小渕内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年4月17日

(平成21年4月17日(金) 9:12~9:19  於:内閣府本府1階118会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議では、私の所管案件として、少子化白書の決定がございました。
 また、閣僚懇談会では、定住外国人支援についてお手元の資料のとおり発言をいたしました。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)定住外国人の施策推進会議、昨日まとめた対策についてなんですけれども、帰国支援金の部分で、その条件として、その同じ在留資格で再入国しないというような条件だったと思います。それについて諸外国も含めて一部から批判の声も出ている、その条件が厳し過ぎるんじゃないかという意見もあるようなんですけれども、これについての御見解と、もし政府内で見直し等の動きがありましたら、その辺も含めてお教えいただけますでしょうか。
(答)再入国を行わないこととされている期間が「当分の間」ということで、はっきりしていないというところもあわせて御批判が出ているということについては、承知しております。
 ただ、今回の帰国支援金は、1月30日に出した「当面の対策」でも帰国支援が入っていますけれども、それ以降、やはり多くの方々から御要請を聞いたところで、帰りたい方々がその費用の負担をすることができずに帰れないという状況がある中で、帰国支援金を支給するという趣旨であります。決してそれで追い返しをするですとか、また再入国を認めないというものではありません。
 条件が厳し過ぎるという声があるということですけれども、これは一時的に、緊急的な支援金でありますから、これを使って何回も行ったり来たりできるというような趣旨でこの支援金を出しているということではありませんが、なかなかその趣旨を御理解いただけていない部分もありますので、現場においてその意図が伝わるようにきちんと丁寧に説明していかなければならないと思っています。
(問)今日、閣議決定されました少子化白書についてなんですけれども、大臣の御注目されている点はどの点でしょうか。
(答)今回のこの白書につきましては、基本法ができてから5年経ったということで、この5年間の総括も含めて、これまでの経緯と評価、またワーク・ライフ・バランスの推進についての説明等を載せているところであります。
 白書は、これまでのデータとか評価とかを記述したものですので、大綱を含め、いろんなところに、十分に活かしていけたらと思っております。
(問)現在の少子化の状況に対する大臣の見解をお願いいたします。
(答)やはりいろんなデータが出ているんですけれども、その中でも仕事と育児の両立につきましては、なかなかそれが実現できていないということで、かなり厳しい数字が出ております。そうしたところを重く受けとめて、仕事をしながら子育てができることが当たり前になる環境をしっかりつくっていかなければならないと感じています。
(問)今の件に関連しまして、今回、平成19年度までのものですけれども、実績ということを数値で盛り込んでいらっしゃると思うんですけれども、6項目について男性の育児休業の取得など、かなり大幅に遅れているというところが挙がっておりますけれども、これらの取り扱いについて、今後、大綱の議論の中でどのように扱っていくお考えでしょうか。
(答)少子化を解決するに当たって、男性の育児支援はやはり欠かすことができないところであると思います。
 正直申しまして、数字といたしましては、なかなか喜ぶべき結果が出ていないのですけれども、男性が育児や家事に積極的に加わっていくということに関しては、そうしていくべきだということが、少しずつ一般の皆さんにも広がってきているのではないかなと思っています。
 今回、育児・介護休業法が改正されますと、一回法ではなくなるので、男性も育児休業を取りやすくするようになります。そうした法律の改正ですとか、また環境の整備ですとか、企業の皆様の理解ですとか、男性ももう少し育児や家事に貢献できるような体制はしっかりトータルに整えていかなければならないと思っていますし、もちろんそうしたことも含めて大綱にも盛り込みたいと思っております。
(問)関連にもなるんですが、白書の中で若い人の離婚率、あとは晩婚化が進んでいるという点があります。大臣、今度大学生と討論会をされると思うんですが、こういった若い人の声をどう今後大綱等に、なかなか難しいところあると思うんですが、活かしていきたいかという点は。
(答)よく私もいろいろな場で申し上げているんですけれども、若い人たちの声というものが、正直なかなか政策に活かされていない。政治の場合においても若い人たちの生の声というものが十分に反映できていないのではないかということを思っております。
 少子化についても結婚以前の問題であります未婚、晩婚、さらにその以前の若者の自立、そうしたところも含めて総合的に考えていかない限り、この少子化の問題は解決できないと思っています。
 やはり世代間で、考え方にはいろんなギャップがあると思います。私も国会議員の中では若手の部類になりますけれども、今回大学生と意見交換をするということで、とても興味深く楽しみにしているのは、やはり若い人たちが持っている結婚観ですとか、また女性については出産をしていくということに関して、どのような思いを持っているのか、聞いてみたいというのが率直なところです。そういう中に就職の不安ですとか、雇用の不安、将来に対する心配というものが含まれているのではないかと思いますのでそうした現状を知ることによって、対策にも活かしていけるのではないかと思っています。

(以上)