泉内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年12月18日

(平成19年12月18日(火) 9:32~10:04  於:警察庁18階 第4会議室)

1.発言要旨

 今日の閣議で私どもの業務に直接かかわることはございませんでした。何点か大臣の発言等もございましたし、これを御報告申し上げた上で、自然災害による「犠牲者ゼロ」という我々の取組の状況を御報告し、そして佐世保の事件について御説明申し上げるという段取りで今日は御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、総務大臣から「平成19年版消防白書」について御報告がございました。続いて、官房長官から「平成20年度予算及び平成19年度補正予算編成日程」についてお話がございました。財務大臣からは、この来年度予算についての考え方の御説明がございました。それから、上川少子化対策担当大臣から「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」などについてのお話がございました。環境大臣から、海外出張についての御報告がございました。
 その後、閣僚懇談会に入りまして、私の方から先ほど申し上げたことを御説明いたしました。その前に総理から「社会保障の在り方を検討する国民会議の設置」について御発言がございました。これに関連して、厚生労働大臣と上川少子化対策担当大臣から御趣旨を踏まえて御発言が出たところでございます。
 私から今日特に御報告をさせていただきますのは、「犠牲者ゼロ」ということを目指した取組についてでございます。過去10年の自然災害の犠牲者の要因を分類、整理した上で、どういう手当をしておけば犠牲者を減らすことができただろうか、という作業をやり、早急に取り組むべき施策とは何か、ということを検討したわけであります。
 その中で3つ書いておりますが、1つはやはり子どもが学んでいる、あるいは災害の場合に避難先になる学校施設が、まだ5万棟耐震補強がなされていないという状態です。とりあえず1万棟を目途にしまして、耐震強化をやろうということでございます。
 それから2番目は、これはどの災害でもそうですが、災害時に要援護者の方々をどうやって助け出すか、どういう方々がどんな役割を持って、お一人お一人を助け出すことが大変重要であると幾つかの災害の経験からわかっているわけです。ですから、まずどこにどういう方がいらっしゃるかという情報を共有する福祉部門と実際に救出救助活動を担当する防災部門は情報を共有いたしまして、緊急時にその情報に基づいて速やかに要援護者の方々を救出させていたただく。こうした避難支援プランの全体計画をつくった上で個別計画をつくれば相当犠牲者を減らせるのではないか、という考え方です。
 それから3番目、雪国で雪下ろしができない、お年寄りが屋根に上られた結果、亡くなられるというケースが出ておりまして、高齢者、あるいは限界集落というようなところでは、なかなか雪下ろしを手伝っていただく方がそう容易にお願いできない、あるいはお金を払ってもなかなか手助けを得ることができないという状況が想定されますので、この全体の計画をつくって、約200余りの特別豪雪地帯の市町村の高齢者等が心配なく冬を過ごせるような体制をつくろうと。その際、消防団、自衛隊の方々にも計画づくりの段階から入っていただいて、そして実行を上げられるような計画をつくっていきたい、こういうことでございます。
 今回発表いたしましたものはこの3点ですが、年度末に向けましてさらに中長期的な視点から残されている問題に取り組んでいきたいと考えております。災害における「犠牲者ゼロ」を目指すのは大変な課題でありまして、莫大な費用と長い時間がかかる可能性が実はあるわけです。しかし、そのことで時間を待つわけにもまいりませんので、これから約3カ月余りさらに知恵を絞ってステップをもう一つ上げたい、こんな思いでこれから取り組まさせていただきたいと思っております。
 佐世保の事件につきましては、市民が憩う場所で銃を乱射するという、これまでの日本社会ではあまり考えられなかった事件だと思います。亡くなられたお二人の御冥福をお祈りするとともに、負傷された6人の方には一日も早く立ち直っていただきたい、特に二人のお子さまには、心の痛手が後々まで残らないように元気な姿になっていただきたいと思っております。
 警察庁長官とは事件発生後、電話で対応策を練り、関係者へ指示を出してもらい、報告を受けたりしております。今回の事件には解明されていない部分が数多くありますので、まずはその解明を図ることが第一と考えております。併せて、銃器の許可行政に問題がないか検証するよう警察庁に指示したところです。
 我が国の銃規制は「世界一厳しい」と言われておりますが、それでも更に厳しくする余地が残っていないか、見落としている点・強化すべき点があるのではないか、という思いを持っておりまして、できるだけ早く、直ぐにやるべきことと、少し時間が掛かるので将来に向けて備えるべきことを分けた上で、全力を挙げて議論し、きちんと対応できるように措置していきたいと思っております。
 とり急ぎ、従来4月に実施していた銃砲検査を、サミットがあることで来年1月ないし2月頃に実施するよう既に指示しておりましたが、これをさらに前倒しして、できるならばこの12月にも行いたいと考えております。それから、許可や更新時の審査の在り方についても、もう一度考えてみる必要があります。今回の事件等を踏まえて対処すべきことがないか、検討したいと思います。
 さらに、市民からの情報に対する取扱い方に落ち度がなかったかについても検討したい。情報収集の方策等について、改めて検討したいと思っております。

