原口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成22年4月27日

(平成22年4月27日(火) 9:16~9:32  於:会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。閣議後の会見を始めさせていただきます。
 まずは、「原口ビジョンII」。日本は、日出ずる国と言われていますけれども、正に昇る太陽、新たな成長、ライジングサンをつくっていきたいということで、総務省の新たな成長戦略である「原口ビジョンII」を発表させていただきます。このビジョンは、昨年12月の「原口ビジョン」をリバイスして、我が国の成長に向けた、より具体的な施策を盛り込んでいるものでございます。特に今回は、可能な限り、具体的な時期とビジョンを数値化する、目標を数値化するということに配慮をいたしました。この度のビジョンでは、経済・社会のあらゆる分野におけるICTの徹底利活用の促進、地域の自給力と創富力を高める地域主権型社会の構築、そして、埋もれている資産の有効活用につながる政策を総動員することにより、2020年以降、毎年3%を上回る持続的な経済成長を実現しようとするものでございます。主な施策としては、2015年をめどに、すべての世帯でブロードバンドサービスの利用を実現する「光の道」100%の実現、これは2015年ごろをめどに、すべての世帯、4,900万世帯でブロードバンドサービスの利用を実現するということでございます。そして、協働型教育改革の実現、約2兆円の新市場を創出する「スマートクラウド戦略」、そして、50兆円規模の市場を創出する新たな電波の有効活用、10兆円の経済波及効果を実現するデジタルコンテンツ創富力の強化による3%成長の実現でございます。また、2020年までに、緑の分権改革に取り組む地方公共団体を251団体から1,400団体に拡大いたします。年金については、真の意味での安全運用を目指し、運用方針や体制について、成長分野への投資も念頭において見直しを検討するといったことを挙げております。今後は、「原口ビジョンII」を実現するための施策を、省を挙げて推進していくとともに、ビジョンで掲げている施策について、政府で検討中の「新成長戦略」にも盛り込んでいくようにしていきたいと思っています。実際にICT関連の投資ということで2.64%、毎年3%の持続的成長といったことを目指していきます。すべてがICTに関するイノベーション、ICTはコストではなくて、イノベーションの基盤であるということを申し上げておきたいと思います。これが各産業の成長、農林水産業、製造業、あるいは卸・小売業、そういったものに対して、ICTの活用で各産業での新規市場創出ということをやっていきたいと思います。国民の皆さんに是非お願いをしたいのは、今まで、あれもできない、これもできない、これをやったら失敗するということで、シュリンクをしている、そういったものを変えたいと思います。もう多くの先進国について、失敗は、それは終わりではありません。失敗するからこそ、そのキャリアが次には失敗しないのだということを、多くのキャリアのプラスにする。そういう社会ができつつあります。いや、何も無謀なことをして失敗しろということを言っているのではありません。私たちは幾度もチャレンジできる、そういう社会を目指してまいりたいというふうに思っています。
 それから、先ほど閣僚懇談会で、私の方から、人事管理の制度について、お話をさせていただきました。非常に厳しい財政状況の中で、組織の活力を維持し、そして、出先機関については原則廃止ということを言っていますから、その出先機関の権限仕分け、5月の中旬に行いますが、そういったことを受けて、抜本的な改革を行う。収入が減っているのだったら、新規採用を去年と同じようにやるという前政権と同じようなことを私たちはしません。一方で、あっせんによる天下り、これを全面禁止しています。勧奨退職についても、あっせんによるものはもう全部禁止。そういう中で、平成21年度と比べて、地方出先機関等の新規採用については、原則2割以内に抑制することといたします。その他の新規採用についても、真に必要な国家機能は確保しつつ、厳しい抑制を行うということに、方針を出させていただきました。そこで、国家公務員の試験の採用区分を基に、大きく四つのグループに分類し、それぞれのグループに応じた抑制案を作成したいと考えております。