上川内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年9月25日

(平成19年9月25日(火) 9:42~10:00  於:合同庁舎4号館 6階605号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 9月25日、本日の閣議で内閣総辞職を決定いたしました。
 閣議案件は、一般案件が2件、そして国会提出案件が20件、計22件の案件がございました。私の所管案件はございませんでした。一般案件は、いずれも内閣総辞職に関するものでございます。
 私は、8月27日に内閣府特命担当大臣に任命されまして、本日で30日、総辞職に伴いまして職を辞することになりました。この間、大変短い期間ではございましたが、皆様の御協力に対しまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 私は、スタートのときに、少子化対策、男女共同参画、そして青少年の育成、さらに食育という4つの課題を担当することになりまして、内閣府の職制上、組織の中で各省庁と連携をとりながら、子ども家庭省のイメージをしっかり持って仕事に取り組むという方針で、この間臨みました。
 子ども家庭省というイメージでいきますと、特に、子どもは希望の象徴でありますし、社会の宝でございますので、今、大変困難な課題を抱えている時期ではございますが、未来に希望を持てる社会づくりに率先して取り組みたいということで臨んだところでございます。
 そして、とにかく現場主義を徹底していくこと、さらに国民の皆さんと対話をしながら、この国をつくり上げていくという協働の考え方で臨んでまいったところでございます。皆さん物質的には恵まれ幸せな社会ではありますが、心の問題ではいろいろな課題を抱えている。そこで、幸せ感を実感できるような社会づくりということについても目標として目指していたところでございます。
 30日の短い期間ではございましたが、皆様の御協力をいただきまして、2つの視察をいたすことができました。1つは、汐留の「カンガルーム」という資生堂さんの組織において、子育て支援に取り組む企業の実態を、過去からさらに今後へと子育て支援の対策については十全の取り組みをしていただいている前向きな企業の姿勢を見せていただくことができました。
 また、大田区におきましては、「エセナおおた」という男女共同参画のシンボルのような組織でございましたが、そちらの方に伺わせていただきまして、そして現場で生き生きと頑張っていらっしゃる女性の皆さんの活躍に目を見張る思いでございました。
 また、先日は、「愛光女子学園」という女子の少年院を視察いたしまして、これから社会に出ても立派に社会人として成長していっていただける新しい個々のプログラムに則って対策をとっている新しい動きについても、希望を持つきっかけになる視察になったと思っております。
 また、「ライフ経堂店」におきましては、食育という視点で民間の食品関連産業の企業努力ということによって、国全体の食育運動が進展しているということを実感した次第でございます。
 この間、お産の問題で大変厳しい現実に直面し、内閣府の担当大臣として、厚生労働省、その他の省庁とも連携協力をしっかりしていくという必要性を訴え、また、予算、その他につきましても、これから希望の持てる社会になるために、予算の面でも大きなメッセージを出したいという思いで御報告をさせていただいたところでございます。
 少子化関係におきましては、私は、自助、公助、共助というそれぞれの立場ででき得ることにベストを尽くすという必要があるということを痛切に感じておりまして、各施策につきましても、施策のメニューは整ってきていますが、その効果につきましては、より評価をしっかりしながら、施策間の連携と相互の相乗効果を大事にしていくということを、次の大臣には担っていただけたらと思っております。
 ワーク・ライフ・バランスの実現につきましては、少子化のみならず、男女共同参画の観点からも、とりわけ、働き方の改革という意味では大変大事な視点でございますので、秋に向けての取りまとめの努力については、様々な企業や、そして社会の中で活動していらっしゃる方たちの声を聞きながら、専門家の皆様には十分なる審議をしていただき、適切な結論を出していただきたいと強く望んでおります。
 この間、活動しながら、「くるみん」という企業の認証制度について、現在まだ必ずしも多くないわけでありますが、少子化の国民運動としては、くるみん社会の実現ということがこれから大切ではないか。くるみん企業、くるみん家族、あるいは、くるみん地域、社会全体がくるみんという、そうした方向性の中で、明確な視点を持って取り組んでいくことが国民運動の展開において大変大事であると思っております。
 青少年の育成の観点でいきますと、私は、これからの時代は、国際社会の中で活躍していく青少年にはぜひとも頑張っていただきたい。異文化の視点を教育の現場の中にも、また、社会の活動の中にもさらに充実していただきたいと思っております。
 食育につきましては、総合教育という視点が欠かせない、食の持っているたくさんの魅力ある切り口というものをより生かしていくことがこれからの日本の社会の再生のためには大変大事ではないかと思っております。
