原口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年6月1日

(平成22年6月1日(火) 8:00~8:22  於:会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。私の方からは3点でございます。
 今日、6月1日は電波の日でございます。この場を借りて、情報通信、あるいは電波行政に様々な御貢献をくださっておられる皆様、くださってこられた皆様に、感謝を申し上げたいと思います。完全デジタル化に向けて、もうあと1年ちょっとでございますけれども、その中でも、初めて目標を実績が上回りました。ただ、なお、今も島しょ部を抱えた、あるいは山間部を抱えた県、6割台のところもございまして、国民、各界各層にお願いをし、政府としても、しっかりと政策を打ってまいります。これが、集合施設でですね、集合住宅で地上デジタル放送が受信できますよというステッカーです。電波は止めてみないと分からないというところもございまして、このステッカーがはってあるところは、もう地上デジタル完了ということでございますが、国民の皆様に御協力をお願いするとともに、各事業者の皆様方にも、なお一層の地上デジタル化に向けた取組をお願いしていきたいというふうに思います。
 それから、2点目は、行動ターゲティングで一部報道がございましたけれども、DPI技術を利用した行動ターゲティング広告は、ISPが自らのネットワーク上のパケットから検索ワードやウェブページへのリクエストを抽出・解析して、利用者の興味・しこうを分析し、これにマッチした広告を利用者に配信するものでございまして、DPI広告は、通常の行動ターゲティング広告とは異なり、通信の秘密に直接かかわるものでございます。そのため、総務省では、研究会において、通信の秘密の保護の観点から、DPI広告について検討を進め、その結果を取りまとめたところでございます。この研究会では、これを総務省が認めたという一部報道もございましたけれども、DPI広告の実施は、通信の秘密を侵害するものであり、利用者の明確かつ個別の同意、オプトインがなければ許されないということ。また、同意を得るに当たって、利用者に対し判断基準を提供するという意味で、サービスの仕組みや運用について透明性を確保するため、運用基準等を策定し、これを適用して運用すること。それから、同意を得た場合であっても仮に、事業者は、利用者に対して、容易に利用可能なオプトアウトの機会を提供すること等を整理するなど、事業者に対して慎重な運用を求めているところでございまして、通信の秘密といったことを決して侵害されることのないように、総務省としては行政を進めてまいります。また、放送法についても、通信の様々な、もちろん、放送はもちろんですけれども、新たなインターネット規制というところは全くございませんので、重ねて申し上げておきます。
 それから、これで最後ですが、アメリカの、米軍普天間飛行場の移設先として、名護市の辺野古と明記した政府方針を閣議決定をいたしました。これに伴い、大変残念でございますが、福島大臣が罷免をされるということでございますが、私たち総務行政の中で、社民党の皆様とはずっと心を一にし、郵政の改革法案、これについても、官業に戻るとか、あるいは莫大な公をつくる、そういうものでは全くありません。現行の法律はどうなっているかというと、10年後に、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式を全部売却して、それは青天井なのです。青天井にして、それもまた取り戻すことができるという状況になっていまして、私たちは 2,000万円という制限、それから、暗黙の政府保証というものはもうないと。これは、衆議院の総務委員会で、当時与党であった時代の総務大臣、元総務大臣とも議論を、御質疑を頂きましたけれども、暗黙の政府保証はないということをお認めを、当時の政権も認めておりました。したがって、預金保険料を払う一般の銀行法上の会社であるということを強調しておきたいというふうに思います。また、いろいろな報道があって、民主党の中からも、内閣に対して様々な御叱責を頂いていますけれども、今日、総理にもお話をしましたけれども、8か月、私たちは懸命にやってまいりました。地域主権改革、郵政改革、あるいは情報公開、様々なことを成し遂げることができました。しっかりと、足下を見据えて、そして、前進をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)それでは、幹事社の読売新聞です。よろしくお願いします。今、大臣からもお話がございました、民主党の参議院の改選議員の方を中心に、総理の自発的辞任を求めるような退陣論が広がっています。今、大臣の御見解はお話があったのですが、そもそもこういう声が出てくる原因は、どんなところにあるとお考えでしょうか。
