鳩山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年5月12日

(平成21年5月12日(火) 8:42~8:50  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。私からは特にありません。

2.質疑応答

(問)民主党の小沢代表が、昨日、代表を辞任する意向を表明されました。大臣の受け止めと、今後の解散、総選挙に与える影響についてお聞かせください。
(答)よその党のことですから、私から雄弁に語るべきことではないと思います。ただ、小沢一郎さんという方は、ある意味で言うと、政局の天才というか、一種の政治天才だと思うのですよ。それは、同じ田中派、竹下派で十分勉強もさせていただきましたから。竹下内閣をつくる、創世会をつくる、経世会をつくるというときから大変な活躍をされて、私は途中で無所属になりますけれども、その後、新進党の結党に、強力なリーダシップを発揮された。新進党の結党大会の、その運営委員長みたいなものを私がやりましたから、そのときもいろいろな御指示をいただいた。そういった意味では、政治の理想についての話、日本の国のあるべき姿とか、そういう話はまったく承ったことはないけれども、政治の仕組みをいろいろ変えるという情熱はすごかったと思いますよ。そういった意味では、私は、ある意味での政治天才だと思います。だから、常に政局というものを御覧になる。最後まで政局を御覧になって昨日の決断なのだろうなというふうに感じました。
(問)辞任が解散、総選挙に与える影響というものはあると思いますか。
(答)それは小選挙区制というのは、私はあまりいいとは今は思いません。かつてあこがれた小選挙区制ですけれども、今、決していいと思いませんけれども。どうでしょうね、やはり党首による影響は非常に大きいですから、それは当然、総選挙に影響がないわけはない。ただ、妙なことを言いますけれども、私も民主党結党の時の3、4人の1人だった。もちろん、小沢民主党とは何の関係もありませんけれども。ここで民主党という政党のかつて結党のチャーターメンバーであった思い出から申し上げれば、本当に変われるというか、本当に新しい政党になることができるのか。結局、昔の名前で出ていますという、別に昔の名前で出ることが悪いことではないけれども、小沢さんもそれをずっと続けてこられたけれども、本当に新しい政党に、人心一新したらすごいと思いますけれどもね。それだけのエネルギーがあるかどうかは分かりません。
(問)常日ごろ大臣は、自分は政界再編論者だとおっしゃっていますけれど、今回の辞任の件がですね、将来的な政界再編の引き金というか、端緒になり得るとお考えでしょうか。
(答)私は永遠の政界再編論者と言っているのは、同じような理想を追い求めている人間が一緒になるのが正しいと、こういうふうに思ったときに、今の別れ方は必ずしも、ただ党が決めたからそれに従うということで。例えば、今、補正予算を我々は全力でやっているけれど、自民党の全員が今の補正予算に大賛成なのかと、逆に言えば民主党の全議員が補正予算に皆大反対なのかと、そうではないと思うのでね、私。アメリカみたいにクロスボーティングするオープンな政党にはなっていないのです。それは、何か、本当は臓器移植であるとか、ああいう問題みたいに、各政党で賛成・反対が分かれて、どちらが多いかというのは、かなり正しい民主主義に近いような気がするのですね。クロスボーティングですね。そういった意味では、永遠の政界再編論者というのは常にいい形、少しでもいい、何というか政党の別れ方みたいなものがないかなと、こう思った場合に、本当はこの小沢代表の辞任くらいが、政界再編の、また再々再編の何回目か分からないけれど、再々再々再編くらいの引き金になれば、すごく興味があるし、いいと思うけれど、そうはならないでしょうから。つまり、あなたがおっしゃったように、今まで小沢代表の去就にかかわることは、常に政界の再編、与党と野党の別れ方の再編に必ずつながっていましたよね。それは自自公とか自公保とかいろいろあったわけですから。ただ、今回はそうならないのでしょうね。なったら面白いと思うけれど。何というか、小沢一郎さんの影響というのは、みんな受けているのですよね。私はもちろん直属の部下だったこともあるけれども、それは、先ほど申し上げたように、田中派から分派したときのこととか、あるいは新進党を作ったときとか、いろいろ影響を受けている。この20年くらいに小沢一郎さんという人がもしも存在しなければ、私の政治行動も随分違っただろうなと思うくらい、そういう巨大なパワーを持った方ではあるわけですね。ただ、その最後ではないのかもしれないけれども、昨日の会見などを見ているともの悲しいですよね、私の気持ちとしては。「最後こうなっちゃうの」という意味で。あれだけのエネルギーをもっといいところに使っていただければと。昔はすごかったですからね、お酒の飲み方もね。私がまだ覚えているのは、小沢幹事長の下でやっていましたからね。その後ですか、アメリカに一緒に行った。それから、いろいろな人材発掘などで人を連れてきては、当時、小沢さんに引き合わせるようなことがあった。すごく飲んで、その後もう一軒で飲んで、翌日倒れられたのですよね。あの心臓の御病気で。それは今でも覚えているな。
(問)ほか、よろしいですか。
(答)どうもありがとうございました。

(以上)