与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成21年1月23日

(平成21年1月23日(金) 10:23~10:36  於:記者会見室)

1.発言要旨

 今日の閣議は、案件どおりでございました。

2.質疑応答

(問)消費税を含む税制抜本改革に関連して、税法の附則で、最終的に「中期プログラム」にあった「消費税を含む抜本改革を2011年度から実施できるようにする」という文言が削られたわけですけれども、政府の当初の意向から、大分、後退したイメージも抱くのですが、この点、どうお考えでしょうか。
(答)もともと2011年というのは条件づきの話であって、景気回復、経済の回復を待って税制改革が実施されるということは、「中期プログラム」でもそれが前提になっていたわけです。が、その辺の読み方を、党の方がはっきりわからない、というのがポイントで、やはり「景気回復が前提」ですよと。これはきちんと書いてありますし、また、2011年度までに法制上の措置をするということで、税制抜本改革のスタートの時期は、2011年度を含むという考え方ですから、政府の立場から考えて、何か物事が曖昧になったり、物事が先送りされたという印象はありません。
(問)昨日、日銀が'09年度等の成長率見通しを改定しまして、'09年度の実質経済成長率をマイナス2%と見通し、政府の数字、ゼロ成長とは大分開きがあるわけですけれども、この食い違いについて、どのように御認識されているでしょうか。
(答)判断したのが一月違う。その間の経済の状況の悪化ということもありますし、おそらく違うモデルを使ってやっておられる可能性もある。それから、経済の将来を見通すときに、その前提となるいろいろな条件をどう判断していくかという専門家同士の判断なども、ニュアンスの違いというのは当然あるわけで、それはやむを得ないことだろうと思っています。
 いろいろな民間の研究機関が、これからいろいろな数字を出してきますけれども、ある程度のばらつきは、どうしても出てきてしまう。ただ、重要なことは、日本の経済がマイナスの方向に向っているということを皆が認識し始めた。ここがおそらくポイントだろうと私は思っています。
(問)オバマ新大統領が就任されましたが、昔の自動車摩擦のような足元の課題というのはないのですけれども、アメリカ頼みの輸出や経済関係をこれまで歴史的にしてきた日本にとって、今後、日米の経済関係というのはどうあるべきなのか、大臣の展望をお聞かせください。
(答)アメリカの消費に対応した経済をやっていた国というのは、日本だけでなく幾つもあって、そういう国に共通していることは、やはりアメリカ市場に、今後、過度の期待を持って経済運営をすると間違うということで、内需を中心とした経済で、それぞれの国が立ち直っていくということが重要だというふうに私も思います。もちろん、輸出は続きますし、輸入は続きますけれども、どっぷり輸出につかっているという経済は、おそらく今後、成り立たない可能性がある。そういうことを、多分、新大統領は言われたのだろうと私は思っています。
 ただ、それだからといって、1929年以降の大恐慌の後、各国が保護主義に走るというような愚行をやって、それがいろいろな世界的な経済的、政治的な悲劇につながったということは皆知っているわけですから、そういう面では、内需拡大ということはそれぞれの国がやらなければいけないことですけれども、これが保護主義に走るというきっかけということとは、全く違うことだろうと思っています。
(問)昨日、日本銀行が、企業向けの金融支援としてCPの買い入れ等、詳細を発表して、社債も今後、購入していくということを決めましたが、これに対する評価と、さらにもう一歩踏み込んで何かやる必要があるのかも含めてお伺いできますか。
(答)企業の金融の状況というのは、私どもが「多分こうだろう」と思っているよりは、実態はかなり厳しくなっていると。そういうことを、日銀はよく御存知なので、従来ですと、民間の企業のリスクをとるとか、それに近づくとかということは、中央銀行としては避けてきたわけですけれども、やはりこういう経済情勢、金融情勢の中では、あえてその部分にも乗り出さないと、企業に対する円滑なクレジット・フローが確保できないというふうに判断された。それは日銀の判断で、外側から見れば、我々は正しいと評価しています。
(問)さらに、何かやるべきことというのはありますでしょうか。
(答)今のところは、考えられることはすべて迅速に手を打たれたと思っておりまして、しばらくは日本の国内の金融情勢を見ていかなければならないという時期になっていると思います。
(問)政府見通しを出してから、先ほど話があったように1カ月間の変化があって、経済は、より悪化しているわけですけれども、現在でも、'09年度ゼロ%成長の見通しというのは、リアリティを維持できているのでしょうか。
(答)もちろん、それを前提に予算も編成し、我々はそれを目指して経済政策の展開を行っていく、という目標としては、ゼロというのは、あくまでも我々の目標値です。
(問)ただ、日銀がマイナス2%、政府がゼロ%と、目標が随分違うと、景気対策、経済対策、あるいは日銀の金融政策の面で、今後、齟齬が起こるということはないですか。
(答)そんなことは、起きないと思います。既に、もう昨日の自民党の会議の中で、平成21年度の予算が終わったら、平成21年度の補正をやろうなどという話も出てきているようなので、そういうことについては齟齬を来さないように、機動的に党も政府も対応していかなければならない。そういうふうに思っております。
(問)今お話があった21年度補正というものにも絡むのですけれども、消費税について議論した昨日の財金部会も、消費税上げを附則に盛り込む以上は、景気対策をやらなければいけない、国会改革をやらなければいけない、行政改革をやらなければいけない、という意見が多数を占めたのですけれども、大臣の所管外の面もありますが、こうした点について、附則に併せて、今後、どういうふうにお考えになりますか。
(答)大学受験をやるときに、英・数・国をやらなければいけないといって、英語をやったら次は数学、数学をやったら国語、こういう勉強方法はだめなので、英・数・国を同時並行にやる。これが受験に成功するコツなので、今回も、行政改革も公務員改革も財政再建も同時並行にやって合格する。こういうことだと私は思っております。
(問)その教科の英語、数学、国語に、軽重というのは、あり得ないということですか。
(答)行政改革というのは深い分野ですから、行政改革に終わりがあるというイメージを持って論じている人は、間違うと思うのですね。日本も、大化の改新以来、行政改革を随分やってきたわけです。それでも、まだ終わりが来ていないという。行政改革は不断の努力とそこに書いてある。中断することなく、政府が続く限り常に心がけておかなければならない。そういう意味です。公務員改革も、政府が続く限り、永久に続く改革なので、この分野は、何か絵を1枚描き終えるというような、そういう仕事ぶりと考えてはいけない。万里の長城に壁画を描いていっても終わりが来る。
 とにかく行革というのは、どの時代にでもいつもやらなければいけない。公務員改革も、いつの時代もやらなければいけない。「1つやったからこれで終わりです、完成だ」という世界ではない。だから、英・数・国、みんな一緒に勉強しますということです。

(以上)

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