(答)一つは、やはり沖縄の辺野古、ここについて、私たちは沖縄の基地負担を減らしたいと、前進をしたいということをずっと言ってきたわけですけれども、今回の日米合意の中にも、県外、国外という文言は盛り込まれていますけれども、沖縄の皆様が考えておられるような、まだ結果をお届けできていないということも、大きな反省をしなければいけないというふうに思っています。私は担当が所管ではないということで、この問題については極力控えてまいりましたけれども、部分的なやり方では、つまり、どこにどの基地をはめ込むかというような、そういう次元の話では、私はないというふうに思っています。安全保障という問題は、極めて、これは日米のみならず、世界にとっても大事なことでございます。また、沖縄にとっては、今日、かりゆしを着させていただいていますけれども、長年の、基地に対する重圧、それがあるわけで、私たちは沖縄の心を考えるときに、それは本土からの差別ではないか、私たちだけに基地をそのままにするというのは差別ではないかと、この間ある方がお話をされました。その根源的なところに対して、しっかりと地に足をつけた行動計画、これSACOがあるわけですけれども、それを着実に実施をし、そして、更なる信頼関係を結ぶということはとても大事だというふうに考えています。
(問)すみません。もう1問ですが、そういう意味で、内閣支持率が20%を切っております。選挙、今言われている投票日まで1か月半を切っておりますが、この1 か月半の間で、どのような形で国民に支持を呼び掛けていくお考えですか。
(答)私、総務大臣としては、この間、8か月の間やってきたこと、そして、これからやろうとしていること、これをしっかりと国民の皆さんに御理解を頂き、また共同でやらせていただいていることもたくさんあるわけです。1-3月期の成長率がGDPで4.9になりました。この成長、光の道構想や地域主権改革、これを是非やり遂げさせてほしい。あるいは行政刷新、事業仕分け、出先の権限仕分けということをやらせていただいていますけれども、それを一緒に、改革を前に進めさせてほしい。この訴えを続けていきたいと、そう考えています。
(問)日本ビデオニュースの竹内と申します。先ほど大臣から御説明のあったDPIについてなのですが、すいません、ちょっと1点確認させていただきたいのが、オプトアウトも認めるのかどうかということ。オプトインだけしか認めないのか、オプトアウトも認めるのかどうかというのを確認したいのが1点と、オプトインであれ、オプトアウトであれ、プライバシーに対する懸念というのはあると思うのですが、それについてどのような対策を盛り込むのか、具体的に決まっていることがありましたらお教えください。
(答)オプトインであろうが、オプトアウトであろうが、いかなる状況についても、通信の秘密が侵害されてはならないというふうに考えています。少なくとも以下の項目について、利用者が容易に認識かつ理解できる形で利用者に通知し、又は容易に知り得る状態に置くことを整理しているわけです。アからコまでたくさんありますけれども、取得の事実、対象情報を取得する事業者の氏名又は名称、取得される情報の項目、取得方法、第三者提供の事実、提供を受ける者の範囲、提供される情報の項目、利用目的、保存期間、利用者関与の手段。少なくともこの項目については、今申し上げたような状態にする。つまり、極めて慎重で、極めて限定的でなければならないというふうに考えておりまして、これは、この研究会の考え方でございます。この研究会を受けて、私たちがどう判断をするか。今お話になったように、オプトインがなければ許されない、また、オプトアウトの機会の提供がなければならないということでございまして、政務三役で更にそこを詰めてまいりたい。今、私が申し上げたのは、研究会の今の状況で、これを受けて何かの結論を出したというわけではございません。
(問)大臣自身の御見解は今ありますか。
