鳩山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年4月7日

(平成21年4月7日(火) 9:10~9:27  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。「かんぽの宿」について、総務省で不動産鑑定評価をやってみました。これで、本年3月1日の時点で、譲渡対象とされた70宿泊施設のうち、12施設だけやりました。これは一応黒字と言われている、11施設とラフレさいたま、それから9件の全ての社宅。これを不動産鑑定評価の依頼をしてやってもらいました。
 その結果は148億円で、日本郵政が昨年8月末時点で行った評価結果、同じものですね、12施設と9社宅。これは89億円でございますので、約1.7倍の不動産鑑定評価です。この148億円をもとに推計した全70施設足す9社宅分は大体250億円ということになります、推定値ですが。これは日本郵政が133億円と言ったものの、1.9倍ということになるわけです。
 総務省の独自評価と日本郵政の評価は、既存建物を活用し、宿泊事業を継続するという意味では大枠同一条件でございます。ただ、若干ですね、日本郵政は「かんぽの宿」の現行の経営水準ということを前提としたのに対して、総務省では民間宿泊施設としての使用を前提という、若干の違いはありますけれども、ほとんど同じ条件でやりました。ただ、極めて重要なことは、わずか1.9倍、250億円にしかならないのかということでございますが、今般の結果はそれを売却の基準と考えるというものでは全くありません。というのは、結局、収益性でやっておりますから、収益性で評価したものでございますので、その不動産の鑑定評価、とりわけ宿泊施設の鑑定評価というものは、全く私は参考にするものではありません。つまり、日本郵政にですね、監督上の命令をして、もっときちんと黒字化を目指せということも言っておりますし、事業計画の認可においても、黒字化を目指した形で出し直すように言っているところでございます。「かんぽの宿」は70%以上の客室稼働率を持っておりますから、これが黒字化していく中では、不動産の鑑定評価というのは、著しく高まっていくべきものだと思いますし、基本的に言えば、固定資産税の評価というのは、土地と建物別々に行いますけれども、日本郵政においては、今後、「かんぽの宿」の売却をする場合には、固定資産税評価額に、少しでも近づけるように頑張ってもらいたい。つまり経営改善すれば、固定資産税評価額、大体840億円くらいだったかと思いますので、それに近い数字で出してもらいたいと。我々がやったのは、要するに、日本郵政が、収益性重視で、減損会計の基礎となるような、そういう不動産鑑定をやっておりますので、これが馬鹿に低いと思ったところ、我々がやり直すと大体倍くらいの形で出てくるということが分かったということでございます。以上でございます。

