上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年5月20日

(平成20年5月20日(火) 9:40~9:50  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 5月20日、本日の閣議は一般案件が1件、国会提出案件11件、公布、法律4件、政令3件、計19件の案件でございます。このうち、私の所管案件はございませんでした。
 報告事項として1件ございますが、本日、「職場を変えよう!キャラバン」の一環といたしまして、社団法人経済同友会を訪問いたします。「仕事と生活の調和の推進」、「女性の参画の加速」及び「少子化対策」の3つを一体として取り組んでいただけるよう要請を行う予定でございます。詳細につきましては、仕事と生活の調和推進室までお問い合わせいただきたいと思います。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)各種報道機関の世論調査で福田内閣の支持率が下落傾向がずっと続いているという中で、これから内閣としていろいろ目玉となる政策を打ち出していくことが求められていると思うんですけれども、大臣が所管する政策の中で、今後どういったことを前面に出していくことで政権の浮揚につなげていきたいと、そういうお考えがあるのかどうか、お聞かせいただければと思います。
(答)支持率の下落傾向という御指摘ですが、もちろん施策を推進していく上で国民の皆さんの支持率というのは高ければ高いにこしたことはありませんが、低いということの意味を考えることをしなければいけない。ある意味では機会を与えていただいていると思います。短期的な支持率の上下ということではなく、やはり福田政権として「希望と安心の国づくり」という大きな方針のもとで、それがすぐに結果が出てくるというものばかりではありませんが、施策について丁寧に説明し、そして御理解・御協力をいただかなければ、当初の目的を実現できないというものであります。この間、高齢者医療にかかわる問題とか、あるいは道路の問題とか、いろいろ大きな動きがございましたが、こういうことについては担当ということではなく、内閣全体としてしっかり説明していくことも大変大切だと思います。それから、私の所掌においては、今年は仕事と生活の調和元年ということで、キャラバン活動に全力で取り組んでまいりました。私の方から企業、業界、さらには地方自治体、そしてそれぞれの地域で活躍していらっしゃる個人の皆さんやグループに働きかけをしてきたわけです。その効果がしっかりと根付くように、地域の中、あるいは企業の中、あるいは家庭の中、いろいろなところで動きが出てくるように働きかけをしてきたつもりであります。これからもさらに活動の充実を図っていくことは大変大事だ思っておりまして、その芽がそれぞれのところで育っていくことができるようにしていくには、やはりフォローをし、更なる働きかけをしながら、相互の交流、対応をしていくことが非常に大切であると思っております。1回やればそれで終わりということではなく、働きかけた以上、そこでどんな展開をしているのかということを丁寧にフォローし、問題があれば、施策への反映ということでそれぞれの担当課に具体的な話を持っていき、それを解決していただく、そういうやりとりが大変大事な時期ではないかと思います。大変地道なことではありますが、そうした姿勢をこれまで以上に強めていきたいと思います。
 それから、昨年の就任以来、青少年の問題に取り組んでまいりました。専門家の方々、あるいは現場で子供たちと日ごろから接しながら、子供たちの健やかな成長をいろいろな年齢のステージ・節目においてサポートしていただいている皆さんの地道な努力の中で、抱えている課題について伺う機会をたくさんいただきましたし、現場にも行かせていただきました。いよいよ新しい青少年の大網づくりについて骨子を取りまとめる時期になりましたので、私としては力を尽くして取り組んでいきたいと思っています。青少年の問題は、ゼロ歳から29歳までという大変幅の広い年齢層であります。その中には、少子の問題、乳幼児期の子育て支援の問題、そして小学校の低学年、あるいは中学年の支援に厚みもつくっていかなければいけない。小学校高学年から中学校にかけて、また中学校の中でもとりわけ思春期である、十四、五歳という、子供時代を少しずつ卒業しながら、大人としての一歩を踏み出すための大変大事な時期の乗り越え方。さらには就職、つまり社会に出て自立をしていく時期におけるフリーターやニートの皆さんの問題。そして、この中で実は小さなときからの育ちの積み上げがなかなか厳しい中で、子供たちが大変大きな闘争、ストラグルをしている。こうしたことについて、問題の所在や問題群ごとに対応していくと同時に、その子の生まれてからの育ち、社会人となっていく過程全体を、切れ目なくいろいろな節目でしっかりと大人社会が支援していく、あるいは大人との信頼関係をつくっていく、こういう全体像をしっかり見据えた上で、それぞれの施策を連携をとって展開していくことが非常に大事だということを改めて学びました。そういう視点で、施策の充実、発展に努めてまいりたいと思っています。
 今日、「職場を変えよう!キャラバン」で企業を訪問しますが、仕事と生活の調和、少子化対策、男女共同参画3施策をトータルとしてお願いに行く予定であります。3施策について、それぞれの場に合った、あるいはそれぞれの主体に合った施策の工夫をしていただくことができるよう、取組をお願いしていきたいと思っております。また現場の声を聞かせていただき、施策に反映するという対話型の取組を進めていきたいと思っております。
 最後でありますけれども、私としては子供が生命を得て、この日本という国の中で育っていくための環境整備、そして子供たち一人一人の健やかな育ち、確かな育ちをしっかりと応援をしていくこと、またそうした応援を通じて、子供たちが自分の可能性を無限に広げていただくことができるように、そういう思いをしっかりと伝えることができるような、そういうメッセージのある施策を一つずつ打ち出していきたいと考えております。

(以上)