一つは、地方出先機関等に属するグループ。ただ、この中でも例外があります。例えば、航空管制官。これは学校を持っています。そうやって、学校で学んでいる専門職の方々、これは例外です。また、本省において企画・立案にかかわるグループ。先ほど申しましたけれども、専門職種でその専門的な知識をいかして行政サービスを提供するグループ。再任用職員や官民の人事交流の受け皿となる任期付職員などのグループ。この四つに分類して、それぞれの抑制率を定め、一般職の国家公務員の全体の平成23年度の新規採用者数を、平成21年度の新規採用者数と比べて、おおむね半減させるということを目標として、今後調整を進めてまいりたいと考えております。また、退職管理方針についても、今日、閣僚懇談会で、私の方から申し上げました。退職管理に関する制度の重要課題は、天下りあっせんを根絶する。そして、定年まで勤続できる環境を整備するとともに、公務員人件費の抑制を進めることにあります。他方、公務員の意識そのもの、この意識を改革し、公務組織の活力を確保する。これもとても重要です。このため、国家公務員法に基づく退職管理基本方針において、一、天下りのあっせんの根絶を図るため、再就職あっせん禁止等の規制遵守、再就職に係る情報公開の推進など任命権者がとるべき措置。二、「官を開く」という基本認識の下、職員が公務部門で培ってきた専門的な知識経験を民間等で活用する、正にリボルビング・ドアですね、他分野での勤務を経験することにより公務員の意識改革を進め、変化の激しい多様な行政ニーズへの公務員の対応能力、これを高める。公務員の中で完結していたのでは、これは国民視点の公共サービスはできません。積極的な交流を行い、行政ニーズへの対応能力を高めたい。官民の人事交流等の拡充を図るための措置等を定める必要があり、本方針につきましても、関係大臣と協議を行い、近く原案を取りまとめることとしております。今日、閣僚懇談会で、以上について各大臣に御報告をするとともに、総理からも強力に推進するように御指示を賜りましたけれども、各方針の閣議決定に向け、格段の御協力をお願いしたところでございます。
 これで最後ですが、「脳とICTに関する懇談会」の開催について申し上げます。脳研究と情報通信技術の融合技術である脳情報通信技術について、今後重点的に取り組むべき課題、及びその推進体制等についての検討を行うため、「脳とICTに関する懇談会」、これを開催します。例えば、目の網膜や様々な、いわゆる受信器官に障がいを持っておられる方、その障がいを、正にICTにより脳と脳の視覚野とをダイレクトに結ぶことによって、画像を結ぶことができる。こういう新しい脳情報通信技術の活用により、今申し上げたチャレンジド及び高齢者への支援、並びに超低消費エネルギーで、不測の事態でも柔軟に対応できる情報通信ネットワーク。情報通信ネットワークは、今の状況は非常に熱を出します。今日、環境の会議も行われましたけれども、ICTの問題というのは、ある意味、熱との闘いでもあります。こういう、エコな情報システムをつくるためにも、大きなチャレンジであります。第1回は4月30日に開催し、7月中の中間取りまとめを経て、今年度中の取りまとめを目指すところでございます。ようやく私たちがつくってきた予算案なり、様々な制度の変革。これが国民に届き始めます。国民の皆さんに、政権交代が何だったのか。そして、国民の皆さんに、生活の安心や命の安心といったことを実感していただけるように、様々な変革に挑戦してまいりたいというふうに思います。私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信の藤田です。人員管理の関係で二つお伺いします。一つは、閣僚懇談会で総理からの、強力に進めよという言葉があったということですが、もう少し具体的にかぎ括弧を頂ければと思います。
