与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年10月31日

(平成20年10月31日(金) 16:11~16:23  於:記者会見室)

1.発言要旨

 本日の日銀の決定は、歓迎すべきものであると思います。国内の経済対策としても、また政府の進める国際協調という点との整合性においても、政府としては日銀の決定を評価したいと考えております。
 日銀法の第4条で、政府との関係が規定されております。「日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それ が政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」と書いてございますが、今回の決 定も、この趣旨に沿ったものであると思っております。

2.質疑応答

(問)まず、この0.2%という下げ幅については、どう受けとめられていますでしょうか。
(答)これは、実際は決定会合で相当時間をかけて議論されたと思いますし、いろいろな御意見もあったろうということは想像できますけれども、中央銀行が決めた水準について、これを論評する立場にはございません。
(問)委員8人の賛否が分かれまして、それぞれ同数となったということで、今後の運営に何か影響があるのかどうかということをお願いします。
(答)意見が分かれるというのは非常によいことで、議論が尽くされていたのだろうと思います。今後の運営に、何らの支障もないと思います。
(問)以前、大臣は、景気に与える効果そのものについては否定的な考えを示しておられたかと思いますけれども、効果については、改めてどうお考えでしょうか。
(答)通常ですと中央銀行の金利というのは、平常時ですと5%とか、過去、そういう数字であったこともありますし、外国の中央銀行も、そういうところが多かったわけです。その水準が一気に引き下げられる場合と、0.5という非常に低いところで止まっているものが下げられた場合というのは、自ずと効果は違ってくるだろうと。もちろん、経済に対して一定の効果はありますけれども、それが効果として目を見張るほどのものかといえば、そこまでの効果は期待してはいけないと。
 しかし、これは何を意味しているかというと、日本銀行もこの金融危機に力強く立ち向かっていくという姿勢を示したと。また、国際金融社会に対して、日本銀行も共に歩むのだと、そういう姿勢を示したものとして、私は高く評価したいと思っております。
(問)賛否が分かれた件で、もう一度お答えいただきたいのですが、これは8人で偶数というのは、世界的にも異例というお話がありまして、今現在、日銀は8人なんですが、これが実際、この決定会合で、微妙なところで賛否同数が出たんですけれども、今後、この日銀政策決定会合について、どういうふうなお考えをお持ちになりますでしょうか。
(答)実は、副総裁を補充することに夢中であって、奇数にしなければいけないということは薄々わかっていたのですが、副総裁の同意に重点を置いて物事をやっていて、そういうことはないのではないかと思っていたのですけれども、やってみると同数、こういうこともあるので、やはり早急に国会の御同意を得て、お一人補充しなければいけないということを改めて感じている次第です。
(問)今回の日銀の決定について、大臣は、利下げを行うということは予想されていらっしゃいましたでしょうか。今回は、期待されていませんでしたか。
(答)「常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」と。日銀はこの条文どおりの行動をされていたと思います。
(問)可否が同数ということで、総裁の意見で最終決着がついたということですが、これは逆に言いますと、非常に薄氷を踏むような政策決定だったのではないかと。これは半分の人は、今は必要ないというふうに判断している一方で、執行部及び銀行出身の委員については賛成したと。こういう意見の分かれ方については、どういうふうにお考えでしょうか。
(答)委員の方は、意見が分かれていただくために存在するので、最初から全員一致という話には、多分ならない。それぞれの学識と経験を持った方の集まりですから、それぞれ見方が違ってくるということは、あることのほうが自然だと思っていますので、ただ、ここの議事録もやがて公表されるわけですから、その議論の過程は極めて透明性の高いものだと。どのような議論が行われたとしても、時を経て、議事録が全面的に公開になる。まず議事要旨が出てくるのではないかと思うのですが、その後、きちんと議事録が出てまいりますから、それぞれの決定会合のメンバーは歴史に耐え得る議論をされていると、私は確信しております。
(問)物価への影響なのですが、この夏までの諸外国に比べれば、日本の物価上昇率は、さほど高くはなかったのですが、ここへ来て資源の国際価格も下がっているという状況もありますけれども、今回の政策金利の引き下げが物価に与える影響というのは、どのようにお考えでしょうか。
(答)物価をコントロールするときの金利の上げ下げの幅とは、ちょっと異質なものだというふうに感じております。
(問)要するに、物価をコントロールするには影響が小さい下げ幅である、ということですか。
(答)多分、皆様方がすぐわかるような物価に対する影響……、統計的にはそういう現象は出てくるかもしれませんけれども、感覚的なものとしては、なかなかとらえることのできないような影響しかないだろうと思います。
(問)1週間前に副総裁が選ばれましたけれども、今日のこういった結果を後講釈として考えますと、やはり副総裁の人事を急いでやってよかったというような、そういうふうにお考えですか。その辺はいかがでしょうか。
(答)副総裁が1人欠けておられる。もう1人の方は学者の方であって、やはりこういう状況になりますと、白川総裁も世界を飛び歩かなければいけない。副総裁が総裁に代わってやるべき仕事はたくさんある。そういう事情からしますと、やはりもう1人の副総裁はどうしても選んでおかなければならないと、8月から実は思っておりまして、そういう意味では国会の御同意を得られたというのは、大変幸いであったと思っております。
(問)今回の下げ幅は小さかったんですけれども、もう一段の下げを期待する声もありますが、この辺についてはどうお考えでしょうか。
(答)もともと背丈がそんなに高くないわけですから。でも、率からいうと、4割下げたということも言えるのではないかと思います。
(問)今回の決定が、国際的な市場の動向に与えるような実際の影響、あと、来月のワシントンにおける金融サミット等々ありますが、そういう意味も含めて、好影響が出てくるとお考えでしょうか。
(答)当然、国際的な金融危機に対して隊列を整えて取り組んでいるという、極めて重要な、象徴的な意味があると私は思っております。

(以上)

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