(答)政務三役会議で極めて慎重に、情報の通信の秘密を守るという観点から議論をしていきたいと考えます。
(問)朝日新聞の伊東です。よろしくお願いします。冒頭の幹事社の質問にちょっと関連するのですが、今回の普天間問題をめぐって社民党が連立を離脱したことについてですね、鳩山総理の責任というか、を問うというか、そういう声もあるわけですが、この連立離脱を招いたという事態については、大臣御自身は、これは鳩山総理の何らかの判断ミスというか、そういうものであるとお考えでしょうか。
 それから、もう1点、ちょっと重なるのですが、冒頭の質問ともですね。各種世論調査で内閣支持率10%台に落ちていると。参院の改選組の方中心に、総理の退陣論、鳩山首相では選挙を戦えないという声が非常に強く出ているのですが、今の鳩山首相の体制の中で参院選を戦えるというふうにお思いでしょうか。
(答)1点目、極めて重く受け止めなければならないというふうに考えています。社民党、大切な同志でありますし、私たち、地域から日本を変える、あるいは国を開いて、そして、公正で公平なものにするということで、一緒に様々なプロジェクトを進めてまいりました。沖縄という極めて大事な、あるいは米軍基地問題という、大切な日本の安全保障にかかわること、そして、沖縄の基地負担の軽減ということ、そこで一緒に歩いてきている方々の御理解を頂けないということは、極めて私たちは深刻に考えるべきだというふうに考えています。
 2点目、私は、鳩山総理で戦えるかどうかというような問題設定そのものを、この閣僚の立場でですね、言うことはできません。いや、むしろ、そのような問題設定をし、リーダーを1年おきに代えてきた、この構造そのものを変えなければ、私たちの国は、やはりまた同じところを堂々巡りしてしまうのではないか。私の立場から言うと、総理を支えて、そしてしっかりと勝ち抜いていく。これが大事だというふうに考えています。
(問)フリーランスの小川裕夫と申します。よろしくお願いします。阿久根市長の件なのですが、市民の方からですね、実は解雇請求の動きがあるのですけれども、実は、地方自治法の規定で、参院選の60日前から解雇請求の運動が禁止されているということなのですけれども、これは例えばですね、もちろん参院選は大きな、国政、国の出来事であるということは間違いないのですけれども、地方自治法でこういった地方の動きを規制するということに関して、大臣はどのようにお考えなのかという、地方主権の観点で、この規定はちょっとおかしいのではないかというふうにも考えるのですが、いかがなのでしょうか。
(答)地域主権と、今の参議院選挙の間の規定というは、直接関係はないというふうに思います。職員の賞与半減、阿久根市長独断で専決処分と報道されましたけれども、地方公共団体の職員の給与については、条例で定めることと規定されていまして、その趣旨は、住民の納得を得ることや、職員の勤務条件を保障することにあります。一方、今おっしゃるように、地方自治法はですね、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないときは、条例改正を専決処分することができるとされていまして、この案件が特に緊急を要し、議会を招集して、その議決を経ている間にその時期を失することが明かであると地方公共団体の長が認めるときと解されているところでございます。全体の法律とリコール請求の期間との整合性ということについては、これからも更に議論をしていきたいというふうに考えています。
(問)テレビ朝日の秋山です。昨日深夜、郵政法案が衆議院を通過しましたが、この郵政法案は、委員会でも強行採決を、審議時間も短いまましてきた。このまま参議院でも、わずかな審議時間で強行採決するということになりますと、大臣も批判されてきた安倍政権の強行採決を一杯連発したのですが、その安倍政権のときよりもひどい。議会制民主主義というものを否定することになるのではないかという気がするのですが、いかがでしょうか。
(答)国会の運びは、政府として申し上げる立場にございません。法案一つ一つを丁寧に丁寧に議論をし、逆に言うと、この前の2005年の郵政改革法案のときに、論点というのはもうほとんど出尽くしているわけでございまして、その論点について、私たちは国会に明らかにし、そして、国会のお求めに応じて御説明を丁寧にしていく。これ以外にありません。
(問)審議不十分なものの強行ということになると、議会制民主主義の否定ではないでしょうか。
