甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年2月17日

(平成21年2月17日(火) 8:54~9:03  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 どうぞ。

2.質疑応答

(問)G7終了後の中川財務大臣の記者会見で、ろれつが回らない状態で会見に臨んだという批判を受けていることについて、大臣はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)風邪薬とアルコールを同時服用すると、とんでもないことになるというのは医者が指摘していることでありますから、体調管理、特に会見や会議を前にした体調管理には、慎重の上にも慎重を期していただきたいと思います。風邪薬を服用するときには、アルコールには十分気をつけるということだと思います。ほんの少しでも、薬の作用を極端に加速させるという場合があるんですね。「飲むなら飲むな、飲んだら飲むな」ということを気をつけたほうがいいんじゃないですかね。
(問)海外メディアも大きく取り上げて、国益を損ねたのではないかという意見もあるんですが、どのように御覧になりますでしょうか。
(答)まあ、周りが、あれだけ体調が悪い中でですから、あそこまで具合が悪い状態でしたら、会見を代わりの者にさせたほうがいいんじゃなかったかと。そういう判断も、事務方は報道される重要性を考えて対処したほうがいいと。あるいは、そういう状況なら少し休ませてから会見させるという、そういう配慮も必要だったんじゃないかと思うんですけどね。
(問)中川大臣は、「口をつけた程度」というような表現をされているんですが、甘利大臣は中川大臣と会食をともにすることも少なくないと思うのですが、酒好きで知られる中川大臣が「口をつけた程度」というのは、どの程度だと御想像されますか。
(答)ただ、私が彼とつき合って、夜、会食をする機会も随分ありますけども、アルコールは全く口にしないんですね。プライベートでは、よっぽど次の日の委員会が何もないとか、そういうとき以外は、彼がアルコールを口にしたのを見たことがないんです、ここのところ。物すごくそこは気をつけているなというふうに思うんですけれども、恐らく飛行機の中で移動中に、自分が風邪を引いて薬を服用しているのを油断して、飲むことがあったのかなと。そうすると、薬を飲んで、前にも確か腰痛の薬を過剰服用して、そういう事態になったことがありましたんで、そこの併用については思わぬ相乗作用がありますから、そこのところをよく気をつけたほうがいいと思うんですね。アルコールの服用自身については、彼は私の知る限り、極めて慎重にはなっているんですけどね。
(問)本日の閣僚懇等では、何か中川大臣から御発言等はありましたでしょうか。
(答)いや、特にお話はありませんでした。かなりしおらしい感じでありましたけど。御本人もこたえていると思います。
(問)今日午後、公務員の集中審議がありますけれども、人事院は相変わらず級別定数の移管に反対の意向を示していますが、大臣としては、今日、どのような御対応をされようとお考えでしょうか。
(答)人事院の年次報告でも、級別定数の機能というのは、行政需要に対応して、組織、人員を再配置するということに極めて資するという報告がなされているんですね。それに伴って、昇進可能性が付随的に出てくるという理解だと思うんです。主たる目的は、国内外の環境の変化に対応して行政需要が変化すると。それに対応して組織、人員の再配置を図るという、正に政府としての経営判断そのものですから、それは当然、内閣が舵取りをしていく際に重要なツールになるわけであります。それをすべて勤務条件だという一括りにしてしまったら、課題の変化に対する機動的な対応というのは、これは手足を縛られるわけでありますから、基本法そのものが期待しているものから、その目的からして外れてしまうということになるわけです。
 ですから、全体像をちゃんと見てもらいたいと。木を見るのではなくて森を見るという視点が大事だということを、理解してもらいたいと思います。
(問)工程表の決定から2週間ほど経っているのですが、人事院との調整というのは、大分進んだという御認識なのか、それとも、なかなか進まないという御認識なのか。
(答)なかなか進まないですね。入り口論で終わってしまうんですね。総理のほうからは、「工程表を前提にして詰めの作業を進めよ」という指示が下っているわけです。私のほうからは、「移管をした場合に具体的な懸念は何なのだと。それに答えるから」と申し上げているんですが、移管を前提にしてどういう課題が生じるかということではなくて、その前段階で憲法とのかかわりということになるんですね、先方の主張は。
 憲法とのかかわりと何の懸念があるのかということが、具体的に明確におっしゃっていただけないんですね。憲法とかかわりがあるというのは、すべて国民生活は、当然、憲法と全部かかわり合いがあるんです。「かかわり合いがあるからけしからん」というと、「世の中全部けしからん」になっちゃうんですよ。
 だから、「憲法のどの部分に抵触するから、その懸念を払拭してくれ」とおっしゃるなら、ちゃんと説明しますけども、「憲法に触れるとは言っておらんと。かかわる問題だ」ということですから、世の中のすべて憲法とかかわる問題なんですよね。その一言で片づけられちゃうと、前に進まないんです。

(以上)