与謝野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年9月9日

(平成20年9月9日(火) 10:37~10:54  於:記者会見室)

1.発言要旨

 閣議は案件どおりでございまして、特に御報告すべき話はございません。
 以上です。

2.質疑応答

(問)昨日正式に自民党総裁選への出馬表明をされましたが、改めて総裁選への決意をお伺いしたいのと、今日の夕方に政権構想を発表されるとお伺いしているのですが、その柱について、今の時点で御説明いただけることがあったらお願いしたいのですけれども。
(答)私と考え方を同じくする方がたくさん自民党の中におられます。やはりそういう方々の声を大切にして総裁選を戦うということが、党全体の活性化、また我々のようにあらゆる問題を真正面からとらえるという政治姿勢が自民党の中に現に存在するということを国民にアピールすることは大変大事なことだと思って、立候補することにいたした訳でございます。
 私も自分なりのこういうことが大事だという案は作りましたが、やはりともに総裁選挙を戦っていただく方々、そういう方々の御意見も十分に取り入れた形にしなければなりませんので、昨日から私が作りましたたたき台を中心に打ち合わせをさせいただいておりまして、多分、今日の夕方には皆様方に具体的な文書をもってお話ができると思っております。
(問)昨日の党本部での出馬会見で、消費税については税財政全体の中での議論が必要で、国民に理解を求めていく必要があるという趣旨の発言をされていると思うのですが、他の自民党総裁選の候補者の方も、消費税については今のところあまり言及する姿勢を見せていないと思うのですが、大臣としてこの総裁選で消費税がどの程度の争点になるのか、具体的な税率も含めてどの程度突っ込んだ御主張をされていくお考えなのか、教えてください。
(答)私は日本の財政を再建しなければならないというのは、どなたが総裁選挙に立候補しようとも、また誰が総理になられようとも、避けることのできない、重要な課題だと思っております。その中で、歳出削減ということは当たり前のこととしてやらなければなりませんし、無駄があれば、その無駄を取り除いていくという最大限の力を注いでいかなければいけない。それから、やはり経済成長も何とか一定水準になるように努力をしていかなければなない。これは全部当たり前の話で、その上でやはり税制改正というものを消費税に限らず、法人税、所得税、消費税、相続税、その他の税制全体にわたって議論し、国民の理解を得るようにきちんと説明をし、きちんと御理解をいただく努力をするというのが、政治の責任だと思っております。
 具体的に、この税を上げるとか、下げるとかということを議論するつもりはありませんけれども、やはり日本の財政の持続可能性、社会保障制度の持続可能性、社会全体としての持続可能性、こういうことはやはり一つのキーワードとして、あらゆるすべての総裁選挙の候補者がどういう考え方をしているかということは、明らかにしなければならないと私は思っております。
(問)関連ですけれども、先ほど具体的な税を上げるべきとか、下げるべきとかという議論をするつもりもないと仰っていたのですが、それは今回の総裁選において、例えば消費税とか他の税をこのくらい上げるべきだとか、下げるべきだとか、そういう議論はなさらないということですか。
(答)具体的にそういう話になれば、それぞれの候補者がそれに対する考え方を述べられると私は思います。それはそういうことが話題になって、議論の対象になったときには、当然税制改正全体がどうあるべきかということは議論の対象になるのですけれども、個別の税一つを取り上げて、これをどうするかという議論は、やや不毛な議論なので、税制全体をどうしていくのかと、こういう議論をしないと私はいけないのではないかなと思っています。
(問)他の候補者の中には、日本経済は全治3年ぐらいかかるとか、そういう仰り方をしている方もいらっしゃいますけれども、国民の関心は経済がいつよくなるのだというところにまさにあって、それが総裁選の注目になっていると思うのですが、大臣としては、日本経済をいつ頃回復させると国民に対してアピールされるのでしょうか。
(答)私は、日本の経済はそんな悲観する状況ではないと思っています。日本の経済は、諸外国に比べて傷んでいないと。特に金融セクターというのは意外に欧米諸国に比べて傷まなかったというのが現時点での判断です。