(答)それを決定されるのは、国会の方でございます。
(問)朝日新聞の小宮山と申します。よろしくお願いします。DPI広告についてなのですけれども、研究会の結論を受けて、今後、消費者行政課としてはですね、業界としてのガイドラインを作るというような、作ってそれを見守るというような考え方ですけれども、これは今でも変わりないのか、あるいは変わったのかどうか。
(答)それは、報告を受けていません。私たち政務三役会議でしっかりとそれは議論をし、通信の秘密ということで、どのような規制があるのか、それを検討をしてまいります。
(問)政務三役としての結論というのは、いつごろまでに、どういった形で出されることを考えていますか。
(答)それは慎重にやります。通信の秘密ですから。
(問)週刊金曜日の瀬下です。よろしくお願いします。DPIの件についてお尋ねしたいのですけれども、この先月出た報告書をお読みするとですね、かなり透明性だとか、担保しなければいけないとか、慎重なのは分かるのですけれども、実際に業者さんに聞くと、秋からもう実験を始めるという準備を具体的に、 BIGLOBEさんとかOCNさんはなさっているということですので、そうなってくると、当然これをどうやって担保するのかというのは分かりませんので、 EUなどはですね、データ保護機関とかございますので、プライバシーコミッショナーとか、日本にも必要なのか。その点について御見解をください。
(答)そうですね。今、国民IDの議論もしています。で、原口5原則というものを出して、情報がだれかに知らない間にストックされたり、それが加工されたり、そして、知らない間に全然別の目的に使われていたり、つまり、情報コントロール権ということを、その中に明記をしているわけでございます。今お話のような、業者さんの過程もあるかも分かりませんけれども、何よりも私たち総務行政として大事にしなければいけないのは通信の秘密。今おっしゃる個人のプライバシーでございまして、各国の制度とも整合性を取りながら、議論を詰めてまいりたい。今おっしゃるような情報コミッショナー、それは極めて重要なものであるというふうに考えています。
(問)重要というのは、つまり、日本に必要だということですか。
(答)それは、どういう機関にするかは別にしてです。存在そのものが重要であるというふうに考えます。
(問)ありがとうございます。
(問)共同通信の藤田です。おはようございます。子ども手当の支給が本日スタートしますが、来年度以降の支給の在り方がまだ決まっていませんが、この辺りの見解。それから、自治体の方からは、事務手続の煩雑さを指摘する声も出ているのですけれども、これについてはいかがでしょうか。
(答)そうですね。今日から子ども手当が届くということになりますけれども、特に御議論があったのは、外国の方の、その日本に住む外国の方で、海外にその子供さんがいらっしゃる場合どうするかと。これ30年前の児童手当のときから、それもずっと認めているということで、いきなりそれを変えるということはできない。ただ、なかなか確認が難しいですね。ですから、これは厚労大臣が答えることだと思いますけれども、厳格な適用、それから、本人確認といったことが必要で、これを児童手当、30年前のという話をいたしましたけれども、いきなり変えてしまうということも、不利益な処分を、今度は日本の国内に、日本人の方が海外におられる子供さんに対してそれができなくなるという、そういう仕組み上の問題があるというふうに聞いています。これは、まあ総務省として、厚労省と事実確認をして、事ほど左様に、非常に本人確認についても、いろいろな厳しい要件を課しても、自治体にとっても、これまでの児童手当と同様に、一定の手続や事務的な負荷というものが掛かってくるわけでございまして、来年の制度設計、四大臣合意で示しましたその線に沿って、議論を詰めてまいりたいと思います。総務大臣としては、サービス給付と現物給付、現金給付との間の関係。それから、税調会長代行としては、控除から手当に。控除を倒して手当を増やす。この流れについて、原則をしっかりとして、制度設計を更に詰めてまいりたいと、こう考えています。
(答)ほかにどうぞ。よろしいでしょうか。
(問)よろしいですか。それでは会見を終わります。
(答)はい。ありがとうございます。

(以上)

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