岸田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年7月25日

(平成20年7月25日(金) 10:55~11:20  於:中央合同庁舎4号館819号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議では、一般案件が2件、配布が1件ございました。
 今日は、私のほうから3つございます。
 まず最初が、これはお手元に資料をお配りしていると思いますが、沖縄県における認可外保育施設に対する支援策を決定しましたので、御報告いたします。
 沖縄県における保育所の待機児童については、深刻な問題であり、早期の解決が望まれておりました。このため、沖縄担当大臣といたしまして、待機児童の解消を図るべく、県において今後3年間、集中して認可化を推進するための特別な措置を行うこととしました。
 具体的な方策の柱としては、1つ目に、今年度までの倍のペースで認可外保育施設を認可化する計画を県が策定し、今後3年間で3,000人規模の保育児童の定員増を実現いたします。2つ目に、併せてこのために必要な調査や認可外保育施設の質の向上を図るための研究等を実施いたします。こうした方策を具体的な中身としております。
 予算につきましては、沖縄特別振興対策調整費を活用し、3年間にわたる10億円規模の事業費を予定しています。具体的には、今年度中に沖縄県に対し基金造成費の補助を行い、これを活用して、県や市町村において待機児童の解消に向けて集中的に取り組んでいただくことにより、現在1,800人余りの待機児童がおられると聞いておりますが、この1,800人の待機児童を着実に解消していきたいと考えております。
 詳細につきましては、沖縄振興局にお問い合わせください。
 2つ目ですが、本日の閣議後、消費者政策会議を開催し、平成17年に策定した消費者基本計画の検証・評価・監視を実施し、現在行っている消費者行政全体の枠組みの見直しを踏まえ、同計画を見直すことを決定しました。また、先般取りまとめました生活安心プロジェクトのこれまでの取組と今後の展開について報告し、盛り込まれた基本的施策の着実な実施を各閣僚にお願いいたしました。
 詳細につきましては、国民生活局までお問い合わせください。
 3つ目ですが、これはお手元に資料を配っていると思います。本日から「先端医療開発特区」の公募を開始することといたしました。この「先端医療開発特区」は、革新的技術特区、いわゆるスーパー特区の第1弾として実施するものであります。
 具体的には、関係府省が一体となってiPS細胞応用や再生医療、革新的な医療機器の開発等の重点分野において、産学官の研究者グループが行うプロジェクトを公募し、平成20年度から試行的に支援を行うこととしています。公募に当たっては、内閣府にワンストップ窓口を設置し、本日より公募を開始して9月12日に公募締切、9月下旬に評価を行い、10月上旬に採択を決定する予定です。
 詳細につきましては、科学技術政策・イノベーション担当までお問い合わせください。
 私のほうからは以上3点です。

