菅内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年4月20日

(平成19年4月20日(金) 8:50~8:59  於:衆議院議員食堂前)

1.発言要旨

 おはようございます。閣議について、私から御報告申し上げます。一般案件、国会提出案件、さらに公布、政令です。政令の中で「平成19年能登半島地震による石川県鳳珠郡能登町等の区域に係る災害についての激甚災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」がありました。以上であります。時間の関係で閣議での関係閣僚の発言は省かせていただきます。
 私から何点かあります。一つは、多重債務者対策本部の会合、今日第2回目がありました。これについては政府一丸となって取り組んでいく極めて大事な問題であると私も認識をいたしております。その中で総務省として、少なくともすべての市町村において、とにかく第一義的に相談を受ける、そしてそれについて適切な相談先を紹介するなど、こういうことを地方自治体に要請していきたいというふうに思います。さらに現在、既に対応可能な市町村もあるわけでありますから、そうしたところについては、更に対策の充実というものを要請していきたい、こう思っています。なお、この市町村等の対策に当たっては、都道府県や国の機関等の相談体制の強化や、国によるマニュアルの作成を行って、それを提供して相談に当たると、こういうことを思っています。いずれにしろ関係省庁連携して、万全を期して取り組んでいく課題だと思います。
 次に能登半島の地震について、今日、激甚災害に指定をされたわけでありますけれども、石川県から復興基金の設立の要望がありました。今後とも県の考えを聞きながら、生活再建を支援する方策について検討して、被災地の復興のため、前向きに取り組んでいきたいと思っています。
 さらに、長崎市の伊藤市長がテロに遭われたわけであります。それに伴って補充立候補について関係各方面からもいろいろな意見が出ています。私もこの事件を踏まえまして、この法律の規定は昭和31年にできたものでありまして、考え方としては、できるだけ補充立候補の機会を与えようとすることと同時に、可能な限り周知する期間が必要ですから、その中で現在のような場合は3日ということであります。しかし、昭和31年と比較をして、今日かなり社会的状況も変わってきておりますので、そうしたことを踏まえて、あるいはまた2人の候補者の1人がそうした不慮の事故に遭った場合は、選挙期日は5日後にする、そういうこともありますので、全般的なものを検討したいと、こういうふうに思っております。
 ICT(情報通信技術)改革促進プログラムでありますけれども、今日の経済財政諮問会議において、私の考え方を発表したいというふうに思っています。大きく分けて、3点ありまして、第1は、国際競争力の強化であります。これについてはユビキタス特区の創設、あるいはICT国際競争力プログラムの策定、同時に産官学からなるICT国際競争力会議も設置をしていきたいと思います。さらに映像国際放送も充実化していきたい。第2に、通信・放送分野の改革の推進の関係では、NHKの経営改革プランの可及的速やかな作成を求めるなど、NHK改革の推進、さらに通信・放送の融合・連携に対応した法制度の抜本的な見直しの方向性の提示、仮称でありますけれども、コンテンツ競争力強化促進法の検討をしたいというふうに思います。第3に、これらを総合的、組織的に進めるためにスクラップ・アンド・ビルドの原則に基づき、国際戦略を担当する局の新設というものを考えたいというふうに思います。具体的なことについては、事務方から説明させていただきたい。
 最後に、地方税収の偏在を是正し、偏在度の小さい地方税体系を構築するために、私自身、何回かの発言をしてきましたけれども、国税を所管する財務省と議論をする必要性がある。そういう中で実務者会合を設置し、早急に協議を進めることにいたしました。以上です。

2.質疑応答

(問)長崎市の伊藤市長さんに対する事件について、改めてコメントをお願いします。
(答)伊藤市長は、全国市長会の副会長もされておりました。そういう要職にありましたので、私も何回かお会いをいたしました。そしてこの6月には市長会の会長に出馬をすると、そういう名乗り上げた。実績、人柄とも多くの市長の皆さんから認識をされている、私は地方の自治を代表する素晴らしい市長であったというふうに思っています。そのような伊藤市長が、暴力によって生命をなくされる、誠に遺憾なことであって、そしてこうしたことは二度と、再び起こすことができないように、起こすことがないように、私ども万全にすべての省庁挙げて対応策を練っていく必要があるというふうに思っています。心からお悔やみ申し上げたい、こう思います。
(問)楽天株式会社によるTBS株の買増しについて、一言だけお願いします。
(答)そういう事実は承知していますけれども、詳細についてはこれからです。

(以上)