泉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年12月21日

(平成19年12月21日(金) 9:40~9:51  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 今日の閣議で、直接我々の職務にかかわることはございませんでした。
 閣議では、外務大臣から「政府開発援助(ODA)白書2007年版」についてお話がございました。
 それから、閣僚懇に入りまして、科学技術政策担当大臣から「8回目のアジア原子力協力フォーラムの大臣級会合の出席」についてお話がございました。
 閣議に引き続いて開催された犯罪対策閣僚会議において、私から、14日に佐世保市で発生した散弾銃使用殺傷事件を踏まえ、銃砲に係る二つの「総点検」を実施することを報告いたしました。許可を受けた猟銃等とその所持者のすべて、「17万人/30万丁・総点検」のための一斉検査を可及的速やかに実施するとともに、警察庁内にプロジェクトチームを立ち上げ、年度内に「銃砲行政の総点検」を実施すること、そしてこれらの二つの「総点検」を踏まえて、銃器規制の厳格化のための対策を築き上げる旨発言し、総理からも早急に作業を進めるようお話を受けたところであります。
 国家公安委員会としては、今回のような痛ましい事件が二度と起こることがないよう、国民の安全を守り、また、国民の皆様に安心していただけるような、しっかりとした銃器規制の厳格化のための対策を早急に築き上げてまいる決意であります。
 なお、本日、各都道府県警察の銃砲行政の担当者を集めて、今後行うべき内容を細かく説明する予定です。
 もう一つ、これは来年の話になりますが、防災関係でございます。まず1月16日に、内閣府と熱海市の共催で行います「ぼうさいカフェinあたみ」に参加を私自身させていただきまして、熱海市長や地元の方々との意見交換をすることといたしております。
 次は、食品安全に関してでございますが、1月26日に食品安全委員会の主催により、前橋市において「泉大臣と語る食品の安全」という意見交換会を開催いたします。消費者初め関係者の方々の声を聞き、政治に、行政に反映をしてまいりたいと考えておるところでございます。

2.質疑応答

(問)いわゆる許可銃に関する法改正を行う方向で検討するということでしょうか。
(答)「17万人/30万丁・総点検」と「銃砲行政の総点検」、この二つをまず行うことによって、問題点が浮かび上がってくると思っております。衆・参の委員会においてもご意見を頂戴していますので、そのようなことを総合的に考えた上で、法改正が必要となればそれに取り組んでまいります。
  皆さま方からご指摘をいただいているような、例えば、銃の保管や実包の所持の在り方などについても、今のままでよいのか検討していかなければならないと思います。また、現在3年ごとに許可を更新しているわけですが、一部には5年に延ばせという意見がありますし、1年に短縮しろという意見もあるわけですから、このようなことについて議論をしていかなければならないと思っております。
(問)現在、実包は800発まで所持できますが、それ以上に所持することも事実上可能な状況にあります。どのように見直していくお考えでしょうか。
(答)経済産業省の所管する火薬類取締法との関係がありますが、私は今の規制を必ずしも肯定しているわけではありません。今回の事件の被疑者が2,700発所持していたということですので、実包の数をしっかり確認するための方法について議論をし、そして必要があれば経済産業省と相談をさせていただくことになるのではと思っております。
(問)犯罪対策閣僚会議では暴力団対策法改正について言及されましたか。
(答)対立抗争に関する賞揚等の規制の導入、暴力団の代表者等の損害賠償責任の拡大強化等を内容とする暴力団対策法の改正案を次期通常国会に提出すべく、現在警察庁において精力的に作業しているという報告をいたしました。
(問)神奈川県警の現職の警備課長が霊感商法に関与していることが取りざたされていますが、どのように受け止められていますでしょうか。
(答)現在夜を徹して捜査・調査を行っている最中です。まだ具体的な状況は分かっておりませんが、現職の警察官、しかも県警をリードする立場にあった者が、今言われているような霊感商法に加担していたとすれば、これは警察に対する信頼を著しく損なうことですので、私としては大変遺憾であると言わざるを得ないと思います。

(以上)