 そういう意味で、食育は総合教育であるという観点から、子どもの成長に欠かせない大切な視点であるということをさらに強く訴えていく必要があると思っております。そして、とりわけ、フランス等で実施しております味覚教育ということについては、この研究開発も含めまして力を入れていくべきであると思っております。
 男女共同参画につきましては、先ほど申しましたワーク・ライフ・バランスの視点は、これから大事な、国の大きな柱になる考え方になろうかと思います。そういう意味では、国民の皆さんに御理解をいただくための概念、あるいは基本的な考え方については、様々な視点から議論をしていただきながら、同時にそうした考え方をしっかりと国民の皆さんにお伝えすることができるような人材、リーダーの育成ということが不可欠ではないかと考えております。
 また、この間、私自身、性差医療、これは第2次男女共同参画基本計画の10の柱の1つに掲げられていることでございますが、生涯を通じた女性の健康ということについては、産む性としての女性の体の面、あるいは心の面での健康づくりということでございまして、これは男女共同参画の視点のみならず、少子化対策の視点からも大変大事であると思っております。
 そういう意味では、今後、厚生労働省を始め、文部科学省、その他関係省庁としっかり連携を取りながら、総合的に、生まれてからそして亡くなるまでの女性の健康ということについては、性差医療という切り口からしっかりと取り組んでいくことが大切であると考えております。
 それぞれの分野につきましては、1カ月ということでございましたので、そうした視点もしっかりと次の大臣に受け渡しをさせていただきながら、日本全体で希望のある社会の実現のために、私もこれまで以上に全霊を込めて仕事をすることを最後に申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)安倍総理の突然の辞意表明によって30日で任期が終わるという異例の事態については、大臣自身どのように受けとめていらっしゃいますか。
(答)まさに異例の事態ということでございます。30日という大変短い期間ではございましたが、社会は連続して動いているわけでございまして、私自身は、今日まで全力投球で臨んでまいりました。これからも、内閣全体そして新しい内閣のもとで緊張感を持って、引き締まって活動をしていくということを、自民党の方でも、新しい総裁のもとで総力を挙げて取り組むという姿勢を明確にしておりますので、私自身は大変短い期間ではございましたが、内閣自体の継続感ということについては、さらに充実していくものと確信をしております。
(問)今日の夕方、組閣ということなんですけれども、何か関連の連絡とかは大臣のもとへは来ていますか。
(答)ございません。
(問)今日の最後の閣議で涙を流されている大臣もいらっしゃったということだったんですが、閣議の様子は、大臣はどのように受けとめられたかというのを御説明いただければと思うんですけれども。
(答)安倍総理も御体調をおして最後の閣議に臨まれたという大きな決意を各閣僚がしっかりと受けとめたと思っております。全体としては、大変温かい雰囲気でございましたし、また、総理の御決断に対して、この間、空白はありましたけれども、十分にそのことをお一人お一人がそれぞれのお立場で感じていたのではないかということを私自身は強く印象づけられました。
 私も、総理が辞意を表明されるという気持ちの部分をこの間ずっと考え続けて行動してまいりましたので、ある意味では、総辞職の最後の日に一つになったなという思いがございました。
(問)ちょっと重なりますけれども、閣議などで、安倍総理から何か最後の発言みたいなものがあれば御紹介していただきたいのと、福田新総裁に大臣の方から期待されることがあればお聞かせください。
(答)閣議の内容につきましては、私の口から申し上げることができませんので、これは官房長官が明確に御説明なさることだというふうに思います。先ほどは、印象ということでございましたので、私の気持ちを述べさせていただきました。
(問)福田新総裁に大臣の方から期待されることがあれば。
(答)今回、国民の皆さんの意識とそして政治との間にギャップがあったと。そのギャップは何であるのか、そして、どうしてそういうギャップがあるという感じを持たれているのか、ここをよくひもといて、そしてもう一度そういう事態にならないように十分にその対策を講じながら、今、直面している経済あるいは社会、教育、外交、あらゆる国の役割に対して、十分なる説明の上で国民に理解をしていただきながら、一つになってこの困難を乗り越えるということに全力で進んでいただきたいと思っております。
 とりわけ、私が一カ月間所掌しておりました男女共同参画、少子化対策、そして青少年育成と食育の問題につきましては、福田総裁が官房長官時代に男女共同参画の初代特命担当大臣を兼ねられたということがございましたので、そこはあえて申し上げることもなく、こうした問題については日本の国の土台を形成する大事なことでございますので、十分に取り組んでいただけるものと確信をしております。
 ありがとうございました。

(以上)

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