渡辺内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年1月26日

(平成19年1月26日(金) 9:42~9:58  於:内閣府 522号室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議は、一般案件、国会提出案件がございました。
 私の方は、閣議決定事項ではございませんが、かねて皆様に報告しております道州制ビジョン懇談会の設置について、御報告申し上げます。
 道州制ビジョン懇談会を今月中に立ち上げたいと、かねて申し上げてまいりましたが、そのメンバーが決まりました。メンバー表はいっていますか、ごらんのとおりでございます。ビジョン懇と同時に道州制協議会というのも立ち上げたいと考えております。これもメンバー表がいっているかと思いますが、こちらの方は各地域で、もう既に道州制のオピニオンリーダー的な立場で活躍しておられる皆様に御参画をいただいております。本日確定をいたしましたので、御報告をさせていただきます。
 ビジョン懇の方は、2月に第1回の会合を開催する予定になっております。国民の理解がまだ深まっていない状況でございますので、このビジョン懇や協議会を通じて大いにPRを図ってまいりたいと考えております。3年を目途に、道州制の明確なビジョンを打ち出す予定になっております。詳細については、内閣官房副長官補室に、坂さんの方にお問い合わせをいただきたいと思います。
 次に、地域活性化ナビゲーターの報告をさせていただきます。
 まず、かねて申し上げていたように、今年度中に熊本それから宮城に、ナビゲーターを派遣をいたします。熊本会場の方は、富士川一裕さん、この方は熊本まちなみトラスト事務局長をやっておられます。宮城会場は、清水慎一さん、JTBの常務さんであります。それぞれの会場に、政府の方からもかなりの人数が参りまして、いろんな御相談、御質問にお答えをさせていただく予定になっております。
 それぞれの地域に埋もれた宝物がたくさんあるんですね。したがって、こういう宝物の掘り起こしを、いかに上手にやっていくかと。頑張り過ぎてへろへろになって、夕張市みたいにならないように、失敗事例も含めて抱負なデータベースを蓄積をいたしておりますので、そういったもの、つまり「埋もれた宝物掘り起こし伝道師」とでも言うんでしょうか、そういう感じで、このナビゲーターを活用していただければと思います。
 大体、民間から200名以上、さらに国の職員を含めますと、総勢600名以上の登録が見込まれております。この数は、もうちょっとふえるかもしれませんね。例えば「観光カリスマ」などと言われる人たちは、当然このナビゲーターの一角を担っていただくことになろうかと思います。
 私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)道州制ビジョンの方なんですけれども、開催スケジュールで「2月」となっているんですが、もうちょっと細かい日にちがわかっていたら教えていただきたいのと、あと協議会の方は、これはいつごろに開催して、どういうような形でやっていくんでしょうか。
(答)場合によっては一緒にやることも考えております。懇談会と協議会とですね。大体ペースとしては、月一で考えております。19年度中、ですから来年度中にも、論点整理としての中間報告は行いたいと考えております。
(問)初会合は2月に開催と、もうちょっと……
(答)2月のスケジュール、ちょっとまだ固まっておりません。固まりましたら、御報告いたします。
(問)あと懇談会メンバーの人選なんですが、どういうようなねらいで、こういうメンバーにされたのかということについては。
(答)懇談会のメンバーは、いろいろな方の御意見を聞きまして、専門にこの問題を研究しておられる方、それから国民の理解が深まっていないという実情をかんがみれば、ごくごく一般的な認識をお持ちの方、各種取りそろえてお入りをいただいたということでございます。
(問)この懇談会と協議会ですが、先ほど性格を若干御説明いただいたんですが、もう少し、そのそれぞれの役割分担について詳しく御説明いただきたいなと思います。
(答)ビジョン懇の方は、まさにビジョンを打ち出す3年を目途に、ビジョンを打ち出すビジョン部隊なんですね。協議会の方は、もう既に相当各地域で、この問題の国民運動的なものを展開しておられる方々でありますから、引き続き、そういった運動をPRもかねて展開をしていただきたい。ぜひ、その運動の過程でいろんな見識をお持ちでしょうから、ビジョン懇の皆様方と一緒に議論をしていただきたいと、そういうような感じでございます。