2.質疑応答

(問)5日に発射されました、北朝鮮のミサイルと思われる飛翔体の件ですが、自治体への通報体制について、おおむねスムーズに進んだかと思うのですが、改めてここで振り返っての大臣の総括とですね、もう1問は通報体制、J-ALERTが未整備の部分があったこともあって、今回は使用されませんでした。昨日、麻生総理が10兆円の補正予算の指示もされましたけれども、J-ALERTの整備を補正で盛り込む等、今後の整備の進め方について、大臣はどのようにお考えになっているのか、お聞かせください。
(答)Em-Netについては、若干トラブルがあったと聞いております。パスワードが分からなかったとか、機械がうまく作動しなかったとかいうことを聞いておりますが、消防庁から都道府県にFAXで、また市町村へということで情報を消防庁から伝えたものは、トラブルがありませんでした。そういった意味ではいいのですが、11時33分に官邸から発射情報が正式にあって、4分後の11時37分には、全都道府県に情報伝達を完了しました。そこからですね、全市区町村へ大体平均4分間で情報が伝達されております。私が聞いた情報では、確か岩手県は、岩手県庁から全市町村に対して、11時37分に伝達完了と。秋田県の方は5分遅れて11時42分に完了と、私は聞いているわけでございます。
 ですが、これはもし本当にいったん有事でミサイルが飛んでくるということであれば、それは3分とか4分とか5分とか掛かっては困るわけですから。ただ、利点はですね、消防庁からの送信は、全市町村にいくということでございます。Em-Netの方は若干トラブルがあったようですが、Em-Netは、まだ、何百市町村かが受信体制になっていませんから、これも急がなくてはいけないだろう。結局はJ-ALERTが全部整備されていかなければいけないわけだと思います。実際の大津波とか大地震とか、ミサイル、いわゆる有事武力攻撃事態とか武力影響即事態ということであれば、これはJ-ALERTが機能しなければいけない。ところが、今年の4月1日現在で、J-ALERTについては、市区町村では211団体、全市区町村の11.7%しか整備されていないわけです。これは住民に直接音声で情報伝達するわけですね。で、防災行政無線、ラッパ型というもので、いろいろなところから音声で「ミサイルが発射されました。」という。この防災行政無線を使うわけですが、これは75.5%の整備率でございまして、これも100%にしなければならないというふうに考えます。新しい経済対策も含めてですね、これは経済対策の問題ではありませんけれども、このJ-ALERTの整備、それから防災行政無線の整備については、これは緊急を要することと思って、全力で頑張っていかなければならないと思っております。岩手県と秋田県全部で60自治体があるのかなと思いますが、60自治体に対して、もちろん消防庁から連絡がいって、それをラッパ型の防災行政無線で、音声で知らせた自治体が、22自治体あったというふうに把握いたしております。しかしながら、22自治体の中に秋田市が入っていないわけです。だから、秋田、岩手両県といって、県庁所在地が抜けているというような状態でございますから、防災行政無線についても、しっかりやらなくてはならないなと、正直思います。
(問)大臣、先ほどの総務省の独自鑑定ですが、全体の250億円の推計というのはどういう形でなさったのかということと、2倍近いということですけれども、この額は思いの外低いという認識でいらっしゃるのでしょうか。
(答)ですから収益性でやっておりますから、思いの外というか、収益性でやっておりますので、この不動産鑑定評価というのは高くは出ないけれども、それでも倍近くだというふうにむしろ認識した方がいいのかなということでございます。これはですね、推計値は、社宅を除いた宿泊施設ですね、いわゆるかんぽの宿。12施設で総務省の鑑定は113億円。日本郵政の簿価は、その12施設で48億円としていますから、それを70施設に拡大をするわけです。社宅の方はそこまでの差はないということかな。宿泊施設だけで言うと、2.3倍の違いがあるわけですが、社宅の方がありますから、全体で1.9倍ということになるのですね。
(問)社宅と宿泊施設を分けて、それぞれ比例配分というか。
(答)社宅は全部やりましたから。社宅は36億円なのですよ。実に日本郵政が鑑定したのが39億円あったのですね。これは、簿価で32億円とはじいていますから。これは社宅の場合は、営業という概念ではありません。収支という概念ではありません。その社宅が9億円でたたき売られようとしたわけですから。今のように、不動産の価格が非常に悪くても、社宅は30数億円するということが明らかになっている。それを9億円で、一緒にしてたたき売ろうとしたのは、お土産で、オリックス不動産に差し上げようとしたというのは明々白々ですね。つまり、世田谷レクセンターの場合は、実際にはものすごく高いと思っているのに低く評価されたから外しますと。社宅の場合は、実際よりはるかに低く評価されたけれども9億円でいいですと上げてしまうわけですから。この辺が出来レースの一つの証拠になりますね。少なくとも39億円と日本郵政時代に評価されたものを9億円で「これでいいです。」と、譲ろうとしたわけですから。危ないところだった。
(問)先ほど、情報伝達に関して言及されていたのですけれども、自治体の危機管理という大枠の中で、これからどういった対策が必要だというふうに思われますか。
(答)自治体への連絡のことですか。
(問)連絡だけではなくて、自治体の危機管理という少し大きな意味で、今後、どういった対策が必要なのかという。
(答)もともと防災という観点で、自治体に一定の役割を担っていただいていますね、昔から。それに対して、有事立法、私、委員長で仕上げましたけれど、有事立法によって国民保護法制というのができましたね。そのことによって、避難誘導とかいろいろな役割を自治体に担っていただくことになった。実際には大災害と武力攻撃事態というのは、これは全然質が違うのだけれども、国民が危ない、安全が脅かされるという意味では似たところがあるわけですから、そういった意味で、J-ALERTの充実を中心として、一層、都道府県、市町村と連絡がきちんと取れるように、総務省も危機管理という意味では全力を挙げていきたい。当然、消防庁の連絡網がありますし、Em-Netというのもありますし、今回のことで一つの、何というか、経験は積みましたよね。今後更にこれを充実していく必要がある。どこを充実していけばいいかということは、Em-Netがうまく作動しなかったところ等、反省しながら考えていきたいですね。
(問)鑑定結果について、日本郵政側に何らかの対応を求めることはありますか。
(答)いや、今、別にすぐは考えていません。経済状態、経営の危機による今の不動産価格という問題がありますけれども、これはできれば、できる限り、少しでも固定資産税評価額に近い形で売却すべきだと思いますね。
(問)ほか、よろしいですか。
(答)どうもありがとうございました。

(以上)

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