野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年2月6日

(平成21年2月6日(金) 9:00~9:12  於:第4合同庁舎6階605号室)

1.発言要旨

 皆さん、おはようございます。
 本日の閣議について、特に報告することはございません。
 私から1つございます。
 お手元の資料のとおり、明日7日土曜日に神戸に参りまして、次世代スーパーコンピュータ施設の建設現場、理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター、そして地球深部探査船「ちきゅう」を視察する予定にしております。
 日本が誇る最先端の技術が集積している研究施設等を視察するとともに、現場の研究者の方々との意見交換も予定しております。研究開発の最前線で活躍されている方々の率直な意見をお聞きする、久しぶりに非常に良い機会だと楽しみにしています。
 詳細につきましては、科学技術政策・イノベーション担当までお問い合わせをください。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)昨日、麻生総理が国会審議の中で、郵政民営化4分社化の見直しに取り組むと答弁しましたが、その受け止めを。
(答)そもそも郵政民営化法の中に「3年後の見直し」という規定は明記されておりますので、見直すことについては、当然やるべきことということで、そのとおりでよいと思っています。ただ、具体的に分社化の形態についても質問がありましたが、現在、いろいろな方が、いろいろなところで、現在の形態での不便な点ですとか、後退した点について御意見等が出ているところですから、そうした御意見等も踏まえて、検討課題の一つとして議論されることは決して間違った方向ではないと思います。
(問)麻生総理は、併せて、「当時、私は郵政民営化に反対だった」と仰っていたのですが、それについてはどう受け止めていますか。
(答)あの発言には驚きました、知りませんでしたので。当時、何かそのことを報じた記事はありましたっけ。私もびっくりして、「ああ、そうだったのですか」という感じでしたし、仰っている以上のことは私にはわかりません。
(問)現在持つ圧倒的な議席、麻生総理が基盤にしている議席が郵政選挙によって得られた議席だということからすると、自らの存立基盤を否定することにならないかという声もあるのですが。
(答)それは違うのではないでしょうか、民営化という国民が望んだ道筋は変えないわけですから。ただ、民営化のコンテンツと言いますか細部の設計において不都合な部分があるということが露呈している中、より良い民営化の形にするということを表明されているわけですから、全く矛盾していないと思います。
 使い勝手が悪くなったですとか、同一郵便局内でも会社ごとに仕事が完全に分けられているなどの働き方の問題があるといった、当初の法律では想定していなかったような問題を、マスコミの皆さんも時々報じておられますが、そういうことに対して手直しをしていくということは、当然、衆議院全議席の3分の2を超える支持を示された有権者の期待に沿えることだと思います。
 そのような圧倒的な賛成の趣旨が、「分社化」ということではないわけです。そういう議論はしていなかったはずですから。私は当事者だから全部覚えていますが、分社化に対して圧倒的多数の人が賛成した選挙ではなかったわけです。当時の責任者は、民営化することでより良くなる、郵便局のサービスが充実して、もっと良くなると言っており、それに対しての賛成だったということを忘れてはならないと思います。結果としてそれが良くなかったと感じておられる方がおられるとすれば、現在の総理が現在の国民のために直していくのは当然の義務だと思います。
(問)その分社化に絡んで、党内から郵便事業会社と郵便局会社を合併させるべきだという意見が結構出ていますが、その点について大臣のお考えはいかがですか。
(答)前にもここでお話ししたでしょうか、はっきり覚えておりませんが、私にとって、この民営化が成功するかどうかのカギは、郵便局会社がきちんと経営されていかれるかどうかということなんですね。つまり法律の中で一番大切な柱の一つとして、郵便局ネットワークの維持というものが掲げてありますが、これはなかなか容易でないのです。国営、公社の時代も、赤字の郵便局は地方にたくさんありまして、それを維持していくためには、様々な方法をとらざるを得ませんでした。それらは郵便局だけでは利益を生まない場所にあり、どちらかというと、そこに住む人たちのためにある施設であったわけです。 分社化によって、郵便局それ自体が利益を生まないような現在の制度設計になっている中で、国民に対して法律上約束した全国津々浦々のネットワークサービスを維持していくためには、自力で常に黒字が確保できることというのが重要で、その前提に立てば、郵便事業会社と喧嘩していたりですとか、サービスに不都合があったりですとか、よく聞く話でありますので、それは一つの大きなテーマだと思います。両会社を一緒にすればよいのかどうかというのは、また別な問題で、郵便局会社が存立できるかどうかということ、そのためには、どういう制度でなければいけないのかということがポイントだと思います。
