林 幹雄 内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年9月16日

(平成21年9月16日(水) 9:28~9:37  於:警察庁16階第1会議室)

1.発言要旨

 この度、国家公安委員長及び内閣府特命担当大臣、すなわち沖縄・北方及び防災担当大臣を退任することになりました。在任期間が77日と大変短い間でありましたけれども、与えられた職務に全力を尽くしてまいりました。その間、皆様には本当にお世話になりまして、ありがとうございました。振り返りますと、国家公安委員長としては国民が安全・安心を実感できる社会を実現するというような形で取り組んできたわけでありますが、振り込め詐欺対策の推進や大雨や地震に伴う災害警備への対応等々、警察庁職員と共に有意義な仕事が出来たと自負しているところでございます。国民の治安に対する不安と警察に寄せる期待は誠に切実なものがありますので、今後も全国警察職員の一層の奮励努力を期待しているところでございます。
 沖縄及び北方対策担当大臣としては、沖縄の魅力を国内外に発信をして振興策を進めるという指示のもとに、この間、沖縄において出向いて知事を初めとする地元の方々の御意見を伺ってまいりましたし、また北方少年と会って、北方領土返還要求運動の次世代を担う青少年の激励を行ったりしてまいりました。そういった意味では、職責を全うすべく努めてきたところでございます。
 さらに、防災と原子力安全担当の大臣としては、頻繁に起こりました豪雨災害の対応で、山口、福岡、兵庫、岡山に政府調査団を率いて駆けつけまして、応急対応、そして復旧復興に向けて政府が一丸となって取り組むよう、各省を指導してきたところでございます。
 危機管理は、一瞬のすきもなく、常に緊張感を持って取り組むことが求められております。このたびの災害に迅速・的確に対応できましたことも、皆様の協力の賜物と感謝を申し上げます。
 大臣を退任することによりまして立場は代わるわけでありますが、これからも警察行政、沖縄及び北方対策、防災に関しまして関心を持って取り組むとともに、しっかりと応援していきたいと思っているところでございます。終わりに、在任中の御厚誼に改めて感謝を申し上げましてあいさつといたします。ありがとうございました。

2.質疑応答

(問)大臣御就任中に、警察行政で特に取り組まれた点や、あるいは特に印象に残ったことがございましたら教えて下さい。
(答)一点は、取調べにおける監督、あるいは進め方について、例の録音・録画を取り入れたり、そしてまた、そのチェックをしたりとか新たな取り組みをして進めているというのが印象に残りました。それから、振り込め詐欺に対しての取組みが集中的に行われて、極めて激減してきたという効果が現れたのも印象に残っております。
(問)新政権にバトンタッチするに当たって、沖縄問題について特にどういったところに期待しているか、また新政権への注文というか、どういうふうに取り組むべきだとお考えでしょうか。
(答)それは前々から申し上げているように、沖縄県の発展・振興が第一でありますし、それに対して、沖縄県民の要望をよく呈して対応していただきたいなと思います。さっきもお話ししたように、沖縄の魅力を国内外に発信して振興策を進めるというには、やはり沖縄での特異性もありますし、特殊性もありますし、沖縄県民の声をよく聞いて、県民にプラスになるような対応を、是非していただきたいなと思っています。
(問)沖縄に限らず、ほかの所管の件で次の政権に対して何か注文というか、アドバイス的なものがありましたらお願いしたいんですけれども。
(答)警察行政に関しましては、厳正中立という基本的な姿勢がありますので、そういう姿勢の中で「世界一安全な国、日本」を目指して取り組んでもらいたいと思います。
(問)北方領土問題に関して、次の大臣に、何かこういう部分は力を入れて取り組んでほしいとか、そういったことがあればお願いします。
(答)やはり粘り強く、そしてまた次の世代に、この問題がきちっと渡せるように対応していただきたいなと。そしてまた国民が、これは人ごとじゃなくて、自分たちのことという共有の認識を持てるような啓蒙活動を進めてもらいたいなと思っています。
 私、任期が短かったものですから、今回はちょっと北方へ行けなかったものですから、若干そういった意味では申しわけなく思っていますけれども。
(問)今日を以て民主党政権になるわけですけれども、そのことに対して感想はありますか。
(答)選挙に負けたんですから、これが現実なんでしょう。

(以上)