岸田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成20年6月10日

(平成20年6月10日(火) 9:32~9:43  於:中央合同庁舎4号館819号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件が23件、法律の公布が4件、政令が3件ありました。
 今日は私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)沖縄県議選ですけれども、与党が過半数割れとなりましたけれども、そのことについての大臣の受け止めをお願いします。
(答)今回の県議選の結果につきましては、さまざまな事情が重なっての結果だと考えておりますが、選挙の結果につきましては真摯に受け止めることが必要だと考えます。
 いずれにしましても、私の立場から言いますと、引き続きまして、沖縄県を始め地元の関係者の皆様方と連携しながら、また、さまざまな御意見をしっかりと承りながら、沖縄の自立型経済の構築に向けて一層努力をしていかなければいけないと考えています。
(問)さまざまな事情ということですけれども、敗北に至った理由というのはどの辺が大きかったというふうにお考えでしょうか。
(答)報道等によりますと、国政におけるさまざまな課題も影響したのではないかというようなことも言われていますが、地方選挙でありますので、それぞれの地域の事情ですとか、選挙区事情もあったのだと思います。そうしたさまざまな要素が重なって、こうした結果になったものと受け止めています。
(問)後期高齢者医療制度の影響についてはどのように考えられるでしょうか。
(答)そうした課題も影響したと言われていることは認識をしております。それも含めてさまざまな要因が重なっての結果だと思っています。
(問)県議会の野党は、普天間の移設について、県外移設をすべきだというふうに主張している方がかなり多いんですけれども、移設のスケジュールへの影響については、大臣としてはどのようにお考えですか。影響があるかどうか。
(答)普天間飛行場の移設の問題、在日米軍再編に関する措置については、政府として平成18年5月30日の閣議決定に基づき、地元の理解と協力を得ながら着実に実施していくということだと思っております。今回の選挙の結果等がこうした方針に影響があるものなのかどうか、これは注視していきたいと思っております。
(問)今週末いよいよG8科学技術大臣会合が開かれますが、改めて意気込みをお聞かせください。
(答)まず、今回のG8科学技術大臣会合ですが、科学技術というテーマで行われるG8の大臣会合としては初めての会議でありまして、科学技術大臣がG8を含めて15カ国とEUから集まるわけです。これだけの大臣クラスが一堂に会すること、これは大変大きな意義があると思っております。ぜひ、地球温暖化、感染症を始め、地球規模の課題に科学技術が果たす大きな役割について確認をし、共通認識を持ちたいと思いますし、意見交換、情報交換をしっかりやりたいと思っています。また、各国が科学技術において今日まで取り組んできたさまざまな経験や成果を確認、共有できたらよいなと思っております。
 いずれにしましても、この会議の成果を7月の北海道洞爺湖サミットにつなげられるように、しっかりとした議論をしたいと考えています。
(問)サミットにつなげられるようにということなのですけれども、具体的に何かプランはあるのでしょうか。例えばお金を出すとかそういったことはお考えでしょうか。
(答)お金云々の話は今のところ想定はしておりませんが、科学技術の果たす環境等の地球規模の課題に対する役割、あるいは開発途上国とG8諸国との科学技術を通じての協力関係ですとか、それから、昨今、科学技術の進展で、研究施設が大変巨額化している中で、どういった協力ができるのか、大規模研究施設等を通じた協力のあり方、こういったことを議論していきたいと思いますが、こうしたテーマはいずれもG8で議論される課題に具体的に直接つながる課題だと思っていますので、できるだけ具体的な成果を科学技術大臣会合で詰めて、それをG8サミットにつなげていきたい、そのように思っています。
(問)甘利経産大臣がイノベーションに関して、官民合同のファンドをつくることについて首相と昨日会談されて、首相から指示を頂いたようなのですけれども、岸田大臣所管のイノベーション担当の部署として、官民合同ファンドにどのように関わっていくのか、関わることがあればどのような部分で関わっていくのか教えていただきたいのですけれども。
(答)甘利大臣の提案については詳細をまだ承知しておりませんが、官民合同のファンドということですと、イノベーションの分野におきまして産学官の連携が重要であるということ、これは言うまでもないことであります。資金面においても連携が必要でありますし、加えて、機動的な対応が必要だということを考えますと、こうしたさまざまな工夫は大変重要だと思います。
 イノベーション、革新的な技術ということで言いますと、革新的技術推進費といった考え方を総合科学技術会議で現在議論をしております。さまざまな仕掛けを通じまして、官民の連携、産学官の連携を推進し、そしてイノベーション、革新的技術分野においてもしっかりとした成果を上げ、我が国の国際競争力増強につなげていかなければいけないと思っております。
(問)消費者行政でお聞きしたいのですが、市民団体の「ユニカねっと」という団体が昨日声明を出しまして、法律の権限の共管について、消費者庁が補完的、例外的に勧告するというようなことになってしまうと、責任があまり明確化されないのではないか、あまり共管が広がらない方がいいというようなことを懸念として示されているのですけれども、それについて大臣はどのようにお考えですか。
(答)現在、新しくできる消費者行政の司令塔である消費者庁と関係者庁との間で、今後どのような連携体制、協力体制を築いていくのか、そういったルールづくり、あるいは法律の所管の問題等々を議論しているところです。法律の問題にしましても、具体的に、現実的に機能する体制をつくらなければいけないということで、丁寧にきめ細かく議論をしているところです。二重行政になってもいけないと思いますし、責任が明確化されないということになってもいけません。さまざまな御意見を参考にさせていただきながら、しっかりとしたきめ細かな議論を行い、詰めていきたいと思っています。

(以上)