2.質疑応答

(問)沖縄の認可外保育施設、これは沖縄特別振興対策調整費に新たに10億円を付け加える感じになるのでしょうか。それともその調整費は例年どおりの中でということでしょうか。
(答)本年度の調整費の中から、それだけ予算を割いて行うということです。年度途中ではありますが、本年度の予算の中から充当して事業を実施する、そういった形です。
(問)総額、ちなみにお幾らなのでしょうか。
(答)調整費全体は50億です。
(問)今日、御報告され了承を受けたアクションプランですけれども、これへの大臣自身の評価と、あと今日の会議の中で総理からどういった言葉があったのかをお願いします。
(答)アクションプランの評価ですが、アクションプランにつきましては、まず生活安心プロジェクトを、昨年11月に総理の指示を受けて立ち上げたわけですが、「緊急に講ずる具体的な施策」を取りまとめ、「4つの国民運動」を実施し、そして国民生活審議会におきまして「行政の総点検」ということで意見を取りまとめていただいた、こういった段取りで順次実施してきました。そしてそれと並行して、消費者行政推進会議等でも、消費者行政の組織・あり方について御議論をいただきました。そうした意見も踏まえながら、今後の工程表を取りまとめた、これがこのアクションプランの有り様であります。
 このアクションプランの中核は、来年度、消費者庁という新しい組織を作る、新しい消費者行政体制を作っていく、これが最も大きなポイントだと思っていますが、このアクションプランの中身においては、消費者庁の設置と併せて、組織改革・行政改革だけではなくして、公務員の意識改革のためのプログラムを設定する、様々な審議会等において生活者・消費者を代表する委員の選定について割合の目標を設定する、消費者問題だけではなくして、「働く」関係や行政サービスの関連についても統括情報窓口を置く、「食品危害情報総括官」制度の対象分野を拡充する、国民生活審議会の下に「消費者安全に関する検討委員会」を設置する、円卓会議という新しい会議を立ち上げる、こういった項目もアクションプランの中には含まれています。消費者行政の見直しのみならず、消費者にかかわる、国民生活にかかわる幅広い内容をアクションプランの中に盛り込むことができたと考えています。
 現在、福田内閣において進めている消費者行政の一元化・見直しの議論と併せてこのアクションプランを実行することによって、消費者・生活者の視点から国民の安心・安全を考える、しっかりとした体制づくりに資することになると考えています。
 総理の発言ですが、消費者行政の強化はこの内閣の最重要課題の一つである、そして政府全体として取り組んでいく必要がある、全省庁が国民本位の行政へと転換して、国民の声に応えていかなければならない、ぜひしっかりとした体制を整備していただきたい、こうした発言があり、併せて生活安心プロジェクトを着実に推進して、国民本位の行政の実現に向け努力していただきたい、こうした発言がございました。
(問)今回のプロジェクトの指示のときに、総理は、行政のあり方自体を国民本位なものに、生産者から消費者に抜本的に転換すると仰ったのですけれども、このプロジェクトでそれが実現可能だと大臣はお考えでしょうか。
(答)消費者・生活者の視点に立った、消費者を主役とする行政のあり方というのは、やはり国民生活、社会全体がどんどんと変化していきますので、これさえ行えば完璧にできる、完璧に対応が終わった、答えが出たというものではないと思っています。やはり時代の変化をしっかりと受け止めながら、絶えず行政が努力をしていかなければいけない、こうした課題だと認識をしています。
 ただ、総理の強い決意の下に、消費者行政における新しい組織を作っていこうとし、そして今回のアクションプランをまとめたということ、これは現状において画期的な第一歩を踏み出すことにはなると考えています。
(問)全く別件で、消費者物価指数が15年ぶりの大幅な上昇を示したようです。特に食品価格や原油高が大きく影響しているということで、直接の所掌は大田大臣だとは思いますが、国民生活のダメージや影響という観点から、大臣自身はどういうふうに受けとめられているか、それから今後の対応についてどういう私見をお持ちかということをお伺いできますでしょうか。
(答)国民生活にとって、こうした生活必需品の物価というものは、大変大きな影響を与える大きな要素であると認識をしています。現在の物価の状況が国民生活にどのような影響を与えるのか、これにつきましては大きな関心を持って注目していかなければいけないと思っています。内閣府、そして私の所掌である国民生活の分野におきましても、国民生活モニター制度等、こうした実情を把握する様々なシステムがあります。そういった制度を活用して、物価の動向が国民生活にどのような影響を与えているのか、しっかりと把握をしていかなければいけないと思っています。さまざまなツールを使って、物価の国民生活に対する影響について、実態把握に努めたいと考えています。
(問)沖縄の認可外保育園の件ですけれども、3年間で10億とありますが、国の負担は8億でよろしいでしょうか。
(答)基金を県に作っていただき、それに対して資金を提供するわけですが、国が8億、県が1億、そして市町村1億、この割合だということです。
(問)今の件で関連して、待機児童の問題というのは沖縄でかなり深刻な問題ですけれども、担当大臣としてこの問題をどう認識しているか、また、今後、今回の支援策も含めてどういった手が打てるかという認識についてお聞かせください。
(答)まず、沖縄における待機児童の問題、そして保育施設の有り様は大変深刻な状況にあり、そして大変重要な課題だと思っています。全国と比べましても、認可保育所に通う児童の割合は大変低いという現状にありますし、また待機児童の割合は全国と比較して逆に非常に高いという状況にあります。全国との比較においても、沖縄の実情は大変深刻に受け止めなければいけない、そのように認識をしております。