(問)先日、大臣は消費者庁関連法案の関係で民主党の山岡国対委員長を訪れようとされ、実現はなりませんでしたが、また来訪する予定があるのかどうか、また、法案の早期成立に向けて、他に何か具体的な行動を考えられているかどうか、併せてお聞かせください。
(答)担当の大臣が野党の国会対策委員長に直接話をするために出向くというのは、恐らく極めて異例なことだと承知しておりますが、一方、総理や与党側に積極性が感じられないから消費者庁の審議が始まらないという誤報もある中、事実と異なる誤報を否定しなければなりませんので、そういう思いも強く、野党の中で一番大きい政党の国会運営の責任者である山岡委員長に面会の約束を取りつけさせていただきました。先方からお返事を頂いて、来てくださいと言われた時間に日程をセットしたのですが、その直前になって、別の方からキャンセルの通知を頂きました。面会で何かが決まるということでもないかもしれませんが、私たちの思いを伝えることができない、拒絶されたということは非常に残念でなりませんし、民主党はそういう態度をとられる政党なのかなと思いました。
 今日、私は、民主党以外の各野党の国会対策委員長等の国会運営に責任をお持ちの方たちに会いに伺います。山岡委員長の場合と同じように、与党は決して消極的でもないし、麻生総理も就任以来、積極的に消費者庁関連法案の審議、そして法案の成立を願っているということを、名代としてお伝えに行く予定にしております。民主党にも引き続き声をかけさせていただきます。
(問)山岡委員長がキャンセルした理由は、何だったのでしょうか。
(答)野田に会いたくないのでしょう。
(問)理由の説明はなかったのですか。
(答)安住国対委員長代理からお断りの電話がありました。山岡委員長のコメントは何ら伝わってきていません。ただ駄目だということで断わられました。
 とはいえ、担当大臣である私にも誠意を見せる場所を作っていただかないと、一方的に与党・政府にやる気がないと言われてしまい、非常に良くないと思います。
(問)先ほどの郵政の話とも多少絡みますが、「かんぽの宿」の今回の一括売却の件や過去の売却の経緯について、鳩山大臣だけではなく、野党側も一斉にこの問題を取り上げる考えを示しておりますが、元郵政大臣として、どう思われますか。
(答)「かんぽの宿」というのは、そもそも採算度外視であったはずですね。分社化以前は、「かんぽの宿」で収益を上げようという目論見ではなく、簡易保険の契約者が元気で長生きしてくれればくれるほど、結果として簡保の収益が上がるという、そういう一つの考え方の下に、簡保で余剰金が出た際には、それを宿の整備に資金投入して良いものを準備し、契約者の方々にはそういう施設に行ってもらって、健康・長寿でいてもらう、それと同時に、簡保に入るとそういう宿がお値打ち価格で使えますよという一つの営業道具でもあったわけですね。ですから、そういう全体像の中で動く分には何ら問題がなく、赤字であっても全体の中で納まっていたということで処理されてきたわけです。つまりは、そもそも「かんぽの宿」で儲けようと思って始めたわけではなかったということです。ただ、民営化によって簡保が保険業法の適用を受ける業態になったときに、旅館経営を続けられなくなり、持株会社が旅館を保有することになったわけですね。となると、当然、他の事業からの補填はできないわけですから、そういう意味では、持株会社の下で、赤字が帳簿上積み重なるのは当然のことなんです。これは民営化という流れの中で起きる変化の一つですよね。
 その後の対応として、一つは、国会の質疑の中でも出ましたが、「かんぽの宿」が契約者の福利厚生施設といった位置付けだったものを、持株会社が保有することで民間の旅館のように実態が変わったにもかかわらず、経営者としてそれをリニューアルさせて、例えば1万3,000円だった宿代を2万円にしたり、人件費を抑えて収益向上を図るといった努力をしたかどうかもよくわからないわけです。
 さらに、元々、「かんぽの宿」はPRしてはいけなかったんですよ。すごく良い旅館がありながら、当時は民業圧迫と言われるので、一切テレビコマーシャルも、新聞折込みも、何もなかったでしょう、そういう歯止めをかけていたわけです。それでは現在、民営化された「かんぽの宿」は、広く国民にPRしているかと問われると、既に民営化されており民業圧迫にならないのですから、当然PRもできるはずであるのに、現状への移行期の間、経営者が最大限努力したかどうかも全くもって不明です。私は所管大臣ではないですが、所管の総務大臣が、今日までの流れ、民営化されてから一括売却に至るまでの全ての流れをきちんと整理して確認してからでないと、やはり総務大臣にとって説得力のある説明として受け入れることはできないのだろうと思います。

(以上)

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