増田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年8月27日

(平成19年8月27日(月) 23:14~23:37  於:総務省会見室)

1.発言要旨

 どうも皆さん遅くまでご苦労さまでございます。総務大臣を拝命いたしました増田寛也でございます。大変重要な責務を負うわけでございますが、全力を尽くしたいというふうに思っております。多少、夕方の記者会見と重なる部分があるかもしれませんけれども、総務省は、行政管理、地方行政、情報通信行政と大変広い範囲を担う役所でございます。国民生活に密接に関係する広い業務を扱うと同時に一方でまた、年金の問題などの対応もございます。そういったことで身の引き締まる思いでございますが、誠心誠意職責を果たしていきたいというふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

2.質疑応答

(問)この度は総務大臣就任おめでとうございます。総務大臣就任に当たっての抱負についてお伺いしたいと思いますが、今、おっしゃったように総務省は非常に幅広い業務運営を所管していて、それに加えて、今回、道州制や地域格差の問題も担当されることになるわけですが、特にどういった課題についてまず優先的に取り組んでいきたいとお考えですか。
(答)一言で地方と言われていますが、抱えている問題というのは大変幅広いのですけれども、総理からは、そうした地方の問題全般、特に地域が活性化するような知恵を是非出して実行するようにと、こういう御指示を頂いております。これについての解決をやっていきたいと思っていますが、もちろん、経済産業大臣ですとか、農林水産大臣ですとか、内閣全体で総力を上げて対応をしなければいけない。ですから、総務大臣という立場と同時に、地方全般に対して、各大臣にお願いをすべきところはお願いをし、そして各省の施策を全て動員していただくように、コーディネート等の役割を十分果たしていきたいというふうに思います。それから、総務大臣としての職責と、正式には別に内閣府の担当大臣の方の職責ということになりますが、地方・都市格差是正の担当になっていますが、その内容としては総務大臣の抱えている範囲の仕事と非常にオーバーラップをします。税の問題、今議論されているふるさと納税の問題、地方分権改革の問題、地方財政の問題、全て所管しますので、この中で、どのようにそれぞれ相互関係と優先度を付けてやっていくのか。いずれにしても選挙の民意というのは、今までの地方に対しての政府の取組が不十分であって、もっとしっかりとした取組をしろと、こういう叱咤激励の声だと思いますので、そこのところをどういうふうに考えていくのか、省内でもよく議論をした上で、対応していきたい。改革に対して、私は時計の針を戻すようなことはしてはならないと思っていますので、前に進めていかなければならない。同じであるためには、変わらなければいけない部分はありますから、当然変えていくところは変えていかなければならないというふうに思っていますけれども、結果として総務省の力のみならず、各省の力が内閣全体として発揮されるようリーダー役を務めていきたいと思います。
(問)4月にスタートした地方分権改革推進委員会で、大臣は委員長代理として議論を終始リードしていたわけなんですが、今回、大臣が退任されることで委員会の運営自体が困難になるのではないかという見方もあるんですが、今後の委員会の運営、総務大臣としての委員会への関わり方についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)委員の方については今日辞表を提出したということでありますので、国会同意人事でございますが、早急に後任の人選をしなければいけないと考えています。委員会自体は、大変立派な見識のあるメンバーがおられて委員長のリードの下できちんとした議論を今進めているところでございますので、その内容については、十分に今後も総務大臣の立場として尊重をしていきたいというふうに思っていますが、地方分権担当というのは別に、同じ私が担当することになっていますので、今までと立場は別ですが所管大臣としてより深く関わっていきたい。今までは有識者の立場で分権の議論を他の委員と闘わせてきたわけでありますけれども、今後はより責任が強まるというふうに思っています。そういう思いで分権問題の推進に携わっていきたいと思っています。
(問)衆議院で継続審議になっている放送法等改正案の取扱いなんですが、参議院で民主党が多数を占める中で今後成立が困難ではないかとの見方もありますが、この点についてはどういうふうにお考えでしょうか。
(答)放送法等の一部を改正する法律案については、これまでの国会での審議の様子をきちんと今後把握したいというふうに思いますが、今お話があったように参議院の様子がまったく変わりましたので、そのことによって対応を変える必要があるのかどうかも含めて十分精査をしたい。状況が7月29日で変わったというふうに考えていますので、もう一度そこのところは十分精査をしなければいけないというふうに考えています。
(問)次の臨時国会で民主党など野党が郵政民営化凍結法案を再提出する動きがありますが、それについてはどうお考えでしょうか。
(答)10月スタートということで準備もきちんと進められてきていますので、この10月スタートに向けて粛々と準備を進めていきたい。ただ、臨時国会で民主党も含めた各党の方でどういう対応されるかこの時点でまだわかっていませんが、準備をきちんと進めて10月1日にスムーズなスタートができるようにしていきたいと考えています
(問)今の質問に関連して、10月にも民営化されるわけで、大臣にとっては1ケ月しかないわけですが、10月スタートと同時に民間に比べてこれまでお役所仕事だったということからトラブルか何かが多発した場合、大臣として責任をきちんと負えるとお考えでしょうか。