 その中にありまして、この問題に対する国の支援については、各方面からいろいろな要望を受けてきました。問題を深刻に受け止め、また各方面からの様々な意見をしっかり受け止めた上で、年度途中ではありますが、この時期に思い切って国としても支援策を打ち出したものであります。
 これによりまして、3年間で3,000人の認可保育施設の定員増を目指すわけですが、現在、待機児童が1,800名という状況にあります。もちろん潜在的な待機児童もおられるでしょうし、今後新たに要望も増えるかもしれませんが、現状1,800人に対して3年間で3,000人の定員を増やすということで今回施策を打ち出しましたので、待機児童ゼロに向けて、大きく歩み出せるのではないかと期待しております。
(問)消費者庁の話ですけれども、食品安全委員会を消費者庁の傘下に入れずに、内閣府に留めるということに対して、消費者団体などから消費者の視点が反映されないのではないかという指摘が出ています。また、食品トレーサビリティーの制度を新法を使って導入するというのも、今のところ検討中というふうに伺っていますが、進捗状況としては、消費者団体から見るとやや進んでいないという指摘があるのですが、それについて大臣はどのようにお考えですか。
(答)まず、食品安全委員会につきましては、今、消費者団体からいろいろな意見があるという御指摘がありましたが、消費者団体の中にも様々な意見があり、消費者庁の中に置くべきだという意見もある一方で、それは独立した組織にすべきだという意見、これは消費者団体の中にもあるというふうに認識をしています。そして、関係者の中に様々な意見があるとはずだから、これをしっかり聞くようにという総理の指示がありましたので、しっかりと聞きながら検討を続けてきたところです。
 そして、まず現状の食品安全委員会のあり様につきましては、リスク評価とリスクコミュニケーション、2つの大きな役割を担っているわけですが、現状のままで良いという意見は、どちらの立場にあっても少なかったと思っています。やはり食品安全委員会として、しっかりとしたリスクコミュニケーション等役割を果たすべく、いろいろと改善を図るべきではないか、立場を超えてそういった意見が強かったと認識をしております。
 そういった中にあって、我々としては、まずは消費者庁が食品安全基本法に基づいて、食品安全管理の司令塔としての役割を果たす、基本的な方針を消費者庁が作り、そしてそれに基づいて、リスク管理をする厚生労働省あるいは農林水産省、そして、リスク評価とリスクコミュニケーションをする食品安全委員会、こういった役所がそれぞれ活動するというような体制を考え、提示をさせていただきました。
 そして加えて、これは総理の判断ではありますが、食品安全委員会と消費者庁、共に同じ大臣が所掌するという体制を提案させていただいたところです。こういった体制で、様々な意見がある中にあって、食品安全委員会の科学的中立性を重視する意見と、一方で食品安全委員会も含めて、食品の安全管理について消費者の視点をしっかりと取り入れてもらいたいという意見と、この2つをしっかり両立させる体制にできるのではないかということで提案をさせていただいたところです。ぜひこの2つの点、食品安全委員会の科学的中立性の要請と、そして消費者の食品安全に対する要望にしっかり応えるという課題と、この2つを両立させるためにしっかりとした体制をつくっていきたい、そのように思っています。
 そしてもう1つ、トレーサビリティーの話ですが、トレーサビリティーについては平成15年に食品安全基本法が制定されて、安全確保の第一義的な責任は事業者が負うということが定められております。国等においては、事業者支援等を総合的に講ずるということが、この法律において定められたところです。こうした枠組みの下に、関係省庁において安全確保のための諸施策が講じられているところですが、このアクションプランにおきましても、厚生労働省あるいは農林水産省がこういった枠組みにおいて引き続き努力をするということを盛り込ませていただきました。厚生労働省において、現状の枠組みをしっかりと実施し、そして農林水産省においては事業者に対してその取組がどうなのか、しっかりと確認をさせていただく、その確認の下にやるべきことがあれば、更にその対策を講じていく、こうした今後の取組のあり方、あるいは工程等についてまとめさせていただいたのが、今回のアクションプランだと思っています。
 今までの基本的な考え方をしっかりと守りながら、なおかつ、引き続き時代の変化の中でやるべきことがないのか、実態把握と更なる対策の検討について盛り込んだということでありますので、アクションプラン、これはそういった考え方にあるということを、多くの国民の皆さんに理解し、評価していただかなければいけない、そのように思っていま
(問)食品安全委員会の独立性で、農水省と厚労省の職員が事務局に出向されていることで、独立性が担保されていないという指摘がありますが。
(答)それは組織の話ではなくて、人事の話だと思います。
(問)人事の話について、大臣は今後、どのようにしたほうが良いとお考えでしょうか。
(答)新しい体制ができたならば、やはり人事も含めて、先ほど言いました考え方が貫徹されるように考えていかなければいけないと思いますが、それは新しい体制での所管の大臣が考えることだと思いますし、現状は泉食品安全担当大臣が所管されていますので、泉大臣が考えられることだと思っています。
(問)出向の職員を減らすというようなこともありますか。
(答)これは、現に所管されている大臣がおられますので、所管大臣に考えていただくことだと思っています。

(以上)

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