岸田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年6月17日

(平成20年6月17日(火) 9:53~10:06  於:合同庁舎4号館8階 819号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 まず初めに、去る6月14日に発生した、平成20年岩手・宮城内陸地震でお亡くなりになった方々に心より御冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。私も政府の一員として、復興・復旧の一助となるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 本日の閣議では、一般案件が1件、国会提出案件が24件、政令が3件、配布が1件ありました。
 お手元の資料のとおり、私から3つございます。
 1つ目は、本日の閣議において、福田総理より宇宙開発担当大臣をお願いしたいとの話があり、閣議後に宇宙開発担当大臣を拝命いたしました。宇宙開発担当大臣は、宇宙基本法に基づいて、内閣に新たに設置される宇宙開発戦略本部の副本部長を務める重責であり、我が国の宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために、尽力してまいります。まずは、宇宙基本法の施行に向け、必要な準備をいたします。
 詳細は、内閣官房副長官補室にお問い合わせください。
 2つ目ですが、本日の閣議において、6月15日に行われたG8科学技術大臣会合の結果について報告をいたしました。同会合は、G8として初めて開催した科学技術大臣会合であり、G8を含む15カ国及びEUの大臣等と精力的に議論をいたしました。会合においては、低炭素社会の実現に向けた研究開発を強化し、国際協力を進めるための情報共有を進めることで意見が一致をいたしました。また、アフリカ等の発展のために開発途上国自身の主体性を尊重した協力、人材開発を強化することで意見が一致しました。さらに、大規模研究施設の国際協力をより一層進めるために、作業部会を設置することといたしました。会合の成果を踏まえ、北海道洞爺湖サミットにおいて、地球規模課題の解決に科学技術が果たす役割等について一層の議論が進められることを期待しています。また、第2回目の会合を、来年、サミット開催国であるイタリアで行うこととなりました。
 3つ目ですが、本日の閣議において、6月15日に行われましたスペースシャトル「ディスカバリー号」の帰還について、発言をいたしました。帰還成功について喜びの気持ちをお伝えするとともに、宇宙科学政策の観点からは日本の大型研究インフラが宇宙空間に完成し、ライフサイエンス、材料技術などの重要な科学技術分野で革新的な研究成果を生み出す環境が整ったという大きな意義がある旨、発言いたしました。
 以上、2件の詳細は、科学技術政策・イノベーション担当までお問い合わせください。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)宇宙開発担当大臣、初代の大臣に任命されたわけですけれども、改めて意気込みといいますか、どういうところに一番力を尽くしていきたいかをお聞かせいただければ。
(答)宇宙開発担当大臣は、我が国の宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために努力をしなければならないわけですが、宇宙開発は、我が国の科学技術という面においても、また科学技術の社会への還元などさまざまな可能性においても、大変大きな期待がかかる分野と認識しております。この分野において、施策を総合的かつ計画的に推進するために働かなければいけない、これは非常に重責だと感じております。宇宙基本法という法律に基づいて、大臣が設置されることになったわけでありますが、法律の趣旨にも則って、しっかりと責任を果たしていきたいと考えています。
(問)関連ですが、現在、日本の宇宙開発のどういうところが良くて、どういうところが問題があると認識されていらっしゃるか、お考えをお聞かせください。
(答)我が国においては、従来から宇宙開発についてさまざまな研究が行われ、関係者が努力をしてきました。研究面での成果をやはり具体的な形、社会への還元といった成果につなげるという面において、もっと努力するべきではないか、もっと大きな成果が期待できるのではないか、こういった指摘があることは認識をしています。ぜひ、さまざまな関係者の努力、研究を具体的な成果につなげられるように、更に努力をしなければいけないのではないか、より力を入れる必要があるのではないかと考えています。
(問)担当される分野がかなり多くなると思うのですけれども、こういった点についてはどういうふうに感じられますか。
(答)内閣府特命担当大臣として、あるいは内閣官房の担当大臣として、さまざまな分野を担当しております。それぞれ重要な課題でありますが、こうした多くの課題を担当しなければいけないということは、今の日本の現状が、さまざまな課題、多くの課題を抱えていることを意味します。さまざまな重要な課題を抱えている現実に対応するために、担当大臣が設けられるわけですので、こうした日本の実情をしっかり踏まえて、現実的かつ具体的に対応できるよう努力しなければいけないと感じています。
(問)総理からは、今回の拝命に当たって何か具体的な指示といいますか、お言葉というのはあったのでしょうか。
(答)具体的に指示等はございませんでした。
(問)都合、合わせて大臣は幾つの担当ということになったのでしょうか。
(答)肩書きからいきますと、内閣府特命担当大臣としましては、沖縄及び北方対策担当、科学技術政策担当、国民生活担当、そして規制改革担当という4つであります。そして内閣官房の担当大臣としましては、消費者行政推進担当大臣と今回の宇宙開発担当大臣、この2つであります。
(問)合わせて6つということですね。
(答)肩書きとしては6つですが、内容については、国民生活担当としての所管分野などでは幅広くありますし、科学技術政策担当の中にもIT政策もあれば、知的財産もあれば、あるいは原子力政策もありますので、肩書きとしては今申し上げたとおりですが、内容を見るとその中がまた細分化されております。
(問)今年は、ギョーザの問題もありまして、いわば食卓から宇宙までカバーするということになりますが、何か御苦労があればお話しいただきたいんですけれども。
(答)食卓から宇宙まで、本当に幅広い分野を担当させていただくことになり、大変大きな責任を感じておりますが、内容が多岐にわたっておりますので、頭の整理や頭の切り替えには多少苦労する場面があったと感じております。忙しさという面ではどの大臣も忙しいのでしょうが、内容が多岐にわたっているということで、頭の整理、頭の切り替え、このあたりで少し苦労する点があるということを感じています。
(問)今後、宇宙開発の担当の検討は内閣官房でやっていくという形になるのでしょうか。
(答)施行が公布の日から3カ月を超えない範囲でということですので、施行日が未定ですが、宇宙開発戦略本部令の準備や事務体制の確立というような準備を進めていかなければいけないと思います。具体的には、内閣官房で行うことになります。
(問)G8の議長総括について、何か今日の閣議で首相のほうから次回のサミットに向けた言及などはありましたでしょうか。
(答)G8科学技術大臣会合の議長総括について、総理からは特段それに触れられた発言はございませんでした。

(以上)