甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年12月26日

(平成20年12月26日(金) 10:43~10:53  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今年最後の会見になります。1年間─3カ月か、お世話になりました。
 私から、1点の報告がございます。
 本日の閣議におきまして、規制改革会議の規制改革推進のための第3次答申に示されました具体的施策を最大限尊重する旨、閣議決定をいたしましたので、まず御報告を申し上げます。
 この第三次答申は、去る12月22日に規制改革会議において取りまとめられまして、総理に提出をされたものであります。同答申におきましては、ライフサイエンス分野の規制改革を始めとして、経済・社会を活性化させるような規制改革について、数多くの提言が盛り込まれております。今後、政府といたしましては、同答申の具体的施策を踏まえまして、今年度末までに規制改革推進のための3か年計画を再改定をしまして、一層の規制改革の推進に取り組んでいく所存でございます。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今、大臣からもおっしゃられたように今年最後の会見ということで、就任以来、振り返って総括をお願いできますでしょうか。
(答)すぐに選挙になると思っておりましたが、意外と長い任期になりそうであります。就任3カ月としては、かなり中身の濃い仕事ができたんではないかと思います。規制改革に関しましては、何度も申し上げておりますように、これは私が経済産業大臣をやっていた当時から、なぜこんなことができないんだろうと思っていたことについて、その重い扉をようやく開けることができたと。まだ具体的な作業はこれからでありますけれども、入口で跳ね返されていたものが進むということは大きな成果だと思っております。
 それから、私の前任各大臣がいわば段取りといいますか、粗々のスケジュールだけ示されたことを具体化していくという一番難しい作業を引き受けたわけでありますが、いろいろ賛否はあるのは承知をいたしておりますが、それこそ百年振りの大改革が具体的な絵図を描いて前進を始めたということは大きな成果が得られたというふうに思っております。いつまで、この職にあるかどうかわかりませんけれども、できるだけ私の在任中に改革が後戻りしないように、しっかりとバインディングをしていきたいというふうに思っております。
(問)もう一点、行革推進法の関係なんですけれども、行革本部は、5年間、2011年6月までとなって、今でちょうど中間地点、折り返し地点になるんですけれども、行革推進法には、重点5分野で総人件費改革とか、独法改革が盛り込まれておりますけれども、現時点での進捗状況についての評価と、今後どういう点が課題になるか、どういう点を重点的に取り組むかという点をお聞かせいただけないでしょうか。
(答)まず、総人件費改革におきましては、22年度までに5年間、5.7%純減という目標について着実に進行しつつあります。また、独法改革も101から16削減をすると。数を減らせばいいというもんでもないんですが、行革というのは、コストパフォーマンスですから、コストは減りました、パフォーマンスも減りましたじゃ、何の意味もないんであって、コストは減ってパフォーマンスは変わらない、あるいはパフォーマンスは上がったということが大事なんでありますが、その点についても細心の注意を払いながら進めておりますので、この成果も出ているというふうに思っております。
 この国会に独法改革法が出されて、継続審議のままになっています。これは独法のガバナンスを強化をするということに不可欠であります。ですから、是非野党の皆さんにも御理解をいただいて、改革推進のための大事なツールでありますから、御賛成をいただきたいというふうに思っております。
 先ほど申し上げましたけれども、公務員制度改革については、具体的な作業が大きく前進をいたしております。これは、作業を法定化するための法案提出も来年通常国会に提出予定をいたしておりますし、是非成立を期したいというふうに思っております。
(問)今日の第3次答申の閣議決定に当たりまして、麻生総理からはどのようなお言葉がありましたでしょうか。
(答)麻生総理から、閣議の席では特別ありませんでしたけれども、麻生総理自身はかねがね民間の効率的な手法については、自身御体験をされてきているわけでありますから、それを官の分野でも積極的に各分野で取り入れていくということは、私がお話をさせていただくたびにいただくお話であります。規制改革というのは、正にお金をかけないで社会の効率を上げていく極めて大事な手法でありますので、これは常々全力で推進せよというお話はいただいております。
(問)公務員、内閣人事局の検討状況ですけれども、各省との調整の進みぐあい、特に総務省との最終的な大臣折衝など見通しについて、お聞きしたいんですが。
(答)年内にどうしても大臣折衝をやりたい、今日が最終の日になるかと思いますけれども、我がほうからは事務折衝の段階で、早く大臣折衝に持ち上げてもらいたいと、かなり事務的には煮詰まってきておりますんで、大臣に上げて大臣折衝してほしいということを再三申し入れております。総務省も少しずつ腹を固めつつあるのではないかと思っておりまして、今日最後の努力を今しております。
 それから、財務省は、これは事務的に非常に順調に進んでおりますから、大臣折衝までする必要はないんじゃないかなと思います。
 問題は人事院ですね。少しずつ外堀を埋めていかないと。
(問)先ほど公務員改革についての作業を法定化するために国会に提出予定ということをおっしゃいましたが、これは工程表についてでしょうか。
(答)そうじゃなくて、具体的なその必要な法案を提出すると。工程表については、バインディングの手法は前から申し上げているとおり、公務員制度改革本部決定、あるいは最終的には閣議決定ということでバインディングができるかと思います。それ自身を、工程表を法定化するということではありません。
 どうもお世話になりました。よいお年を。

(以上)