菅内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年6月19日

(平成19年6月19日(火) 9:10~9:19  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。まず、私から閣議の報告をいたします。国会提出案件、さらに、公布、政令。政令の中に、総務省組織令の一部を改正をする政令、年金記録確認第三者委員会令が含まれております。他に人事であります。
 閣議でありますけども、高市少子化・男女共同参画内閣府特命担当大臣から「平成18年度男女共同参画社会の形成の状況」及び「平成19年度男女共同参画社会の形成の促進施策」について報告がありました。長勢法務大臣から「平成18年度人権教育及び人権啓発施策」について、麻生外務大臣から平成18年度拉致問題の解決その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する政府の取組についての報告について、甘利経済産業大臣から人事についての報告がありました。
 閣僚懇談会でありますけども、私から年金記録確認第三者委員会について発言をいたしました。これに対して、柳澤厚生労働大臣から年金記録確認第三者委員会について、厚生労働省として、そこで示される公正な御判断を尊重して年金記録の訂正に当たるとともに委員会の運営についても必要な資料の提供等、積極的に協力してまいりたいという発言がありました。さらに、総理から年金記録確認第三者委員会については内閣一丸となって取り組んでいく必要がある、関係閣僚は積極的に協力するようにという御発言がありました。国有財産の有効活用に関する報告書について尾身財務大臣と冬柴国土交通大臣から発言がありました。国土交通大臣から、水門設備工事をめぐる談合事件の調査報告について発言がありました。トンネルじん肺防止対策について、厚生労働大臣から発言があり、また、総理からもこれについて発言がありました。閣議、閣僚懇談会の内容は以上であります。
 私から、この年金記録確認第三者委員会について発言をさせていただきます。この委員会については、11日の総理からの指示を受けて検討を進めてまいりましたけども、本日の閣議で第三者委員会の設置に係る関係政令が決定されました。政令の詳細については後ほど事務方から説明をさせますけれども、今回、委員会を政令で設置をしたという趣旨は、第三者委員会が国民の皆さんの一人一人にとって重大な判断を下すものである以上、法令に基づいて国の組織として位置付けることが適当であると考えられることであります。さらに、委員会が個人情報を扱うものでありますので、委員会の構成員に対して非常勤の国家公務員としての位置づけをして守秘義務をかけると、このことが委員会の信頼確保、そういう点でも適当と考えました。また、この第三者委員会は、中央の委員会と地方の委員会で構成されます。中央の委員会で事案の処理の基準となるものを早急に策定して、全国で統一的な処理ができる体制を整えた上で、地方の委員会を発足させていきたい、こう考えています。このため中央の委員会においては、事案の処理基準の策定だとか、あるいは全国の判断の統一に当たることとなるコアメンバーを先に任命することといたしました。コアメンバーはこれも事務方から配布をさせますけれども、日本弁護士連合会の前会長であります梶谷剛氏をはじめ、社会保険労務士、検察OB、学識経験者など10名の方にお願いをいたします。第1回の会合を6月25日の月曜日に開催する予定であります。委員会における申立ての受付体制や受付開始時期については、更に万全の準備を進め、できるだけ早急に実現をしていきたい、こう考えております。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今、発表になりました確認の第三者委員会ですけども、事案の基準をまず作ってという話でしたけども、これはいつ頃、今後のスケジュール感を教えていただけませんでしょうか。
(答)第1回は来週の月曜日に行います。そこで基本的な考え方、事案について審議をしていただきたいというふうに思います。そして第2回目というものもできるだけ早い機会に開催をし、できればその辺で方向性というものを示していただければというふうに思っております。
(問)そうしますと、実際に中央委員会が設置されて、最初に相談が始まるのはいつ頃になるというふうに。
(答)処理の基準がある程度まとまれば、それに基づいて早急に対応することは、私は可能だというふうに思っております。
(問)第三者委員会ですけれども、法に基づき政令でということであっても、国会同意を上乗せしてある社会保険審査会の方が重いのではないかという意見もあるのですけれども。
(答)社会保険審査会というのは、年金だけでなくて健康保険等様々なものを行っています。私どもは年金問題に特化をした委員会でありますし、更に一層の根拠付けを明らかにするために、骨太の方針の中にもそうしたものを入れて、それについては社会保険庁は尊重をするとか、そういうものについても閣議決定をしたいというふうに思っています。
(問)人選に関してなんですけれども、梶谷さんを選ばれた理由はどういった点でしょうか。
(答)私、この第三者委員会というのは、法律の専門家でなければならないというふうに思っておりました。法曹関係の皆さんの中で、弁護士会の全国会長をやられたということが、やはり一番の決め手であります。弁護士会の中から選ぶのが一番国民の皆さんにわかりやすいのかなと思っておりましたので、そういう中で人事をさせていただいたということです。
(問)あと、政令では中央委員会の委員は上限30人となっていると思うのですが、残りの20人に関してはどのように選ばれるのですか。
(答)これについても、例えば、弁護士会だとか、社会保険労務士会、あるいは税理士会とか、専門分野の人たちの団体から御推薦をいただく中で選んでいきたいというふうに思います。それと、行政相談委員とか行政の経験者、そういう専門家の方からもお願いをしたいと、こう思っています。

(以上)