 しかし、日本の経済が傷んでいるとしたら、やはり原料高、食料高、そういうものに打撃を受けているセクターがある、そういうこと。それから、米国経済が不振に陥りますと、外需依存型の経済分野の方々は相当苦労されるわけで、日本の経済は今回は日本国内の内部の要因で苦しいというよりは、外的要件で苦しくなっていると、これはじっと耐えて待っているしかない部分もあります。
 しかしながら、その過程で、やはり中小企業は資金繰りが苦しくなるとか、そういうことに対してこの間の経済対策でも相当のことをやろうということにいたしましたけれども、資金がショートしたために中小企業の経営が行き詰まる、これはやはり政策として、避けるための施策をやらなければいけない。これは、実は日本の雇用というのは、全体の7割が中小企業であるわけでして、そういう意味では、国民の職場防衛という点でも、中小企業に対する政策というのは、私は大変大事だと思っています。
 全治3年というのは、診断としては総合的な判断でしょうけれども、どこの部門を直したらいいかという具体的な診断も必要なのではないかと思います。
(問)昨日の会見でも小泉改革の中で、景気が悪いときにも財政出動しなかったと、公共投資削減に舵を切ったことを評価なさっていると受け取りましたけれども、反面、公共投資削減をやったことが地方の疲弊を招いたというような指摘もあります。そこで、大臣のようなお考えをとった場合、地方の経済をどういう形で立て直すのか、それについてのお考えをお聞きしたいのですが。
(答)昔は呼び水としての公共事業をやる。それが更に設備投資を生んで景気が良い循環を始めるというのが、古典的な、ケインズ的な考え方だったと私も思います。構造改革という言葉のそもそもの意味というのは、効率の悪い部分から資本と労働がはがれ落ちて、そして効率の良い期待収益率の高い分野に資本と労働が移動する。これが教科書的な構造改革の意味だと私は思っております。
 そういう意味では逆に言うと、公共事業を多くやりますと、いつまでたっても効率の悪い分野に資本と労働が張り付いてしまうと。それを直そうとされたのが小泉さんだったと私は思っております。その点は、構造化改革なくして成長なしと言った小泉さんのスローガンというのは、非常に重大な真理を含んでいたのではないかと思っております。
 ですから、地方経済が疲弊しているということに目をつぶっては決していけないのですが、公共事業という大変効き目の高い薬に再び頼ることが正しいことなのかどうかということは、一考を要すると思っています。
(問)宙に浮いた年金記録の問題で、安倍総理大臣は最後の1人までお支払いしますと仰っていましたけれども、与謝野さんも総理総裁となれば、その方針を踏襲されますか。
(答)国にとっては何千万件という話ですけれども、1人の人間にとっては自分の一生をかけた年金の加入なわけですから、その記録がずさんに扱われるというのは、それは許せない話。これは1枚1枚の伝票という意味ではなくて、一人一人の一生をかけた記録であるという自覚に立って、ありとあらゆる努力を重ねて点検をする必要があると。
 これは、当初、何月何日までに全部終えますというような、軽はずみにそういうことを言いましたけれども、何月何日までに終わるということが大事なのではなくて、一人一人の記録である、すべての国民の記録が丁寧に点検される。そういうことをなるべく早く、なるべく正確にやるということが政府の責任だと、私はそう思っています。
(問)経済の話とは違うのですけれども、総理総裁になられたら国技館の土俵に立つ機会もあると思うのですが、昨今の相撲の理事長が辞めたり、力士が解雇されたりという、あの国技たる相撲がああいう事態になっていることについては、どのような御感想がありますでしょうか。
(答)大麻とか覚せい剤にちょっとでも触れれば、どの社会に所属する人間であれ社会的制裁を受けるというのは当然ですし、日本相撲協会も国籍は別にして支配下にある力士がそのようなことをしたという有力な証拠があるということは、やはり責任者としては責任をとるべきだと思っています。これは直接の責任ではないですけれども、やはり組織全体として、こういうことを反省しているということ、また再発をさせないというそういう決意を表明するためにも、ああいう北の湖理事長辞職ということが必要であっただろうと思います。

(以上)

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