2.質疑応答

(問)銃の許可についてですが、今回の事件では、市民から容疑者に関する不審情報が寄せられていたということですが、この情報が活かされなかったということなのでしょうか。
(答)まだ確認すべき点がありますが、平成17年4月に、近隣の方から駐在所に情報を頂戴しております。それを受けて、佐世保警察署生活安全課の警察官が通報された方の御家族と面談しているようです。地域の方々の情報を無にしたということではないと思います。
(問)許可を取り消すような理由が見当たらなかったということでしょうか。
(答)そのような状態に至らなかったのではないかと思います。ここは、更に状況が明らかになればはっきりしてくると思います。
(問)生活安全課の捜査員は容疑者本人とも面談したのですか。
(答)その点は、まだ確認しなければならないことが残っております。
(問)通報はその1回でしょうか、それとも複数回そのような対応をしているのでしょうか。
(答)現時点ではお答えするだけの情報を持ち合わせておりません。状況が分かりましたら、またご説明させていただきます。
(問)容疑者は銃の許可を何度も更新しているようですが、許可後の取消しはなかなか難しいのでは、と言う有識者の方がいます。これについてどのようにお考えでしょうか。
(答)許可を更新時に取り消すことには難しい場合があるのかもしれませんが、私としては、厳密に対処すべきであるし、このような事案を踏まえて、従来以上の対応をする必要があると思います。
(問)銃砲検査について、できるところは年内にも行うよう指示したという理解でよろしいのでしょうか。
(答)とりあえず前倒しし、できるところは12月中にも行おうという考え方です。今週の金曜日に銃砲行政の担当官を集めた会合を開催し、そのような場所で徹底を図るということでご理解をいただければと思います。
(問)ブラジルの代理処罰の関係ですが、静岡での事件について現地で判決が出たということで、ブラジルでは初めての判決のようですが、ご所感をお聞かせください。
(答)報道は承知いたしておりますが、正式な発表は12月19日と伺っておりますので、今細かくコメントするのは早いと思います。日本がブラジルに対して国外犯処罰を働きかけてきたということで、有罪判決が言い渡されたのであれば、「逃げ得を許さない」社会正義の実現をみたという点から、大変意義深いことだと思います。
(問)自然災害の「犠牲者ゼロ」のお話ですが、雪の話を結構重点的にやっていらっしゃるなということと、あと目標の状況を区切っていらっしゃるのですが、これについては時期を区切らないと早く進まないということだと思いますが、これだけ細かいところを区切られた理由、大臣の思いはどういうところにあるのですか。
(答)少しの努力で成果を上げ得るということを今回我々が力点を置いたところです。時間的にも5年ぐらいの目標の中で達成していこうと、これを10年、15年とやれば、またいろいろなことが議論に出てくると思いますが、あまり大きなお金をかけないで、これは耐震問題等にはかなりお金はかかりますけれども、それでも大体我々の考える予算を少し増やしていただけるということで、1万棟を耐震化する事など比較的実現できるところにポイントを置いて今回つくらせていただいたわけです。
 今おっしゃったように、少し細切れみたいな感触を持たれるかもしれませんが、決してそういうことではなくて、年度末までに長期的な問題に取り組ませていただくということです。
(問)政府として取り組んでいく目標を挙げたということで、今後各省庁の予算配分にも影響してくるということでしょうか。
(答)それは我々がマニュアルをつくって、これでやっていただくことでお願いできる部分もありますね。雪の問題等について具体的な対応策を練っていただくことは恐らくほとんどお金は要らないだろうと。それから要援護者対策等も、情報をきちんと整理をして、この方はどなたが第一義的にお助けする、第二義的にはこの方がお助けするというようなことですから、大きなお金が要るとは思いません。しかし、必要なお金について、もしどうしてもできない点があれば、これはまた考えなければならないと思います。耐震の問題に一番お金が要ると思います。補正でも2,000億ぐらい組んでいただけると聞いておりますが、そうした必要な分については手当をしていく中で目標を達成したいと、こういうことです。
(問)特に学校の耐震化は、前から区切っていてなかなか進まないのですが、どうやって進めるかということ、あと本当に終わるのか。年金の話ではないですが、どうチェックするのか、大臣はどうお考えですか。
(答)確かに、国が予算をつけても地元負担が難しい点もあります。そこは総務省等とも話をして、きちんと対応できるような問題があれば対応できるようにしてまいりたいと思います。

(以上)

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