(答)これはですね、四大臣会合、枝野行政刷新担当、それから、仙谷国家戦略担当、平野官房長官と私で議論をして、原案をまとめたものでございます。官を開きなさい、官を開き、国を開く制度改革の推進についてということで、これは単に天下りあっせんの根絶に伴う当面の定員管理ではないのだと。来年度に新規採用した職員が、今後長期間勤務することになる。政府組織が、20年後、30年後、どんな機能や役割を果たすのか。定員の過半というか、30万人のうち20万人は地方ですね。その統廃合をいかに進めるかといった視点も含めて、将来に責任のある改革を進める必要がある。正に原則出先機関を廃止と言いながら、去年と同じ採用をしているというのは、これはあり得ない話ですね。私を中心に、各大臣が協力して、今年度の方針と中長期的な方針を総合的に検討して、積極的な取組を行うようにということで、強い御指示がございました。また、官を開くという観点から、地域主権の断行や縦割りの弊害の打破の視点に立って、今年の夏以降、抜本的な行政組織の見直しが必要であること。これはもう既に、施政方針演説で総理が明らかにされておられますけれども、それにも増して重要なことは、官民を超えて、社会から有為の人材を登用する。開かれた国家公務員制度、このために汗をかけという御指示でございました。以上です。
(問)今、るるおっしゃったことは、総理の指示ということでよろしいですか。
(答)そうです。
(問)官を開く。
(答)はい。
(問)もう1点。ちょっと細かいのですが、いわゆるキャリア官僚、例年600人採用してございますけれども、こちらについての扱いはどうされるのでしょうか。
(答)これは、I種、II種、III種、それから、出先。先ほど四つの分類を申し上げました。そこに一定の重み付けを付けています。すなわち、中央省庁において企画・政策を行う、遂行する、そのグループの削減率。あるいは、先ほど申し上げましたように、出先において、これ権限仕分けをすると申し上げましたけれども、そこでの採用率。また、事業が減っているところがあります。事業が減っているのに、人は同じということはあり得ません。そういったところで、一定の数字を出しているところでございます。固まりましたら、更に詳細に皆様に御報告をいたします。
(問)毎日新聞の望月です。おはようございます。先ほどの「脳とICTに関する懇談会」の関連です。事業仕分けで研究、様々な独法での点検・見直しが行われているのですけれども、なぜこの研究を研究助成という形ではなく、総務省自らが懇談会を設置して行うのでしょうか。それと、NICTでも、「脳と情報通信融合研究」というのを始められていると思うのですが、重なる研究のテーマについて整理するというのが事業仕分けの一つの切り口かと思うのですけれども、これはどのように整理されるのでしょうか。
(答)ありがとうございます。これは懇談会でございまして、その研究の成果、逆に言うと、かつて第五世代コンピュータプロジェクトというのが、そうですね、あれはもう20年ぐらい前でしょうか、ありました。今のOSの基盤をつくる、国家的なプロジェクトでありました。今、望月さんがおっしゃったように、NICT でですね、これはこの間、ボストン大学やいろいろなところとキックオフフォーラムがもう始まっています。その中で私たちは、この脳情報通信というものの研究が、ちょうど20年前の第五世代コンピュータのキックオフと等しい、いや、それ以上に大きいものだというふうに考えているわけでございまして、研究と ICT分野の融合について、重点的に取り組む課題としてその推進体制。つまり、NICTは研究体制ですね。今回の懇談会は、例えて言うならば、地域主権戦略会議と同じように、エンジンというふうに考えていただければというふうに思っています。以上です。
(問)日本経済新聞の高橋と申します。よろしくお願いいたします。今日、一部の新聞のインタビューで、ゆうちょ銀行のですね、資産運用、資金運用について、構想をつくっていらっしゃるということなのですけれども、こういった構想を実現していくに当たって、日本郵政側に何らかの指示なり、そういう格好でやっていかれるのか、この構想というものの位置付けというのは、どういうものなのか教えてください。
(答)ゆうちょ銀行、かんぽ生命、それぞれこれは民間会社、もちろん政府が今、株を全株持っていますけれども、これの独自の運営によるものでございます。その中で、法律を変えないとできないもの、あるいは政令を変えないとできないもの、そして、それを変えなくてもできるもの。こういうものを整理をしたいというふうに考えておりまして、日本郵政、新しく今回、もうじき法律が出てきますけれども、新日本郵政における様々なパフォーマンスを高めていく、その支援の一つの考え方であるというふうにとらえていただけるとありがたいと思います。以上です。
(問)すみません、委員会がありますので。ここで、すみません。ありがとうございます。

(以上)

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