与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年2月20日

(平成21年2月20日(金) 8:43~8:52  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 閣議は案件どおりでございました。閣僚懇でも特段皆様方にご報告するような発言はありませんでした。

2.質疑応答

(問)日本時間の今朝方のニューヨーク市場で終値が7,465ドルということで6年4カ月ぶりの最安値になりました。日本市場に与える影響と大臣の所感をお聞き出来ればと思います。
(答)アメリカの株価はずっと下落が続いていて一時期持ち直してということですが、やはり幾つかのまだ心配が…、例えば、ビッグ3の始末の方法が最終的に決まっていない。しかしながら、GM、クライスラーは資金が必要になっている。大手銀行の解体が進むと同時に、国有化という、アメリカ人が必ずしも好まないようなことが噂されている。経済全体としては多分失業率も増えるだろうし、色々なまだ懸念材料があって、それが株式市場でそれなりの評価を受けたということであると思います。
 日本の株価は、ニューヨーク市場の写真相場と言われているぐらい連動して動いているというところがあるので、東京市場にどういう影響が出るか分かりませんけれども、どんなことがあっても日本の経済の底抜けは防ぐ、という決意を総理は持っておられますので、我々はまさにあらゆる政策手段を駆使して経済を正常な飛行高度まで戻していくということで、内閣も、党も、国会も動かなければならないと思っております。
(問)中川前大臣の辞任に伴い、与謝野大臣は異例の3ポストの兼務ということになりまして、まだ短い期間ではありますが、実際にこの3ポストをご自身でやっておられて、どのようにこの数日お思いになっておりますか。実際思った以上に大変ではないかと思うんですが、この数日やっておられての実際の所感をお聞き出来ますでしょうか。
(答)一番大変なのは、どの役所に行けばいいかということが分からないということで…。
 経済財政の方は、党と協力しながら色々経済のことを考えていくということですし、財務大臣の役割は、中川大臣が予算と関連法案をやっておられた、それをきちんと通す。答弁をきちんとして国会のご理解をいただく。それが使命だと思っております。金融担当大臣は、細かい日々の銀行行政等は佐藤長官がやってくださいますので、やはり3月末に向けたクレジット・フローを円滑なものにする。これは金融庁も日銀も力を合わせてやらなければならないし、銀行界にもご協力をいただかなければなりませんし、政策金融機関、あるいはまだ100%国が持っている政投銀の役割も、JBICの役割も大きなものとして期待していかなきゃいけない。
 こういうことで大小取り混ぜて色々な仕事がありますけれども、それぞれの役所の方ときちんと仕事をこなしていきたいと思っています。
(問)小泉さんがロシアで定額給付金の再議決に欠席するというふうにおっしゃっているんですが、それについてご所見というか何かありましたら…。
(答)何も思っていません。
(問)民主党の小沢代表が、与謝野さんのことを政治家としても大臣としても非常によくやっているというふうにおっしゃっているんですが、それについての感想と、逆に与謝野さんは小沢さんをどう見ていらっしゃるのか、お願いします。
(答)囲碁の公開対局で負けて以降、あまり頭が上がらなくなったという、悲しい立場におります。
(問)3大臣としての兼務が短期間で終わるのではないかという見方もあるんですが、これについてはどう思われますか。
(答)それは総理か官房長官に聞いていただきたい。
(問)先程の株価の話で、株価の急落が予想される場合、追加的な市場安定化策が何か必要だという考えはありますか。
(答)PKOが必要だということは党内の一部にありますけれども、これはシステムとしては確立していないわけで、日銀の買い入れも、柳澤さんの議員立法での株の買い入れも対象が限られている。ただ、これを一般に広げていいかどうかという問題は、資本主義経済の中で根本の問題として残っている。
 底抜けというようなことは経済無策ということになるということ、そういうことをちゃんと考えてくださっている方もおられるので、まだどういう方向に物事が進むかということをお話しするには、時期尚早だろうと思います。

(以上)