今言えるのはできるだけ早くということですけれども、スピード感を持って対応したいというふうに考えています。
(問)すみません、大臣。別件なのですけれども、先日、杉並区でも110歳を超える方が所在不明になっている件が明らかになったのですけれども、現行の自治体の対応では限界があるかと思うのですが、それについての受け止めと、今後の課題とかですね、そういったこと、大臣の所見をお願いいたします。
(答)そうですね。パーソナルサポートというか、人に寄り添う仕組みそのものが壊れているのではないかと。これは、行政的な手段だけではですね、対応できないような劣化が、日本の社会に起きているとしか思えないですね。110歳の方が、111歳ですね。これは、住基ネット情報の問題そのものについての御質問かも分かりませんけれども、各市町村に備える住民基本台帳の情報がそのまま反映されているわけです。今回の事案では、住民からの死亡届が提出されていないことから、住基ネットには当該情報が反映されていなかったということですけれども、住基ネットの問題と、先ほど申し上げた社会そのものの問題、両方、私たちはパーソナルサポートと言って、人に寄り添う仕組み、それをしっかり作っていこうというふうに考えています。なお省内で議論を進めていきたいと思っています。
(問)よろしいでしょうか。
(答)御苦労様です。

(以上)