(答)やはり国民の利便性が損なわれるようなことがあってはならない。むしろ国民益が増えるような形での民営化ということでありますので、私もスタートに向けて特に新会社となるべきところの、いわゆるコンプライアンス、あるいはガバナンスの確立等については、かなり再三にわたりまして会社の方に申し上げてきました。立場は、郵政民営化委員の立場ですので今の立場と違っていますが、そういうことを繰り返し言ってまいりました。したがいまして、そういう準備は会社の方できちんと行っているというふうに考えておりますけども、所管大臣でありますので、なお一層、利便性が損なわれることのないよう、あるいはトラブルのないように大臣としての責任をきちんと果たしていきたいと思います。
(問)地方財政の観点から、北海道夕張市が財政再建を始めておりまして、市民も苦しい生活を強いられたり、役所の運営も非常にタイトになっているようですけれども、このことについてはどのような御所見をお持ちですか。
(答)夕張市については今の事態が生じた原因は様々あると思っていますけれども、今、財政健全化に向けてもう既に敷かれたレールの上で、夕張市としての取り組み、あるいは北海道、それから国としての取組を進めますので、レールの上に乗った取組を今後進めていくべき。それから、また、地域の皆様方のこの問題に対しての危機意識、問題意識が従来とは違った住民の様々な面への参画を呼び起こしている面があると思っていますので、それぞれの立場で役割を今後果たしていくことが地域の住民の皆様方にとっていい方向に向かうきっかけになると思います。6月か7月かに夕張に行ってまいりました。地域の人たち、市長も含めて市役所の人たちのお話を聞いてまいりましたけども、とにかく再生に向けて最大限努力をしていただきたいというふうに思っています。
(問)小泉政権以来の改革路線というのは、今日の地方格差の拡大を招いたと思いますが、この従来の改革路線に対する評価と、それから大臣は時計の針を戻すことはしないとおっしゃいましたが、従来の改革路線を全く修正する余地はないのかどうか、その辺についてのお考えをお聞かせください。
(答)まず、1つは人が替わった、内閣が替わっていますので、政策というのは当然いろいろな変化はあり得ると思っています。それから国民の民意というものをきちんと聞いていく必要があるというふうに思います。小泉改革以来進めてきましたそうした改革についてのきちんとした光と影の部分、双方についての直視をして、それで政策を行っていくことが大事。ですから、個別に様々な要素があると思いますけれど、産業振興の問題ですとか、人口減に対する限界集落の問題ですとか、それから地方が抱えている問題というのは医師の問題もそうです。実に多様であります。所管もそれぞれ政府部内では担当が分かれていますが、もう1度それぞれの責任を持っている部署がそうした問題について、点検をしてみて対応をしていく、そういう国民の声だったんだろうと思います。とにかく人口は極端に今後減るわけでありますので、そういう社会構造が大きく変わっているということを前提に、やはり先程言いましたように同じでいるためにはやっぱり変わらなければいけないということだと思います。変わると言うことに対しては当然、痛みが出てくる場合もありますし、抵抗感もあると思いますけれど、そこをきちんと説明をして進めていかなければいけないものは進めていかなければいけないというふうに思います。
(問)地域の活性化に関して、8月7日に大臣が経済財政諮問会議に提出した地域力再生機構は、今後、地方の三セクの扱いが焦点になっていくと思いますが、総務省として内閣府と共管されるわけですよね、どうハンドリングされるのですか。
(答)その問題については、今まで進めてきたのは大田経済財政政策担当大臣ですので、大田大臣とよく相談しなければならないと思っていますが、三セクは非常に大きな対象だと思っています。ただ、三セクでなくもちろん一般の中小企業が全て対象になるので、総務省としては非常にこの問題は関わり合いがありますが、経済産業省と、それから地方のそういった問題については地方銀行が関わってきてますから、金融庁ですね、そういったところの関係が大きいと思います。地域を再生させるためのエンジン役として、地方銀行それから地方公共団体が果たしている役割は大変大きいですから、そこが様々な不良債権等を抱えている状況はきちんとこの時期に整理しなければならないという認識でいます。
(問)前大臣はNHKに対して受信料2割値下げなど、かなり厳しい対策を求めておられましたけれども、増田大臣はNHKに対してどのようなお考えをお持ちでしょうか。
(答)受信料の問題について、義務化と経営改革、それから値下げ、全体がセットで今後考えていかなければならない話であります。NHKの経営計画が提出されると思いますので、それを見て対応を考えたいというふうに思っています。いずれにしても、経営努力を含めて、国民の理解を得られるよう、きちんとやっていただきたいというふうに思っています。
(問)郵政民営化の話なのですが、民営化を機に民間の銀行などの法制がかかるということで、これまで簡易郵便局の運営受託のかなり対象になってきた町村が受託から降りてくるという形で、結局新たな受託者がみつからずに廃局というか一次閉鎖になったりするところが増えているのですが、民営化に伴う郵便局の減少の問題について、知事の時代から御覧になって、どういうふうにお考えですか。
