小渕内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年2月20日

(平成21年2月20日(金) 8:20~8:29  於:内閣府本府1階118号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議では、私からお伝えすることは特にありません。
 以上です。

2.質疑応答

(問)先日、認定こども園の報告書案が示されましたけれども、その委員の方々の中には、幼保の一元化についても議論すべきじゃないかという、会合が始まった段階でそういう意見も出て、一元化の案をレジュメで示した方もいらしたと思うんですが、最終的に、報告書案にはそういったところが、ほとんどというか、一切含まれなかったのはどういった御判断だったんでしょうか。
(答)検討会を3回開催したところで、皆さんからほぼ十分に意見を出していただいたという感じだったので、4回目の検討会で、こちらとして、このような形でまとめていくのではいかがでしょうかという案を示させていただきました。
 その回には私も最後まで出席をさせていただきましたけれども、その中で、報告案に関してさまざまな御意見が寄せられていたと承知しています。次の会合を3月下旬に持つ予定でありますので、それまでに、これまでいただいたお話を十分に考慮して、しっかり練った形で3月に改めて示させていただきたいと思います。
(問)大臣御自身は、幼保一元化についてはどのようにお考えですか。
(答)やはり最終的な形として目指すべきものであるということは、私も思うところでありますけれども、今は準備段階でありまして、みんながみんな完璧な姿というものにすぐになれるかというと、なかなか現状としては難しいものがあります。ただ、認定こども園に満足しているというお母さん方もいて、そういう形のものが増えてほしいという声も大変多いものですから、そのようなニーズをしっかり踏まえた形で制度をつくっていくことが必要であると考えています。
(問)香川県県立中央病院で不妊治療を行った際に、体外受精を受けて妊娠した女性が、受精卵が取り違えられた可能性が高いとして中絶に追い込まれたケースが、昨日明らかになったんですけれども、少子化対策担当大臣として、率直な受けとめをお願いしたいんですが。
(答)私もそのニュースを聞きましたが、そんなことは絶対にあってはならないことであり、その女性の方のお気持ちを考えると、本当に言葉を失うというか、大変胸が痛い思いがいたします。
 やはりそうした治療に通われる方々というのは、本当に切実な思いで子どもが授かることを心から願って治療に臨むわけです。不妊治療ということだけでも、精神的、肉体的、また経済的な負担が多い中で、子どもを授かることができたということは、女性にとって、御夫妻にとって本当に大きな喜びであったと思います。その大きな喜びの中で、自分の子どもではないかもしれないというような話を聞いたときのお気持ちを考えると、本当につらくなります。その後の精神的、肉体的負担を考えると、絶対にこんなことはあってはならないことですし、病院側に対しても、きちんと誠実に対応していただきたいと思います。また、産婦人科学会等において、こうしたことが二度とないようにしっかり検討していただきたいと思っています。
 また、不妊治療で子どもを授かる方々というのが、今、全体の出生数の中の約2%と言われています。私のもとにも、こうした治療を受けている方々を始めとして本当に多くの方々から不妊治療についての御意見をいただいています。やはり少子化対策の一つの大きな柱として、これまで以上に、不妊治療について真正面から、きちんと検討していく必要があるのではないかと考えています。
 今回の香川であったような事件が、今後、ほかのところで起こらないようにしていくためにはどう対応していけばよいのか、チェック機能を厳しくするべきか、あるいは病院の体制をしっかり見直していかなくてはいけないのか、そうしたところも含めてしっかり検討していかなければならないと思っています。私のもとで、今、「ゼロから考える少子化対策PT」をやっていますけれども、その中でも不妊治療を一つのテーマとして取り扱っていく予定ですので、現実的かつ実効性のある議論を積んでいきたいと考えています。
(問)先日、予算審議の中、中川財務大臣がああいう形で辞任をされてしまいましたけれども、閣僚の一人として、大臣はどのように受けとめられるかと、それが今、政権に与えている影響について、どのように思っていらっしゃいますでしょうか。
(答)同じ閣僚として一緒に頑張ってきた方でありますので、やはりこういう形でお辞めになるということは大変残念であります。しかし、健康上の理由というお話でありますし、御本人の決断でもありますので、そのあたりは仕方がないかなと思います。
 今後与える影響については、やはり今、予算の審議中であり、一日も早くこの予算をまとめていかなければならない中、財務大臣が替わるということは全く影響がないとは確かに言い切れないことです。替わりに就かれた与謝野大臣は、これまでも内閣でずっと一緒にやってこられた方ですし、やはり最適な方であると思っていますので、新しい体制のもとでしっかり審議をし、一日も早く予算がまとめられるように頑張っていかなければならないと考えています。
(問)辞任の判断が、時期などをめぐって変わってしまってということがあったんですけれども、その御判断のあり方というか、それについてはどのようにお考えですか。
(答)やはり中川大臣御自身として、この予算を成立させるという責任を重く思っておられたのだと思います。しかし、その後、御自身の体調や病院との相談などにより、健康上の理由から辞任をされるという御判断に至ったということでありますので、仕方がなかったのかなと思います。
(問)別件ですけれども、定額給付金について、小泉元総理が会見で、再可決する本会議には欠席をされるというような発言をされていますけれども、政府の方針と全く異なることを公の場でおっしゃった小泉元総理の御発言については……
(答)定額給付金のことにつきましては、すでに与党内で一つの結論が出たことでありますし、小泉総理御自身も賛成されてこられた経緯がありますので、今になってこのような御判断をされるというのは、ちょっと私もわからないところです。御自身も賛成されたことですし、これまでの積み重ねもありますので、与党の一員として御判断をいただきたいと思います。

(以上)