(問)要するに、地域での議論もしてもらうし、それをまた東京へ持ってきてということもあるわけですね。
(答)そういうことです。
(問)それは当然……
(答)フィードバックもしていただくということですね。
(問)これもやはり大臣の私的な諮問機関……。
(答)制度的にどういう位置づけか、ちょっと後ほど事務方に聞いていただきたいと思いますけれども。
(問)ビジョン懇が策定するその報告と、あと政府が策定しようとする道州制ビジョンですけれども、この関係といいますか、中間報告をビジョンに反映させるという形になるんでしょうか。
(答)ですから、ビジョン懇は私の私的な懇談会でありますから、そこでいろいろなビジョンを出してもらいまして、それを中間報告をし、政府の方とも相乗作用で、いろいろ意見交換もやる場面も、いずれ出てこようかと思います。いずれにしても、問題が相当、壮大なスケールの問題でありますから、これはその私的ビジョン懇のビジョンが、そっくりそのまま国のプランになるとは申し上げませんけれども、いずれにしても、国民の皆さんの理解を深めていくことも極めて大事なことでありますから、このビジョン懇のいろいろな提案や思い描くプランが、相当いい方向で議論が展開されていければいいなと思っております。
(問)別件なんですけれども、昨日、自民党の行革本部の方で、中央省庁改革委員会というのが設置されました。中央省庁の再編についての議論をすると。以前にもございましたけれども、そういった具体的な動きが党の方で出てきている中で、政府側として、この問題についてどのように対応していくお考えでしょうか。
(答)特に総理、官房長官から具体的な指示は受けておりません。党は党で、こうした問題についての認識をお持ちになって、行革本部でおやりになると思います。
 いずれにしても、この省庁再々編の話というのは、前にも申し上げたかもしれませんが、いきなり組織論から入るのではなくて、いろんな機能から考えていって、場合によってはかぶっている機能もあるかもしれませんからね。ですから、それは効率的でない、合理的でないというところも、省庁再編から随分時間がたっていますから出てくると思うんですね。ですから、当然その行政改革や分権改革をやる過程で、避けて通れない話だと思っております。
 私の担当しております先ほどの道州制ビジョンをつくるに当たっては、当然これは中央省庁の再々編という問題も、これはその中の一部の話になってくるわけですね。ですから、今、安倍改革がやっておりますことは、ばらばらにやっているわけでは全くなくて、地方分権改革も行政改革、公務員制度改革も、道州制ビジョンも、全く相互関連をしながら進んでいると、そういうことが言えるのではないでしょうか。
(問)それとまた全然話が違うんですけれども、民主党の角田参院副議長が、選挙費用の問題で、やめるやめないということで党側ともめて、まだ決着がついていないような状況ですが、どのようにごらんになっていますか。
(答)ちょっと私、新聞報道でしか、この問題よくわかっておりませんので、論評は控えておきます。
(問)先週、官房長官とお会いになられた際に、内閣としてのリーダーシップ、あと威厳というものが必要だと―威令ですか、すみません。もう少し具体的に大臣のイメージとして、どのような方向性を打ち出していくか、その手法としてどういうものが必要だというふうにお考えかということをお伺いしたいんですけれども。
(答)それは別に、私が官房長官に進言したとかいうことではなくて、私の思いを述べただけでございますけれども、官房長官に伝えたという意味じゃないですよ。
 やはり総理の威令が行われるということが大事だと思うんですね。つまり、総理が正しい権力の使い方をおやりになると。つまり、その権力に基づいたリーダーシップを発揮をされるということが、総理の威令が行われると私は理解しておりますので、そういうことがきちんと行われるようになれば、安倍内閣の指導力、リーダーシップというものがはっきり国民に見えてきて、ついででありますけれども、支持率も上昇するんじゃないでしょうかという趣旨で申し上げたのでございます。
(問)おっしゃったことに関して、もう少し具体的にお伺いさせていただくと、例えば過去にあった事例で、こういうときにこうすればよかったとか、今後、大臣所管以外の政策でも結構なんですけれども、こういう形で進めていけば、そういうリーダーシップを発揮できると……
(答)私も今、閣内におりますので、政治評論家にそっちの方は任せておきたいと思いますが。

(以上)