(答)郵便局ネットワークの水準を維持するというのが国会の附帯決議で書かれていますので、ネットワークの水準は維持していかなければならないというふうに思っていますが、民営化以前の段階でも経営の合理化の過程の中で、簡易郵便局については、ずいぶん今まで整理統合が行われてきているのも事実です。ですから、今、そういった民営化ということよりも、人口が非常に減っているといったようなこともありますし、社会構造が大きく変わってきている中でのネットワークというものは、維持するためにどういう方策が必要なのかというところからやはり考えていかなければならない。ただ単に数だけではなくてですね。岩手もそうですけれども、JAの方も漁協についてもそういったところでネットワークを相当合理化しつつ、ネットワークとしては維持していこうと、こういうことをやっているわけです。ですから、その中身が地域にとって本当に適切な経営努力なのかどうかという観点からやはり見ていかなければいけないのではないかというふうに思います。できる限り国会の附帯決議等を守っていくということでありますが、その上で今言ったような経営努力についても内容を判断していく必要があると思います。
(問)政策のことではないのですが、今回、小沢さんと対決する安倍政権の閣僚になられるわけではないですか。ということで、例えば将来、岩手県から衆議院選挙に出馬するというようなことを考えていらっしゃるかというのが一つと、今回就任に当たって小沢さんには連絡を取られたのでしょうか。
(答)衆議院議員選挙に岩手県から立候補するというつもりはありません。今後ありません。それから、特に小沢先生に連絡するということはしていません。
(問)知事をやられていらっしゃって、非常に地方行政のところは熟知されていらっしゃると思うのですが、そういった観点から、例えば近々の概算要求なり年末の税制改正なり、近々に取り組むべきこと、直さなければいけないことで感じていらっしゃることはありますか。
(答)概算要求はもう事実上今まで走ってきていると思うので、日程的には難しいと思います。ですから年末に向けてだと思うのですが、総務大臣として制度を所管していますから、地方自治法、それから地方税法ですね、そうしたことについて秋から税調との議論が本格化するわけであります。特に法人税の問題等ですね、その中でどういう方向に持っていけばいいのか。これは対財務省だけでなくて、民主党ですね、法律改正になりますから。ですから、そことの関係も考えながら対応していかなければならない。まだこの段階でどういう方向ということをなかなか申し上げられないところがありますけれど、いずれにしても暮れに向けて地方消費税を充実させる。それからやはり地方の税財源を充実させる方向で考えていきたいというふうに思っています。それから、やはり実体経済をもっと良くするようなことを考えていかなければいけないので、これは他の省と連携するようになると思いますけれども。あくまでやはり税は受け身で、現状の中での格差を是正するという話なのですね。産業をうんと振興させないことには地方というのは活性化していかない。これはもう一次産業が主要産業でありますし、過度に公共事業に依存するような体質をどうやって早く切り替えるかが大事だと思います。なかなかこれは難しいことであるのですが、それでも何とかそこのきっかけというか切り口を見つけてプレイヤーは民間ですけれども、民間の方の創意工夫を十二分に発揮できるような土俵作りに専念したいというふうに思っています。
(問)そういう意味で東京問題というのは一つやはり出てくる課題だと思うのですが、それについてはどうお考えですか。
(答)税源の格差と税収格差は、東京問題に最終的に帰すると思います。私は非常に強いところが全体を包み込むような形で、地方自治体がお互いに連帯の精神で地方自治を良くしていくという考え方が大事だなというふうに思います。今もそういう考え方で、例えば分割基準の変更などで東京都も努力をしておられるわけですが、あまりにも税収格差が最近開いてきているということがございますので、この問題についての解決を東京都も含めた議論の中でしていかなければいけないのではないか。これは全国知事会の中でも十分に議論していただきたいなというふうに思っています。総務省は総務省の立場で検討していきたいと思います。
(問)分権委員の辞表は総理に出されたのですか。
(答)形はそうなりますね。任命権者が総理大臣ですので。
(問)雇用対策等は所管外だと思うんですが、最低賃金の話を大臣が随分されていましたが、自民党に比べて、民主党、他の野党の最低賃金の引上げに対する考え方はより上ですよね。かなり開きがあるのですが、地方の実態から見てその辺の状況は強く出ていますか。
(答)地方でのそうした面、特に若者の人たちなどの労働条件等を考えますと、やはりそういったことが大きく雇用問題等に影響していると思います。これは、経済の活力をどういうふうに発揮するかの問題にかかってくるので、具体的にどういう対応するのか、総務大臣としては今この場で申し上げるような問題ではなく、やはり担当する大臣の下できちんと検討していただきたいと思います。
(問)情報通信関連なのですけれども、前任の菅大臣は就任時の会見で、国際競争力の強化ということを高らかにアピールされたのですが、増田大臣は、まずどこに手を付けたいとお考えでしょうか。
(答)国際競争力の強化は大変大事だと思いますね。また、これから担当局から説明を聞きたいと思いますが、そうしたことを実現するための新しい組織を作るなり何なりして国際競争力を高めることをしたいというのは総務省の方針になっているようですので、その方向性はやはりそのとおりだというふうに思います。
(問)ほかよろしいでしょうか。どうもありがとうございます。
(答)またいろいろお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。

(以上)

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